2024年2月定例会 古堅茂治 代表質問
◆古堅茂治 議員
ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。日本共産党オール沖縄の古堅茂治です。日本共産党を代表して質問をいたします。
初めに、能登半島地震で亡くなられた方々へ、心より哀悼の意を表し、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
1.防災・渇水対策について。
(1)1月1日に発生した能登半島地震を踏まえ、本市の防災対策の課題と改善策について伺います。
(2)上下水道局では耐震化が進んでいますが、それを補完する手段の一つに、災害用井戸の整備が求められています。取組状況を伺います。
2.自民党の巨額の裏金づくり事件について。
(1)しんぶん赤旗日曜版のスクープに端を発した政治資金パーティーの名で、自民党が企業・団体献金を長期にわたって集めながら政治資金報告書を偽造し、巨額の裏金をつくっていた事件は、前代未聞の自民党ぐるみの違法行為であり、底なしの金権腐敗政治です。
高物価の中、生活を守るために必死になっている国民を尻目に、暮らしや社会保障を後回しして、裏金づくりに奔走していた自民党議員に対する国民の批判と怒りは頂点に達しています。
誰がこのシステムをつくり育て活用したのか、裏金は何に使われたのか、事件の全容解明なくして再発防止はありません。金権腐敗政治の根を断つためには、真相解明と企業団体による政治資金パーティー券購入を含め、企業・団体献金の全面禁止が必要です。見解を伺います。
(2)知念市長の政治資金パーティーの開催状況を伺います。
3.米軍基地問題等について。
(1)岸田自公政権は辺野古の新基地建設をめぐり、県知事から軟弱地盤工事の設計変更の承認権限を取り上げ、斎藤国土交通大臣が沖縄県に代わって軟弱地盤改良の設計変更を代執行するという前代未聞の乱暴なやり方で埋立てを強行しています。
県内新聞は社説で「地方自治を根底から覆す暴挙だ。ここまで地方の権限を無視し、民意を押しつぶす政権があっただろうか」(琉球新報)、「代執行による基地建設が実施されるということは、日米安保体制が憲法の上位に位置し、日米安保の許す範囲でしか自治権を行使できないことを意味する」(沖縄タイムス)と、厳しく批判しています。
沖縄の民意を無視し、憲法が保障する地方自治の本旨や民主主義をも平気で踏みにじる暴挙、ひどい沖縄いじめは断じて許しません。ウチナーンチュ ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をないがしろにしてはいけない)、マキティーナイビランドー(負けてはいけない)。見解を伺います。
(2)岸田自公政権は、専守防衛を投げ捨て、敵基地攻撃能力保有と大軍拡を推進、さらに国際紛争を助長しないという理念も投げ捨て、殺傷武器の輸出を閣議決定しています。そして、侵略戦争への痛苦の反省の上に立ち、政府の行為によって再び戦争の惨禍を繰り返さないという決意のもとに制定された日本国憲法の平和主義に基づく国の在り方を根底から覆す「戦争国家づくり」を暴走しています。一方、オール沖縄の玉城県政は、平和のかけ橋「万国津梁」の精神、沖縄の心で地域外交を積極的に推進しています。
今、日本に求められているのは、ASEANの国々と協力し、東アジアサミット地域の全ての国を包摂する枠組みを活用・強化して、「対抗でなく対話と協力」の東アジアを目指すASEANインド太平洋構想を共通の目標として、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法9条を生かした平和外交に取り組むことです。見解を伺います。
(3)米軍や自衛隊基地周辺などの土地取引を規制する土地利用規制法の対象に、県内では39か所が指定されています。
昨年12月末には、新たに21市町村、31か所が指定候補地として提示され、北谷町と嘉手納町の町民が住むほぼ全域と那覇市内の米軍・自衛隊基地の周辺地域も特別注視区域に挙がっています。
基地周辺住民は軍用機の事故や爆音、環境汚染、軍関係者の犯罪などの基地被害に苦しめられ続けています。その基地周辺住民を監視下に置き、市民の権利を著しく制約し、不動産取引にも重大な悪影響を与える特別注視区域指定に市長は明確に反対を表明すべきです。見解を伺います。
(4)戦争準備、軍事利用を目的に滑走路や岸壁などを整備する特定利用空港・港湾(特定重要拠点)について、政府が本市と那覇港管理組合に説明した内容を伺います。
(5)屋久島沖でのオスプレイの墜落は、構造的欠陥を持ったオスプレイが住民上空を飛び回っている危険性と恐怖を如実に示しました。それでも、知念市長は那覇軍港でのオスプレイ飛来訓練を日米地位協定上、やむを得ない、抗議も反対もしない立場なのか、明確な答弁を求めます。
併せて、米軍のオスプレイの飛行再開検討の報道に対する見解も伺います。
4.物価高騰と経済観光対策について。
(1)賃金の伸びが物価上昇に追いつかず、目減りが続いています。昨年の物価上昇率は3.8%で実質賃金は前年比2.5%減と、2年連続のマイナスとなっています。物価高に苦しむ国民の負担をさらに重いものにしているのが消費税です。能登半島地震の被災者にも、生活困窮者やひとり親家庭にも容赦なくのしかかってきます。そこで、日本共産党などが主張する消費税率を5%に下げる減税は、物価全体を下げる効果があり、被災者支援、生活困窮者支援としても有効です。見解を伺います。
(2)国内総生産の5割以上を占める消費が落ち込んだため、国内経済が弱体化しています。ところが、大企業の内部留保だけは過去最高の528兆円を超えています。日本共産党は、30年に及ぶ経済停滞・暮らしの困難を打開するために経済再生プランを提案しています。大企業のもうけ最優先のゆがみを正し、物価上昇を上回る賃上げを実現するために、大企業の内部留保への課税を主張し、それらを財源に、中小企業の賃上げを直接支援して、賃上げに回した分を課税対象から除くことで、大企業の賃上げも促進することを求めています。見解を伺います。
(3)本市の経済振興施策で大事な役割を発揮している那覇市中小企業振興審議会の目的と、2023年度那覇市中小企業振興審議会答申の概要を伺います。
(4)観光は沖縄のリーディング産業です。沖縄県は第6次沖縄県観光振興基本計画、「世界から選ばれる持続可能な観光地」、「世界とつながり、時代を切り拓く「美ら島沖縄」」を策定し施策を推進しています。沖縄観光のゲートウェーとして、交通や宿泊、飲食、物販などで中核的機能を担っているのが那覇市です。那覇市観光基本計画策定の取組を伺います。
(5)那覇市を発着する豪華客船のショートクルーズが1月から本格的に運航しました。その状況と課題を伺います。
(6)高齢者対策として、観光都市として、飲食店などの店舗の和式トイレの洋式化を推進するリフォーム助成制度を創設し、改修を支援すべきです。全国での取組事例と支援実施に向けた対応を伺います。
(7)那覇ハーリー、那覇大綱挽まつり、琉球王朝祭り首里の那覇三大祭りの歴史や魅力を余すところなく紹介し、祭り本番に出陣した爬竜船、大綱、古式行列、旗頭などを常時展示し、那覇三大祭りの全てを1年通じて体感することができる施設・観光交流会館が必要だと考えます。ねぶた祭りなど同様施設の全国事例と、設置に向けた見解を伺います。
5.御茶屋御殿の復元と首里城再建について。
(1)沖縄県の御茶屋御殿事業化可能性検討調査結果の内容と早期復元に向けた取組について伺います。
(2)2026年の首里城再建に向けて正殿に掲げられる扁額が、新たに発見された史料「尚家文書360」を基に、扁額の色を焼失前の赤から黄色に変更され製作が進んでいます。この扁額の色の変更に関して、小さな大博物館、那覇市歴史博物館・本市職員の果たした役割を伺います。
6.高齢者対策と生活保護について。
(1)本市の高齢者人口、高齢化率、高齢者世帯、高齢者単身世帯数を伺います。
(2)全国的には高齢者の3~4人に1人は認知症か、軽度認知障害という状況と言われています。本市の認知症者数と割合、対策と課題を伺います。
(3)高齢化や貧困により誰にも気づかれずお亡くなりになる方が増えています。本市と本県での孤立死・孤独死の推測状況を伺います。
(4)生活保護は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を具体化するとても重要な制度です。本市での生活保護受給者の現状を伺います。
(5)本市の高齢者の非課税世帯の割合を伺います。
7.子ども貧困対策・ひとり親家庭支援について。
(1)貧困は、一人一人の子供の成長の可能性を阻むだけでなく、貧困が次の世代に引き継がれる危険をつくり出しているという点でも、沖縄と日本の未来にとっても重大な問題です。子どもの貧困とひとり親家庭の現状を伺います。
(2)子どもの権利条約は、子供の最善の利益を主として考慮することを基本に、子供の生存権・発達の権利を保障した上で、子供の身体的・精神的・道徳的・社会的な発達のために、相当な生活水準についての権利を規定しています。憲法と国連子どもの権利条約に基づき、子どもに健康で文化的な生活と、明日への希望を持てる政治への転換、子育て世帯の困窮を解決し、暮らしと育児を応援する総合的な対策を進めることが求められています。見解と子ども貧困対策の拡充について伺います。
8.ジェンダー平等とハラスメントについて。
(1)ジェンダー平等は女性に対する特別扱いではありません。全ての人によりよい未来を確保する上で基本的なものだからです。国連のグテーレス事務総長が昨年9月の国連総会で行った演説の一節です。国連は、格差と貧困、紛争や気候危機の解決のためには、意思決定の場に女性の参加が必要との信念の下で、上級職をはじめシステム全体で男女比を同率にする実践を積み重ねています。カナダでは2015年以降、男女がほぼ同数の内閣が続き、ドイツのショルツ首相は2021年の就任時に閣僚の5割を女性にしています。本市の本会議場で答弁をなされる当局幹部の女性比率と、全管理職での女性比率を伺います。
(2)ハラスメントの概要と本市行政での発生状況を伺います。
9.土地区画整理事業等での法令遵守について。
私をはじめ、与野党を超えた議員が幾度も質疑し、是正を求めてきた真嘉比古島第一地区土地区画整理事業は、司法において、著しく不利益、不公平で、必要な造成工事を完了しない換地処分は、土地区画整理法第89条、第103条違反との判決が確定しています。ところが那覇市は、自ら犯した法令違反、解釈ミスを是正せず、市長は当事者に直接の謝罪もせず、30年余も争いを続け、地権者を苦しめ続けています。不誠実な欺瞞だらけの議会答弁、人権侵害、財産侵害、行政によるパワハラ、当事者いじめとも言える、恥ずべき、許しがたい対応です。
これらは、法令遵守の大原則と那覇市職員等の服務の宣誓に関する条例、そして、知念市長が本定例会冒頭に読み上げた「市役所は、様々な不安や悩みを抱える市民の皆様に寄り添う最後の砦です。誰一人取り残さず、安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。」との施政方針にも明らかに反しています。有言実行、市長の明確な答弁を求めます。
あとは質問席で再質問を行います。
○野原嘉孝 議長
知念覚市長。
◎知念覚 市長
古堅茂治議員の代表質問のうち、私のほうからは大きな7番の(2)についてお答えいたします。
子どもの権利条約については、福祉、健康、教育、文化などのあらゆる施策にその理念が生かされているものと認識しており、今後策定予定の(仮称)那覇市こども計画や子どもの権利条例にも大きく影響することから重要な位置づけになるものと捉えております。
本市における、子供の貧困対策については、平成28年度から令和3年度までの6年間を集中対策期間として、国や県の補助を活用し、寄り添い支援員の配置や、子ども食堂などの居場所づくり、放課後児童クラブ利用料軽減事業など、県内でも先駆的な事業を実施してまいりました。
事業の維持に向けては、本市独自の那覇市こどものみらい応援プロジェクト推進基金を創設しており、令和3年度末までの積立総額は約7億円となっておりました。令和4年度からは、基金の一部を県事業の補助率引下げ分に繰り入れ、継続的な貧困対策の実施に努めております。
令和6年度においては、那覇市まなびクーポン事業の中学生までの拡大や、放課後児童クラブ利用料軽減事業の全学年への拡大のほか、ボランティア団体等の主体的活動のサポートや関係団体のネットワークづくりなどを委託事業として実施するサポートセンター糸において、人員体制の強化、拡充等を図ることとしております。
今後も、権利条約の理念に基づき、人々に様々な隔たりを生む貧困への対策について、力を入れて推進してまいります。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
代表質問の1番目の(1)(2)について順次お答えします。
本市の地域防災計画において、災害発生時の対応を定め、あらゆる手段を用いて災害対応することで、被害を最小限にすることが規定されております。
課題といたしましては、避難確保計画の作成が必要となる要配慮者施設の指定について、対象となる施設の確認作業を行っているところであり、そのため指定できていない状況がございます。
対策といたしましては、対象施設が福祉施設や病院、学校、こども園など所管が複数の部局にまたがることから、各所管課と連携しながら、民間業者の知見などの活用も検討し、早急に対象施設の指定を進めていきたいと考えております。
次に(2)について…、失礼しました。
ちょっと休憩のほう…。
○野原嘉孝 議長
休憩します。
(午後2時13分 休憩)
(午後2時14分 再開)
○野原嘉孝 議長
再開いたします。
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
次に(2)についてお答えします。
災害発生時における生活用水の確保は、市民生活に直結する重要な課題であると認識しております。
防災井戸につきましては、災害発生時にインフラが使えない状況においても必要な生活用水や消火用水を取水することができることから、その整備について防災上は有効であると考えておりますが、本市での取組の実績はございません。
次に2の御質問に順次お答えします。
初めに(1)について、政治資金規正法では、政治資金パーティーも含めた企業・団体献金について、政治資金の授受の規制等において、対象者による制限や、量的、質的制限などが設けられております。
今般、政治資金規正法の改正が検討されており、政治団体に係る政治資金の収支報告の透明性の向上のため、収支報告書のインターネットを利用する方法による公表を義務づけるなど、政治活動の公明と公正を確保する改革がなされるものと認識しております。
2番目の(2)の御質問について、お答えします。
沖縄県選挙管理委員会で公表されている令和4年分の政治団体の収支報告書に記載されている範囲でお答えいたします。
政治資金パーティーは、令和4年9月28日、那覇市おもろまち4-11-8において、笑顔あふれる那覇を創る市民の会の主催で開催されました。
収入は1,740万円、支出は65万4,105円で、対価の支払いをした者の数は294で、このうち20万円を超える支払いをした者として、5者の記載がございました。
次に3の(1)についてお答えします。
今回の辺野古埋立承認をめぐる代執行訴訟においては、地方自治法の規定に基づき、裁判所の判決が下されているものと認識しております。
しかしながら、市長からは、本件について国と県が対話による解決が図られなかったことは、残念な思いであるとの見解が示されております。
次に(2)についてお答えします。
与儀公園には、戦後40年の節目に建てられた憲法9条の碑があり、憲法の目指す恒久平和が名実ともに定着し、再び悲惨な戦争が起こることのないよう祈念し、建立されたものです。
憲法9条の理念の下に、国際社会が協調して、対話を通した平和的な対応が追求されることが大変重要であると認識しております。
次に(3)についてお答えします。
いわゆる重要土地等調査法は、防衛関係施設等の安全保障上重要な施設や国境離島等の機能を阻害する土地・建物の利用を防止する法律となっております。
同法においては、防衛関係施設等の周囲おおむね1,000メートルの区域内及び国境離島等の区域内の区域を注視区域・特別注視区域として指定し、国が区域内の土地等の利用状況等の調査を行い、重要施設や国境離島等の機能を阻害する行為が認められた場合には、土地等の利用者に対し、機能阻害行為の中止等の勧告・命令を行うものとされております。
今回、那覇市内の自衛隊施設等の周辺の一部が特別注視区域として指定候補とされております。
区域指定に当たっては、有識者から組織する国の土地等利用状況審議会の意見を聞くことが法律上の要件とされており、国は必要があると認めるときは、関係市町村に意見の開陳を求めることができるとされております。
地方行政を預かる長としては、法を尊重し市民の安全・安心、財産を守る立場から役割を果たすことが大切だと考えております。
一方、活発な本市経済活動への影響が懸念され、土地等取引団体からは事務負担が増えるといった声もあることから、本市の意見として、土地等利用状況審議会において特別注視区域から注視区域への指定見直しを求めたところでございます。
続いて(4)の御質問にお答えします。
本市には、令和5年11月6日に内閣府、防衛省、国土交通省、海上保安庁など関係省庁の担当者、20人程度が来庁の上、空港・港湾が所在する自治体として説明を受けております。
内容としては、総合的な防衛体制の強化に資する取組(公共インフラ整備)として、安全保障環境を踏まえた必要な対応を実効的に行うため、必要な空港・港湾について、自衛隊・海上保安庁の艦船・航空機が利用できるように、整備または既存事業の促進を図ること、平時から円滑に空港・港湾の利用ができるよう、インフラ管理者との間で空港・港湾等の円滑な利用に関する枠組みを設けること、との説明がございました。
続いて(5)の御質問にお答えします。
これまでも市長は、那覇軍港での航空機の飛行使用につきましては、基本的に容認できないとの立場を示しております。
一方、駐留米軍基地の運用については、日米地位協定上、米側の裁量に大きく委ねられており、那覇軍港に航空機が飛来する可能性は残ることから、市民の不安を払拭することを最優先に考え、海側を飛行するなどの現実的な対応を要望してきたところでございます。
メディアで報じられているような飛行再開については、防衛省等から説明を受けておらず、正確な情報を得ていないため、現時点ではお答えすることはできません。
○野原嘉孝 議長
幸地貴都市みらい部長。
◎幸地貴 都市みらい部長
代表質問の3番目(4)のうち、那覇港管理組合への説明内容についてお答えいたします。
那覇港管理組合に確認したところ、昨年11月に、国の関係省庁からの説明があったとのことであります。
その趣旨は、国家安全保障戦略の強化の一環として、自衛隊や海上保安庁による国民保護への対応、平素訓練などを目的とし、円滑な港湾等の利用に関する枠組を設けたい、との説明を受けたと聞いております。
○野原嘉孝 議長
堀川恭俊企画財務部長。
◎堀川恭俊 企画財務部長
代表質問の4番目の(1)についてお答えいたします。
厚生労働省が今年2月に発表した、2023年毎月勤労統計調査の速報値において、物価の変動を考慮した実質賃金が前年比マイナス2.5%となっていることは、承知しているところでございます。
国の物価高への経済対策としましては、一般的に手取り収入と呼ばれている可処分所得を押し上げるため、消費税減税以外の手法として、所得減税と給付によって国民生活を支えることとされております。
消費税につきましては、物価高が続く中においても、その性質上、被災者なども含めて、国民一人一人に広く課税されるものでございます。
しかしながら、消費税の減税につきましては、急速な高齢化を背景に社会保障給付費が大きく増大する中で、国民が広く受益する社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点から、社会保障の安定財源と位置づけており、消費税率を引き下げることは考えていないと言明しているところでございます。
本市といたしましては、引き続き、消費税に関する国の方針や措置などの動向を注視してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
高宮修一経済観光部長。
◎高宮修一 経済観光部長
代表質問の4番目の(2)から(7)に順次お答えいたします。
まず(2)にお答えいたします。
昨年の財務省の発表によりますと、2022年度末の内部留保は555兆円で過去最高となり、特に製造業の大企業で顕著であるとされております。
昨年12月、鈴木財務大臣は、企業が内部留保を過度に保有するのではなく、それを成長のために、賃上げ、人への投資、設備投資などの形で未来に向かってしっかり活用していくようになることが重要だと述べております。
なお、内部留保に関する税制改正につきましては、全国的な施策であるため、国で検討されるべきものと考えており、今後も継続して国の動向を注視してまいります。
次に(3)についてお答えいたします。
那覇市中小企業振興審議会は、中小企業の振興を図り、もって地域社会の発展に寄与することを目的に設置されており、毎年度、各基本施策への評価や専門的な視点からの貴重な提言などをいただいております。
令和5年度の答申では、令和4年度に実施した基本的な7つの施策の評価について、「高く評価できる」や「おおむね評価できる」との評価をいただいております。
また、今年度以降、優先的に実施が必要な施策についての提言として、「人材確保や定着支援」、「伴走型のDX促進支援」、「地域の活性化とも連動させた起業支援」、「観光コンテンツの高付加価値化支援」、「商店街(まちぐゎー)の賑わい創出及び活性化」の5つが挙げられております。
そのほか、約50項目余りの提言や意見等をいただいており、内容をしっかり精査し関係部署とも連携しながら施策の展開につなげてまいりたいと考えております。
次に(4)についてお答えします。
現行の那覇市観光基本計画が次年度に終期を迎えるに当たり、第2次那覇市観光基本計画策定に向けた取組を進めているところでございます。
今年度は、観光に関する現状と課題等を把握するため、市民、観光客及び観光事業者向けのアンケートや市民向けワークショップなどの基礎調査を実施し、これら基礎調査の結果や国内外の観光動向を踏まえ、本市の観光振興における将来像や取組の柱を定めた次期観光基本計画の骨子を策定いたしました。
次年度はこの骨子を基に取組の柱にひもづく基本施策や具体的な取組について、那覇市観光審議会等からの意見を伺いながら整理を進めることとしております。
今年9月にはパブリックコメントの実施を予定しており、令和7年4月の策定を目指しております。
次に(5)についてお答えいたします。
今年の1月13日から就航を開始した那覇発着クルーズ船のMSCベリッシマは、これまでに8回の寄港があり、さらに3月末までに4回、合計で12回の寄港が予定されております。
また、同クルーズ船社の発表によると、11月から、新たに那覇発着クルーズ船の寄港が予定されているとのことでございます。
本市発着のクルーズでは、県内在住者だけでなく、国内外からの利用者が航空機で沖縄を訪れ、クルーズ船に乗り換える旅行、いわゆるフライ&クルーズが見込まれており、乗船前後の宿泊や発着地における滞在時間の増加により、従来の寄港型クルーズでは見込みづらかった宿泊費や飲食費、交通費といった経済効果も期待されております。
課題としては、当該クルーズ船が発着する第2クルーズバースから市街地への二次交通や常設の旅客ターミナルがない中での観光案内が挙げられております。
次に(6)についてお答えします。
商業店舗のトイレは、来街者をはじめ国内外の観光客、高齢者や障がいのある方等、不特定多数の使用が想定されることから、トイレの洋式化による環境整備は、利用者の身体への負担軽減に加え、店舗の魅力やまちの利便性の向上にもつながるものと考えております。
全国、他自治体の事例につきましては、新宿区や岐阜市等で実施されており、主にインバウンド受入れ環境整備の一環として実施されていることを承知しております。
本市といたしましては、国の補助金活用の可能性も含め調査してまいりたいと考えております。
最後に(7)についてお答えいたします。
祭りに関連する観光施設の例といたしましては、ねぶた祭りが開催される青森市に、ねぶたの家ワ・ラッセの施設がございます。
ねぶたの常設展示や歴史の紹介など、ねぶたの祭りの魅力を年間通して体感できる施設で、年間20万人を超える来館者があり、市内の活性化にもつながっていると伺っております。
ほかに同様な施設としては、阿波おどりが開催される徳島市に阿波おどり会館や秋田県男鹿市にあるなまはげ館などを承知しております。
那覇三大祭りにおいても、県内外の施設を調査するなど、研究してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
堀川恭俊企画財務部長。
◎堀川恭俊 企画財務部長
御質問の5番目の(1)についてお答えいたします。
御茶屋御殿復元に向けては、令和4年度から令和5年度にかけて、沖縄県が実施した事業化可能性検討調査に基づき、事業化の可能性に向けた議論が進められたところでございます。
具体的には、令和5年9月に、沖縄県、国、本市の関係機関による会議において、同調査業務の中間報告が行われ、整備手法や事業範囲などが示されたところです。
同調査業務で提案された整備案は次の3案となります。
第1案は、御茶屋御殿跡地を全て整備範囲として、既設の建物を移転補償し、公園整備を行うもの。
第2案は、御茶屋御殿跡地のうち、茶庭跡地を含む、中央緑地部分を整備範囲として、公園整備を行うもの。
第3案は、茶庭跡地及び北東部にある既設の建物の1つを、中央緑地帯に移設して整備範囲とし、公園整備を行うもの、以上の3案でございます。
これらの整備案につきましては、移転補償や遺構確認調査などの課題はございますが、本市といたしましては、今後も引き続き、事業の実現に向けて、国や県と連携、協力してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
渡慶次一司市民文化部長。
◎渡慶次一司 市民文化部長
5番目の御質問の(2)についてお答えいたします。
平成の首里城正殿には、中山世土など赤塗りの扁額が掲げられておりました。その後、那覇市歴史博物館所蔵の尚家文書の一部が修理により閲覧可能となったことで、扁額は黄色塗りであったという新しい事実が判明しました。これにより、令和の正殿復元においては黄色塗りの扁額制作が進められております。
首里城再建に向けて新たな情報を提供できたことは、本市としても、大変喜ばしいものでございます。今後も国宝の尚家文書を継続的に修理し、市民・県民に貴重な情報を提供できるよう努めてまいります。
○野原嘉孝 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
御質問の6番目、高齢者対策と生活保護について、順次お答えいたします。
まず初めに(1)についてお答えします。
本市の65歳以上の高齢者人口は、令和5年10月1日現在で7万7,444人、高齢化率は24.6%、高齢者のいる世帯総数が5万8,636世帯となっており、そのうち高齢者世帯が1万2,697世帯、高齢者単身世帯が2万8,734世帯となっております。
続きまして(2)について、介護認定調査で、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ以上の方を認知症のある方としており、令和4年度末時点の数としましては、40歳から64歳においては240人、人口に占める割合は約0.2%。65歳以上の方は9,435人、人口に占める割合は約12.2%となっております。
認知症対策の主な課題としましては、1つ目として認知症のさらなる理解の促進、2つ目に認知症の相談窓口の周知やきめ細やかな支援体制の充実、3つ目に家族の不安や負担軽減、4つ目に地域で支える仕組みづくりが挙げられます。
重点的な対策として、認知症サポーターの養成、専門職が早期に支援チームを立ち上げて支援する認知症初期集中支援チームの活動強化、道迷い対策としてSOSリング装着による発見に加え、高齢者の衣服などに貼り付けられたQRコードをスマホ等で読み取り、事前に登録された御家族などにメールが自動通知されるシステムの活用を新たに行うなど、早期発見体制の充実を図ります。
また、認知症の方や家族の居場所づくりとなる認知症カフェの充実、認知症の方や家族、地域のボランティアなどがチームとなって本人や家族のニーズ等を支援するチームオレンジの新規立ち上げなど、令和6年1月に施行された認知症基本法の目的や基本理念に基づき、本市の現状や課題に沿った施策を計画的に推進してまいります。
続きまして(3)について、本市消防局の情報による自宅で死亡後に発見された65歳以上の高齢者のうち単身世帯と思われる数は、令和2年度91人、令和3年度97人、令和4年度116人となっております。
また、県に確認しましたところ、いわゆる孤立死・孤独死については、生活実態は様々であるため明確な定義が困難であり、件数については把握していないとのことですが、県警察が取り扱った御遺体は、交通事故死に関するものを除くと、令和4年中が2,306体であり、そのうち65歳以上のひとり暮らしの方は716体とのことです。
続きまして(4)について、令和6年1月末時点の、本市の生活保護受給者は、1万3,502人、1万835世帯となっており、コロナ禍以前と同様、微増傾向が続いております。
停止世帯を除いた世帯の類型割合については、高齢者世帯5,860世帯で54.2%、母子世帯399世帯で3.7%、障害者世帯1,939世帯で17.9%、傷病者世帯1,332世帯で12.3%、その他世帯1,280世帯で11.8%となっております。
年齢階層別では、令和5年7月末時点で0~14歳が745人で5.7%、15~39歳が1,179人で9.1%、40~59歳が2,891人で22.2%、60歳以上が8,179人で62.9%を占めており、そのうち65歳以上の高齢者は7,021人で全体の54.0%となっております。
最後に(5)について、本市における世帯主が65歳以上とする高齢者世帯は令和6年2月時点で、5万3,150世帯、そのうち非課税世帯は2万7,488世帯となっており、高齢者世帯における非課税世帯の割合は約51.7%となっております。
○野原嘉孝 議長
座安まり子こどもみらい部長。
◎座安まり子 こどもみらい部長
代表質問7の(1)にお答えします。
ひとり親家庭の現状につきましては、先日、しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄等が昨年12月に実施した物価高がひとり親家庭に与える影響に関するアンケート調査により、物価高が困窮傾向にあるひとり親家庭の家計を直撃している実態が浮かび上がったとの報道がなされております。
その調査において、ひとり親家庭に収入増の傾向が見られたものの、育ち盛りの子供を抱えているにもかかわらず、お米が買えなかった経験があるとの回答が6割、子供が必要とする服や靴などの生活必需品が買えなかった経験があるとの回答が7割を超え、約8割において暮らし向きにゆとりがなくなったとの回答がありました。
以上のことから、ひとり親家庭においては、賃金増が物価高騰に追いついていない現状にあり、子の生活水準まで下げざるを得ないとの声も上がっております。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
代表質問8の(1)(2)について順次お答えします。
本市の本会議場で答弁を行う部長職に占める女性職員の割合は、16人中5人で31.3%となっております。また、全管理職に占める女性職員の割合は、令和5年4月1日時点で、217人中40人で18.4%、任命権者ごとでは、市長事務部局は143人中29人で20.3%、上下水道局は18人中1人で5.6%、教育委員会は25人中7人で28%となっております。
また、ハラスメントの概要につきましては、本市のハラスメントの防止に関する要綱において、パワー・ハラスメントは、「職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動であって、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、職員の人格若しくは尊厳を害し、又は職員の勤務環境を害することとなるようなものをいう」と規定され、セクシュアル・ハラスメントは、「職場における他の者を不快にさせる性的な言動等をいう」と規定されています。また、妊娠、出産、育児または介護に関するハラスメントについても規定されております。
本市の全庁における相談件数につきましては、相談内容の程度に差はありますが、令和2年度6件、令和3年度11件、令和4年度6件、今年度1月末現在で10件となっております。
○野原嘉孝 議長
浦崎宮人まちなみ共創部長。
◎浦崎宮人 まちなみ共創部長
御質問の9番目についてお答えいたします。
本市が行った換地処分が違法という結果を重く受け止め、本市では、これまで市議会や当事者へ送付した文書において、当該事件に関わる御親族の皆様に大きな御負担をおかけしたことについて、おわびを申し上げたところでございます。
また、当事者への直接謝罪については、判決確定後、当時の担当部長が当事者と面会した際に行っているところでございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
野党であってもいいことを褒めるのは日本共産党です。
先ほど市長から答弁がありました。子供貧困対策の総合的な取組の強化と施策の拡充、さらに権利条約の理念に基づいて対策を推進していくとの姿勢を高く評価いたします。こどもみらい部の担当部署の皆さん、頑張ってください。
最初に防災・渇水対策についての再質問です。
能登半島地震への本市の支援状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
災害発生直後の令和6年元日より、本市へ津波が到達することを想定し、防災危機管理課職員は自宅において災害状況の情報収集に努めており、現時点においても被災地の状況や情報を把握し、全庁的に周知することで支援体制を整えております。
同時に、本市消防局においては、発災直後から緊急消防援助隊が被災地への出動に備え待機しておりました。
また、1月9日に県知事と知念市長とで、被災者支援について意見交換を実施し、市長から那覇市も全力で被災者の支援や受入れをする用意があることをお伝えし、県と連携し被災地を支援することを確認いたしました。
本市では、能登半島地震の被災者への支援体制を全庁的に進めており、現在、市営住宅に入居希望した被災者1世帯4人を受け入れております。
なお、本市に避難した被災者については、水道料金等の免除・減免や市税に関する申告期限等の延長などの特例措置の適用が可能となっております。
本市職員の応援派遣については、認定特定NPO法人災害医療ACT研究所からの依頼により健康増進課の歯科医師1人を1月31日より派遣しており、さらに3月には保健師3人を石川県へ派遣する予定となっております。
今後、被災地自治体のニーズに合わせて迅速派遣できるよう、各部局へ通知し人選を進めており、特に専門職のニーズが多いことから、担当部局は即応態勢で待機しております。
その他の支援といたしましては、災害義援金の募金箱を本庁・各支所・なは市民協働プラザに設置し、広く義援金を募っております。また、本市職員からも義援金を募っており、今後、日本赤十字社を通して被災地へ送る予定となっております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
頑張ってほしいと思います。
大きな被害を受けた輪島塗と琉球漆器とのつながりを伺います。
○野原嘉孝 議長
高宮修一経済観光部長。
◎高宮修一 経済観光部長
お答えします。
輪島市は伝統工芸の輪島塗で知られる漆器の里と呼ばれており、また、海に近く多湿の環境が漆器制作に適しているというところは沖縄との共通点とされております。
報道によりますと、過去に沖縄の漆器職人が輪島市で修行を積んだ後、沖縄に戻り活動されている方もいらっしゃるとのことで、人のつながりが本市の漆器の発展にもつながっているものと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
球琉漆器と深いつながりのある輪島塗への支援が求められています。
浦添市美術館は支援の企画展を1月に開催し、3月、6月、11月にも開催します。琉球漆器事業協同組合は、那覇市伝統工芸館にあります。輪島塗への支援の取組を伺います。
○野原嘉孝 議長
高宮修一経済観光部長。
◎高宮修一 経済観光部長
お答えします。
今回の能登半島地震により、石川県輪島市の伝統工芸輪島塗の工房や店舗も大きな被害を受け、再開が見通せない状況であることを報道等により承知してございます。
そのような中、全国漆器協同組合連合会において、輪島塗の復興に関する直接的な支援として募金活動を始めるなど、輪島塗への支援の輪が広がりを見せており、本市においても地震直後から伝統工芸館に募金箱を設置してまいりました。
本市といたしましては、どのような取組ができるか、関係団体とも意見交換を行ってまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
独自の支援を進めてほしいと思います。
地震や台風など、災害時と渇水時の最重要課題の一つが飲用水及び生活用水の確保です。
モニター資料を御覧ください。
(モニター使用)
さいたま市の応急給水場所です。本市の応急給水計画と現状、さらなる整備の必要性を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
防災の観点から再質問にお答えいたします。
応急給水場所として多くの施設が市内各所にあることは大変有効であると認識しております。地域防災計画の見直しも含め、応急給水場所の推進について先進自治体の事例などを参考に、調査研究してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
ぜひさいたま市を学んでほしいと思います。
モニター資料を御覧ください。
(モニター使用)
千葉県佐倉市、船橋市の防災井戸の資料です。防災井戸整備に関する国の方針と全国での取組状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
防災井戸は、災害時に活用できる貴重な水源として注目されており、国もその整備に関する支援を実施しているところです。
また、全国の自治体でも東日本大震災や熊本地震などの大規模地震の発生を受けて、災害時にインフラが使えない状況でも使用できる防災井戸の整備を進めている自治体が全国各地にあることは承知しております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
本市は防災井戸整備への取組が遅れています。公設、民設の防災井戸の整備に向けて方針を確立し、整備を推進すべきです。対応を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
防災井戸は災害時の生活用水の確保に非常に有効な手段であると考えております。
他方、その整備には井戸の設置が可能であるかなどの調査が必要であり、予算等を伴うことから、全国の自治体における防災井戸の整備状況などについて確認しながら、その設置について調査研究してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
先進自治体を学んでください。
心配される今回の渇水の状況と、沖縄の年間降雨量の特徴、復帰後の給水制限の状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
金城達也上下水道部長。
◎金城達也 上下水道部長
渇水の状況につきましては、県企業局によりますと2月13日時点のダム貯水率は49.2%、過去10年の平均値となる平年値との差はマイナス27.7ポイントとなっております。
この状況は、昨年9月以降に雨が少ない傾向となり、9月から1月までの降水量が379ミリで、平年値789ミリの48%であったことから、ダム貯水率が大きく低下した主な原因であると考えております。
沖縄県の年間降水量は、平年値2,161ミリでありますが、降雨は年間を通じて平均的にもたらされるものではなくて、5月から6月の梅雨時期及び8月から9月の台風時期に集中しております。
沖縄の本土復帰後の給水制限の実施につきましては、昭和47年度から昭和53年度、昭和55年度から昭和57年度、昭和63年度から平成元年度、平成3年度、直近の給水制限としましては、約30年前の平成6年1月から3月にかけて夜間8時間断水が実施され、復帰後の給水制限の延べ日数は1,129日となっております。
なお、平成6年3月以降の給水制限はございません。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
節水対策と市民への周知について伺います。
○野原嘉孝 議長
金城達也上下水道部長。
◎金城達也 上下水道部長
上下水道局では、渇水対策として家庭でできる簡単な節水方法として例示をしております「蛇口をこまめに開け閉めする」、「洗たく物はまとめ洗いをし、洗たく回数を減らす」、「トイレの水を流すときは大小のレバーを上手に使い分ける」など例示を示して、市民の皆様へ節水への御協力をお願いしております。
また、これらの周知につきましては、ホームページ、LINE及び検針票などの周知に加え、懸垂幕、横断幕設置、本庁各支所や学校等教育施設へポスターの掲示、水道の大口使用者、米軍施設などへの節水協力依頼などに取り組んでおります。
今後も、節水につきましては、関係機関と調整し、より市民に向けての周知活動に努めてまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
能登半島地震の教訓から、本市上下水道局の課題について伺います。
○野原嘉孝 議長
金城達也上下水道部長。
◎金城達也 上下水道部長
那覇市上下水道局では災害に備え水道施設の耐震化を行っております。
水道管路の耐震化につきましては、那覇市水道施設更新(耐震化)基本計画に基づき、更新・耐震化を進めており、地域への配水において重要な役割を担っている基幹管路を優先に整備を行っております。
耐震化の状況につきましては、令和3年度末での基幹管路の耐震適合率が全国平均41.2%のところ、那覇市は61.9%となっており、国が国土強靱化基本計画及び国土強靱化年次計画2022で掲げている令和10年度末における基幹管路耐震適合率の目標値60%を上回っている状況となっております。
課題としましては、残りの管路につきましても那覇市水道施設更新(耐震化)基本計画に基づき、耐震化に鋭意取り組んでまいります。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
日本共産党は、2011年2月定例会の代表質問で先駆けて上下水道の耐震化推進を求めました。
当時の耐震化率は、水道基幹管路で12.9%と全国平均以下でした。それが現在61.9%と全国平均以上です。上下水道局の取組、高く評価いたします。渇水対策も頑張ってください。
次に、市民の批判と怒りが沸騰しています政治と金の問題です。
主要政党で企業・団体献金の禁止に反対しているのは自民党だけです。金権腐敗政治一掃へ、政治資金パーティーを含む、企業・団体献金を禁止すべきです。見解を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
政治資金規正法では、政治資金パーティーも含めた企業・団体献金について、政治資金の授受の規制がされており、政治資金規正法の改正案においては、収支報告書のインターネットを利用する方法による公表を義務づけるなど、政治団体に係る政治資金の収支報告の透明性の向上が検討されております。
市長からは、現行制度の下で法にのっとって政治資金パーティーの開催を含む、企業・団体献金を受けることについては、差し支えないものとの認識が示されております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
政治団体は、収入と支出を政治資金収支報告書に正確に記載して提出することが義務づけられています。政治資金規正法の目的を伺います。
○野原嘉孝 議長
日高清義選挙管理委員会委員長。
◎日高清義 選挙管理委員会委員長
お答えいたします。
政治資金規正法は、議会制民主政治の下における政党その他の政治団体の機能の重要性及び公職の候補者の責務の重要性に鑑み、政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治団体の届出、政治団体に係る政治資金の収支の公開、政治団体及び公職の候補者に係る政治資金の授受の規正、その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もって民主政治の健全な発達に寄与することを目的としております。
また、政治資金収支報告書は、1年間の政治団体の収入、支出及び資産等を記載した収支報告書の提出を政治団体に義務づけ、これを公開することによって政治資金の収支の状況を国民の前に明らかにすることを目的としております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
久高前議長の政治と金の問題で、本市議会には厳しい市民の批判があります。
市議会議員には、政治資金規正法の遵守と政治資金の透明性の確保がより一層求められています。
日本共産党は、県選管のホームページで公表されている自民党那覇市議の2021年の政治資金収支報告書を調べました。
山川典二氏には久高前議長が代表の自民党那覇支部から150万円も支出されています。おくま亮後援会には、久高前議長が代表の自民党那覇支部から16万円。国場代議士が代表の自民党沖縄県第一選挙区支部から35万円、合計51万円が支出されています。おくま亮後援会の収支報告書には、そのうち31万円が収入としての記載がありません。この不記載、選挙管理委員会の見解を伺います。
○野原嘉孝 議長
日高清義選挙管理委員会委員長。
◎日高清義 選挙管理委員会委員長
お答えいたします。
政治団体の政治資金収支報告書の提出先が本市ではないため、未記載に当たるかについて判断する立場にありませんが、法令等に基づく収支報告書の記載事項に関しましては、政治団体が寄附を受けた場合は収入として収支報告書に記載する必要があると考えます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
政治資金規正法は、政治団体はその責任を自覚し、その政治資金の収受に当たっては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて、公明正大に行わなければならないと規定しています。
政治資金報告書の虚偽記載や不記載などの場合、5年以下の禁固または100万円以下の罰金が科せられます。
不記載は、政治資金規正法にも、法令遵守をうたった本市議会の基本条例、政治倫理条例にも明確に反しています。市民の疑惑が生まれることのないよう不記載は直ちに是正すべきです。山川典二氏の150万円の透明性も求められています。
次に、昨年4月に行われた東京江東区長選挙をめぐり議員に金を配った事件で、2月1日に公選法違反の買収などの罪で起訴された柿沢前法務副大臣が議員を辞職しました。市長選挙などで議員への金が配られていたらどのような問題が発生するのか伺います。
○野原嘉孝 議長
日高清義選挙管理委員会委員長。
◎日高清義 選挙管理委員会委員長
お答えいたします。
政治資金規正法では、政治団体及び公職の候補者は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たっては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならないとされており、また、政治資金の授受について、対象者による制限や量的、質的制限などが設けられております。
選挙管理委員会は判断する立場にありませんが、個別の事案により法令に抵触する場合は、取締当局にて法令に基づき厳正に対処されるものと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
柿沢前議員のように議員に金を配る買収は絶対にあってはなりません。それが常態化したら大変なことです。
次に、基地問題です。
本市で予定されている特別注視区域対象地域の面積と人口を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
お答えします。
本市で予定されている特別注視区域の、区域の面積をお示しすることはできませんが、区域の範囲としましては対象となる重要施設である那覇駐屯地、那覇高射教育訓練場、那覇基地の3施設の周囲おおむね1,000メートルの区域とされております。
対象区域の人口につきましては、国からは詳細が示されておらず正確な数字はお示しすることができません。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
特別注視区域が市民に及ぼす影響を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
市民への影響につきましては、現時点では不明な部分はありますが、特別注視区域内においては、200平米以上の土地等の所有権移転等に際しての事前届出の義務づけがされております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
軍隊は住民を守らない、これが沖縄戦の最大の教訓です。政府は、戦争の準備ではなく、憲法9条を生かして、近隣諸国と徹底した対話による平和外交で信頼を構築する平和の準備に力を尽くすべきです。改めて見解を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
憲法9条の理念の下に、国際社会が協調して、対話を通した平和的な対応が望まれるものと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
物価高騰と経済観光対策について。
那覇市中小企業振興審議会の役割と答申を高く評価いたします。そこで、答申の来年度予算への反映状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
高宮修一経済観光部長。
◎高宮修一 経済観光部長
お答えします。
答申において、優先的に実施が必要との提言をいただいた5つの施策へ対応する事業として、那覇の海人キャリアモデルPR事業、那覇市リスキリング推進支援事業、なはし外国人雇用促進支援事業、なはし社会地域課題解決型企業支援事業、市内滞在促進コンテンツ支援事業の5つの新規事業を計画してございます。
なお、関連事業としては、当該事業を含む、計12事業を令和6年度当初予算に計上してございます。
本市としましては、今後も当該答申を踏まえつつ、事業の企画立案、既存事業の見直し・改善等を行いながら、市内中小企業の振興発展に向けた取組を推進してまいりたいと考えてございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
評価いたします。
洋式トイレなどのリフォーム助成制度の創設は、営業店舗も、リフォーム業者も、利用者も喜ぶ、一石三鳥以上の効果があります。担当副市長の取組への決意を伺います。
○野原嘉孝 議長
古謝玄太副市長。
◎古謝玄太 副市長
お答えいたします。
本市を訪れる観光客にとって楽しく思い出に残る旅となるためには、利用する観光施設や飲食店等の環境整備は重要であると認識をしております。
その中でトイレの洋式化については、先ほど担当部長からも答弁ありましたとおり、利用される方の身体への負担軽減に加え、店舗の魅力やまちの利便性の向上など、様々な効果があるものと考えております。
本市としましては、飲食業協会など現場の方の意見も聞きながら、国の補助金活用の可能性も含めて、今後調査をしてまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
ぜひ知恵を出して取り組んでください。
那覇三大祭りの全てを1年通じて体感することができる施設は観光振興に必要ではないでしょうか。見解を伺います。
○野原嘉孝 議長
高宮修一経済観光部長。
◎高宮修一 経済観光部長
年間を通じて那覇三大祭りを体感できる新たなコンテンツの創出は、観光客の満足度向上にもつながるものであると考えております。
県内外の事例等も参考に、ハード面だけでなく、ソフト面も含めて調査し、研究してまいりたいと考えてございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
御茶屋御殿の復元について、市長にお聞きいたします。
古都首里の住民と伝統芸能関係者の強い願いです。首里出身の知念市長の復元に取り組む決意を伺います。
○野原嘉孝 議長
知念覚市長。
◎知念覚 市長
お答えいたします。
御茶屋御殿は、琉球王国の琉球文化を発信する芸能の殿堂と同時に、賓客をもてなす迎賓館の役割を首里城と一体的に担っていたことから、国民共有の貴重な財産であると認識しております。
首里城周辺の歴史的文化遺産である御茶屋御殿は、中城御殿や円覚寺などと一体的に整備することで、本県の観光振興・文化振興に大きく寄与するものと考えております。
本市といたしましては、御茶屋御殿復元について、引き続き、国や県などと連携し、事業の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
実現に向けて、市長頑張ってください。
那覇市歴史博物館の中城御殿への移転の取組と課題を伺います。
○野原嘉孝 議長
渡慶次一司市民文化部長。
◎渡慶次一司 市民文化部長
中城御殿跡は、琉球国王の世継ぎである中城王子が暮らした邸宅であり、明治12年の首里城明渡し以降は尚家の邸宅として使用されておりましたが、沖縄戦で焼失しました。
現在は沖縄県が令和8年の首里城正殿再建に合わせた供用開始を目指して整備に取り組んでおります。
本市においては、所有する国宝・琉球国王尚家関係資料を中城御殿跡地内に常設展示・収蔵することを目的に展示・収蔵機能を整備するもので、施設全体と同様に令和8年の公開を目指すスケジュールでございます。
整備等に係る課題につきましては、事業主体である沖縄県と協議をしながら調整を進めております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
DX、施政方針でも強調されていました。
歴史博物館の年間フリーパスポートの申込みをネットでもできるようにすべきです。対応を伺います。
○野原嘉孝 議長
渡慶次一司市民文化部長。
◎渡慶次一司 市民文化部長
那覇市歴史博物館では、年間を通していつでも観覧することのできる年間パスポートを販売しており、多くの方に御利用いただいております。
現在のところ、その購入については、窓口のみとなっております。
利用者の利便性の向上、DX推進の観点から、対応について検討してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
高齢者対策について。
65歳以上の要介護者等の数と介護の原因について伺います。
○野原嘉孝 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
本市の令和5年12月末現在における65歳以上の要介護・要支援認定者数は1万5,030人で、内訳といたしましては、要支援認定者数が4,188人、要介護認定者数が1万842人となっております。
さらに年齢別では、65歳から74歳の要支援認定者数が719人、要介護認定者数が1,325人で合計2,044人、75歳以上につきましては、要支援認定者数が3,469人、要介護認定者数が9,517人で合計1万2,986人となっております。
また、介護認定申請に至った主な原因につきましては、令和4年12月に新規に申請された方の主治医意見書を基に分類いたしましたところ、「転倒・骨折」が16.7%と最も高く、次いで「認知症」が15.4%、続けて「がん」、「脊椎・脊髄疾患」がそれぞれ9%となっております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
単身高齢者の増加、老老介護、生活困窮の高齢者と認知症の増加など現状が質疑で明らかとなっています。本市の高齢者対策の拡充と課題について伺います。
○野原嘉孝 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
単身高齢者の増加、認知症の方の増加、施設整備数の不足、介護給付費の増加に伴う介護保険料の増大、介護人材の不足など、本市の高齢者やその家族を取り巻く様々な課題を解決するために、第9次なは高齢者プランにおいては、特に重点的に取り組む事項として、4つを掲げてまいります。
1つ目の地域包括ケアシステムの深化・推進につきましては、高齢者ができるだけ住み慣れた地域で日常生活が送れるよう、住民主体による介護予防活動の充実や地域と協働した生活支援の取組、単身高齢者などの地域での見守りネットワークづくりをはじめ、地域包括支援センターを中心とした地域課題への対応の推進を図ります。
2つ目の施設サービス及び地域密着型サービスの充実につきましては、利用者の尊厳が守られ、安心して生活を送ることができるよう、地域の実情に応じた施設整備を図ります。
3つ目の適正な運営による介護保険事業の推進につきましては、介護保険サービス事業所への指導・監査などや、レセプト点検の実施等による適正利用の促進を図り、介護給付費や介護保険料の増大を抑制するとともに、利用者の要介護状態に合わせ適切な介護サービスの提供に努めます。
4つ目の介護人材の育成・確保・定着及び業務効率化の推進につきましては、今後の人口減少・高齢化のさらなる進行による介護人材不足と、介護需要の増大を見据え、介護職員の離職防止やリーダー的人材の育成支援等について、県や関係団体等と連携して取組を進めます。
また、介護業務の効率化については、国において、ICTを活用した介護業務改善や文書負担軽減等の方針が示されていることから、国の方針や県・市の取組をサービス事業所に広く周知し、実施支援を図ることで取組を推進してまいります。
「高齢者がいきいきと、支えあいのある地域の中で、安心して暮らせるまち」を基本理念として、引き続き目指してまいります。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
評価いたします。高齢者に寄り添い頑張ってください。
次に、ジェンダー平等について。
女性副市長も含めて、積極的に女性幹部を登用すべきです。市長の決意を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
女性の管理職登用については、昨年度に、第4次男女共同参画計画(なは男女平等推進プラン)における中間目標値である2023年度17%を達成し、着実に増加してきております。
当該計画の最終年度となる2028年度の目標である20%に向け、職場環境のさらなる改善と、両立支援制度の活用促進に取り組むとともに、早いうちに管理部門での経験を積ませるなどして、キャリアアップの意識づけを行うなど、引き続き女性管理職への積極的な登用に取り組んでまいります。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
頑張ってください。
本市行政でのハラスメントでの処分の状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
本市においては、過去にセクハラ等を理由として懲戒処分となった事例が2件ございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
南城市と業務委託契約を結んでいた元運転手の女性が、古謝南城市長と市を提訴しました。見解を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
新聞報道等により、南城市と業務委託契約を結んでいた元運転手の女性が、南城市長と市を相手取り、慰謝料等を求めて提訴したことは承知しております。
今後も裁判の状況について注視してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
非正規職員、業務委託契約者などへのハラスメント対応と課題を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
本市では、パワハラをはじめとしたハラスメントについて、相談や苦情などの窓口を各部に設置しており、本市正規職員に限らず、会計年度任用職員や業務委託契約者も各部の相談員へ相談することができ、または人事課に相談することも可能となっております。
各種ハラスメント制度の周知が課題と考えており、職員に対し年度当初にハラスメントに該当する事例や相談窓口の周知を行うとともに、新規採用研修、服務事務研修、新任グループ長研修においてハラスメント防止に向けた研修を実施しているところでございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
単独条例を制定している自治体が増えています。その状況を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
ハラスメントの防止等に関する単独条例を制定している自治体としては、議員によるハラスメントを対象とした川越市、世田谷区等があるほか、特別職を含む職員または議員によるハラスメントを対象とした狛江市、大和市などもございます。
また、議員によるハラスメントまたは議員等に対するハラスメントを対象とした福岡県、大阪府等がございます。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
本市でも単独条例を制定し、第三者委員会も設置して職員を守るべきです。対応を伺います。
○野原嘉孝 議長
當間順子総務部長。
◎當間順子 総務部長
本市では、那覇市ハラスメントの防止等に関する基本方針を定め、パワー・ハラスメント、セクシュアル・ハラスメント及び妊娠、出産、育児または介護に関するハラスメントの各種ハラスメントについてそれぞれ要綱を定め、また相談体制も整備してハラスメントの防止に取り組んでおります。
議員御提案の条例制定に限らず、本市におけるハラスメントの防止及びその対応について、どのような手法が望ましいのか、他市の状況も確認してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
法令違反事件について。
この事件に関わる損害賠償請求裁判で、那覇市が負けた場合に、誰が賠償責任を負うのか伺います。
○野原嘉孝 議長
浦崎宮人まちなみ共創部長。
◎浦崎宮人 まちなみ共創部長
お答えします。
現在、本件は係争中につき、仮定の御質問には答弁を差し控えさせていただきますが、今後、司法の判断が示された場合には、判決に基づき適切に対応してまいりたいと考えております。
担当部長としましては、当該事件の解決に向けて取り組むことで責任を果たしてまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
市の幹部と担当部署は、自らの解釈ミスと法令違反を犯した誤りを正すために、当事者に寄り添い、知恵と力を発揮すべきです。担当副市長の答弁を求めます。
○野原嘉孝 議長
金城康也副市長。
◎金城康也 副市長
お答えいたします。
議員からお話があったとおり、本件につきましては、行政の違法性が指摘されており、このことをしっかりと受け止め、生かしていかなければならないと思っているところでございます。
今後もより緊張感を持って、法令遵守、適正な行政執行、内部統制を図り、再発防止に努めてまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 議長
古堅茂治議員。
◆古堅茂治 議員
今日はジャイアンツのネクタイを締めて質問させていただきました。阿部監督に福が来る、優勝を勝ち取れるよう皆さんと一緒に願って質問を終わります。
ありがとうございました。