2024年9月定例会 西中間久枝 代表質問

西中間 久枝

2024/11/27

◆西中間久枝 議員 
 ハイタイ。日本共産党・オール沖縄の西中間久枝です。代表質問を行います。
 1.米兵による蛮行、性犯罪について。
 断じて許せません。基地あるがゆえの米兵の極悪非道な卑劣な犯罪に対して、私は怒りを込めて糾弾するものです。被害者の恐怖と苦しみを思うと胸が締めつけられ、悲しみと憤りがあふれてきます。少女と女性の人権と尊厳を否定する許し難い米兵による暴行事件と、日本政府による隠蔽が相次いで発覚しました。極悪非道な犯罪を繰り返すのを政府が半年もの間、隠し続けていました。
 政府が隠蔽し、事実上かばうようでは県民が安心して暮らすことはできません。さらに、プライバシーに関わるという言い分で事件を隠蔽することは、被害者を放置し、非人間的に扱う点でも決して許されません。
 相次ぐ米兵の極悪非道な卑劣な蛮行と、日本政府の隠蔽への見解を伺います。
 (2)本市と市議会への沖縄県女性団体連絡協議会の要請書には、性暴行事件を厳しく糾弾するとともに、プライバシー保護を理由とした情報隠蔽は到底認められないとして、県民と県議会、市町村議会、県内自治体が一丸となった県民大会の開催を強く要望しています。全県民が超党派で心一つにして取り組むべきです。県民大会開催への市長の見解を伺います。
 2.新型コロナ対策支援について。
 (1)新型コロナウイルス感染症が5類に移行後、高齢者施設等での集中的検査、検査薬の自己負担軽減、診療報酬の特例の経過措置などが続けられてきましたが、2024年4月からはこれらの措置などほとんどのコロナ対策が打ち切られています。
 市民の治療費負担が大幅に増えている中で、感染も発生しています。沖縄県及び那覇市の現状について伺います。
 (2)日本共産党は、市民の命と医療を守るために、①感染拡大や高齢者施設等でのクラスター発生、医療機関の逼迫などの状況や、マスク着用などの感染防止対策の効果などについて市として積極的に発信すること、②高齢者施設や障害者施設での集中的検査を再開すること、③新型コロナ治療薬の自己負担への助成を行うように国に求めるとともに市として助成を行うこと、④コロナワクチンの自己負担への補助を行うこと、⑤コロナ後遺症の相談窓口を設置すること、⑥コロナ患者の入院を受け入れる医療機関に対して、市独自で謝金を支払うことなどを提案いたします。提案への見解と対応を伺います。
 3.人権、ジェンダー平等について。
 (1)今、世界で夫婦同姓を法律で義務付けている国は日本だけです。NHKの今年4月実施の世論調査では、60代以下の年代でいずれも7割以上が選択的夫婦別姓に賛成しています。国連の女性差別撤廃委員会も、日本政府に対して繰り返し法律で夫婦同姓を義務付けることは女性差別であり、直ちに改正すべきだと勧告してきました。
 夫婦別姓を可能にする法改正は待ったなしです。憲法で、個人の尊厳、法の下の平等、婚姻の自由、夫婦平等の権利が掲げられながら、同姓の強制により実際には姓を変えることの不利益が圧倒的に女性に偏り、女性が個人の尊厳を傷つけられています。日本経済団体連合会(経団連)が、政府に選択的夫婦別姓制度の早期実現を要望しています。これらは、長年にわたる女性たちの訴えがついに経済界をも動かしています。夫婦別姓制度への見解を伺います。
 (2)我が党が先駆けて提案してきたレインボー条例の制定への取組を伺います。
 (3)管理職、政策決定、意思決定の構成を男女半々の実現を目指すことが求められています。見解と取組を伺います。
 4.高齢者支援について。
 (1)沖縄県と那覇市での高齢者の現状と課題について伺います。
 (2)高齢者の外出支援(おでかけ安心)のため、70歳以上の方への敬老優待乗車証・敬老パス実施をすべきです。見解と取組を伺います。
 (3)高齢者全般に対する住まいの確保と居住支援の課題と拡充を伺います。
 (4)補聴器補助の制度の拡充、更新、住民税非課税については世帯単位ではなく個人単位にすること、補助額の増額について伺います。
 5.市内認可外保育園での乳児死亡事故について。
 2024年3月25日、那覇市こども政策審議会は、2022年7月に那覇市の認可外保育園で、一時預かりされた生後3か月の乳児が心肺停止の状態で救急搬送された後、死亡した事故で再発防止策をまとめた報告書を知念市長に答申しています。市長の見解と乳児死亡事故への本市の責任を伺います。
 6.PFAS流出事故について。
 2023年2月1日水質汚濁防止法施行令が改正され、PFOS及びPFOAが指定物質に指定されています。今回の安謝複合施設(安謝市営住宅)での流出事故への対応を伺います。
 あとは質問席にて再質問を行います。

○野原嘉孝 議長 
 知念覚市長。

◎知念覚 市長 
 西中間久枝議員の代表質問、私のほうからは大きな3番の(2)についてお答えいたします。
 国は、令和5年6月23日に性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律を制定するなど、多様性に寛容な社会の実現に向けて進めており、本市においても、性の多様性を尊重する条例を令和9年度に制定できるよう計画的に取り組んでおります。この条例は、性の多様性を尊重する社会実現のため、基本理念を定め、市、市民、事業者、教育に携わる者の役割を明らかにするとともに、全ての人が性別等による偏見や差別を受けることなく、心豊かに生きることができる社会の実現を目的に制定するものでございます。
 今年度中に第1回目の那覇市男女共同参画会議を開催し、次年度以降、パブリックコメントや関係者との意見交換会を実施するなど制定に向けて進めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 代表質問の1番目について順次お答えいたします。
 去る7月4日の那覇市内での米海兵隊1等兵の逮捕など、米兵による暴行事件が相次いでおり、さらに昨年12月の少女への性的暴行事件については起訴から約3か月もの間、外務省や県警等から県に対し情報提供がなく、公表されていない状況でございました。
 このような現状に対して、全ての市民、県民が安全に生活を営める環境が保障されるためには、在日米軍においては綱紀粛正の徹底、再発防止策の強化が強く望まれるとともに、日本政府には、情報伝達方法について十分な対応を講じていただくことが重要であると考えております。
 続いて(2)についてお答えします。
 市長は、当該協議会の要請文にもあるとおり、女性の尊厳をじゅうりんする凶悪な事件は許されるものではないとの強い思いを述べております。また、県民大会については、県民の一致した思いを全国に発信するため、そのありようが強く問われているとの見解が示されているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 山口芳弘健康部長。

◎山口芳弘 健康部長 
 代表質問2番目の御質問に順次お答えいたします。
 (1)新型コロナウイルス感染症の現状について。
 まず本市では、感染症発生動向調査の定点医療機関1か所当たりの報告数において、市独自基準で注意喚起レベルを10.0と定めております。最新の第34週の週報によりますと、4.92と注意喚起レベルを下回っている状況です。また沖縄県においても第34週は4.47となっており、全国的に見ても一番低いレベルとなっている現状でございます。
 次に(2)の①について。
 感染拡大時においては、適宜プレスリリースにて注意喚起を図っており、直近では5月17日に注意喚起レベルの発信を行いました。またホームページ等で手洗いや換気、せきエチケットなどの感染予防対策を発信しております。
 次に、②高齢者施設等への集中的検査につきましては、検査の効果及び費用等を鑑み、現時点では再開の予定はございません。保健所においては、高齢者施設や保育所等の集団発生報告を受け、感染予防対策などの助言を行っております。
 次に③について。
 新型コロナウイルス感染症は、5類感染症に移行後、他の疾患と同様に通常の対応となりました。治療費においても医療保険の適用範囲となるため、現時点で市としての対応は考えてございません。
 次に④について。
 新型コロナウイルスワクチンは、今年度より主に65歳以上の高齢者を対象とした定期接種へと移行しております。接種対象者の自己負担額は、当初、国から提示された接種費用7,000円のうち、ワクチン価格の3,260円を参考に3,000円といたしました。なお、生活保護受給者等は無料となっております。しかし今年3月、国から最終的に示された接種費用は、1万5,300円程度と大幅に増額されたことから、当初と比較して8,300円の差額が生じております。この差額を補うため令和6年度は、国から助成金が交付される見込みでありますが、同助成金は今年度限りとなっていることから、本市保健所も加盟する全国政令市衛生部局長会より、助成金の継続の要望を行う予定となっております。
 次に⑤について。
 いわゆる新型コロナ後遺症の相談につきましては、他の感染症相談と同様、保健師において対応しており、かかりつけ医に相談をするか、かかりつけ医等がない場合には、県のホームページ一覧表を参考に医療機関を案内しております。
 最後に⑥について。
 入院受入れ医療機関に対する市独自の謝礼金はありませんが、感染症対策を実施している医療機関には診療報酬として感染対策向上加算がなされております。
 今後も新型コロナウイルス感染症を含めた感染症対策に鋭意取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 代表質問3(1)(3)の御質問に順次お答えいたします。
 令和2年12月に閣議決定された国の第5次男女共同参画基本計画では、選択的夫婦別姓制度については、国民の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断を踏まえ、さらなる検討を進めることとされています。
 選択的夫婦別姓は、希望すればどちらの姓も使用できるため、選択の幅を広げ、個人の生き方や価値観を尊重することにつながるものと考えております。
 引き続き国の動向を注視するとともに、国民の理解が得られるよう丁寧な議論を期待しています。
 続いて(3)についてお答えします。
 なは女性センターが所管している第4次那覇市男女共同参画計画では、毎年計画の進捗を管理しております。同計画の指標の一つである本市の課長相当職以上の女性管理職の割合は、最終目標値を20%と設定し、今年度には20.5%となり目標を達成しております。また、審議会等委員の女性の登用率についても、目標達成に向けて着実に進んでおります。
 男女共同参画を実現するため、今後も職員を対象とした研修や計画的なキャリア形成支援などの取組を進めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 代表質問4番目の(1)(2)(4)の御質問に、順次お答えいたします。
 初めに(1)についてお答えいたします。
 沖縄県が毎年度実施している高齢者人口等調査(令和5年10月1日現在)によりますと、沖縄県の65歳以上の高齢者人口は、34万8,630人、高齢化率は23.5%となっております。また、本市の65歳以上の高齢者人口は、令和5年10月1日現在で7万7,444人、高齢化率は24.6%、高齢者単身世帯は、2万8,734世帯となっております。
 本市の高齢者やその家族を取り巻く様々な課題につきましては、単身高齢者の増加、認知症の方の増加、施設整備数の不足、介護給付費の増大、介護人材の不足等が挙げられます。
 次に(2)についてお答えいたします。
 高齢者の外出支援施策につきましては、県内では民間事業者において、65歳以上で那覇バスの市内区間を利用される方を対象にかりゆし得パス65が実施されており、本市においては、高齢者等の積極的な社会参加を支援することを目的に、無料の福祉バス運行事業や、モノレール1日乗車券を300円で購入できる高齢者公共交通割引制度を実施しております。
 敬老優待乗車証・敬老パスにつきましては、高齢者の外出機会や社会参加が促進され、認知症予防、健康寿命の延伸など、様々な効果が期待されることは認識しておりますが、一方で、今後割引事業の廃止や規模の縮小を検討している自治体があるなど、財政面や実施体制・手法などの課題もございます。
 他市の取組状況の情報収集や交通事業者との意見交換等を行っているところですが、引き続き調査研究してまいりたいと考えております。
 最後に(4)についてお答えいたします。
 本事業は、より多くの高齢者に利用していただき、生活の質の向上、介護予防及び経済的負担の軽減に資することが目的であることから、補聴器の購入が困難な65歳以上の住民税非課税世帯を対象とし、助成限度額は2万5,000円、1人につき一度のみの助成としております。非課税世帯から非課税者への要件緩和、助成限度額の引上げ、補聴器の買換え及び修理を対象に加えることにつきましては財政面の課題も含め、今後検討してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 代表質問の4番目(3)についてお答えいたします。
 高齢者の住まいとしましては、60歳以上の高齢者に対して、介護や医療と連携したサービスを提供する賃貸住宅であるサービス付高齢者向け住宅があり、現在、市内に15棟677戸が登録されております。また、国の新たな住宅セーフティネット制度では、高齢者など住宅確保要配慮者が民間賃貸住宅へ円滑に入居することができるよう専用賃貸住宅として登録する制度があり、令和6年8月末現在、市内に8棟39戸が登録されております。
 本市ではこれらの専用賃貸住宅に対して、バリアフリーなどの改修工事に要する経費の一部補助を実施しております。
 住宅確保要配慮者の中でも特に高齢者については、民間賃貸住宅への入居を希望しても高齢を理由に大家等の貸し渋りにあうことがあり、その要因の一つとして孤独死や事故などのリスクがあることが挙げられております。そのため本市では、大家等の不安の解消を図る必要があることから、今年度より大家等に対して、高齢者の体調急変等の異常を察知するための見守り機器設置補助を実施しているところであります。そのほかにも、今年度より福祉部局においては、被保護世帯や生活困窮者向けに住まい探しの支援を行う住まいサポート事業を実施しており、今後も庁内外での体制を整えながら関係部署と連携し、高齢者などの居住支援に取り組んでまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 代表質問の5についてお答えします。
 初めに、亡くなった児童の保護者に対しては、深い哀悼の意を表します。
 本事案につきましては、事故後、2022年12月22日に那覇市こども政策審議会の部会として、那覇市内認可外保育施設における重大事案の再発防止のための事後的検証委員会を設置し、20回以上の検証を経て、2024年3月25日に審議会から答申を受けております。
 本答申には再発防止策として保育施設に7項目、市に14項目、国に2項目が提言され、市に対しては迅速な改善指導の実施や実効性のある改善状況の確認などが示されております。
 本提言を受け、現在、保育施設の重大事案再発防止のための行動計画策定委員会を設置し、提言内容を精査しながら具体的な改善方法、期間を盛り込んだ行動計画の策定に向け取り組んでいるところでございます。
 本答申を真摯に受け止め、このようなことが起こらないよう市内保育施設の安全対策の徹底に努め、安全安心な保育環境の整備を図っていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 代表質問6番目についてお答えします。
 本市は、令和6年7月18日に那覇市安謝福祉複合施設内の安謝市営住宅2号棟の屋上にある屋内消火栓用の消防用水槽から消防用水の漏出が発生していることを確認し、直ちにバルブを閉め止水いたしました。翌日の7月19日に各施設管理者や団地自治会へ事案発生について連絡し、7月23日には、安謝市営住宅2号棟の入居者等へ文書を掲示するなどしてお知らせしております。
 また、当該水槽につきましては、水道水が供給される構造で水道水で満たされておりますが、既に稼働を停止した泡消火設備と消防用水槽を共用する構造であることから、確認のため流出経路にある敷地内雨水側溝の水を採取し、水質検査を行っております。8月13日に当該水質検査結果の速報を受け、8月19日に検査機関より報告書を受領いたしました。
 当該検査結果につきましては、PFOSが1リットル当たり86ナノグラム、PFOAが11ナノグラム検出されております。当該検査結果を受け、8月21日に本市で定めたPFOS等含有泡消火薬剤漏出時の緊急対応フローに基づき、環境部へ事故届出書を提出し、同日、当該検査結果を安謝市営住宅2号棟内の掲示板にてお知らせしております。また、8月23日には環境部においてその内容を本市のホームページにて公表しております。
 漏水の原因につきましては、消防用設備配管の逆止弁の不具合によるものでございましたが、8月2日に修繕を完了しております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 再質問します。
 米兵による蛮行、性犯罪について。
 米軍基地あるがゆえに戦後79年間、沖縄県民と女性は耐え難い苦しみを強いられています。
 9月5日に明らかになった事件を含めた相次ぐ米兵の蛮行、性犯罪は米軍や日米両政府が再発防止策や綱紀粛正を幾ら強調しても、同様の事件・事故が繰り返される沖縄の現状を如実に示しています。米軍基地が存在する限り県民の生命、安全が常に危険にさらされています。米軍基地の存在を認めては今回のような悲劇を根絶できません。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 お答えいたします。
 相次ぐ米兵による暴行事件に加え、6月にも新たな事件が2件発生していたということは報道により承知しております。
 繰り返しになりますが、市長は女性の尊厳をじゅうりんする凶悪な事件は許されるものではないとの強い思いを述べております。
 一方、米軍基地から派生する問題につきましては、県や関係市町村で連携した一体的な取組が必要かつ効果的であると考えていることから、引き続き解決促進に向けて、軍用地転用促進・基地問題協議会の枠組みの中で取組を進めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 二度とこうした卑劣な事件を起こさないためにも、米軍基地の整理縮小、撤去、米軍に特権を与えている日米地位協定を抜本改定すべきです。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 お答えいたします。
 日米地位協定について、刑事裁判権の在り方など、様々な問題点が指摘されていることは承知しております。また、本市議会においても度重なる米軍関係者の事件・事故の発生に端を発し、数度にわたり地位協定の改定を求める意見書が出されております。在沖米軍施設の整理縮小及び日米地位協定の抜本的な見直しなどに向けた取組については、関係市町村と共に沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会おいて、毎年、国や米国政府に要請を行っております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 沖縄県民の怒りと思いを日米両政府に突きつけるためにも、米兵の蛮行を糾弾する県民大会を県民の心一つに開催すべきです。那覇市も那覇市議会も女性団体と力を合わせて積極的に取り組んでいこうではありませんか。
 次に、高齢者支援について再質問いたします。モニターを御覧ください。
       (モニター使用)
 敬老パス事業を実施しています仙台市の利用効果の資料になります。外出促進と健康の効果に役立っていることが明らかになっています。お出かけ安心の敬老パスを那覇市で実施すべきです。担当副市長の見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 休憩いたします。
           (午前11時2分 休憩)
           (午前11時2分 再開)

○野原嘉孝 議長 
 再開いたします。
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 再質問にお答えします。
 敬老パス事業につきましては、一般的には外出促進効果や健康増進効果が期待されるものと認識しております。財政面や実施体制・手法などの課題を整理しながら、どのような取組ができるのか調査研究してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 市内の高齢者の皆さんや団体からも強く要望があります。高齢者のお出かけ安心のためにも実現することを強く求めます。
 次に、市内認可外保育園での乳児死亡事故について。
 那覇市こども政策審議会の那覇市内認可外保育施設における重大事案の再発防止のための事後的検証についての答申では、事故の半年ほど前に行った立入調査で、命に関わる10項目の重要な問題点が見つかったのに、十分かつ迅速に改善を図っていなかったことが指摘されています。このことに対する那覇市の責任を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 お答えします。
 本事案については、那覇市こども政策審議会からの答申を真摯に受け止め、本市の課題については深く考察を重ね、このようなことが起こらないよう、市内保育施設の安全対策の徹底に努めていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 乳児死亡事故が起きたのは、安全管理がずさんな市内認可外保育所が運営を続けられていたことにある。保育問題の有識者は「こういう施設がまだあるということがものすごいショックでした。そのままにして運営させていたのは、那覇市の責任ですから、それをきちんと指摘するべきではないか」と見解を表明しています。
 そこで、指導監督権限を持つ那覇市の責任について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 繰り返しになりますが、本事案については答申を真摯に受け止め、このようなことが起こらないよう、市内保育施設の安全対策の徹底に努めていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 乳児死亡事故に関する那覇市こども政策審議会の14項目の再発防止策の提言に対しての取組を明らかにしてください。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 お答えします。
 市に対して再発防止に向けた14項目の提言については、本市の行動計画策定委員会にて現状及び課題の分析をしながら行動計画を策定している最中でありますので、取組内容検討中を含め、現時点での取組について提言ごとにお答えします。
 提言1、迅速な改善指導の実施。
 認可外保育施設の立入調査結果及び改善指導文書の送付については、今年度より2週間以内に発出できるよう事務の手続を改善し、指導項目の速やかな改善を促すことについては、現在見直しを図っているところでございます。
 提言2、改善状況確認の強化。
 本事案発生後、安全に関わる指導項目については、書面確認に併せて迅速に現場確認を行うよう努めており、必要に応じて出頭要請や特別立入調査を実施しております。
 提言3、監督上の措置の強化。
 公表や改善勧告等の行政処分は迅速で厳格な措置であり、どのように行えるか調整しているところでございます。
 提言4、立入調査及び指導の体制強化。
 指導監督部署の人員体制については、今後の組織再編に向け内部調整をしているところでございます。
 提言5、認可外保育施設に対する教育・研修等の拡充。
 事案発生後、安全に係る研修については、開催時間帯及び日数を増やして速やかに実施しております。
 提言6、相談対応体制の充実。
 保護者や施設職員からの保育に対する相談があった場合は、必要に応じ施設へ出向き調査を行っており、相談窓口の周知及び体制づくりの強化について検討しております。
 提言7、子どもを亡くした保護者に対する心のケア。
 関係機関へつなぐ際の連携の手法や体制づくり等、課題を分析しております。
 提言8、認可外保育施設の利用料金の確認。
 利用料金の基準はありませんが、安定的な運営を心がけるよう助言を行っております。
 提言9、認可外保育施設の基準等の見直し。
 提言の中の園の見学については、全体的な質の向上を目指し、昨年度より公開保育を実施しております。また救命救急訓練については、今年度より保育に関わる全職員を対象に実施しているか、認可外保育施設の立入調査において確認しております。
 提言10、一時預かり保育や夜間保育施設の整備。
 夜間保育や休日保育の必要性等について、調査をどのようにしていくか考えており、一時預かり保育についても実施可能な施設があるか検討をしております。
 提言11、子どもの最善の利益につながる施策と発信。
 市のビジョンについては、市民及び各保育施設に浸透するよう発信していくことを考えており、保育施設の保育の質の向上をどのようにしていくか検討しております。
 提言12、認可外保育施設利用保護者に対する情報提供の仕組みの整備。
 施設選びのための情報提供については、アクセスしやすい仕組みづくりを検討しております。
 提言13、保育施設利用保護者への助成制度。
 市民に対して、必要な補助や制度改正等に係る情報の迅速な周知について、今後も現状及び課題を分析してまいります。
 提言14、速やかな検証委員会の設置。
 速やかな検証委員会の設置の方策を検討しております。
 以上でございますが、今後も取組を継続し、具体的な方策案やその達成期日案をまとめ、行動計画策定委員会の委員による議論を経て、今年度末までに行動計画を策定していきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 遺族から提訴されていることに対して、指導監督責任者である市長の見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 繰り返しになりますが、本事案については答申を真摯に受け止め、このようなことが起こらないよう、市内保育施設の安全対策の徹底に努めていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 那覇市の指導監督が適切に行われていなかったために、未来ある乳児の生命がずさんな運営を行っていた市内認可外保育所で奪われた事故です。
 乳児を失った家族の怒りと無念さは、どんなに深いでしょうか。一人の生命は地球より重い、那覇市の責任は重大です。指導監督責任者である知念市長は遺族に直接、謝罪すべきです。市長の対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 座安まり子こどもみらい部長。

◎座安まり子 こどもみらい部長 
 繰り返しになりますが、本事案についてはこのようなことが起こらないよう、市内保育施設の安全対策の徹底に努めていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 決して起きてはならない事故でした。情けない、不誠実な答弁です。指導監督責任を果たさなかった那覇市の怠慢もあって、生まれて3か月の命が奪われました。命は地球より重い。那覇市の責任は重大です。市政の最高責任者である市長は、遺族、市民に謝罪すべきです。
 次の質問に移ります。
 PFAS流出事故について。
 安謝市営住宅、特別養護老人ホーム、児童館、老人憩いの家(安謝複合施設)で発生したPFAS流出事故について、市長はいつ報告を受け、どのような対応を指示したのかを伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 7月19日に県外出張中の市長へ報告し、所管部で入居者などに対して丁寧に説明し、対応するよう指示を受けたところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 安謝市営住宅、特別養護老人ホーム、児童館、老人憩いの家(安謝複合施設)の利用者に文書で事故の報告、説明をしたのかを伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 当該事案確認の翌日、7月19日に各施設管理者や団地自治会へ事案の発生について連絡いたしました。7月23日には、安謝市営住宅2号棟の掲示板やエレベーター内の見やすい場所に文書を掲示するとともに、2号棟に併設している保育所の管理者へ文書をお渡ししてお知らせしております。
 本市から当該施設利用者に対しては、文書配布は行っておりません。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 利用者などへも大切な情報を、流出事故について報告、説明をすべきです。
 次の質問です。法に基づいてPFAS流出事故は環境部に報告すべき事故です。流出事故への対応は適切だったのかを伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 本市で定めたPFOS等含有泡消火薬剤漏出時の緊急対応フローにのっとり、水質汚濁防止法に基づく事故届出書を環境部へ提出しております。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 PFOS流出事故という大変大きな事故です。
 流出事故への市長コメントに、利用者や市民への謝罪がないのはなぜですか。伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 安謝福祉複合施設については、昨年度にPFOS含有の消火薬剤の撤去を終え、地下駐車場の泡消火設備の稼働を停止しておりますが、屋外に設置された消火設備等の老朽化が進行していることから、本市では現在、設計業務を行い、改修等に向けての検討を行っているところでございます。
 そのような中、今回の漏水で入居者や施設利用者の皆様に御心配をおかけしたことについておわび申し上げます。
 また、老朽化した当該消防設備の改修についても鋭意取り組むことで、入居者や施設関係者などの不安解消に努めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 こういった大きな事故があった際には真摯に受け止めて、しっかり住民や、また子供たちの児童館もあります。ぜひしっかり那覇市として報告、説明もすべきだと思います。また市長も謝罪をすべきだと思います。
 生まれて3か月の赤ちゃん。ちょうど首が座る頃だったのではないでしょうか。どんどん手足の動きも活発になる頃で、表情も豊かになる、生まれて3か月の赤ちゃんだったと思います。笑顔もよく見せてくれるようになった頃ではなかったでしょうか。
 これからどんな人生を歩んでいくのか、御家族はお子さんの成長をどんなに楽しみにしていたでしょうか。もう何をしても戻ってこないお子さんのこと、その御家族のことを思うと想像を絶します。一人のかけがえのない命が那覇市の認可外保育園の事故で奪われたという重大な責任を那覇市はしっかりと受け止めるべきです。
 以上で代表質問を終わります。ありがとうございました。

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