2025年6月定例会 我如古一郎 一般質問

我如古 一郎

2025/10/09

◆我如古一郎 議員 
 ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。日本共産党の我如古一郎でございます。一般質問を行います。
 帯状疱疹ワクチン接種について。
 加齢や疲労、ストレスなどをきっかけに免疫機能が低下すると、発症する帯状疱疹は、60歳代で患者数が増えていますが、ワクチンの費用が高過ぎる問題がありました。
 私も提案しておりましたワクチン接種の助成が2025年度今年から国の助成が始まり、接種が大きく進むことを期待しています。
 ワクチン接種の助成の概要と意義を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 山口芳弘健康部長。

◎山口芳弘 健康部長 
 お答えいたします。
 今年度から定期接種化された帯状疱疹ワクチンの対象者は、65歳の方、60歳以上65歳未満の方で、免疫機能に一定の障がいを有する方となっております。
 なお、65歳以上の方については、5年間の経過措置として、5歳年齢ごとに対象者として位置づけ、そのうち100歳以上の方は令和7年度に限り、全員対象者となっております。
 また、帯状疱疹ワクチンには、生ワクチンと組換えいわゆる不活化ワクチンの2種類があり、不活化ワクチンは2回接種が必要となっております。
 生ワクチンの自己負担額は5,000円、不活化ワクチンは1回当たり9,000円としております。
 それぞれのワクチンは、接種後5年時点で、生ワクチンは4割、不活化ワクチンは9割程度の予防効果を維持することから、いずれのワクチンも疾病の予防に有効とされております。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 組換えワクチンは、1回9,000円で5年後も9割の予防効果がメリットですが、2回接種というデメリットがあり、金額も生ワクチンの5,000円1回接種より自己負担が4,000円も高いです。年金暮らしの低収入の高齢者に、那覇市がこの4,000円を補助して、接種を推進すべきと思います。
 見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 山口芳弘健康部長。

◎山口芳弘 健康部長 
 お答えいたします。
 帯状疱疹は、加齢とともに発症する確率が高く、痛みを伴い、まれに後遺症が残る場合があるため、高齢者等に対する予防接種は意義があるものと考えております。
 接種費用の助成につきましては、高額となる不活化ワクチンをより接種しやすくなるよう、予算の範囲内でできる限り自己負担額を軽減しております。
 今後とも、定期接種化の意義を踏まえて、接種勧奨に努めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 多くの方が接種することで苦痛から逃れ、後遺症も軽くて済むと思います。それは最終的には、医療費を節減することにもつながります。接種の費用負担を軽くする取組を今後も期待しております。
 次に、孤立死について。
 内閣府の有識者会議は4月11日、自宅で誰にもみとられず亡くなり、社会的に孤立していたと見られる孤立死に関する初の推計を発表しました。2024年は2万1,856人で、年齢別では65歳以上が7割を占め、男女別では男性が8割を占めた。
 本市の実態を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 市の関係部署から情報収集したデータをちゃーがんじゅう課でまとめた結果、令和6年度に自宅で死亡後に発見された65歳以上の独居高齢者数は、男性97人、女性51人、合計148人となっております。
 高齢者人口や単身高齢者世帯数が年々増加傾向にあることから、今後も孤立死の増加が懸念されるところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 単身世帯の割合は、2000年27.6%だったのが、2020年に38%となり、2040年には43.5%へと急増が見込まれています。
 そうした社会にふさわしく、どのような社会的なつながりづくりが可能か、対策が急がれます。
 本市の対策を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 高齢者が孤立せず、地域とつながる活動には、主体的に集い、健康づくりや生きがいづくりに取り組む、地域ふれあいデイサービスや老人クラブなどがございます。
 高齢者が気軽に参加できる老人クラブや地域ふれあいデイサービスなどの小さなコミュニティ活動が市内各地に創設され、それらの活動が地域の多様なコミュニティとも有機的につながり、高齢者を点から面で支え合う体制が醸成されることで、孤立させない地域づくりにつながるものと考えております。
 また、市内18か所に設置した地域包括支援センターでは、職員による訪問支援のほか、民生委員や相談協力員、自治会等で結成する地域見守り隊や新聞配達員など民間企業が協力する見守りちゃーびら隊による見守りとの連携を通じて、地域で孤立している高齢者の異変等の早期発見と適切な支援に取り組んでおります。
 引き続き、孤立防止対策に取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 雇用の不安定化や経済的な困窮、格差が社会的孤立の背景にあることが浮き彫りになっています。2万人の孤立死は、にわかには信じがたい深刻な数字ではないでしょうか。
 安定した仕事、収入、住宅、時間があり、食事が取れる、1人でも安心して暮らせる医療や介護の体制が保障されることが求められていると思いますが、見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 国の孤立死の推計値、2万人以上については、非常に驚くべき事態だと感じております。
 沖縄県には、地域住民同士が協力し、困ったときに互いに助け合う、ゆいまーるの文化がございましたが、近年の単身高齢者の増加や地域コミュニティの希薄化など、地域社会の変化もあって、社会的孤立という課題が生じてきているものと考えております。
 人とのつながりが持て、誰もが安心して暮らせるよう、日常生活の支援が包括的に提供できる地域包括ケアシステムの推進に取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 孤立死や孤独死が続発しています。那覇市の2024年度の孤立死は、148人という答弁にもびっくりしています。加齢や病気など原因は様々ですが、所持金が尽き、食事も取れず、衰弱死に追い込まれる悲劇も少なくありません。深刻なのは、高齢者世帯にとどまらず働く世代のいる世帯にまで孤立死・孤独死が拡大していることです。高齢化や病気で生活が困窮した人を支える社会保障の仕組みが機能していないことが、事態の深刻化に拍車をかけています。那覇市がそのことを認識して、対策を強めることを求めたいと思います。
 次に、道路行政について。
 モニターをお願いします。
       (モニター使用)
 これは、真和志高校前の大木の根による歩道のうねりです。高齢者だけでなく、高校生もよく転んでいました。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 6月2日に修復していただきました。
 モニター、ありがとうございます。
 真和志高校前の市道8号の歩道にできた段差で、2024年12月に高齢者が転倒し頭を打つ事故がありました。そのときは本人も頭を打った程度と思ったようですが、その後、徐々に物忘れや認知症のような症状が現れ、翌年3月にクモ膜下出血で手術をしています。今回は幸いにも回復したからよかったものの、一歩間違えたら一人の人生を大きく変える大事故でもありました。このような事例があったことへの見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 市道真地8号の歩道につきましては、街路樹の根暴れが原因で舗装が浮き上がり、段差が生じていたことから、根を除去し、舗装打ち換えを行っております。
 現在、市内の歩道の点検を実施しておりますが、道路投稿システムなどによる市民からの通報も活用しながら、道路損傷の早期把握と修繕に努めてまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 答弁の取組を評価いたします。安全な歩道の維持にこれからも頑張ってください。
 市道真地7号の石垣の状況と道路の補修について見解を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 市道真地7号の舗装の劣化につきましては、昨年度、一部補修を実施しておりますが、改めて現場を確認の上、必要な対応を検討してまいります。
 また、石垣の状態につきましては、年に2回、8月と2月に状態を観測しております。
 なお、2月の観測では、石垣の変動は確認されておりません。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この真地7号の急坂、この道路は重要な生活道路であり、児童生徒の通学路となっています。
 私は、何度もこの石垣の補修は、本市がすべきと要望してきました。その理由は、50年以上前に市道真地7号を造るために、積まれた石垣だったと思われること。所有者が急斜面の利用のために造ったものではないこと。地主には、石垣の修復に莫大な資金が必要になるため、手が出せないことの3点です。安全な石垣に修復することで、利益を受けるのは、急斜面の地主ではなく、市民・県民であり、真地小学校の子供たちであることを一番に考える必要があります。
 異常気象で災害が多発する現状において、災害が起きる前に那覇市が県と力を合わせて対策を取るべき問題であることを改めて指摘をしておきたいと思います。
 この市道7号の通行の安全のために、地元の自治会は年に3回、それ以上の清掃をボランティアで行っています。石垣の問題を脇に置いて、子供たちの安全のために頑張っています。その自治会の活動に対して、支援をできないのか伺います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 本市では、道路清掃ボランティア団体に対して、清掃用具の提供や活動に対する支援金の交付を行っております。
 当該路線で活動していただいている自治会に対しましては、道路清掃ボランティア制度について、今後説明していきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 自治会の苦労と努力に報いる対応をお願いいたします。
 次に、本市のバス停の上屋とベンチの設置状況を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 バス停の上屋とベンチの設置状況としましては、これまでにバス停上屋を44か所整備しており、そのうち12か所にベンチを設置しております。
 なお、令和7年度は、石嶺線で4か所の実施設計と、2か所の上屋設置工事を予定しております。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 次に、モニターをお願いいたします。
       (モニター使用)
 真和志高校前バス停にベンチの設置が求められています。個人が置いたと思われる、粗末で簡易なベンチがありますが、ブロックに板を置いただけです。それでも座りたい高齢者が使っております。安全なベンチを設置すべきではないかと思いますが、対応を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 当該バス停のベンチ設置につきましては、所管します沖縄県バス協会及び道路管理者の県に、御要望をお伝えしてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この真和志高校前バス停は歩道も広く、何の支障もないのに、なぜ上屋と一緒にベンチの設置をしないのか理解に苦しむところであります。
 高齢者のお出かけ支援で、バスなどの公共交通の運賃補助の拡充が求められていますが、高齢者はバスに乗りたくても、ベンチがないバス停で待ち続けるのは、苦痛だと思います。結果として、公共交通の利用率が低い、悪循環につながってしまいます。公共交通政策で上屋とベンチはセットで設置すべきと強く要望したいと思います。
 次に、識名霊園周辺の課題について伺います。
 清明祭(シーミー)時期の草木ごみ等の不法投棄の状況について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 平良進環境部長。

◎平良進 環境部長 
 お答えいたします。
 本市では、草木ごみ等の不法投棄が増える清明祭期間の対策として、定期的にパトロールを実施し、ごみの持ち帰りを促すアナウンスを行うとともに、注意喚起の看板や、プランター設置による不法投棄防止対策を行っております。
 その結果、清明祭期間中の不法投棄ごみの回収量は、2015年の約2.2トンから、直近の3年間の平均は0.4トンと減少しており、不法投棄対策による一定の効果が出ているものと認識しております。
 今後も、広報・啓発活動の取組を継続し、本市の環境美化に努めてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 私がこの問題を初めて質問をした2002年6月定例会、22年前ですが、2トンパッカー車でこの期間中、おおむね5台分、10トンが回収されていました。当時は山のように草木ごみが積まれて大変でしたが、今回は0.4トンで大幅な減少に大変満足をしております。当局の広報・回収の取組を高く評価いたします。今後も、七夕の時期もごみが出ます。識名霊園特有の粗大ごみ不法投棄も絶えることはありませんので、取組を今後もよろしくお願いいたします。
 次に、モニターをお願いします。
       (モニター使用)
 識名園前バス停案内板に貼られていたチラシであります。4月の日曜日は経路変更していて、運行していないと書いてあります。清明祭時期は路線バス運行が経路変更している状況とその影響を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 路線バスの事業者へ確認したところ、シーミー時期は、違法駐車により路線バスが通れないことがあり、定時制が損なわれることや、安全上の問題があるため、毎年4月の日曜日に、3系統の経路変更を行っているとのことであります。
 また、利用者への影響については、把握していないとのことでありました。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 地域住民から、バスを利用したくてもこの地域を通過しないのは不公平です。違法な駐車をしている車両こそ規制をして、路線バスが通れるようにすべきではないかとの苦情が寄せられました。私は正論だと思いました。公共交通の本来の役割を指摘していると思いますが、見解を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 路線変更については、バス事業者も、やむを得ず経路変更しているとのことであります。
 本市としましては、経路変更の理由が駐車禁止の県道に違法駐車する方々が、多くいることが要因の一つと考えております。
 そのため、お墓参りする方の交通ルールの遵守も重要であると認識しております。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 最近ではインバウンドの外国人観光客が増えてまいりました。識名園に来る外国人の観光客もバス利用者がおり、このバス停に貼られた案内書きを知らずに、バスを待っていることもありました。
 運行再開には、識名園前から識名十字路の区間の違法駐車車両を規制することが必要ですが、私は地元ですので、自分で検証してみました。今年の状況を以前と比べてみると、駐車の数は大分減ってきていて、きちんと対応すればバスが通過できて、運行再開ができるのではないかと思われました。見解を問います。

○野原嘉孝 議長 
 花城保都市みらい部長。

◎花城保 都市みらい部長 
 経路変更の判断は、最終的にはバス事業者が行うものと認識しておりますが、御意見につきましては、バス事業者及び警察へ申し伝えてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 シーミーも時代とともに、期間も時間も緩く、長くなっています。5月中旬まで延びています。時間も日曜日の午前11時から14時頃がピークで、それ以降、ほとんど駐車はなくなっています。この区間に係員を配置して規制をし、警察の車両が止まっているだけでも効果があると思われます。そろそろ、バスの経路変更を見直して、元に戻し、バス利用者の権利、利便を回復することが求められていると思います。
 最後に所感を述べます。
 今回の孤立死という問題は、高齢者対策が中心でしたが、関係性が薄れた現代社会では、20代から40代でも起こり得るものとなっています。どのように人生の最期を迎えたのか。孤立死にはそれぞれの原因や背景があり一概に語ることはできませんが、生前に社会的に孤立していたという実態こそ問題で、解決しなければならない課題です。
 就職氷河期の世代が40歳から50歳代になり、暮らしの不安定や生活困窮、老後の不安、結婚できないといった、問題が報道されています。
 今政治がやるべきことは、物価高騰で苦しむ国民の支援であり、老後の不安の一つである、無年金・低年金者をなくすことであります。解決には最低保障年金制度の導入が不可欠であり、さらには、医療を平等に受ける権利や、安心して受けられる介護の充実であり、失われた30年を反省し、穴埋めする政治の努力ではないでしょうか。
 自公政権も知念市政も、その願いに応えておりません。住み続けられる那覇市をつくるために、私は引き続き頑張ることを表明して、一般質問を終わります。
 ありがとうございました。

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