2021年6月定例会 我如古一郎 代表質問 議事録

我如古 一郎

2021/09/29

◆我如古一郎 議員 

ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。日本共産党の我如古一郎でございます。代表質問を行います。
 コロナ感染が広がる中、困難な状況で奮闘され、社会生活、経済活動を支えている医療、介護、保育などのエッセンシャルワーカー各分野の皆さんに、深い敬意と感謝を表明いたします。
 初めに、コロナ禍について質問いたします。
 あしたから学校の休校も始まり、日常生活も経済や雇用と営業にも大きな影響が続きます。緊急事態宣言が延長・拡大され、まん延防止等重点措置も広がっている中、問題は対策の中身であります。これまでと同じ対策の延長線上では、コロナを封じ込めることはできません。
 昨年来、政府は緊急事態宣言を出しては延長し、解除してはリバウンドを招いて、再び宣言を発することを繰り返してまいりました。菅政権は対策の誤りを認め、命と暮らしを守る姿勢へ転換すべきではないでしょうか。
 (1)沖縄県と本市の新型コロナ感染拡大の第4波の状況、特徴、課題を問います。
 (2)1歳児と5歳児の保護者を対象に昨年秋実施された県の未就学児調査には、深刻な県民の悲痛な声が寄せられています。調査結果の概要と見解を問います。
 (3)政府は、「コロナでは感染拡大の波が繰り返されることは避けられない」と弁明をするが、波が繰り返されるごとに命が損なわれ、社会の疲弊が深刻になっているのが現実である。こうした姿勢を続けることは許されない。見解を伺います。
 (4)感染症対策は政府の責任です。日本は世界で、ワクチン接種が120位台、PCR検査が140位台、大きな立ち遅れは深刻です。これは無為無策の菅自公政権の人災とも言えます。見解を伺います。
 (5)マスコミ各社の世論調査では、菅政権への支持率が軒並みに急落しています。これはコロナ、ワクチン、東京五輪などへの不信任でもあります。菅政権のコロナ対応を7割近い国民が評価しないと回答しています。見解を問います。
 (6)本市のワクチン接種の取組と課題を問います。
 (7)党市議団が行っている市民アンケート調査には、「ワクチン接種がスムーズにいくよう一刻も早く」、「持続化給付金を2回目も出してほしい」、「とまーる第2弾で観光業も助けて」、「ひとり親でも子供が進学できる社会にしてほしい」など多様な意見が寄せられています。
 日本共産党は5月20日、志位和夫委員長と穀田恵二国対委員長が河野太郎ワクチン担当大臣に、コロナ対策の緊急要請を行いました。
 緊急要請では、①医療体制の確保状況など実情を把握し、実態に即したロードマップを国民に明らかにする。
 ②医師・看護師の確保、保冷バッグ、効率的な注射器など機材の確保、集団接種会場の確保など、接種体制の整備・確立への国の全面的な支援を行う。集団接種のためにクリニックを休診することへの補償を含め、医療従事者への適切な報酬を確保する。
 ③各自治体へのワクチンの供給量の通知が直前になっていることが接種体制を整える上でも障害になっている。全国知事会からも「2週間ごとのワクチン割り当てでは、弾力的な接種計画が立てづらい」、「日程を組む上では支障が大きい」という意見が出ています。供給スケジュール、配分量等について確定日付で速やかに示すことを要請しています。見解を伺います。
 (8)日本共産党は緊急要請で、①高齢者施設、医療機関・障害福祉施設の職員・入所者への頻回検査を、最低でも週1回にするなど拡充する。保育園、学校などにも対象を拡大する。
 ②無症状者に焦点を当てた幅広いPCR検査は1日5,000件程度にすぎず、効果を発揮していない。10万規模に引き上げ、大規模検査によって感染の封じ込めを図る取組に本腰を入れるべきである。
 ③政府分科会は、体調が悪いなど、わずかでも症状のある人に短時間で結果が出る抗原定性検査を実施し、陽性であれば同じ職場の人全体にPCR検査を行うなどの手法を併用するなどの提案を行っているが、政府は「検討する」というだけで具体化をしていない。
 こうした手法も併用して、検査の規模と対象を思い切って拡大する取組の具体化を図るべきである。
 ④インドで猛威を振るっている変異株を迅速につかむため、検査・ゲノム解析の拡充とともに、地方衛生機関で検査できるように人的・財政的支援を強化する。
 検疫・検査の強化とともに、入国者の停留期間を2週間に延長するなど水際対策を強化することを要請しています。見解を問います。
 (9)本県と本市の経済、雇用などへのコロナ禍の影響を問います。
 (10)沖縄県の7次補正予算の概要を伺います。
 (11)本市も運転代行業者への支援をすべきと考えます。見解を問います。
 (12)日本共産党は緊急要請で、感染拡大と緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の経済的影響は全国に及び、特定の業界・業種だけでなく、全ての中小企業、個人事業主に深刻な打撃となっている。十分な補償は経済対策・生活防衛策であるとともに、感染拡大を抑止する上でも必要不可欠であるとして、自粛要請などで打撃を被っている全ての中小企業、個人事業主、労働者に対して十分な補償と生活支援を行うことを求めています。
 ①全国規模で、コロナ禍による売上げ減少で苦しむ中小・小規模事業者、個人事業主への支援が必要である。2回目の持続化給付金、家賃支援給付金の支給を強く求める。
 ②月次支援金の増額と支給の迅速化を図るとともに、地方が支援策として活用できる地方創生臨時交付金も、緊急事態宣言などの地域に限定せず、全国で幅広く活用できるようにする。協力金を事業規模に応じて拡充し、対象も拡大するなど、地方の中小企業等への支援が拡充できるようにする。
 ③雇用調整助成金、休業支援金の一部縮小を直ちに撤回をし、コロナ特例措置を全国規模で維持する。
 ④文化・芸術関係の団体、フリーランスへの支援を新規事業などに限定せず、使途を問わない特別給付金の支給や休業補償など抜本的に強化する。
 ⑤野党が共同で提案している生活困窮者への一律10万円の給付を直ちに実施をする。住居確保給付金、生活福祉資金の特例貸付の支援の延長・拡大、給付への切り替えなど、コロナ禍で仕事や収入が減り、生活に困窮している多くの人たちへの支援を強化することを要請しています。見解を問います。
 (13)コロナ禍の本県、本市の医療機関への影響を伺います。
 (14)コロナ患者を受け入れている医療機関はもとより、地域医療を共同して支えている全ての医療機関、医療従事者への支援は急務である。緊急包括支援交付金による財政支援の継続・拡充、受診・利用控えによって減収が生じている医療機関・薬局・健診機関、介護・福祉事業所などへの支援を強化することが求められています。見解を問います。
 (15)IOCのコーツ調整委員長は、緊急事態宣言の下でも五輪を開催するかと問われ「もちろんイエスだ」と答えています。バッハ会長は、「(東京五輪開催のために)誰もがいくらかの犠牲を払わなければいけない」と述べています。最古参委員のパウンド氏は、「菅首相が中止を求めても、大会は開催される」とまで発言しています。
 これらの発言は、日本国民の命より五輪開催を優先させるもので、言語道断です。世論調査でも日本国民の圧倒的多数が、今夏の五輪開催に反対しています。東京五輪・パラリンピックは中止し、あらゆる力をコロナ収束に集中させるべきです。見解を問います。
 (16)ワクチン接種、検査、医療機関支援、補償のどれを取っても、菅政権の対応は全く不十分です。何よりも感染を封じ込める戦略を政府がいまだに持っていないことが、国民を先の見えない不安に陥れています。
 迅速なワクチン接種は極めて重要であるが、他の対策と一体に進めてこそ感染を封じ込めることができます。まずはコロナ封じ込めに向けた国の戦略を国民にはっきりと示すべきです。見解を問います。
 次に、基地問題について質問します。
 (1)6月23日の慰霊の日は目前であります。本市議会は慰霊の日を前に、遺族と市民、県民の心情に寄り添い、政府に対して、「沖縄戦の戦没者の遺骨等を含む可能性のある土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書」を全会一致で採択しました。
 これは、沖縄の心を貫く県都那覇市議会の良識を示したものとして高く評価され、全県に広がっています。市長の見解を伺います。
 (2)自民、公明両党は1日の衆議院で、米軍や自衛隊の基地周辺に暮らす住民の個人情報を調査し、土地・建物の利用を制限する土地利用規制法案を維新、国民民主などの賛成を得て採決しました。
 米軍占領下の土地強奪で基地周辺での生活を余儀なくされた沖縄県民を、監視と処罰の対象にするのは言語道断であります。政府は、注視区域や特別注視区域の指定で不動産価格の下落など所有者が不利益を被る可能性を認めています。
 法案は憲法の平和主義や基本的人権を踏みにじる違憲立法であり、廃案にすべきです。見解を問います。
 (3)日米首脳が会談後に発表した共同声明は、辺野古新基地について「普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策だ」と強調しました。
 しかし、米国内では、米議会調査局の日米関係についての報告書は、2019年の県民投票や14年と18年の県知事選の結果などに触れ、「大部分の沖縄県民は政治や環境、生活の質の面といった様々な理由から新たな米軍基地の建設に反対し、普天間代替施設の県外移転を求めている」と述べ、同時に、普天間基地の移設は「沖合に滑走路を建設するという物理的な困難」にも直面していると指摘しています。
 米民間研究所は、「完成するとは考えられない」と報告しています。完成不可能な辺野古新基地に固執する日米両政府の姿勢は許されません。日米首脳会談への見解を伺います。
 (4)米軍嘉手納基地周辺の河川から発がんリスクなどが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題を巡り、外務省が基地内立入調査に関する日米合同委員会の議事録や関係資料を不開示とする決定を下していたことが明らかになりました。国民の命より国家の安全と対米関係が大事なのか。県民軽視に怒りを表明します。
 基地からのPFOSなどの流出事故の現場調査やコロナ感染に対する検疫が日本の法律に基づいて適用できないのは、日米地位協定が壁になっています。抜本的に改定すべきではないか。見解を伺います。
 (5)航空自衛隊那覇基地から泡消火剤が流出した事故について、同那覇基地は4月7日、有害性が指摘される有機フッ素化合物の一種PFOSとPFOAが検出されたと発表しました。国の基準値の128倍に上る高濃度である。空自は「PFOSは含まれていない」という当初の説明を訂正し謝罪しました。見解と汚染浄化、健康診断実施への取組を問います。
 (6)米軍基地では、日本の検疫を受けずに自由に入国できることがコロナ感染を拡大させる要因ともなっています。
 日米地位協定を改定し、国内法を米軍にも遵守させるべきです。見解を問います。
 次に、政治と金の問題について質問します。
 (1)自民党の菅原一秀前経済産業大臣が、選挙区の有権者に現金を提供した公職選挙法違反疑惑に関わって、2019年に経産大臣に任命されてから40日余りで辞任、今年4月23日には、衆議院厚生労働委員会の与党筆頭理事を辞任したのに続いて、6月3日に議員を辞職しました。見解を伺います。
 (2)2019年の参議院選広島選挙区での河井案里元参議院議員と夫・克行元法務大臣による大型買収事件をめぐり、河井陣営に1億5,000万円の巨額資金を提供した経過や使途などを説明をしない自民党本部に批判が上がっています。
 二階幹事長ら同党幹部は自身の関与を否定するだけで、国民の疑念に答えようとしません。自民党総裁として案里氏を選挙に担ぎ出し、当選のために強力にテコ入れした安倍前首相もだんまりを続けています。菅首相も解明に背を向けています。
 自民党には、政治とカネの問題がいつもつきまとっています。それに対して自浄作用が全く働かず、誰も責任を取らないことが問題となっています。自民党は国民に全てを明らかにし、責任を明確にすべきです。見解を問います。
 (3)3期12年市長を務め、県内の保守系首長グループ、チーム沖縄のリーダーであった前宮古島市長の下地敏彦容疑者が逮捕・起訴されました。宮古島市への陸上自衛隊配備計画を巡り、ゴルフ場所有の土地を駐屯地用地として国に買い取らせ、その見返りに業者から650万円の金銭を受け取ったという収賄容疑です。
 下地容疑者の政治力の源泉である政府との強いパイプや、中央とのゆがんだ癒着の構図などの解明が求められています。推薦をしてきた自民・公明の責任も問われています。見解を問います。
 4.次期沖縄振興計画について。
 玉城知事は、2022年度以降の次期沖縄振興計画の素案を発表しました。その概要と本市の見解を伺います。
 残り時間は、質問席にて行います。

○久高友弘 議長 
 皆様方にお願いを申し上げます。
 時間の関係上、我如古一郎議員への答弁は午後1時からとさせていただきたいと思います。御了承のほどよろしくお願いいたします。
 我如古一郎議員、よろしくお願いします。
 午前の会議はこの程度にとどめ、再開は午後1時といたします。
 休憩いたします。
           (午前11時55分 休憩)
           (午後1時   再開)

○久高友弘 議長 
 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 城間幹子市長。

◎城間幹子 市長 
 我如古一郎議員の代表質問2番目の(1)について、私のほうからお答えをいたします。
 本年2月定例会において、沖縄戦の戦没者の遺骨等を含む可能性のある土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書が全会一致で可決されたことは、戦没者の御霊を慰め、恒久平和を希求する市民、県民の心情に沿ったものであり、私自身も全く同じ思いであります。この意見書に込められた切なる願いをしっかりと受け止め、引き続き平和を希求する心を発信し続けてまいります。
 また、沖縄戦で犠牲になられた方々の御遺族の心情に鑑み、御遺骨の尊厳を損なうことのないよう、丁重な配慮をしつつ、戦没者の遺骨収集を推進する必要があります。
 戦後76年を迎え、御遺族が高齢化する中、戦没者の遺骨を早期に収拾し、御遺族のもとへお返しすることは国の重要な責務でありますので、着実に実施していただきたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 長嶺達也健康部長。

◎長嶺達也 健康部長 
 我如古一郎議員の代表質問の1.コロナ禍について、このうち(1)(3)(4)(6)(7)(8)(13)(14)(16)に順次お答えします。
 まず(1)第4波の状況等についてでございます。
 県内において、4月前半は接待を伴う飲食や会食を通した感染が多く見られましたが、その後家庭内感染が少しずつ増えておりました。5月の連休以降は、家庭内感染に加え、職場等での感染も増加しております。そのほか変異ウイルスへの置き換わりとともに、子供への感染も増えている状況となっております。
 医療の現場におきましては、6月6日時点のコロナ病床占有率が97.9%となっており、病床確保が困難なレベルとなっています。この状況が続きますと、入院が必要な方でも自宅療養や宿泊施設での療養を余儀なくされるケースが増えてくることが予想されます。
 感染者の急増により、保健所における積極的疫学調査業務もひっ迫をしております。そのため、本市においては5月21日より2週間程度、医療機関、高齢者施設またはクラスター発生事業所以外の職場調査を一時休止しています。職場調査が実施できない事業所向けには、リーフレットを作成し、事業所内での健康観察等をお願いをしています。
 感染拡大の防止には、積極的疫学調査で濃厚接触者等をいち早く見つけ出し、検査につなげることが重要となってきます。十分な積極的疫学調査を実施できるよう職員体制を整備しながら、引き続き対応してまいります。
 次に(3)現在、第4波と呼ばれる状況で、沖縄県では、人口10万人当たりの新規感染者数は全国1位、累計死亡者の数も6月6日時点で153人と厳しい状況が続いており、沖縄県では医療非常事態宣言、緊急事態宣言が発令されております。
 本市では、感染予防対策としてマスクや手洗いの徹底等、市ホームページ等による周知や積極的疫学調査、施設調査を行い、引き続き感染拡大防止に努めてまいります。
 次に(4)報道等によれば、5月10日時点のワクチン接種が世界196か国中、日本は129位にとどまっており、OECD(経済協力開発機構)加盟37か国の中では最下位となっています。
 PCR検査についても同様の状況にあるものと思われます。
 次に(6)本市でのコロナワクチン接種の取組につきましては、5月上旬より高齢者施設等に入所している方とその従事者から先行して実施し、その後集団接種を5月22日・土曜日、23日・日曜日に2会場、29日・土曜日、30日・日曜日に4会場で実施いたしました。6月5日・土曜日からは本市の集団接種会場を11か所に増設しております。それに加え、那覇市医師会生活習慣病検診センターにおいても6月1日より実施をしております。また、6月からは約90か所の医療機関での個別接種も始まっております。
 接種券につきましては、年齢の高い方から順次発送しておりましたが、6月2日に65歳以上の高齢者全ての方に発送を完了しております。
 予約方法につきましては、電話とウェブシステムの両方ございますが、高齢者はウェブシステムに不慣れな方が多いので、本市では電話での予約とウェブシステムの予約の枠を半々に設定しております。これまでの予約を見てみますと、電話予約が約6割となってございます。
 本市では高齢者のワクチン接種終了を8月末頃としておりましたが、那覇市医師会の集団接種や沖縄県主体の広域ワクチン接種センターの開設により前倒しで進むものと考えており、7月末頃には一定程度終えることができるものと考えております。
 高齢者の接種が終わりますと、64歳以下の方、基礎疾患を持っている方、それに加えてエッセンシャルワーカー等の接種を検討しておりまして、12歳以上の対象者約28万5,000人を終えるのは、来年2月頃を予定しております。
 課題としましては、今後接種スピードを上げるために平日実施する会場を増やした場合の医療従事者の確保と、ワクチン供給量の早めの確定が求められます。
 次に(7)日本共産党による河野大臣への緊急要請についてですが、これが実現されれば、医師や看護師の確保、接種体制の全面的支援、ワクチン供給の早期確定等により、今後のスケジュールが組みやすくなります。
 次に(8)緊急要請のうち検査体制に関する部分についてでございます。
 検査体制の拡充は、これまで見つけることのできなかった陽性者を特定し、感染拡大防止につながるものと思われます。
 また、現在の県内の感染拡大については、5月の大型連休での人の流れが大きく影響しているものと思われ、一層の水際対策の強化が必要と考えております。
 (13)コロナ禍の医療機関への影響についてでございます。
 日本病院会等による病院経営状況の調査結果によれば、全国的に入院患者数の減少傾向が続いており、また、医業収支について、コロナ患者を受け入れていない医療機関は回復が進んでいる一方、受入医療機関ではマイナスが続いております。緊急包括支援交付金による支援により、かろうじて平均では損益がほぼ0%のレベルまで改善したことが判明したものの、ばらつきが大きいとのことでございます。
 市立病院の昨年度決算、これはまだ確定しておりませんが、傾向としては調査結果と同様となっており、病床稼働率の低下や一般診療制限、2度の院内クラスターの影響により、医業収支は4期ぶりの赤字となりますが、補助金等の医業外収益から経常収支は黒字を確保できる見込みとの報告を受けております。
 (14)医療機関等への支援についてでございます。
 病院経営状況調査の結果や市立病院の経営状況からも明らかなように、緊急包括支援交付金による財政支援がなければ、コロナ対応を担う多くの医療機関の経営は行き詰まることが予想されます。そのため、当該交付金の継続・拡充が図られることを期待しております。
 本市においては、昨年度、当該交付金と同時期に創設された地方創生臨時交付金を活用するなど、包括支援交付金の事業メニューではカバーしきれないニーズに対する支援を行ってまいりました。
 医療分野では、コロナ患者の入院受入れを行う市内4協力医療機関に対し、アンケート結果を踏まえ、使途を制限せず、医療機関の判断により活用できる自由度の高い経営支援金の交付を行うととともに、コロナ対応の有無に関わらず、協力医療機関で働く全職員を対象とした、処遇改善を実施するための支援金を別途交付しております。
 また、4協力医療機関以外についても、新型コロナウイルス感染症の検査を実施する市内医療機関を対象に、検査件数に応じた協力金を交付しております。
 これらの交付手続に当たっては、繁忙となっている医療機関の事務負担を軽減するべく、可能な限り申請手続の簡素化を図る等の工夫も行っております。
 今後につきましては、協力医療機関等のニーズに応じた支援策を検討してまいりたいと考えております。
 次に、介護分野でありますが、市独自の事業として、介護事業所へ応援金10万円を支給しております。このほか、マスク、ガウンなどの物資の提供や人材派遣の支援、コロナ禍においてサービスを継続する介護事業所を支援するための補助金を交付いたしました。
 さらに、沖縄県と協力し、通所系サービスを利用する高齢者や介護職員へのPCR検査事業も実施しております。
 今年度も引き続き物資の提供、人材派遣の支援及びPCR検査事業を実施し、コロナ禍においても介護事業所がサービスを継続できるよう支援してまいります。
 さらに、障がい福祉サービス事業所への支援でありますが、介護事業所と同様に障がい福祉サービス事業所へ応援金10万円を支給するとともに、マスク、手袋等の物資の提供や、障がい福祉サービス事業所等を支援するための補助金を交付いたしました。
 今年度も必要な物資の提供を行うとともに、障がい福祉サービス事業所で勤務する職員に対してのPCR検査を新たに実施し、事業所の支援に努めてまいります。
 (16)コロナ封じ込めに向けた国の戦略についてでございます。
 現在、沖縄県では医療非常事態宣言、緊急事態宣言が発令されておりますが、コロナの感染拡大に歯止めはかかっておりません。
 国には、コロナ封じに向けたこれまで以上の戦略を示していただき、本市においても感染防止対策を徹底してまいります。

○久高友弘 議長 
 新垣淑博こどもみらい部長。

◎新垣淑博 こどもみらい部長 
 代表質問1番目、コロナ禍に関する質問のうち(2)についてお答えします。
 令和3年6月1日に沖縄県が発表した令和2年度沖縄子ども調査(未就学児調査)は、沖縄県内の1歳児と5歳児を持つ保護者の生活実態や支援ニーズ等を把握することを目的に、令和2年9月から10月にかけて実施され、1歳児の保護者からは3,318件、5歳児の保護者からは3,327件の回答が得られております。
 調査内容には、2017年度の第1回目の調査からの比較のほか、新たに新型コロナウイルス感染拡大の影響という観点が加えられております。
 調査結果の代表的なものとしては、低所得層ほど長時間労働の傾向が強く、例えば母親の就労状況は、正規の職員・従業員が一般層では約6割に対し、低所得層では約1割となっているなど、経済的な格差や子供と向き合う余裕がない現状が明らかになっています。
 また、新型コロナウイルスの感染拡大の長期化による影響として、感染拡大前と比較し世帯収入が落ち込んだ世帯が全体の約4割あり、1割を超える世帯で収入が5割以上減ったとの結果となっております。5割以上減った世帯の数は、ひとり親世帯が2人親世帯の3倍近くとなっており、ひとり親世帯への影響がより大きく表れている状況となっております。
 なお、自由記述には、「毎日泣きながら暮らしています。助けてください」、「母子家庭で子供との時間が取れず寂しい思いをさせている」などの保護者の切実な声も聞こえています。
 この調査からは、コロナ禍が社会的に弱い立場にある方々により影響し、困難な状況が生じやすい現状が浮き彫りとなっており、その結果について本市として重く受け止めているところであります。

○久高友弘 議長 
 仲本達彦総務部長。

◎仲本達彦 総務部長 
 代表質問1番目(5)の御質問についてお答えいたします。
 各種世論調査における菅政権の支持率の現状につきましては、報道により承知をしております。
 コロナ禍による国民生活への影響が多方面に広がる中、政府の新型コロナウイルスへの対処について、国民の厳しい目が向けられている結果ではないかと考えております。

○久高友弘 議長 
 末吉正幸経済観光部長。

◎末吉正幸 経済観光部長 
 代表質問1番目、コロナ禍についての(9)(12)(15)について順次お答えします。
 初めに(9)今般の新型コロナウイルス感染症拡大による県内経済への影響についてお答えいたします。
 沖縄県経済動向によりますと、令和3年1月に県独自の緊急事態宣言が再発令された影響で、人の動きが制限され、観光関連をはじめ、個人消費、雇用情勢など幅広い分野での大きな落ち込みとなっていることから、景気は新型コロナウイルス感染拡大の影響により後退しているとの判断がなされており、景気後退の判断は4期連続となっております。
 さらに、5月23日以降は、国の緊急事態宣言地域に指定されたことによる経済活動の制約や県内外の感染拡大により、下振れリスクの高まりが指摘されております。
 また、4月に発表された日銀短観の業績判断D.I.においても5期連続でマイナスで推移しており、1-3月期は前回調査の見込値マイナス17.0%をマイナス21.0%に下方修正するなど、感染症の拡大は経済に深刻な影響を与えております。
 次に、雇用への影響についてお答えいたします。
 沖縄県が発表した労働力調査による4月の完全失業率は3.7%で、前年同月比0.3ポイントの悪化、沖縄労働局が発表した4月の有効求人倍率は0.78倍となり、14か月連続で全国ワーストとなっております。
 また、沖縄県経済動向では、雇用調整助成金等の支援制度による新型コロナ関連の失業者数は一定程度抑制されていると推測されているものの、県内のコロナ関連の解雇・雇止めは1,864人となっており、依然として雇用の面でも大きな影響がございます。
 次に、(12)のうち経済観光部関連についてお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症拡大による経済への深刻な打撃を受け、事業継続支援等を目的として、国は持続化給付金や家賃支援給付金、一時支援金や月次支援金など、時宜に応じた支援策を段階的に講じております。
 また、県においても、営業時間短縮・休業要請への協力金など、緊急事態宣言の影響を受けた事業者に対する支援がなされているところでございます。
 今般の第4波においては、緊急事態宣言下の中で経済のさらなる下振れリスクが懸念されている状況にあります。
 巣ごもり需要などにより業績がプラスに転じた業種が一部に見受けられる一方、厳しい状況に置かれている業種も多くあることを認識しております。
 本市といたしましては、コロナ禍における経済対策は、第一義的には国の責任においてなされるべきだと考えており、幅広い支援策の実施が必要であると考えております。
 最後に、(15)についてお答えします。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催につきましては、経済効果の観点やアスリートの視点から賛成する声がある一方、感染拡大を心配する声など、様々な意見があることは承知しております。
 その開催の可否につきましては、国際オリンピック委員会、東京都及び大会組織委員会において今後判断されることになりますが、本市としましては、政府の動向を含め、その議論を注視してまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 代表質問の1番目、コロナ禍についての(10)についてお答えいたします。
 沖縄県の令和3年度一般会計補正予算(第7号)説明資料によりますと、その概要としては、新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策として、就労に取り組むひとり親世帯に対する償還免除つきの住宅支援資金の貸付けに要する経費をはじめ、飲食店等に対する感染防止対策認証制度に要する経費、市町村による高齢者向けワクチン接種を補完するための広域的なワクチン接種センターの設置に要する経費、観光関連事業者等に対する支援金給付に要する経費等として、総額27億3,836万1,000円を計上しております。

○久高友弘 議長 
 比嘉世顕市民文化部長。

◎比嘉世顕 市民文化部長 
 我如古一郎議員御質問の1.コロナ禍についての御質問のうち(11)運転代行業者への支援についてお答えいたします。
 現在、本県では、飲酒運転の検挙者数が全国でも常に上位に位置しているという残念な状況であり、飲酒運転を根絶し、安全安心な地域社会を実現するためにも、運転代行業の貢献度は大変大きいものと考えております。
 本市といたしましても、運転代行業の事業継続のため、何らかの支援を行いたいと考えており、現在具体的な支援策について関係部署で調整を行っているところでございます。
 続きまして、(12)の④文化芸術関係の団体、フリーランスへの支援を新規事業などに限定せず、使途を問わない特別給付金の支給や休業補償など、抜本的に強化することに対して、文化振興の観点からお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症により、文化芸術活動の自粛を余儀なくされた文化芸術団体が、各政党へ要請行動に取り組んでいることをメディア等により承知しております。
 本市では、昨年度、国の補正予算を活用して、戦略的芸術文化創造推進事業「生徒やアマチュアを含む地域の文化芸術関係団体・芸術家によるアートキャラバン」事業を実施し、任意団体やフリーランスの方々と共に、議場公演などを実施したところでございます。
 市民の文化芸術・芸能活動を支援するまちづくりを目指す本市といたしましても、文化芸術の灯を絶やさぬよう、文化芸術関係団体及びフリーランスを含む実演家や芸術スタッフ等に対する活動支援は重要であると考えております。

○久高友弘 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 御質問1番目のコロナ禍について(12)のうち⑤コロナ禍の影響により生活に困窮している方々への支援についてお答えいたします。
 住居確保給付金につきましては、緊急事態宣言の期限延長や全国的な感染拡大を受けて、支給期間や再支給の受付期間が延長され、また長引く経済への影響で新規申請者の増加も見込まれることから、本議会で補正予算案を上程しているところでございます。
 加えて、緊急小口資金、総合支援資金の特例貸付の受付期間も、令和3年8月末まで延長することが決定しております。
 さらに、生活困窮者への新たな給付金制度として、一定の条件を満たす困窮世帯に、3か月で最大30万円を支給する新型コロナウイルス感染症自立支援給付金(仮称)の実施が国において検討されております。
 本市といたしましても、情報収集に努め、困窮する方へ一日でも早く支給ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 仲本達彦総務部長。

◎仲本達彦 総務部長 
 代表質問2番目、(2)から(4)及び(6)の御質問に順次お答えをいたします。
 初めに(2)についてお答えいたします。
 現在、国会で審議中のいわゆる土地規制法案については、識者等からプライバシー権や財産権などが侵害されるおそれが高い、地域住民が網羅的に監視下に置かれることが想定されるなど、懸念する声があるものと承知をしております。
 法規制により関係住民に影響を及ぼすべきではないことから、国民の理解が十分に得られるよう、国会では慎重な審議がなされる必要があるものと考えております。
 次に(3)についてお答えいたします。
 本年4月に行われた日米首脳会談の共同声明で、普天間飛行場について示された内容について、玉城知事からは、「辺野古が唯一の解決策との固定観念にとらわれることなく、普天間飛行場の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去及び早期閉鎖・返還を実現するため、沖縄県との真摯な対話に応じていただきたい」とのコメントが出されております。
 辺野古新基地建設については、市長からはこれまでも、一貫して反対であるとの見解が示されているとともに、過去2度の知事選挙や辺野古米軍基地建設のための埋立て賛否を問う県民投票等で、辺野古埋立て反対の明確な民意が示されているところでございます。
 (4)(6)は関連いたしますのでまとめてお答えいたします。
 PFOS等の環境汚染時に、基地への迅速な立入調査ができないことや、米軍に対する入国時の検疫ができないことについては、日米地位協定によって米軍に国内法が適用されていないことが大きな原因であると考えられております。
 このことは、フェンス1枚を隔てて基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな不安と衝撃を与えているものと認識をしております。
 米軍への国内法適用など、日米地位協定の改定に向けては、県や関係市町村で組織する軍用地転用促進基地問題協議会で取組を進めてまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 玉寄隆雄環境部長。

◎玉寄隆雄 環境部長 
 代表質問の2.基地問題についての(5)自衛隊泡消火剤流出事故についてお答えいたします。
 今年2月26日に、航空自衛隊那覇基地から泡消火剤が流出した事故について、当初、自衛隊は、PFOS等は含有していないと説明していました。しかしながら、報道機関の独自調査によりPFOS等の含有が報じられた後、自衛隊においても調査を実施した結果、流出した泡消火剤にPFOS等が含有されていたと改めて説明がありました。
 これに対し市長は、「これまでの自衛隊の説明とは異なる結果について、市民の不安感を増長させるものであり、大きな憤りを覚えている」とコメントをしております。
 本市といたしましては、今回の事故に関し、3月5日、3月11日に要請文を発出し、さらに3回目の発出となる4月6日付の要請文では、自衛隊に対し、早期の適切な対応及び地域住民の不安の解消に努めるよう強く求めております。

○久高友弘 議長 
 仲本達彦総務部長。

◎仲本達彦 総務部長 
 代表質問の3番目(1)から(3)の御質問についてまとめてお答えをいたします。
 いずれの事件におきましても、現金の授受が伴うものであり、このことは国民の信頼を大きく裏切るものだと認識をしております。
 とりわけ政治と金の問題につきましては、日頃から有権者の厳しい視線が注がれており、政治に対する国民の信頼を回復するためにも、まずは、おのおのが説明責任をしっかりと果たしていく必要があるものと考えております。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 代表質問の4番目、次期沖縄振興計画についてお答えいたします。
 次期沖縄振興計画の素案につきましては、目標として、沖縄21世紀ビジョンで掲げた5つの将来像の実現に加え、SDGsを取り入れることや、ウィズ・アフターコロナの新しい生活様式に適合することなどが掲げられております。
 さらに、従来の誰一人取り残すことのない優しい社会の実現や強くしなやかな自立型経済の構築に加え、持続可能な海洋島しょ圏の形成を施策展開の基本方向としております。
 計画体系は、世界に誇れる島しょ型環境モデル地域の形成や県民所得の着実な向上につながる企業の稼ぐ力の強化など、35の基本施策の下、106の施策展開で構成されております。
 また、施策ごとの成果指標を取り入れ、関連体系図を作成したことや、35ある基本施策ごとに主要指標を設けるなど、計画全体に指標の裏付けを持たせたことなども特徴となっております。
 当該素案では、基本的な課題を網羅する幅広い施策が設定されており、沖縄21世紀ビジョンに示す基本理念の実現に資するものであると認識しておりますので、沖縄県が策定するに当たっては連携、協力を図ってまいります。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 では、答弁を受けまして再質問を行ってまいります。コロナ禍についてです。
 6月5日の共同通信の調査で分かったことがあります。新型コロナワクチンをめぐって、47都道府県庁所在地のある市区のうち、51%に当たる24市は、64歳以下の一般接種の開始時期が決まっていないことが明らかになりました。接種券を国の方針どおり6月発送としたのは28%(13市区)にとどまっています。
 自治体は高齢者接種の7月末完了に追われており、政府の思惑どおりに自治体の事業が加速するかどうかは不透明だと言っています。
 64歳以下の接種時期を定めている那覇市の対応は、全国県庁所在地の中ではよく頑張っていると思っております。
 学校教育について再質問いたします。
 緊急事態宣言下で小中学校でのコロナ感染状況と小中学校の臨時休校について、本市の対応を伺います。また、仕事を休まざるを得ない保護者への対応を伺います。

○久高友弘 議長 
 武富剛教育委員会学校教育部長。

◎武富剛 教育委員会学校教育部長 
 那覇市立小中学校において、4月1日~5月31日まで休校はありませんでした。また、感染状況においては、小学生38人、中学生28人、教職員10人で、小中学校53校中、小学校20校、中学校16校となっております。
 クラスターの発生について、現段階では確認されておりません。
 なお、県内において感染者が急増しており、本市においても同様の状況であることや、児童生徒の家族等の感染者や濃厚接触者が増加していること、さらに市内の保育教育関連施設において感染者及び濃厚接触者が増加していることなどから、学校保健安全法に基づき、市内小中学校を6月8日から臨時休業としております。
 また、保護者の仕事等の関係でやむを得ず自宅で過ごすことができない小学1年生から6年生の児童については、教育委員会から各小学校へ児童の受入れを要請しております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 混乱を起こさないように、保護者や現場の声を聞いて、きめ細やかな対応で財政支援、あるいは対策もさらに改善してほしいと要望しておきたいと思います。
 こどもみらい部について、コロナ禍で緊急事態の保育園と学童保育の運営について伺います。

○久高友弘 議長 
 新垣淑博こどもみらい部長。

◎新垣淑博 こどもみらい部長 
 保育所、こども園についてお答えいたします。
 保育所、こども園などの就学前教育保育施設や児童クラブについては、緊急事態宣言下においても、国の方針により原則開所が求められていることから、感染症対策を実施し、施設の運営支援に取り組んでまいりました。
 これら施設は、働く人々を支える社会的役割を担うことから、医療従事者等の社会生活を維持するため、就業を継続することを要する保護者や特別な事情がある保護者等の園児に限定した特別保育の実施等については、国や県の方針等を勘案の上、慎重に判断を行う必要があります。
 そのため、県からの登園自粛等に関する検討要請や、市内の就学前教育保育施設の感染状況の動向を注視してまいりました。
 そのような中、今般の感染拡大において、園児の感染も急増し、保育所等におけるクラスター事案も、今年度複数件発生している状況であることから、園児を感染から守ることを最優先とし、保育所等の就学前教育保育施設については、特別保育の実施を決定いたしました。
 特別保育については、6月8日~6月20日までの期間を基本とし、6月10日までは経過措置として、急に仕事が休めない特別保育対象職種以外の世帯の園児も受入れを行うこととしております。
 次に、放課後児童クラブにつきましては、小学校の臨時休業の期間中、特別保育は行わず、午後からの保育を実施する予定です。具体的には、保護者や親戚等で世話ができない児童については、小学校において午後2時まで受入れを行える体制が整えられており、クラブには午後以降の保育をお願いしております。
 また、保護者に対しては感染防止に係る緊急的対応であることを鑑み、保育料の還付を伴う家庭保育の協力をお願いしたところです。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 エッセンシャルワーカーであります保育士や学童クラブ職員、あるいは教職員の皆さん、その皆さんへのワクチン優先接種への取組を伺います。

○久高友弘 議長 
 長嶺達也健康部長。

◎長嶺達也 健康部長 
 まず保育園、こども園等でのクラスターが発生しておりますので、保育教諭、あるいは保育士については優先的に接種することを考えております。
 この枠組みとしては、予約枠に空きが生じた場合、あるいは接種会場においてキャンセルが発生した場合に、これは会場にいらっしゃる医療従事者の中でまだ接種をされていない方、これらの方々と並んで優先的に接種を考えていきたいと、このように思っております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 次に、未就学児調査について再質問します。
 コロナ禍で実施をされた今回の調査は、様々な課題を浮き彫りにしております。今後の子供の貧困対策に生かすべきであります。市長の見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 城間幹子市長。

◎城間幹子 市長 
 お答えいたします。
 先ほど所管部長の答弁にもございましたけれども、本調査の対象は未就学児の子を持つ保護者の皆様です。しかしながら、社会全体にコロナ禍の影響が現れる中、本調査対象のみならず、子育て世帯全体においても同様の結果であるとうかがい知ることができます。
 特に自由記述に記載のあった「毎日泣きながら暮らしています。助けてください」という緊迫した言葉には私も胸が締め付けられる思いです。
 5月の連休以降、沖縄県は今まで経験したことのない感染拡大に突入しており、新型コロナウイルスの新規感染者は連日過去最高を更新するなど大変厳しい状況が続いております。
 今後も厳しい状況が想定されるわけですが、私は「命を守る」、「経済をつなぐ」、「日常をつくる」という基本方針の下にコロナ対策については、コロナの影響を受けた幅広いニーズに対して切れ目なく対策を行う必要があると考えております。
 疫学調査やワクチンの接種など直接的なワクチンによる感染拡大防止策はもとより、苦難を抱え孤立する子育て世帯についても誰一人取り残されることがないよう、支援策を講じてまいりたいと思っております。
 以上です。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 市長の答弁高く評価いたします。今回の調査は様々な最も弱い立場の市民に影響が広がっています。誰一人取り残さない支援策の強化をどうぞよろしくお願いを申し上げます。
 本市のワクチン接種の取組については、医師会と医療機関の協力を得て最善の努力をしていることを評価しております。
 本市独自に、コロナワクチン接種率の向上を図ることを目的として実施をしている高齢者移動支援事業(タクシークーポン)について、取組や効果を伺います。

○久高友弘 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 お答えいたします。
 本市では、新型コロナウイルスに感染した場合の重症化リスクの高い高齢者が、ワクチン接種会場までの徒歩移動やバスの利用が難しいなどという理由から、ワクチン接種を諦めることがないよう、接種会場まで利用したタクシー料金の一部を支援する那覇市新型コロナウイルスワクチン接種に係る高齢者移動支援事業を5月22日の集団接種から実施しております。
 具体的には、接種会場までタクシーを利用し来場された65歳以上の高齢者の皆様へ、1回目、2回目のワクチン接種時に、それぞれ額面500円のタクシークーポン券をタクシーの領収書と引き換えに配布するものでございます。
 本事業を活用し、多くの高齢者がワクチンを接種することにより、感染拡大防止にもつながると考えておりますので、引き続き関係団体等と連携を図りながら、事業の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この事業は、高齢者のワクチン接種会場への費用負担を軽減することで、より多くの高齢者が接種を進め、感染拡大防止に効果が大きいとともに、このコロナ禍で利用者が激減して収入が減っているタクシー乗務員の皆さんへの支援にもつながる一石二鳥の施策として高く評価するものであります。ぜひ周知をさらに広げていただきたいと思います。
 次に、運転代行業者への支援についてです。
 運転代行業の皆さんは、コロナ禍で時短営業や酒類の提供自粛、居酒屋の休業などで未曾有の経営危機にあると思われます。本市独自の支援を高く評価いたします。飲酒運転を根絶するためにも、運転代行業の果たしている役割は非常に大きいものがあります。県とも連携をして急いで支援を強化していただきたいと思います。
 次に、経済的影響と支援であります。
 コロナ禍がこれからも続く中で、新たな経済対策支援が求められています。取組を伺います。

○久高友弘 議長 
 末吉正幸経済観光部長。

◎末吉正幸 経済観光部長 
 新たな取組といたしましては、市内事業者が業態転換や新規事業挑戦への支援を目的とする市内事業者刷新支援事業や、新たな生活様式に対応した多様かつ柔軟な働き方への支援を目的とするテレワーク施設開設支援事業といった事業の実施を予定しております。
 そのほか、昨年度、関係者から高い評価をいただいた観光関連事業者への支援を目的とした、なはとまーるクーポン事業などの支援策を引き続き実施する予定でございます。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 次に、オリンピックの開催についてです。
 マスコミの調査では、延期と中止が8割以上であり、「今夏の開催はやめるべきである」が圧倒的な世論です。コロナ対策と五輪開催は両立できません。国民の命を最優先する立場から、日本政府は中止を決断すべきです。
 コロナ禍の質問について、最後に政策統括調整監に伺います。
 本日の質問は、日本共産党の菅政権への緊急要請、コロナ封じ込めを戦略目標に据え、ワクチンの安全・迅速な接種、大規模PCR検査、十分な補償と生活支援の3本柱での対策を強化すること。そして、命を救うために医療機関への減収補填、医療体制への支援強化。コロナ封じ込めと医療に多大な負荷と困難をもたらすオリンピックの中止を求めました。
 これらは、那覇市、沖縄県でも、この立場での対策の強化が必要であると思います。決意を伺います。

○久高友弘 議長 
 屋比久猛義策統括調整監。

◎屋比久猛義 政策統括調整監 
  コロナの対応につきましては、国や都道府県、全国の市町村において様々な考え方や方法で取り組まれているところでございますが、市民、県民、国民が共通して望んでいること、最優先に取り組んでほしいと願っていること、それは議員の言葉にございましたが、コロナを封じ込めること、そのことによって未曽有の危機から脱することだと感じております。
 県内での感染者確認から1年余り、本市は市民の生活、福祉、教育、保育など各分野におけるコロナ対策や医療機関との連携、民間事業者への経済支援などに取り組んでまいりました。それは今後も継続していかなければならない行政としての務めでございます。
 また、昨年は定額給付金の支給があり、その事務に当たっては約1,000人の職員を動員する体制で臨みました。
 今年度はコロナ禍を収束させるための最優先の取組として、ワクチン接種を強力に推進しており、特に集団接種会場の運営には全部局長、全副部局長、課長、副参事、主幹、主査、主事に至る全職員約2,500人体制で臨んでいるところでございます。
 先日、城間市長から市民の皆様へ市民サービスの一部縮小についてお知らせの会見を行いました。ワクチン接種を最優先で実施するためとはいえ、市民の皆様にも一定の御負担をおかけすること、誠に心苦しく感じております。
 来年2月まで予定しているワクチン接種、長い闘いになります。市民の皆様の御理解と御協力をいただき、またお力を寄せていただいて、市民と市役所が力を合わせて、まさに全市体制でワクチン接種が進められるよう取り組んでまいりたい。そのように考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 政策統括調整監の答弁高く評価いたします。市役所一丸となってコロナ収束に力を合わせていこうではありませんか。
 次に、次期沖縄振興計画についてです。
 沖縄県と那覇市は、米軍基地を撤去させて今日の発展を築いてまいりました。基地をなくすことこそ沖縄の振興策ではないのか、見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 仲本達彦総務部長。

◎仲本達彦 総務部長 
 平成27年1月に沖縄県が発表しました、駐留軍用地跡地利用に伴う経済波及効果等に関する検討調査によりますと、返還により直接経済効果が大きく上昇していると示されております。
 例えば、那覇新都心地区では、直接経済効果が返還前の52億円から1,634億円、雇用者数は168人から1万5,560人。また、小禄金城地区では、直接経済効果が返還前の34億円から489億円、雇用者数は159人から4,636人となっております。
 返還後の街が活性化している現況を踏まえますと、基地の着実な返還とその有効活用は、沖縄県の振興、発展につながるものと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 答弁、そのとおりだと思います。基地は沖縄発展の最大の阻害要因です。沖縄振興のためにも基地の全面返還を共に進めていこうではありませんか。
 最後に、土砂問題での本市議会全会一致の決議は、遺族と市民、県民の心情に寄り添って、党派を超えて那覇市議会の良識を示したもので、全県に誇れるものです。
 政府に対して、沖縄戦の戦没者の遺骨が眠る土砂を埋め立てに使用しないよう、一致団結して求めようではありませんか。よろしくお願いいたします。
 以上で私の代表質問を終わります。

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