2023年11月定例会 前田千尋 一般質問

前田 千尋

2024/05/10

◆前田千尋 議員 
 ハイタイ、グスーヨー チューウガナビラ。おはようございます。日本共産党の前田千尋です。
 初めに、1.ジェンダー・人権行政について質問いたします。
 戸籍上は男性で、女性として暮らすトランスジェンダーの経済産業省職員が、省内の女性用トイレ使用を制限されたのは不当だと国を訴えていた訴訟で、最高裁は国の対応を違法とする判決を出しました。
 性的少数者の職場環境をめぐる訴訟で、最高裁が判断を示したのは初めてです。判決は、職員が日常的に相応の不利益を受けているとし、経産省と人事院の対応は著しく妥当性を欠くと判断しました。
 性的少数者の苦しみに寄り添い、職場環境の改善を求めた重要な司法判断です。
 本市の見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 今回の最高裁で争われたのは、経済産業省の対応を是認した2015年の人事院判定の妥当性で、判決によると、人事院の判断は、他の職員への配慮を過度に重視し、原告の不利益を不当に軽視するもので、著しく妥当性を欠き違法だと述べられております。
 今回の判決が、基本的人権の問題として、性別等にかかわらず、個人や個性が尊重され、多様な生き方が認められる寛容な社会の実現や、性的少数者への理解につながっていくことを期待しております。
 本市といたしましても、「性の多様性を尊重する都市なは」宣言(レインボーなは宣言)のより一層の推進に取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 この最高裁判決を機に、性的少数者の尊厳と権利が保障され、安心して暮らせる社会に向けた動きを加速させねばなりません。さきの通常国会では、性的少数者への理解を進める法案をめぐり、自民党や日本維新の会の議員を中心に、差別と偏見に満ちた誤った議論が流布されました。自民、公明、維新、国民の4党が当事者の願いに反する法律を強行したことは重大な逆行です。性的少数者の権利と尊厳を保障するために、日本の政治の大きな立ち後れを克服することが急務です。
 日本共産党は、ジェンダー平等社会の実現、人権を守る社会を前進させるために引き続き市民の皆さんと力を合わせてまいります。
 次に2.教育行政について質問いたします。
 2023年度の行政監査におきまして、指摘事項の教育委員会、生涯学習部・生涯学習課、那覇市青少年健全育成市民会議の不正事件について、概要と職員派遣をしている教育委員会の管理責任について問います。

○野原嘉孝 議長 
 稲福喜久二教育委員会生涯学習部長。

◎稲福喜久二 教育委員会生涯学習部長 
 那覇市青少年健全育成市民会議の団体職員が、令和3年度から令和4年度の間、団体の通帳から不正に入出金を繰り返し、帳簿の改ざんなどを行っていたということが本事案の概要となります。
 教育委員会といたしましては、当該団体に補助金を交付していること、また市職員が事務局に関わっている中、不正を未然に防止することができず、本事案が発生したことを深く受け止め、責任があると考えております。
 再発防止策として、これまで2人で行っていた出納事務に、新たに市職員を1人加え、チェック体制の強化を図ります。会費などの現金徴収及び金銭の管理は複数名で対応し、全ての通帳の確認を行うなど、ルールについての出納マニュアルを作成し、二度とこのような事案が起こらない組織づくりを図ります。市民、関係者の信頼回復に向けて取り組んでまいります。
 このたびは、申し訳ございませんでした。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 二度とこのような事件が起こらないことを強く要望いたします。
 次に3.中心商店街の活性化について質問いたします。
 (1)台風6号は県内に大きな被害をもたらしました。8月3日、台風6号の折り返しが迫る中、中心商店街の被害調査を赤嶺政賢衆議院議員、渡久地修県議、比嘉瑞己県議とともに行いました。
 同日、日本共産党市議団と渡久地修県議は、金城副市長へ、現状を報告するとともに、台風による商店街のアーケードの破損で、大変危険な状態の場所への早急な撤去の対応を求めました。また、台風後の中心商店街への支援を求めました。
 破損したアーケードの写真を幾つか紹介いたします。
 写真をお願いいたします。
       (モニター使用)
 5枚ほどありますが、これは台風直後ですね。本当に全てのテントがなくなってしまった状態になっています。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これも元公設市場の衣料部の前のほうになります。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これはサンライズ通りのほうになっています。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これは、今は白いテントに直っているのですが、その後、しばらくの間はブルーシートが敷かれていました。今でも平和通りや様々な場所でまだこのような状態となっています。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 こちらは、むつみ橋商店街のところになっています。
 ありがとうございました。
 改めて、台風被害によるアーケードなどの被害状況と本市の対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 先月、襲来した令和5年台風第6号は、本市でも災害救助法の適用を受けるほど甚大な被害をもたらし、中心商店街においても大きな被害を受けたことを確認しております。
 アーケードについては、多くの商店街、通り会において、天幕が広範囲にわたって剥がれたり、金属部分が破損するなど、被害を確認しております。台風による被害を受けた商店街等では、修繕等に伴う財政的な負担が生じており、一部では復旧が進んでいない状況があることも認識しております。
 本市としても、商店街等に対して、何らかの支援ができないか検討しているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 明日、上程予定だと聞いておりますが、本市の補正予算での支援金の事業を高く評価しているところですが、引き続き、全ての商店街への周知と丁寧な対応をよろしくお願いいたします。
 日本共産党は、今後も商店街の存続と活性化のために皆さんと一緒に力を合わせていく決意です。
 次に4.第一牧志公設市場について質問いたします。
 新たな第一牧志公設市場のバリアフリーについて、障がいを持つ当事者からの提言がありました。
 バリアフリー改善に向けた取組、対応について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 第一牧志公設市場につきましては、バリアフリーの視点を高めるために、バリアフリーに関して知見を有する方にバリアフリーチェックを行っていただき、17項目の要望をいただいております。
 要望を受け、改善できる箇所から順次、取り組みを進め、現時点で改善した項目は5項目となっており、8項目につきましては、予算の確保や対応の状況が整い次第、順次、改善を予定しております。
 本市場は、沖縄県福祉のまちづくり条例に適合した施設となっており、今後も、誰もが利用しやすい施設を目指し取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 提言を受けた後、すぐに対応し、幾つか改善できたことは大変高く評価しております。この要望を受けて、さらなる現在の課題を改めて伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 要望のうち、バリアフリートイレのドア幅を広くする工夫や授乳室の車椅子利用者が利用しやすい通路幅の確保などの4項目につきましては、敷地条件や公設市場の構造上、対応が困難な項目もございますが、代替手段の可能性も含め対応方法を検討していきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 本市の公共施設におけるバリアフリーについては、なはーとの完成後にも、障がいを持つ当事者からの提言があり改善をされてきました。その経験は、新たな公設市場でもこれまで生かされてきました。
 今回、完成後にさらに提言があったことは大変重要です。誰もが安心して訪れることができる場所として、バリアフリー対応の改善、課題解決は早急に行うべきです。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 本市場は、沖縄県福祉のまちづくり条例に適合した施設となっております。
 今回のチェックについては、バリアフリーの機能の利便性をさらに高めることを目的に行っていただいたもので、その結果、17項目の要望をお受けしたところです。そのため、要望の中には、公設市場の敷地面積や要求される機能、構造上等の諸条件により改善が困難な項目も含まれる結果となっております。
 今後、さらに利便性が高まるよう努力してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 同じ答弁を2回言われたんですけれども、私は早急な改善が必要だと求めていますので、部長、きっちりと受け止めていただきたいと思います。今後の対応を要望いたします。
 次に、5.観光バスのバス乗降場と待機場について質問します。
 那覇市への観光客が増加するとともに、観光バスの稼働が多くなっています。県庁広場前などでの観光バスの待機と乗降の現状について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 コロナ禍からの回復とともに、来沖する観光客も増加しており、早朝から多くの観光バスの走行が見られるようになっております。
 県庁広場前は、修学旅行生など団体客の集合場所等ともなっており、団体客を降車させる観光バスや、周遊ポイントから戻ってくる乗車待ちの観光バスの停車が多く見受けられる状況を確認してございます

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 明治橋近くにある観光バスの待機場と、のうれんプラザ横の観光バス乗降場の活用状況を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 明治橋近くの貸切りバス待機場は、令和元年10月に供用を開始しました。翌年からコロナ禍で利用が低迷しておりましたが、観光客が戻り始めた令和3年度後半から徐々に回復し、現在は多くの貸切りバスに御利用いただいております。
 次に、のうれんプラザ横の貸切りバス乗降場については、令和2年3月に供用を開始いたしました。
 供用開始と同時にコロナ禍の影響を受けて利用状況が低迷していたため、コロナの影響から回復することでの需要を期待しましたが、若干の増加にとどまっている状況でございます。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 県民広場前では、観光バスが連なり、路線バスがスムーズにバス停に停まることができないことがありました。観光バスの乗降と待機については、ルールを守らせるように行政指導すべきです。本市の対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 当該広場は、近隣に商業施設やモノレール駅があり、探しやすく、団体でも集合できるスペースや屋根があることから、貸切観光バスの乗り降りに利用されております。一方で、時間帯によっては、複数台の乗車待ち観光バスが連なり、広場に隣接する路線バスの停留所へ侵入することがあり、路線バスの乗降に支障を来すことがあることを確認しております。
 本市といたしましては、沖縄県バス協会や旅行関係団体等の関係機関と連携しながら対応を検討してまいりたいと考えてございます。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 待機場と乗降場の活用を推進するために、周知をもっと強化すべきです。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 のうれん横乗降場の利用が進んでいないことから、先日、関係団体の会員宛てに利用状況などを問うウェブアンケートを実施しました。
 今後、アンケート結果を基に、利用時間の拡大や料金改定を検討しており、周知の強化を含め、関係団体と調整しながら利用促進に向け、取り組んでまいりたいと考えております

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 のうれんプラザ横のバス乗降場の活用が増えることで、訪れた方々の回遊する範囲が広がります。
 のうれんプラザや壺屋やちむん通り、太平通りやサンライズ通りなどを訪れる機会が増えていくなど、回遊性の向上のためには、乗降場の活用拡大に引き続き力を入れて頑張ってください。期待しています。
 次に、6.交通安全と道路管理について質問いたします。
 壺屋やちむん通り入口周辺や浮島通りなど、車道や横断歩道の白線が消えていたり、薄くなっている場所があります。
 写真をお願いします。
 幾つか説明していきたいと思います。
       (モニター使用)
 これは、浮島通り入口から見た図となっています。白線が消えかかっているのが分かると思います。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これは私がペンでなぞりましたが、本来ならばこのように車道がはっきりと白線が写っているところです。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これは薄く見えると思うのですが、全く車線が見えなくて、これはのうれんプラザから国際通り向けに行っていますけれども、右にやちむん通りに曲がるところでは、正面から来る車と本当にぶつかりそうになったという声がたくさんありました。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これは逆に国際通りからのうれんプラザ前、そしてうふシーサー前です。ここは浮島通り入り口のところで、ここも右折する線がほとんど消えていて大変危険な状態になっています。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 これは私が歩道線を引きましたけれども、浮島通り入り口のところの横断歩道の線になっています。本来ならばこういうふうにあるべきですが、次、お願いします。
       (モニター使用)
 ほとんど消えかかっています。観光客も大変多くて、車が分からずに一時停止できないでそのまま突っ込んでしまうような事態もあって、早めに復旧することが求められています。
 次、お願いします。
       (モニター使用)
 浮島通りに入りますと、ちょっとぼけていますけれども、ここも横断歩道がほとんど消えています。こういった状態になっています。
 ありがとうございました。
 市民から白線が見えなくて事故になりそうだった、見えるようにしてほしいとの安全な交通行政を求める切実な声があります。早急の対応が必要です。
 見解と対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 御質問の場所につきましては、横断歩道がほとんど見えなくなるほど標示が消えかかっております。
 横断歩道の整備補修につきましては、警察が所管しておりますので、管轄する那覇警察署に確認したところ、壺屋やちむん通り入り口周辺は、去る8月15日に実施した通学路合同点検の際確認し、既に県警に上申している箇所があるが、当該事業に係る今年度経費は執行済みのため、次年度以降、引き直しを行う予定であるとの回答を受けております。
 御質問のやちむん通り入り口周辺や浮島通りにつきましては、今回、対応を依頼しております。

○野原嘉孝 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 市道牧志壺屋西線は、国際通りとのうれんプラザ前の通りをつなぐ延長約600メートル、幅員約14メートルの道路であります。周辺にはホテルや観光施設などがあり、通過車両が多いため、道路の白線が消えかかったり、場所によっては消えているところを確認しております。
 本市といたしましては、早急に改善をするため、現在、白線工事の発注準備を行っており、12月には現場に着手できるよう取り組んでいるところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 この場所は、以前より改善を求めてまいりました。12月に着工とめどが立ったということで評価をしております。職員の皆さんはすぐに現場を確認するなど対応していただいていますが、完了までに時間がかかるなというのが実感です。また、市内の消えかかっている横断歩道や車線はもっと存在するのではないでしょうか。本来ならば、こうした白線が薄くなったり、消えることのないようにするべきです。道路管理の予算を増やし、早急の対応で、安全で安心な交通行政の強化を求めます。
 さらに、車線は道路管理課、横断歩道の白線は市民生活安全課を通じて警察へつなげることとなっています。市民がそれぞれに相談することなく、1か所で相談すれば情報を共有して解決が図られるように、柔軟な対応もまたお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、7.帯状疱疹ワクチン予防接種について質問いたします。
 帯状疱疹について、その予防接種の効果を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 帯状疱疹は、水膨れを伴う発疹が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患で、発症率は加齢とともに増加する傾向があります。
 水ぼうそうにかかると、治った後もそのウイルスが体の中に潜んでいて、免疫力が落ちたときに発症します。成人の90%以上が帯状疱疹になる可能性があり、80歳までに3人に1人が発症すると言われており、特に50代から発症しやすくなります。
 帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹の発症率を低減させ、重症化を予防する効果があると言われております。その効果の持続期間は、生ワクチンが1回接種で5年程度、不活化ワクチンは2回の接種が必要ですが、約9年とされており、発症予防効果は、50歳以上で90%以上とされております。
 なお、2種類ある同ワクチンの接種費用は、接種回数1回の生ワクチンが約8,000円、接種回数2回の不活化ワクチンが、1回当たり約2万2,000円となっております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 実は私の母も昨年末、左肩から腕にかけて帯状疱疹にかかってしまいました。当初は高熱が出たり、針を刺すような本当に強い痛みが続いて、苦しんでいて本当にかわいそうでたまりませんでした。半年以上経過した今でも、大分よくなりましたが、まだ芯が残っているような感じがして、本当に完治するまで大変時間のかかることが分かりました。
 周りの市民の方からは以前からも、帯状疱疹が頭にできてしまった、私はお腹だった、足だったよなどと、本当に多くの皆さんが帯状疱疹を経験されていることが分かりました。多くの方が、まさか自分がかかるとは思わなかった、予防接種の存在は知っていたけど高くて諦めたとの声があります。
 昨年2022年9月定例会において、我が党の日本共産党、我如古一郎議員が、帯状疱疹ワクチン接種の費用助成について質問し、当局は他の自治体の状況について調査研究してまいりますと答弁しています。
 あれから1年経過しました。その後について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 現在、50歳以上の方が任意接種の対象となっておりますが、両ワクチンへの一部助成を実施している自治体は全国で249市町村、県内では2村あることを確認しております。費用の助成状況につきましては、多くの自治体が対象年齢を50歳以上としており、助成額については、接種費用の半分や4分の1など自治体によって様々となっております

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 私の調べたところ、2分の1の負担というのが大変多いようです。
 本来ならば、国の責任において、ワクチン接種を必要とする人が、費用負担なしで接種できるようにすべきです。本市は国へ要望をしているのか伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 帯状疱疹ワクチンの定期接種化につきましては、現在、国において本格的な議論に向けて準備を行っておりますが、具体的な議論の時期は未定となっております。また、令和5年9月15日に開催される、令和5年度全国政令市衛生部局長会西ブロック会議において、同ワクチンの定期接種化について国へ要望する予定となっております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 全国でも独自で補助を行っている自治体が広がっています。国の定期接種化で接種費用が無料になるまでの間、本市においても帯状疱疹ワクチン接種費用の補助を実施すべきです。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 費用助成を実施する自治体が少しずつ増えてきていることから、助成を求める声が多くなってきていることは確認しております。本市での助成の実施につきましては、他自治体の実施状況を参考に、関係部署と調整してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、8.地域ふれあいデイサービス事業について質問いたします。
 地域ふれあいデイサービスは、高齢者が集い、通う場として、多くの方が活用している重要な事業となっています。概要を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 地域ふれあいデイサービス事業は、65歳以上の方を対象とした一般介護予防事業の1つで、那覇市社会福祉協議会へ業務委託しております。
 地域の公民館、集会場などを活用し、地域住民により構成される運営協議会が主体となり、社協から派遣された看護師や健康づくり支援員が、運動、栄養、口腔、認知症予防等についての知識や技術の普及啓発活動を行っております。
 毎年、運営協議会の新規立ち上げ目標を2か所程度としており、令和5年8月末現在、市内138か所で開設され、令和4年度は実人数3,787人が参加しております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 介護予防としての役割と効果を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 平成31年度厚生労働科学研究費長寿科学政策研究事業介護予防ガイドラインによりますと、1例として、年間を通して週1回、30分から1時間程度、高齢者が通いの場に参加したり、運動を行うことで介護予防に効果があると示されていることから、多くの高齢者が参加している本事業は、介護予防に効果があると考えており、その果たす役割は大きいものだと考えております。また、介護予防としての効果以外においても、高齢者の社会参加の促進、独居高齢者の見守り、ごみ出しの手伝いや買物など助け合いが生まれることもあり、地域の結束力にもつながるものと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 続きまして、この地域ふれあいデイサービスの予算について伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 運営協議会の活動費は、活動実績月数や毎月の活動回数による固定費と、参加者1人当たり月50円を加算した額の合計となっており、活動内容に伴うものを対象として、年に2回、6か月分ずつを助成しております。
 会場使用料につきましては、委託先と調整した上で別途加算されることとなっております。
 例として、月4回の活動を行い、半年間の月平均で20人の参加者の場合、毎月当たりの活動費は固定費が6,000円、参加者加算1,000円、合計7,000円となっており、1人当たりに換算しますと月350円でございます。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 身体能力、筋力の向上以外にも、口腔機能も重要です。声を出し、楽しく歌うことは口腔機能を低下させないことにつながります。介護予防でも重要です。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 加齢に伴い、かむ力や舌を動かす力、飲み込む力の低下を含めた口腔機能の低下が起こります。
 かむ力が弱くなると、硬い食事を避ける傾向になるため食事の量が減り、栄養の偏りが生じやすくなります。また、飲み込む力が弱くなることで、誤嚥性肺炎を起こしやすくなるなど、口腔機能の低下をきっかけとして心身の機能も低下していくフレイルの状態へ、ひいては要介護へとつながっていきます。口腔機能向上のためには、発音練習、舌の運動、唾液腺マッサージ、呼吸訓練などがあり、声を出し歌うことも介護予防においては重要であると認識しております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 活動の場を公共施設以外にも民間のカラオケボックスを活用し、料金を補助するなど、高齢者が生き生きと多様な活動するためにも、本市の補助メニューを増やすことが必要です。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 本事業は、国の要綱において介護予防の普及啓発に資する運動、栄養、口腔などに係る介護予防教室を行うことと示されていることから、本市要綱においても活動内容や補助できる経費を規定しており、カラオケボックスを活用するなどの活動は補助の対象とはなっておりません。
 委託先の那覇市社会福祉協議会によりますと、活動拠点場所において健康体操や運動を行った後、カラオケや合唱などを楽しむことは認めており、生き生きと活動されているとのことでした。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 カラオケボックスを幾つか調べました。平日の昼3時間で900円ほどの料金でした。その半額でも補助することで、高齢者が外出し、介護予防として活動することも増えると思います。
 口腔フレイル予防の観点からも、カラオケの機材がない、大きな声を出せない拠点もあるため、カラオケボックスの補助メニューを増やすことが必要であり、その効果が大きいと考えます。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 健康体操や運動の後に口腔機能向上のためにカラオケや合唱を行いたいが、合唱などの大きな音により近隣などへ影響がある活動場所や設備の確保ができないなどの理由で、運営協議会側からカラオケボックスなどを利用したいと要望がある際には、運営協議会及び委託先と話し合いを重ねながら調整の機会を図ってまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 ありがとうございます。ぜひ検討などをよろしくお願いいたします。
 最後に、9.文化行政について質問いたします。
 久茂地・前島小学校が統廃合し、那覇小学校が開校して10年が経過いたしました。那覇文化芸術劇場なはーとにおける地域の皆さんとの交流のその意義と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 なはーとは、基本方針として地域文化を創造・発信することや育て・交流することを掲げ、地域との連携や地域のつながりの醸成を目指して事業を展開しております。
 今年は、久茂地・前島小学校が統廃合し、那覇小学校が開校して10年目となります。そこで、なはーと自主事業として、12月1日から10日まで地域連携プロジェクトと題し、久茂地・前島小学校の思い出をテーマとした写真と映像の展覧会を予定しております。
 本事業に向けては、那覇小学校区まちづくり協議会や、那覇小学校、学校PTAに御協力をいただいております。さらに今後は、同地域の自治会等とも連携を図り、地域の皆様と協力し、交流の促進を目指してまいります。
 また、展覧会の最終日である12月10日には、那覇小学校PTAを中心とした実行委員会による那覇小学校・那覇子ども園創立10周年記念式典がなはーと大劇場で開催されます。こちらについても、実行委員会と連携を取りながら、協力してまいります。

○野原嘉孝 議長 
 前田千尋議員。

◆前田千尋 議員 
 引き続き頑張っていただきたいと思います。
 久茂地地域の皆さんの思いを丁寧に聞き取っていただきながら、これまで小学校があった歴史を忘れずに、なはーとの取組に反映するように今後も頑張ってください。期待しております。
 以上で私の質問は終わります。ありがとうございました

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