2024年2月定例会 我如古一郎 一般質問

我如古 一郎

2024/09/03

◆我如古一郎 議員 
 ハイサイ。日本共産党の我如古一郎です。
 一般質問を行います。
 初めに、那覇市職員定数と実数及び非正規職員について。
 2月15日の平良識子議員への市長答弁に関連して、会計年度任用職員への遡及の決定過程の在り方について見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 会計年度任用職員への給与改定の遡及適用につきましては、総務省通知を受け、部内での協議等を行っておりましたが、システム対応の課題などから今年度の遡及適用は厳しい旨を11月初めに市長へ報告したところでございます。
 しかしながら、本市が取り得る限りの対応を検討した結果、次善策として1月勤務分からの給与改定といたしました。
 さらに、1月臨時会においても、多くの御意見や、年度を超えてでも支給すべきとの言及などもあり、システム対応の見通しも立ったことから、本市として遡及適用を実施する決断をいたしました。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 市長答弁に対しての質問ですので、市長にお願いします。
 市長は、会計年度任用職員の給与引上げの遡及をしないことを、結果的には11月定例会時点で決めており、「問題が上がってこなかった」という趣旨の答弁をされており、納得できません。
 市長は選挙公約で、行政のプロと称していました。1月臨時会でも、様々に遡及すべきとの議論があっても、方針を変える動きはありませんでした。ところが、予算決算常任委員会が流会した途端に、その日にシステムの改修を業者に確認し、その翌日に総務省に確認して、方針を180度転換しています。
 「行政の不手際があった」としているのに、これは議会軽視であり、自らの責任は回避したような答弁になっておりませんか。答弁を求めます。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。
 (「市長がやったほうがいいよ」と言う者あり)

○上里ただし 副議長 
 知念覚市長。

◎知念覚 市長 
 前回、平良識子議員の質問に、私はおわびを申し上げました。おっしゃるとおり、私は行政出身でございます。
 今回おわびしたのが、まず、初動という言葉を使わせていただいたのは、通常、人勧というのは10月ぐらいに出てきますね。
 5月の総務省通知のときに、今回こういうのがありますよと予想できたときにシステム改修に業者がどのレベルで当たったかというのが非常に気になったんですね。
 それで、11月に出てきたときには年度内支給はちょっと厳しいなという判断に至った。もし、5月に出ていたら、例えば、副市長クラスで向こうのシステム事業者の誰かに当たるとか、こういうのができたんじゃないかという後悔をしたということでございます。
 そういうものも含めて、今回、まず、1点目、これがあったと。
 2点目が、年度内支給にこだわっていたという今までの私の先入観もございました。
 それを議会のいろんなやり取りの中で、年度またぎも可能性があるんだなというのを、これは皆さんのほうからいろんな意見を伺いまして、それに至ったということでございました。
 その2点も含めて、非常に反省をしているという答弁だったということでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 誤りを正すことは正しいことです。
 これ以上の追及はしませんが、責任の在り方は大事だということの再質問でありました。
 公務労働の定義と地方自治法第1条の2の自治体の責務を問います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 インターネット等の情報によりますと、公務労働とは、社会の成員の労働と生活を支えるための社会の共同業務を担う労働のこととされております。
 また、地方自治法第1条の2につきましては、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとすると規定されております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 次に、本市職員の20年前と10年前、5年前、今年度の実数の状況と会計年度任用職員の数、割合を伺います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 各年度の4月1日時点における本市職員の実数につきましては、20年前にあたる平成15年度は3,090人、10年前の平成25年度は2,383人、5年前の平成30年度は2,427人、今年度は2,540人となっております。
 また、今年度4月1日時点における会計年度任用職員数は1,624人で、全体に占める割合は、正規職員約6割、会計年度任用職員約4割となっております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 正規職員の定数は、今の現場の仕事量に見合っているのか。その根拠を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 お答えいたします。
 毎年、市長事務部局では、組織機構及び定員に関する管理運営方針に基づき、次年度に向けた組織機構改正及び増減要求に関する調査を実施しております。
 調査内容としましては、業務個別分担表などを通して、必要となる人工などについて所管課とのヒアリングを重ね、適正な定員配置に努めているところでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 令和5年度の各部署からの増員要望数と実配置数を問います。
 増員要求と乖離して増員を行わなかった理由、見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 令和5年度に向けた組織要求では、市長事務部局各課から全体で121人の増員要求があり、最終的に定数配置より51人多い1,660人の実配置がなされております。
 増員要求から乖離した定数配置については、重ねて申し上げることになりますが、業務個別分担表などを通して、必要となる人工などについて所管課とのヒアリングを重ね、定数配置を決定したところでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 職員の条例定数を変えない限り、必要であっても増員をせず、会計年度職員で穴埋めをするという悪循環に陥っておりませんでしょうか。
 次年度、令和6年度の対応を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 令和6年度の配置計画についても、同様に市長事務部局からの126人の増員要求があり、所管課とのヒアリングを重ねた結果として、令和5年12月時点で17名増の定数配置となっております。
 最終的な実配置につきましては、現在、調整を行っているところでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 正規職員の方の月45時間を超える、残業の実態を問います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 時間外の在庁時間が一月当たり45時間を超える正規職員は、市長事務部局において今年度月平均98人となっております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 答弁にあったように、月45時間以上残業が月平均98人もいます。これは正規職員が足りないことの証明ではありませんか。労働基準法36条に違反しない改善が必要だと思います。
 サービス残業が目に見えない形で存在していると、職員の間では公然と言われていることへの見解を問います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 所属長の指示により行われた時間外勤務については、各課で適切に管理され、時間外勤務手当についても、各課で必要な対応が取られるべきものと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 残業を申請できないことは、これはブラックだと思います。
 令和5年度補正予算では、余っている会計年度職員採用の予算を、給与引上げの原資として使われたことからも、必要人数を確保できていません。
 応募が足りていない要因を問います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 会計年度任用職員の1月勤務分からの給与改定にかかる財源として、不用額で対応した金額は約3,450万円となっております。
 会計年度任用職員の平均給与約205万円から期末手当相当を除き算出した場合、およそ20人分の金額に相当しております。
 また、会計年度任用職員の採用に当たっては、一部職種において公募を行っても応募がないといった状況がございます。
 その要因については、一概には申し上げられませんが、例えば、専門的な資格が求められることや、勤務形態などが希望に合わないなどといった、採用における条件面でのミスマッチがあることが考えられます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 事の実態は、募集しても応募がなくて、そのため会計年度職員が担うべき仕事を正職員がサービス残業で行っていることも考えられます。
 正規職員定数を改善するために、会計年度任用職員が担っている仕事を含めた全体の仕事量の調査をすべきです。見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 会計年度任用職員についても、定数職員同様に業務個別分担表などを通して、全体の仕事量の調査を行っているところでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 「仕事量を調査しました」と言っていますが、現在の職員定数だというのであれば、なぜ、増員要求が出るのかも考える必要があります。
 全国の地方自治体は、国策である地方行革による人件費削減のために、脱法的に臨時・非常勤職員をどんどん増やして、低賃金で住民サービスに従事をさせ、正規職員を減らし、会計年度任用職員への置き換えも進みました。
 しかし、職員総数の4割まで非正規であることは、もはや補助的業務とは言えません。恒常的にある業務は任期の定めのない常勤職員にすべきです。見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 会計年度任用職員の任用に当たっては、地方公共団体における行政需要の多様化に対応し、公務の能率的かつ適正な運営を推進するものとされております。
 会計年度任用職員の定数管理に当たっては、毎年度、現在の業務内容や勤務形態などを踏まえ、職の必要性についてヒアリングを行い、定員適正配置に努めているところでございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 適正な正規職員数を確保した上で、同一労働・同一賃金、職員平等の原則に照らして、仲間である会計年度任用職員の処遇改善が強く求められています。
 長年働いてきて、給料が上がることはうれしい。だけど、お金だけではない。本市で働くことに誇りを持っている。夏の調理場は、暑さは60度を超える。正規も非正規も暑さは同じです。
 フルタイムで働けるのに1時間短い勤務形態での採用でボーナスが少ないなど、幾ら専門的な資格や豊富な経験があっても、正規職員との格差は歴然としています。このことに関して見解を問います。

○上里ただし 副議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 会計年度任用職員については、これまでも休暇制度の拡充、期末手当や通勤費用の支給拡大など処遇改善を図ってまいりました。また、次年度は勤勉手当の支給を予定しております。
 一方で、休暇制度を常勤職員と同様にすることや月給制を拡大することなどの声がありますので、引き続き国の取扱いや他市の事例等を注視しながら、会計年度任用職員のさらなる処遇改善に努めてまいりたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 公務労働に、正規も非正規もありません。市民サービスの提供と、市民福祉の向上に誇りを持って働いています。
 職員定数の見直し増員と、会計年度職員への処遇改善を強く求めます。見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 職員定数の見直しについては、全ての事業及び職を対象としているほか、人口減少など、様々な社会状況などの変化を踏まえて所掌事務の遂行に必要な定数配置に努めております。
 今後につきましても、定数条例含めて、定員適正化計画においては、複雑、多様化する行政需要に的確に対応する体制確立に向け取り組んでまいります。
 また、会計年度任用職員の処遇改善については、引き続き、国の取扱いや先例市の事例などを注視しながら、さらなる処遇改善に努めていきたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この件に関しては、今後も注視してまいります。頑張ってください。
 次に、地球温暖化対策について。
 ゼロカーボンシティ宣言における沖縄電力との包括連携協定で、小学校などに太陽光発電を設置するとありましたが、温暖化防止の再生エネルギー発電の量としてはそれでは不十分であることは明らかであります。
 学校で使用する何割を賄えるのか、伺います。

○上里ただし 副議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 本市では、令和6年1月31日に、「那覇市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、同日付で沖縄電力と包括連携協定を締結いたしました。
 本協定での具体的な取組として、市内の小学校2校の屋上に設置、維持管理費、撤去等に費用のかからない自家消費型の太陽光発電設備及び蓄電池の設置を進めております。
 小学校2校での再生可能エネルギーの比率は、試算では、約26%と約40%と見込んでおります。
 小学校への太陽光発電設備及び蓄電池の設置は、再エネの活用だけでなく、緊急時の避難所としてのレジリエンス強化にもつながるものであり、今後は他の公共施設へも導入を検討していきたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 問題は、火力発電所が最大のCO2発生源である以上、2050年まで待たずに火力発電所を廃止する決意をしているのかが問われています。
 日本は不名誉な化石賞を毎年もらっている国です。石炭火力発電への依存を厳しく批判されています。
 今回の宣言で、那覇市が石炭火力発電依存を減らし、CO2削減の責任を具体的にどう果たしていくのかが問われています。
 省エネと再生エネルギーの比率の目標をどのように高めていくのか、見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 本市の燃料種別のCO2の構成比でありますが、令和3年度においては電力が約62%を占めております。そのため、本市としましては、省エネの推進への取組として、公共施設のLED化を引き続き進めてまいります。
 また、再生可能エネルギーの推進への取組としては、公共施設への太陽光発電設備等の導入の検討を進めてまいります。
 加えまして、家庭や職場等での省エネ・再エネの推進に関する取組について周知を図り、市民へ広く普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 地球温暖化対策を進めるためには、ごみの焼却中心主義、大量生産・大量廃棄からの脱却を図ることが重要です。
 設計・生産段階からごみになるものを減らすために、OECDも推進してきた拡大生産者責任制度のルールに立って、自治体と住民に負担を押しつける現行のリサイクルシステムを抜本的に見直して、企業の責任と負担を求めることが重要です。
 また、市民が自分の捨てたごみの行方に関心を持って、やりがいを持って減量に努力できる意識の啓発の取組について伺います。

○上里ただし 副議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 再質問にお答えします。
 議員御指摘の拡大生産者責任制度とは、製品のライフサイクルにおける消費者より後の段階にまで生産者の物理的又は経済的責任を拡大する環境政策上の手法と定義されております。
 具体的な例としては、容器包装ごみのリサイクルを製造者に義務づけているような制度がございます。
 地球温暖化対策には、ごみの処理における温室効果ガスの発生抑制も重要であり、ごみの減量は市民一人一人ができる身近な取組であります。
 本市では、食品の買い過ぎや作り過ぎ、食べ残しをしないなどの食品ロスに関する広報啓発等、ごみの減量、資源化について、市ホームページやSNSで啓発を実施しております。
 今後につきましても、大規模事業者への協力依頼等を推進してまいりたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 頑張ってください。
 次に、SDGsについて。
 日本政府や財界は、SDGsを語りながら、不安定雇用やワーキングプアを増大させ、過労死や過労自殺も根絶できず、子供の貧困、子育て支援、高等教育の無償化と奨学金問題、ジェンダー平等にも消極的であり、世界から批判されている石炭火力発電を続け、原発の再稼働、さらに米軍基地由来のPFASなどによる水の汚染問題にも後ろ向きの態度であります。
 これは、持続可能ではない行動を取りながら、SDGsを自らの政策や行動を正当化するやり方だとして、偽のSDGsだとの批判があります。
 このような日本の状況に対する見解と、本市の第5次総合計画の進捗状況について、政策統括調整監の見解を伺います。

○上里ただし 副議長 
 仲本達彦策統括調整監。

◎仲本達彦 政策統括調整監 
 我が国のSDGsの達成度につきましては、国際的に厳しい評価があるものと承知をしております。
 気候変動対策など、一刻の猶予もない分野もあるため、今後とも不断の誠実な取組が求められるものと認識をしております。
 また、本市の第5次総合計画では、中間見直しにおいて、SDGsを新たに「まちづくりを支える新たな架け橋」として位置づけ、SDGsに向き合う姿勢を明確にしたところでございます。
 なお、進捗状況につきましては、コロナ禍の影響等により産業・観光分野において、一部、進捗に遅れが生じておりますが、中間目標値を達成した指標は、全体の37.5%となっております。
 引き続き、総合計画を着実に推進することで、持続可能な社会の実現に向け、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 次に、年金制度について。
 物価の高騰は、年金が上がらない高齢者の暮らしに深刻な影響を及ぼしています。
 沖縄県の高齢者の数と厚生年金平均年金額、国民年金老齢基礎年金のみの平均年金額を問います。

○上里ただし 副議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 沖縄県の65歳以上の高齢者数は、沖縄県「令和5年住民基本台帳年齢別人口統計」によると、令和5年1月1日現在で、34万4,063人となっております。
 また、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和5年3月31日現在、沖縄県の厚生年金第1号の平均年金月額は、12万3,459円、老齢基礎年金のみの平均年金月額は、5万1,864円となっております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 岸田政権の2024年度の年金改定額と比率、物価上昇に対する比率は幾らでしょうか。

○上里ただし 副議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 令和6年1月19日付厚生労働省の公表によると、2024年度の年金改定額は、月額6万8,000円で、前年度から2.7%の引上げとなっております。
 物価変動率が3.2%となっていることから、年金改定額の比率は、物価変動率と比べマイナス0.5%となっております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 マクロ経済スライドと賃金マイナススライドは、年金を引き下げるメカニズムとなっています。
 物価は上がっているのに、なぜ、年金は下がるのか、説明をしてください。

○上里ただし 副議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 我が国では、少子高齢化で年金受給者が増える一方、年金制度を支える働き手は少なくなっております。
 厚生労働省のホームページによると、マクロ経済スライドは、保険料を担う現在の現役世代の負担と、年金受給者の受け取る年金額の水準を調整し、年金制度を将来にわたって維持する仕組みとなっております。
 そのため、賃金や物価による年金額の伸びからスライド調整率を差し引いて、年金額改定が行われることから、物価上昇に比べて年金額の上昇が抑制されると考えられます。
 また、2016年には、支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする観点から、賃金変動が物価変動を下回る場合には、賃金変動に合わせて改定する見直しが行われました。
 そのため、物価が上昇しても賃金が下がった場合は、賃金に合わせて年金額改定が行われるため、年金額は下がるものと考えられます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 安倍政権から続いている岸田自公政権の下で、日本は公的年金が減り続ける国になっています。
 この12年間で物価は10%も上がったのに、年金増額は4%に満たない伸び率で、年金額は実質8%近くも下げられています。
 これでは、高齢者の暮らしが困窮するのは明らかであります。その実態を問います。

○上里ただし 副議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 物価高騰の中で、マクロ経済スライドの調整により、年金額の上昇は、物価上昇に届いていない状況があります。
 厚生労働省の「2022年国民生活基礎調査」によりますと、約半数の高齢者世帯の方が「生活が苦しい」と回答していることを承知しております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 減らない年金、老後を送れる年金が国民の強い願いです。生活できる最低補償年金の制度を国に求めるべきです。見解を問います。

○上里ただし 副議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 年金は、老後の生活資金として大変重要であり、市民が安心して暮らすための大きな収入の柱であるといえます。
 しかし、少子高齢化で受給者が増える一方、年金制度を支える働き手は少なくなっているため、保険料を担う現役世代の負担と、年金受給者の受け取る年金額の水準をどのように調整していくかは重要であると考えます。
 本市に対して、市民団体から年金制度の改善に関しての要請があり、これを受け、他の都市と連携の上、九州都市国民年金協議会において、国に要望を伝えてきております。
 年金の給付水準の改善につきましては、国による一層の対策が望まれるものと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 年金制度をしっかり立て直すためにも、年金保険料を納める労働者の賃金を引き上げるべき、そして、非正規労働者を正規雇用にしていくことが重要です。加えてマクロ経済スライドをやめることが求められております。このことを指摘しておきたいと思います。
 次に、5番目の公共交通政策については、時間の関係で今回は取り下げさせていただきます。
 最後に、学校での動物飼育について質問します。
 文部科学省嘱託の日本初等理科教育研究会は、「動物に触れないままに大人になってしまうことが多くなってきた結果、自分の子どもに対しても、動物との触れ合いを通して育つ命の仕組みや、自然とのかかわり方を学ばせる“学ばせ方”がわからない親が増えてきている。」と報告しています。
 子どもと動物との関係について、改めて学校で生き物を飼うということについての意味や意義について、見解を問います。

○上里ただし 副議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 学校において生き物を飼うことは、子どもたちが生き物への親しみを持ち、生命の尊さを実感することにつながるため、意義があるものと考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 「いきものがかり」というグループがあります。「YELL」や「ありがとう」といった名曲をつくったアーティストグループの名前は、小学校で共に生き物係だったことに由来するそうであります。情緒豊かな歌詞と曲はそこから生まれたかもしれません。
 そこで、本市の小学校における動物飼育状況を問います。

○上里ただし 副議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 令和5年度飼育動物の飼養状況調査によりますと、ウサギを飼育している学校は20校ございます。それ以外の学校においても、メダカ、金魚などを飼育している状況がございます。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 小学校36校のうち、16校は何も飼っていないということだと思います。
 現在放置されている飼育小屋をどうしていくのか。ウサギ、モルモットなど飼育しやすい動物から復活させてはいかがでしょうか。

○上里ただし 副議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 飼育小屋に関しましては、各学校の教育活動に応じて活用することを周知してまいります。
 動物を飼育することについては、休日や夏休みなどの長期休業期間中の世話など、教職員や児童の負担になる場合もありますので、各学校の実態に応じて慎重に検討する必要があると考えております。

○上里ただし 副議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 せっかくある飼育小屋が今は物置になっているのを2か所見て回りました。子どもたちに小さな動物たちと触れ合っていい大人になってほしいと思います。
 以上であります。

市議別記事表示

下記をクリックすると
その市議だけの記事一覧が
表示されます。

記事検索

記事のタイトルや本文から
特定の記事を検索します。

タグ