2024年9月定例会 湧川朝渉 新真和志複合施設建設事業についての質疑
◆湧川朝渉 議員
それでは質疑を行います。
議案第109号、事業契約について質疑をいたします。新真和志複合施設建設事業の概要を問います。
○野原嘉孝 議長
浦崎宮人まちなみ共創部長。
◎浦崎宮人 まちなみ共創部長
議案質疑についてお答えします。
当該事業の概要としましては、老朽化した真和志支所、中央公民館・図書館などの7つの施設を集約し、真和志地域の新たなコミュニティ拠点となる複合施設を整備する事業でございます。
また、敷地の一部を有償で貸付け、民間事業者の資金及び責任で、民間施設や駐車場が整備される予定でございます。
当該事業は、本市では初めての取り組みとなる設計・建設・維持管理を一括で発注する方式を採用しており、総合評価一般競争入札の実施後、今年8月に仮事業契約を締結し、今定例会に上程いたしました。
契約相手方は、株式会社WELLNA MAWASHI、契約金額は46億9,032万5,827円、契約内容は、新真和志複合施設の設計・建設・工事監理、維持管理、那覇市民会館の解体・撤去、既設雨水管の移設、与儀公園再編整備基本計画策定業務となっており、期間は令和29年3月31日まででございます。
○野原嘉孝 議長
湧川朝渉議員。
◆湧川朝渉 議員
それでは2回目の質疑です。
インターネットを見ている市民の皆さんにも分かりやすく説明したいと思うんですけれども、一問一答の質問はできません。質疑ですので、私の3回の質疑しかできないということで、どうしてもまとめて質疑をしますので、その辺はお互いのルールですので、御了解していただきたいと思います。
今部長答弁でもありましたけれども、初めての契約方法ということです。いつの庁議で今回の手法、予算規模で約47億円です。予算規模で行うことを決定したのですか。
2番目なんですけれども、庁内では検討委員会というのが持たれています。そこで先に決まって庁議に行ったのか、庁議でおおよそこういう手法でやろうということで、検討委員会に投げたのか。この上下関係を確認するためです。検討委員会には上記のことがいつ提案されたのかということです。
先ほど約47億円と言いましたけれども、これは大きく分けても大体5つの事業が一体となった契約方式です。その中から真和志複合施設はどんな感じかという立場で質疑をします。
新真和志複合施設について、建設費用は坪単価幾らでしょうか。この47億円からは見えてきません。上記の施設は那覇市のものになるのかどうか。これは後で関連しますので、単純な質問ですがしたいと思います。
同時期に予算で提出されています、真地団地の建設費用は坪単価幾らでしょうか。
もう一つ、新真和志複合施設の管理業務委託の概要を問います。
7番目、新真和志複合施設の管理業務の積算根拠を示してください。
次8番目、県から買い取ったとき、何坪で、総額幾らで、坪単価は幾らだったでしょうか。
9番目、民間企業が実際この土地を借りるということですので、これを確認したいと思います。民間企業への借地料は坪単価幾らでしょうか。
この料金の設定なんです。別の件で不動産鑑定がいいかげんじゃないかということで、私ここでやり合った経験があるんですが、今回の不動産鑑定は幾らだったんでしょうか。何社に依頼をしたのか。
11番目、借地に関して契約期間中の値上げはあるのか。借地は約50年の借地権の設定になります。50年間も料金が変わらないというのは民間の感覚でいうと非常識ですよね。どうなっているんですか。
次12番目、借地に関して。那覇市が民間企業に支払う駐車料は坪当たり幾らでしょうか。
これは何でこんなこと聞くかというと、那覇市の土地を民間の企業に借地で貸すんですけど、貸した後、今度は那覇市が駐車場として借りるんですよ。自分の土地をですよ、県から買った自分の土地を。何でこんなことをするんだろうかということで、これは聞くものです。何台契約し、年間で総額幾らですかということです。
公共施設である新真和志複合施設に駐車場は条例上必置ではないでしょうか。そういうことで考えると、何で民間企業に土地を貸して民間企業から駐車場を借りないといけないのか。これ、いわゆる条例上もおかしいんじゃないかということです。
新真和志複合施設の駐車場の1日利用者は幾らと想定したのでしょうか。何台借りるかの根拠は幾ら借りる人が新しい複合施設を造ったときに想定されると。これ当たり前のことですよね。税金を使って借りるんですよ。これを計算もしないで大体これぐらいでいいでしょうなんて、そういう議案では困るんで、47億円も使うわけですから、その辺はちゃんとしてほしいと思って、当たり前のことですけど聞いています。
駐車場は新真和志複合施設と同じく、那覇市の施設として建設すべきではなかったでしょうか。検討したのか。
これ先ほど新真和志複合施設は那覇市のものか民間のものかの質問と一緒なんです。一体的に聞いているんです。仮にそれが市のものであれば、駐車場も市のものとして造るべきです。条例上必要だと必置でやっていれば、何でこれを民間に土地を貸して、今度那覇市はこれをまた借りるんですよ、50年間も。何でこんなことやるかという理屈を言ってください。理屈というか税金を使うわけですから、税金を使う以上、そういうしっかりとした説明が必要です。
17番目、那覇市の施設として建設した場合との財政比較は行ったのですか。これ駐車場です。理由と比較です。どんなふうにして積算したかです。つまびらかに説明してください。
民間がビルを建設する総額は幾らでしょう。この複合施設とほかに那覇市の土地を50年間借りて、別の場所に民間がビルを造るんです。これ幾らなんですか。民間施設の財源構成を知る限りで教えてください。
次、特別目的会社の出資金は幾らか。これは全国でこういう事業をやるときに、特別目的会社が倒産と。途中で倒産するという事例があります。倒産した事例があるんで、あえてこれを聞いています。出資金は幾らか。
21番目、民間施設の抵当権設定はどうなっているのか、あるのかということですね。大事なことです。倒産した場合、この問題は市の財政負担、市の責任というところでここがぶつかっていきます。
22番目、民間施設の事業者が破綻した場合、どのような対応になるのか。いや破産してから考えましょうというのでは駄目ですよ。47億円の税金を使うわけですから、そういったことも想定して皆さん当然この議案を出していると思うので。そこはしっかりと答えてください。
以上です。
○野原嘉孝 議長
浦崎宮人まちなみ共創部長。
◎浦崎宮人 まちなみ共創部長
再質疑に順次お答えします。
初めに、庁議の時期及び整備手法、予算規模についてお答えします。
当該複合施設につきましては、整備手法を決定するため、令和3年に民間事業者の資金・ノウハウ等を活用しながら、本市の財政負担軽減が可能かを把握することを目的としたサウンディング型市場調査を実施しました。
その結果、事業手法については、従来手法とPPP手法の提案があり、PPP手法は、従来手法で整備した場合と比較して、市の負担軽減が期待できる提案となっていました。
本市ではこの調査結果を踏まえ、庁内の検討委員会において審議を行い、令和3年8月17日の庁議での承認を経て、設計から建設、維持管理までを一体的に実施するPPP手法(DBO方式)を採用することを決定しました。
本事業の予定価格につきましては、複合施設の設計・工事監理費、建設費、維持管理費、那覇市民会館の解体・撤去費、既設雨水管の移設に係る実施設計及び監理費、工事費、与儀公園再編整備基本計画策定業務費を積算し、予定価格を設定しております。
次に、庁内検討委員会での提案時期についてお答えします。
庁内の関係部長で構成する検討委員会では、令和3年7月29日と令和3年8月10日に事業手法を議題とした当該委員会を開催しております。
次に、建設費用の坪単価についてお答えします。
複合施設の建設費の坪単価につきましては、約169万円となります。
次に、施設の所有者についてお答えします。
新真和志複合施設につきましては、本市の所有となります。
次に、真地団地の建設費用の坪単価についてお答えします。
真地市営住宅第1期建替工事の坪単価は、約122万円でございます。
答弁しました2つのこの坪単価の違いにつきましては、複合施設は図書館の備品や、部分復元の費用等が含まれていること、また建設時期や用途、規模などの違いがあり、一概に比較することは難しいものと考えております。
次に、当該複合施設の管理業務委託の概要についてお答えします。
事業契約のうち、維持管理費につきましては、建築物保守管理、建築設備保守管理、外構等維持管理、環境衛生・清掃、警備保安、修繕やその他の業務を含めて、令和29年3月末までの19年間で、約9億6,424万円となっております。
次に、管理業務の積算根拠についてお答えします。
維持管理費につきましては、本庁舎の維持管理費や国土交通省が公表している庁舎維持管理費要求単価などを参考に平米単価を算出し、積算しております。
次に県から購入時の価格、面積、坪単価についてお答えします。
事業用地の購入価格は、9億1,043万9,000円でございます。敷地面積は、約2,630坪で、坪単価は、約34万6,000円となります。
次に、民間事業者への借地料の坪単価にについてお答えします。
借地料の坪単価は年間で1万1,550円、月当たり963円でございます。
次に、不動産鑑定の依頼者数とその結果についてお答えします。
借地料については、2社に不動産鑑定を依頼し、その鑑定の結果は、それぞれ坪単価1万1,022円、1万2,104円で、2社平均では1万1,550円となっております。
次に、契約期間中の借地料についてお答えします。
借地料に関しましては、原則として3年ごとに見直す予定としております。
次に、民間企業に支払う坪当たりの駐車場使用料についてお答えします。
駐車場使用料は、一月1台当たり1万1,000円となっております。
次に、当該駐車場の契約台数と年間契約額についてお答えします。
複合施設の駐車場につきましては、公共施設利用者用と公用車用合わせて、73台を予定しております。年間の駐車場使用料といたしましては、総額963万6,000円となります。
次に、公共施設である新真和志複合施設に駐車場は条例上必置ではないかにお答えします。
那覇市における建築物の駐車施設の附置等に関する条例によりますと、28台が必要となります。そのうち、沖縄県福祉のまちづくり条例によりますと、車椅子使用者用として2台が必要となります。
次に、駐車場の利用者数の想定についてお答えします。
駐車場の利用者数に関する想定につきましては、複合施設に入居を予定する施設の現在の利用状況と同程度と想定し、複合化による兼用などを考慮したものとなっております。
次に、駐車場を市の施設として建設することを検討したかについてお答えします。
駐車場につきましては、複合施設に加え、民間施設の利用者等の駐車場も必要となると想定しておりました。
民間施設の提案によっては、立体駐車場を整備する可能性があり、公共用と民間用を一体的に整備することで、敷地の効率的な活用につながることも想定いたしました。また、管理運営面につきましても、個別で管理運営を行うよりも、一体的に行うことが効率的であると想定し、民間収益事業の一部として実施することといたしました。
次に、市で駐車場を建設した場合との財政比較についてお答えします。
本市が駐車場を建設した場合の整備費と管理費、地代を積算し、賃借料を設定するための根拠として、財政比較を行いました。
次に、民間施設の建設費についてお答えします。
現時点での民間施設の建設費につきましては、提出されている提案書によりますと、約19億3,300万円の計画となっております。
次に、民間施設の財源構成についてお答えします。
民間施設の財源構成につきましては、主に民間資金によるものとなりますが、磁気探査につきましては、県の補助金を受けることができます。
次に、特別目的会社の出資金についてお答えします。
出資金につきましては、提案資料によると2,000万円となっております。
次に、民間施設の抵当権についてお答えします。
民間施設の抵当権につきましては、今後、事業者と協議を予定しております。
最後に、民間施設の事業者が破産した場合の対応についてお答えします。
本市が入札時に提示している事業用定期借地権設定契約書案では、民間施設の事業者が破産した場合、事業用定期借地権設定契約を解除するものとしております。また、その際にはその損害として、賃料の2か年相当額を違約金として市に支払うものとしております。
なお、契約が解除となった場合、市の指定する期日までに事業者の費用をもって建物等を撤去した上で、土地を市に返還するものとしており、契約時に預けていただいている保証金も充てることができるものとしております。
○野原嘉孝 議長
湧川朝渉議員。
◆湧川朝渉 議員
もう3度目の質疑ですからこれ以上はできません。3度目の質疑に入りたいと思います。
ただ、その前に、何でこんな事細かく聞いたかというのを簡潔に述べたいと思います。
先ほどくしくも部長が言いました。今回この手法を取るのは、本市の財政負担が減ることが可能かを目的としたと。可能かを掌握して結果として本市の財政負担がより少なく済むからこの手法を取ったと言っていますけれども、ただ、その分国からの交付税というのを前提とするわけです。
僕が言いたいのは、国からの交付税というのは国民の税金ですから、あくまでも税金なんですよ。言いたいのは、税金を使って那覇市が直営でやるのと、民間さんにお願いするのは、どっちが効果的なのかということですよ。節税なのかと。そもそもこれ言葉のレトリックですよ。民間にやったら市の負担が減るから、もうこの時点で民間さんがお得ですよと。違うさ。使っているのは全部県民や市民や国民の税金だもの。そのトータルでどっちがいいかという、その意味での質問です。これは多くのPPPでもいいし、こういう民間のときに、枕言葉として使われていますけれども、これは大変実態とかけ離れた国民の税金を使うという意味では全く一緒なんですから。そういう意味ではそれをもって理由には全くならないというふうに思います。だからあえてこういうふうに事細かく質疑をした次第です。
それでは3回目の質疑に入ります。
質疑の15番目については、答えていませんよね。想定人数を聞いたわけですよ。想定人数しっかり答えてください。
2番目、財政比較、これ財政比較を民間でやった場合とどっちがお得なのかということなんだけど、これについても答えてない。17番目、しっかりと答えてください。
次21番目、抵当権です。これについては今後協議すると言っている。議会というのはフリーハンドを皆さんに与えるものじゃないですよ。議決する以上、これが通った後どうなるのかということまでしっかり見て賛成、反対ができるわけであって、どうぞ、予算通ったと私たちが、行政が民間と話合いますから任せてくださいなんて、任せられませんよ、47億円の税金ですから。ここでしっかりと、これについて、僕は議会で議員が知る必要があるし、ちゃんと皆さんには47億円の税金を使う以上、説明する責任はあると思いますよ。これしっかりと答えてください。
○野原嘉孝 議長
休憩します。
(午前10時24分 休憩)
(午前10時24分 再開)
○野原嘉孝 議長
再開いたします。
浦崎宮人まちなみ共創部長。
◎浦崎宮人 まちなみ共創部長
再々質疑について順次お答えいたします。
初めに、駐車場の1日当たりの想定利用者人数についてお答えします。
駐車場につきましては、利用者人数の想定としてではなく、入居予定施設の、現在の駐車場の利用状況や複合化などを考慮して、必要台数を設定したところでございます。
次に、駐車場を建設した場合の根拠となる費用等についてお答えします。
本市が設置した場合、整備費と管理運営費を合わせた試算額は、1台当たり月5,750円です。本市が民間事業者へ支払う駐車場使用料は、1台当たり月1万1,000円ですが、そのうち、地代相当額の5,250円は本市の収入となりますので、実質本市が負担する駐車場使用料は、5,750円となり、本市が設置した場合と同等となります。
最後に、民間施設の抵当権に係る本市の協議時期と議会上程等についてお答えしたいと思います。
民間施設の抵当権につきましては、事業用定期借地権設定契約を予定しており、令和8年中頃までに協議したいと考えております。
また、当該事業用定期借地権設定契約につきましては、現時点では、地方自治法96条の議会としての上程の必要はないものと認識しているところでございますが、現在上程しています仮事業契約が議会の承認が得られましたら、当該事業用定期借地権設定契約の手続を進める中で、最終確認をしたいと考えているところでございます。