2024年11月定例会 古堅茂治 一般質問

古堅 茂治

2025/02/27

◆古堅茂治 議員 
 ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さんこんにちは)。日本共産党・オール沖縄の古堅茂治です。一般質問を行います。
 豪雨対策等について。
 私は、ヤンバルクイナの里・国頭村安田出身です。冒頭に、本島北部豪雨による被災者へ心からお見舞いを申し上げますとともに、生活と生業の再建、被災者の自立に向けた支援へ力を尽くしておられる関係者に深い敬意を申し上げます。
 また、国頭村出身者の郷友会、北斗会をはじめ、多くの方々の義援金などの支援にも感謝を申し上げます。
 今回、被災を受けた北部地域は那覇市民をはじめ、県民と観光客の命をつなぐ飲料水の水源地として極めて重要な役割を担っています。
 本市の支援状況を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
 お答えいたします。
 今回の災害による本市の支援といたしましては、上下水道局において、沖縄県水道災害相互応援協定に基づき、沖縄県企業局より応急給水の要請があり、応急給水車1台と職員2人を大宜味村へ派遣いたしました。
 支援の内容といたしましては、大宜味村の増圧ポンプ場にて応急給水活動を実施しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 ありがとうございました。
 モニター資料を御覧ください。
 国頭村政100周年を記念し、私のふるさと安田の伊部岳入口に建立された闘争碑です。国頭村では1970年の大晦日、米軍の実弾砲撃発射演習を着弾地点の伊部岳へ座り込み、発射地点での身体を張った阻止行動を保革を超えた村民が一丸となって取り組み、豊かな自然と水資源、ヤンバルクイナやノグチゲラなどの貴重な動植物を守りました。当時高校3年生だった私も伊部岳に座り込みました。
 このように命がけで森林と水がめを守ってきた国頭村から那覇市は大きな恩恵を受けています。その恩返しとしても、森林環境譲与税を活用して、知恵を発揮して間接的支援を行うべきです。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 お答えいたします。
 御質問の森林環境譲与税を活用した支援については、次年度以降に検討している譲与税を活用した事業の中で、県産木材の利用等により間接的な支援が可能かも含め、関係部署へ情報提供してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 知念市長に答弁をお願いいたします。
 私は、2020年2月と2021年の9月の定例会で、森林と命をつなぐ飲料水を守っている国頭村をはじめ、やんばる地域への還元として森林環境譲与税の活用を求めました。県内で森林譲与税を一番多く交付されているのが本市です。来年度の実施計画では森林環境譲与税を活用する事業が幾つも予定されています。高く評価いたします。
 そこで、国頭村などやんばる地域への恩返しのためにも、市の施設などでのやんばる木材品の使用や児童生徒の自然学習などに森林譲与税を積極的に活用すべきと考えます。北部豪雨への市長の御見舞いの御言葉と対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 知念覚市長。

◎知念覚 市長 
 まずは今回大雨被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
 先ほど古堅議員からあったように、この森林環境譲与税、私が以前国頭村の村長とお会いして、教育の機会について、森のほうで子供たちをのびのび宿泊させながらできないかという御相談を受けました。本当にこれは誰もが賛同するところです。若干ハードルがあるようですけれども、これはぜひ実現したいなと私自身は思っています。
 この譲与税についてはいろいろ間接的な意味で北部の支援につながっていくのかなと思っています。
 また直接的な支援としては、義援金等の措置も早急にとらせていただきたいと思いますので、いずれにいたしましても、いち早く、一日でも早く普通の生活に戻れるように我々も一所懸命努力していきたいと思っております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 市長の答弁、高く評価いたします。
 次に、本市での豪雨への備えと課題を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 本市でも去る6月に、那覇市で6月の観測史上最大となる1時間あたり94ミリメートルの降雨量を記録し、短時間での大雨による床上床下浸水や道路冠水等の被害が発生しました。
 大雨による豪雨災害の発生や河川の氾濫は、いつでも起こる可能性があることから、突発的な冠水被害に対する対応が課題と考えております。
 そのため、本市では、災害に対する備えとして、浸水の被害が想定される区域等を示した防災マップの全戸配布や、定期的な訓練及び防災講話等で、防災意識の向上や周知啓発を図っております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 災害に強いまちづくりが求められています。
 本市の浸水・冠水の常襲地域を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 本市では、首里石嶺町、大道、古波蔵などの地域での内水氾濫が想定される地域となっており、去る6月の大雨でもこれらの地域で浸水被害がございました。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 常襲地域の問題解決への取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
 お答えいたします。
 本市では、浸水・冠水の常襲地域の問題解決への取組といたしまして、首里石嶺町地区において、雨水調整池の整備を進めております。
 また、内水氾濫が確認されている鏡原町地区、字小禄地区及びその他の地区においては、浸水対策を計画的に進めるため、令和6年度から令和7年度にかけて、雨水管理総合計画の策定に取り組んでいるところでございます。
 あわせて、沖縄県管理の安謝川、安里川において、未整備地区における早期の整備を平成15年度から沖縄県へ要望しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 本市での6月の豪雨の被災状況を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 6月14日の大雨では、床上浸水等の被害に遭った33世帯に、罹災証明書を発行しており、特に被害の大きかった首里石嶺町三丁目では18件、四丁目は6件の発行をしております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 常襲地域や災害被災者への市独自の支援策を拡充すべきです。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 本市では、罹災証明書の交付を受けた市民に対し、災害見舞金の支給や市・県民税や固定資産税の減免、災害で発生したゴミの収集といった支援を行っております。
 これら支援策の拡充につきましては、担当部署との調整を検討していきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 モニター資料を御覧ください。
       (モニター使用)
 2013年6月定例会で首里石嶺町の住民から寄せられた市当局と議員への憤りの声と浸水状況の写真を示して問題解決を求めました。この質問で大変な状況を知った翁長雄志市長の英断によって着手された首里石嶺町四丁目の浸水被害軽減雨水貯留施設建設計画が11年かけてついに完成し、年内に稼働します。
 御尽力された翁長元市長、担当の下水道課職員、施設用地を授けた関係者に心から敬意を申し上げます。概要と課題を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 金城達也上下水道部長。

◎金城達也 上下水道部長 
 首里石嶺町四丁目地区で実施している浸水被害軽減事業は、総事業費約20億円、施設面積約8,000平方メートルの用地に、雨水を一時的に地下へ約6,000立方メートル貯留することが可能な雨水調整池の整備でございます。
 雨水調整池の整備状況につきましては、令和6年10月末には石嶺1号雨水幹線へ排水するための排水ポンプの設置が完了しております。
 また、現在、段階的な試験運転を行っているところであり、今月下旬には石嶺1号雨水幹線へ排水が可能となります。
 さらに、令和7年3月までに管理用通路や張芝を含む工事の完了を予定しております。その後は、芝の根付けなどの養生を行い令和7年5月以降から上部の空間を広場として利用が可能と考えております。
 雨水調整池の整備効果といたしましては、雨水を一時的に貯留することで、首里石嶺町四丁目地区における浸水被害を軽減し、さらに、沖縄県管理の安謝川への雨水流出量を抑制することで、首里石嶺町三丁目地区の浸水被害の軽減にも寄与するものと考えております。
 課題につきましては、安謝川の整備が必要不可欠であることから、本市としても、これまで安謝川の早期整備について継続して沖縄県へ要望しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 高く評価いたします。課題解決に頑張ってください。
 来年5月からの活用が予定されている施設上部の広場には、利用する住民のためのトイレ設置が求められています。
 近接地の活用も含めて、公園や防災などの担当部署で知恵を発揮しトイレ設置を早期に実現するよう強く求めます。
 次、平和行政について。
 6月の定例会で広島市の被爆80周年記念事業の取組も紹介し、本市の沖縄戦80周年記念事業の取組の拡充と基本方針の確立を提案、9月定例会では那覇大綱挽まつりの活用も提案しました。当局の対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 戦後80年となる令和7年度に向けた取組につきましては、那覇市民の恒久平和への強い決意を世界の人々に伝えるために建立した、恒久平和のモニュメントなぐやけの周辺整備のほか、核兵器の廃絶と恒久平和の実現を発信することを目的として設立された、日本非核宣言自治体協議会総会の本市開催を予定しており、プログラムの1つとして、那覇市・長崎市・広島市の3市長によるトークセッションを計画しております。
 また、人的・文化的交流等を通じて相互理解と友好をより一層深め、平和の構築を図ることを目的に、平和の象徴として復活を遂げた、那覇大綱挽祭りの期間に合わせて、本市の友好・姉妹都市を招いた交流会の開催も予定しております。
 今後、沖縄戦の実相や平和の尊さを次の世代へ継承することを目的とした事業や、なはーとでの戦後80年を冠した舞台劇や展覧会など、イベントを予定しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 6月定例会より前進しています。
 モニター資料を御覧ください。
       (モニター使用)
 広島市は、被爆80周年記念事業の基本方針と53事業の実施を2月に決め、2024年度中にさらなる取組を追加します。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 広島市の、被爆80周年記念事業基本方針は、原爆死没者の慰霊と被爆者の援護及び平和文化の振興の2つの柱に6つのテーマを設定した記念事業を実施するものとされております。
 6つのテーマは、文化芸術活動、スポーツ交流、学習機会の提供、平和への願いの発信など、多岐に渡っており、市長事務部局をはじめ、教育委員会や水道局なども事業を担っていることから、全庁横断的に事業が実施されるものと認識しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 本市は、市長の公約、沖縄の心を発信する戦後80周年記念事業の取組が広島市と比較して不十分です。広島市のように基本方針を決めて推進すべきです。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 沖縄戦後80年を市民、県民の皆様へ広く周知し、平和を希求する心を内外に発信することを目的に、各部局とも連携し、引き続き、戦後80年事業に積極的に取り組んでまいります。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 頑張ってください。
 文化行政について。
 首里織のネクタイを締めて質問します。
 先人が育んだ宝、黒麹菌のみを使用した全麹仕込みの泡盛が無形文化遺産へ登録が決定されました。うちなーんちゅの愛する泡盛、誇らしく思います。沖縄の伝統的食文化の保存、継承、発展を心から願っています。私は、9月定例会で首里染織館suikaraの設置目的と現状、課題をただし、伝統工芸の振興発展への積極的連携と支援を求めました。今回の支援のための補正予算を評価いたします。沖縄の染織りの魅力を発信する首里染織館suikaraは、那覇伝統織物事業協同組合、琉球びんがた事業協同組合とともに市民・県民が守っていかなければならない大事な財産です。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 お答えいたします。
 首里染織館suikaraは、供用開始以降、現在まで首里織及び琉球びんがたのPRイベント等の実施だけに留まらず、市内伝統的工芸品産地組合のコラボ商品の開発や琉装で三線演奏を行う、コト体験など、伝統的工芸品の魅力を広く市民や県民、観光客等へ発信に寄与してございます。
 本市の伝統的工芸品である首里織及び琉球びんがたには、手に取って触れることで感じる楽しさ、気品の良さ、デザイン性のほかにも、琉球王国時代から受け継がれてきた歴史的背景も作品に宿っており、これらの魅力を発信するsuikaraは、伝統工芸品発信の重要な拠点施設であると考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 先月25日、第48回首里織展を鑑賞しました。関係者は伝統工芸の振興に必死の努力を行っています。琉球びんがたと首里織の販路拡大への支援を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 お答えいたします。
 今後の首里織及び琉球びんがたの販路拡大に向けた支援といたしましては、各組合職人の丹精込められた商品の認知度向上やPR強化に加え、若者や観光客向けの商品開発、誘客といった取組に本市も連携して支援してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 suikaraの活性化に向けて、2026年秋の首里城の再建、中城御殿の復元と一体となった各施設間の連携、誘客誘導への支援強化が求められています。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 お答えいたします。
 首里城の再建や中城御殿の復元は、suikaraにおいても、市民県民に加え、国内外の観光客等に対するまたとない絶好のPR機会であると考えております。
 今後の首里地域の賑わい、首里織及び琉球びんがたのさらなる振興発展に向け、首里織組合及び琉球びんがた組合をはじめ、関係機関とも連携してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 評価いたします。頑張ってください。
 私は、2012年2月定例会で、中城御殿の復元を実現させ、尚家第22代当主尚裕氏から寄贈を受けて那覇市が所有する国宝琉球国王尚家関係資料を尚家関係者や専門家・関係機関らと協議し、中城御殿で常時公開できるようにすべきと提案しました。
 モニター資料を御覧ください。
       (モニター使用)
 2026年秋に復元・供用される中城御殿の詳細です。提案が実現します。中城御殿で担う本市の役割を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 加治屋理華市民文化部長。

◎加治屋理華 市民文化部長 
 中城御殿における本市の役割といたしましては、本市の所蔵する国宝琉球国王尚家関係資料をはじめ、琉球王国や首里城に関連する資料の収蔵、展示がございます。
 また、歴史資料の収集、保存、展示、公開や調査研究、講座の開催等の各種取り組みを通して、琉球の歴史・文化の普及活動を行ってまいります。
 中城御殿の管理運営につきましては、国宝資料等の展示、収蔵、管理などを適切に行うため、沖縄県の管理許可を受け、本市が一体的に担うこととなっております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 頑張ってください。
 国宝を所蔵する本市が担う重要な役割から、体制を強化すべきではありませんか。

○野原嘉孝 議長 
 加治屋理華市民文化部長。

◎加治屋理華 市民文化部長 
 お答えいたします。
 中城御殿跡地整備事業において、本市は国宝琉球国王尚家関係資料などの収蔵庫と展示室内部の施設整備を進めております。
 所管課においては、施設整備を円滑に進めるため、現在、担当グループの職員を増やして対応しております。
 今後の体制につきましては、具体的な業務内容や業務量の整理、勘案しながら、検討してまいります。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 中城御殿跡地検討委員会の田名真之委員長は、当事者の証言で明らかになっている沖縄戦のさなかに米兵に盗まれ、流失した貴重な文化財を取り戻す重要性を強調しています。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 加治屋理華市民文化部長。

◎加治屋理華 市民文化部長 
 かつて中城御殿に保管されていた琉球国王の肖像画である御後絵などの流失文化財がアメリカで見つかり、本年4月、沖縄県へ返還され、大きなニュースとなりました。
 この度の返還の実現を受けて、今後、琉球王国時代の流出文化財の発見、返還が加速されることを期待するものでございます。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 流失文化財、沖縄の戦後処理問題として、国も積極的に米国に働きかけるべきです。2020年11月定例会では、首里城を救った人間国宝、染色家で沖縄文化研究家の鎌倉芳太郎氏の多大な功績をたたえ、那覇市名誉市民として顕彰すべきと提案しました。
 本市議会は、翌年2021年3月22日に故鎌倉芳太郎氏を那覇市名誉市民に追贈し顕彰することを求める決議を全会一致で採択しています。顕彰への本市の取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 本市におきましては、これまで氏の認知度向上や顕彰の機運醸成を図るため、なは市民の友で氏の功績を紹介する特集記事の掲載や歴史博物館での特別展の開催などを行ってまいりました。
 また、去る10月末から11月初めにかけて、県立芸大の協力をいただき、那覇市役所の1階ロビーと首里図書館において、鎌倉芳太郎氏のパネル展を開催いたしました。
 今後につきましても、首里城復元のタイミングに合わせて、顕彰することができるよう機運醸成に取り組んでまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 有識者の御尽力で首里城と沖縄の伝統工芸・文化を救った大恩人、鎌倉芳太郎氏の顕彰碑が市内に建立されます。
 顕彰碑は香川県の庵治石でつくられ、原型が9月に沖縄に到着しています。その石碑に功績が刻まれたのち、来年1月には首里城を望む沖縄県立芸術大学の敷地内に設置される予定です。沖縄の顕彰会の取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 加治屋理華市民文化部長。

◎加治屋理華 市民文化部長 
 鎌倉芳太郎氏の功績を称える顕彰碑の建立につきましては、沖縄県立芸術大学名誉教授の波照間永吉氏らが発起人となり、2023年2月に鎌倉芳太郎沖縄顕彰会が設立されております。
 顕彰碑は、国の重要文化財に指定された鎌倉氏の資料の保管、研究を行っている沖縄県立芸術大学構内に設置される予定で、来年1月31日に、鎌倉氏の地元、香川県の関係者もお招きして、除幕式と祝賀会が開催されると伺っております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 恩人への感謝を忘れない沖縄顕彰会の取組とチムグクル(精神)、本当に嬉しく思います。
 モニター資料を御覧ください。
       (モニター使用)
 首里城と沖縄の文化の保存継承、再建に大きな御功績を残した鎌倉芳太郎氏の認知度を高めるためにも、同氏の出身地香川県三木町のようにリーフレットを作成すべきです。対応を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 島袋久枝総務部長。

◎島袋久枝 総務部長 
 鎌倉芳太郎氏の残した膨大な記録により、首里城をはじめ、戦争で失われる前の沖縄の建築や文化財の貴重な姿が現代に伝わるなど、沖縄の文化に対する氏の功績には計り知れないものがあります。
 氏への名誉市民顕彰に向けた機運の醸成を図るためにも、議員の御提案の内容に限らず、認知度向上に向けた幅広い方策を模索してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 児童生徒にもわかるよう、リーフレットを作成すべきです。
 次に、土地区画整理事業について。
 モニター資料を御覧ください。
       (モニター使用)
 真嘉比古島第一地区土地区画整理事業を巡っては、最高裁で、著しく不利益、不公平で、必要な造成工事を完了しない換地処分は、土地区画整理法違反と本市の行政行為の違法が確定しています。
 ところが、敗訴した本市の不誠実極まりない対応で、いまだに問題解決にいたらず争いが続いています。市民を苦しめている違法な行政行為と三十年余の人権侵害への反省が著しく欠如し、議会答弁も、ごまかしに終始し開き直っている本市の姿勢は言語道断です。
 そこで、都市建設環境常任委員会では、10月の視察で土地区画整理事業の在り方などについて、国土交通省の関係課長など6人の職員に面談しレクチャーを受けて、いくつかの判断基準の示唆を受けてきました。
 公共施設を整備し、土地の区画を整え、宅地の利用の増進を図る真嘉比の区画整理事業で、既存石積み不適格擁壁の残置数を問います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 真嘉比古島第一地区土地区画整理事業においては、既存擁壁の建築基準法の適合性に関する調査を実施しておりませんので、既存石積み不適格擁壁の存置数につきましては把握しておりません。
 なお、同事業で存置した既存石積み擁壁につきましては、現地調査を実施したところ、現在4か所を確認しているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 同事業で既存石積み不適格擁壁を除去した件数を問います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 繰り返しにはなりますが、既存不適格の状況につきましては把握しているところではございません。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 建設基準法に違反するものが残っているかどうかも調査しない、恐るべき部署です。
 それでは、4か所の既存石積みは、建築基準法や宅地造成等規制法の技術基準に適合していますか。また、確認申請、検査済証などの証明書類も備わっていますか。

○野原嘉孝 議長 
 休憩します。
           (午前10時58分 休憩)
           (午前10時58分 再開)

○野原嘉孝 議長 
 再開いたします。
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 今おっしゃった4か所の擁壁につきましては、那覇市のほうで設置してあるものではないものですから、現時点でどのような状況かは把握しているところではございません。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 恥ずかしい限りです。
 土地区画整理事業で、既存石積み不適格擁壁が除去されるところと、残置、残されるところがあることは、地権者の、平等の原則、公平の原則に明確に反するのではありませんか。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 既存不適格擁壁の状況については把握しておりませんが、土地区画整理事業における既存不適格擁壁の取扱いについては、現在係争中の裁判で争点の一つとなっているため、答弁を差し控えさせていただきます。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 土地区画整理事業では、がけ条例は適用されるのかされないのか、答弁を求めます。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 一般的には、沖縄県建築基準法施行条例、通称がけ条例の第5条の規定は、土地区画整理事業地区内においても適用されると認識しております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 そのために、土地利用の際に、がけ地条例が地権者は適用され、セットバックで大きな損失が残された方は発生します。除去されたところはセットバックもなく損失もありません。地権者で著しい不公平、不平等が生じますね。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 セットバックの必要性については、個々の敷地の状況や建築物の配置、構造等により、建築確認申請の際に判断されるものとなっております。

○野原嘉孝 議長 
 古堅茂治議員。

◆古堅茂治 議員 
 次に、県の土木建築部都市計画・モノレール課区画整理班長発の、土地区画整理事業で設置する擁壁の建築基準法適用についての通知文書は、私文書なのか、公文書なのか問います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えいたします。
 当該文書は、県の区画整理班長名で発出されており、土地区画整理事業で設置する擁壁の取扱いについて調査したところ各市町村でばらつきがあったことから、建築基準法の適用について、その考えを示した公文書であると考えております。

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