2024年11月定例会 湧川朝渉・我如古一郎 補正予算案に対する組み替え動議と賛成討論 

我如古 一郎

湧川 朝渉

2025/02/27

◆委員(湧川朝渉)
 日本共産党那覇市議団は、議案第118号、令和6年度那覇市一般会計補正予算(第6号)について、市長に対して、次のとおり速やかに組替えを行い、再提出することを要求します。
 組替えを求める理由。
 議案第118号、令和6年度那覇市一般会計補正予算(第6号)にある正職員と会計任用職員の給与の引上げ、また、まなびクーポン事業等、市民生活のためになる予算には賛同するものです。
 しかし、同補正予算には、県経済発展の最大の阻害要因となっている米軍基地の無条件撤去と那覇空港の民用専用化も求めず、広大な米軍基地跡地利用を経済界の主導で計画し、利益の対称にするGW2050PROJECTS協議会への負担金1,192万8,000円と、公園を特定民間企業が稼ぐ利益追求の場に変えるPark-PFIへ6,467万4,000円の繰越明許費が計上されており、組替えを求めるものです。
 組替えの内容。
 団体負担金、GW2050PROJECTS推進協議会の予算を削除し、予備費に計上すること。
 また、第2表、繰越明許費、8款土木費4項都市計画費、民間活力を生かした公園活性化事業を削除することです。
 以上、委員各位の御賛同よろしくお願いします。

○委員長(大城幼子)
 これより討論に入ります。
 議案第118号には、委員提案による動議が提出されております。
 したがいまして、討論交互の原則に従い、まず、委員提案の動議に対する反対、または原案に賛成の討論を行い、次に、動議に賛成、または原案に反対の討論の順序で行います。
 討論される委員は、挙手を願います。
 我如古一郎委員。

◆委員(我如古一郎)
 日本共産党の我如古一郎です。
 那覇市議団を代表して、議案第118号、2024年度那覇市一般会計補正予算(第6号)に対する組替え動議に賛成する立場で討論を行います。
 当予算案のまなびクーポンや正職員と会計年度任用職員の給与引上げなど、市民のためになる予算には大いに賛成をするものであります。
 しかし、同補正予算には、県経済発展の最大の阻害要因となっている米軍基地の無条件撤去と那覇空港の民間専用化も求めず、広大な米軍基地跡地利用を経済界の主導で計画し、利権の対象にするGW2050PROJECTS協議会への負担金1,192万8,000円と、公園を特定民間企業が稼ぐ利益追究の場に変えるPark-PFIへ6,467万4,000円の繰越明許費が計上されており、反対するものであります。
 GW2050PROJECTSは、那覇空港の機能拡張と、本島西海岸の基地跡地利用計画を経済界が主導して策定する、これまでにない手法で行うものであります。
 沖縄県の振興計画である新21世紀ビジョン基本計画で、沖縄県は、基地問題の解決と跡地利用推進法に基づいた跡地整備の円滑な推進を掲げております。その肝心な沖縄県が協議会に入っておりません。
 一方で、地方自治法上の協議会というのは、行政同士の協議会のみが対象となっており、GW2050PROJECTS協議会は対象外の任意の団体であります。この任意団体への負担金支出の法的根拠は、公益性というだけのものであります。その公益性も、IR、カジノが構想に入るのであれば、自治体がそれにお墨つきを与える事態につながり、公益性は認めることはできません。
 市長は市民に対して、公約もしていないカジノは明確に反対を表明すべきです。
 その米軍基地跡地と那覇空港との一体開発として、成長戦略策定事業実施の委託を受けるボストン・コンサルティング・グループ合同会社は、外資系の資本であり、外国の企業のもうけのための計画、IRの誘致など、利権づくりになりかねないものであります。
 GW2050PROJECTSは、沖縄県を排除し、広大な米軍基地跡地利用を経済界の主導で計画し、利権の対象にするものです。そこには、那覇市の将来的なまちづくりや、市民の福祉や暮らしの向上といった市民本位の跡地利用の考え方はありません。任意の団体に対して負担金1,192万円を出す法的根拠に乏しく、法外に高い金額とも思われます。次年度も1,500万円以上もの負担になります。
 IR、カジノの誘致が計画に入る可能性を否定できず、市民本位の跡地利用とは言えません。
 那覇空港は軍民共用で、自衛隊那覇基地司令部の地下化、隊員の退避壕整備を進めるなど、戦争準備の拠点にされています。
 県民の命と安全を脅かし、県経済発展の最大の阻害要因となっているのが基地であります。その基地をなくすことこそ、沖縄発展の最大の振興策であります。
 那覇軍港の無条件返還とともに、返還跡地計画は戦争に直結する那覇空港の自衛隊基地の機能強化ではなく、県民の生活と福祉の向上、地元経済の振興と一体に、県と関係市町村などが連携して、行政が主体的に策定すべきです。経済界主導のプロジェクトであり、本来なら資金面も含めて民間がやればいいことであります。
 Park-PFI導入は、市民のための公共施設である公園をデベロッパーの特定民間企業に利用させるものです、その本質は、公園を特定民間企業に貢ぐ、公園を特定民間企業が稼ぐ利益追求の場に変える、そして特定の民間企業による公園づくりにあります。
 当局は、特定民間企業によって遊具が設置されると喧伝していますが、遊具の設置費用は、特定民間企業が約3割しか負担せず、残りの7割は市の負担、税金が投入されます。遊具は特定民間企業が発注、設置となり、その安全性についても懸念が出てきます。市の喧伝は、市民だまし、ごまかし、まやかしでしかありません。
 この特定民間企業に対しては、市当局も市議会も何もチェックができません。さらに、公園を特定企業に使用させることによって、憩いを求める公園利用者、周辺の飲食業者や周辺住民生活などにも影響を及ぼし、様々な問題が発生します。
 市民の憩いの場、コミュニティーの場、防災の場を形成する公共施設である公園は、市が責任を持って整備、運営すべきです。
 よって、日本共産党那覇市議団は、議案第118号、2024年那覇市一般会計補正予算(第6号)、GW2050PROJECTS協議会への負担金1,192万8,000円は、県経済発展の最大の阻害要因となっている米軍基地の無条件撤去を求めず、那覇空港の民間専用化も求めず、広大な米軍基地跡地利用を経済界の主導で計画し、利権の対象にするものであること及び公園の公共的役割を踏み外し、デベロッパーの特定民間企業の利益追究の場にするPark-PFI導入の予算を確保するための6,467万4,000円の繰越明許費に反対し、予備費への組替え動議に賛成するものです。
 委員各位の御賛同をお願いいたします。

○委員長(大城幼子)
 ほかにありませんか。
                 (「進行」と言う者あり)

○委員長(大城幼子)
 これにて討論を終結いたします。
 休憩いたします。

○委員長(大城幼子)
 再開いたします。
 それでは、湧川朝渉委員提出の議案第118号、令和6年度那覇市一般会計補正予算(第6号)に対する組替えを求める動議について、採決を行います。
 参加ボタンを1回だけ押してください。
 賛成、反対ボタンが点滅していることを御確認ください。
 参加ボタンの押し忘れはありませんか。
                 (「なし」と言う者あり)

○委員長(大城幼子)
 なしと認めます。
 それでは、湧川朝渉委員提出の議案第118号、令和6年度那覇市一般会計補正予算(第6号)に対する組替えを求める動議に賛成の委員は賛成ボタンを押し、反対の委員は反対ボタンを押してください。
                    (賛成少数)

○委員長(大城幼子)
 賛成少数であります。
 よって、湧川朝渉委員から提出された動議は、否決すべきものと決しました。

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