2025年11月定例会 西中間久枝 代表質問

西中間 久枝

2026/02/12

◆西中間久枝 議員 
 ハイタイ。皆さん、こんにちは。日本共産党の西中間久枝です。代表質問を行います。
 1.市民の命と健康を脅かす悪政について。
 (1)高市政権の下で、自己負担の拡大、病床削減をはじめ医療・介護制度の改悪メニューがめじろ押しです。自民・維新の連立政権合意では、医療費窓口負担について「年齢によらない真に公平な応能負担の実現」と明記されています。
 財務省は11月5日の財政制度等審議会において、70歳以上の患者自己負担割合を現役世代と同様に3割とすべきとの案を提示しました。これは維新が掲げる医療費4兆円削減の具体化です。
 財務省の資料によれば、現行で70歳以上の人の1人当たりの医療費自己負担額は年間7.1万から8.7万円で、50歳以下の人の2から3倍となっており、75歳以上の1人当たり医療費は現役世代の4.4倍です。現在、後期高齢者の73%は1割負担で、3割負担ともなると3倍もの負担増となっています。
 現役世代でもいずれは年を取り、病気がちになります。高齢者への3割負担は不公平の是正どころか、不公平が拡大します。見解を問います。
 (2)11月21日、高市政権は市販薬と同等の効能がある処方薬OTC類似薬を公的医療保険の対象から外し、その自己負担について2025年度中に制度設計し、26年度中に実施する方針を閣議決定しました。同日、10万人を超える医師・歯科医師で構成される全国保険医団体連合会、難病患者当事者や家族らが会見を開き、OTC類似薬が保険適用外となれば薬剤費が20から30倍に増加し、必要な薬が使えなくなるとして、政府の決定に抗議しました。会見では難病患者家族が中心となって実施したアンケートの集計結果も発表されました。その概要を問います。
 (3)難病患者や子ども医療費無料化で恩恵を受けている保護者、国民の怒りの声を受けて、厚生労働省は11月27日の医療保険部会で、OTC類似薬の適用除外を行わない代わりに、新たに患者に追加負担を求める方向を提案しています。
 改革と称して患者・国民に痛みを押しつけることは、誰も喜ばない、患者・市民・国民を不幸に陥れる負担増への愚策は直ちに撤回すべきです。市の見解を問います。
 (4)政府は、社会保障切り捨て路線を推し進め、長年保険料を徴収しながらいざというときに保険が使えないという、国家的保険詐欺と言える事態が進行しています。既に窓口負担・利用者負担を重くし、受診や利用をさせない。診療報酬・介護報酬の抑制・引下げによる医療機関や介護事業所の倒産・廃業、統廃合、病床削減で提供体制が縮小・崩壊し、受診や利用ができないという事態が起きています。経営状態の実態を問います。
 (5)一般病院の7割超が2024年度の決算で赤字経営に陥っていたことが、厚生労働省が11月26日の中央社会保険医療協議会総会に報告した医療経済実態調査の結果で判明し、物価高騰や人手不足などで厳しい経営と存続の危機に直面している医療機関の実態が明らかになっています。
 医療の値段は国が決めており、公定価格、診療報酬と呼ばれています。通常2年に1度改定されますが、長年抑制されてきた上に、この間の改定が物価や賃金の上昇に追いつかず、多くの病院が経営危機に陥っています。
 病院が潰れれば地域医療が崩壊します。市民の命と健康を守る病院を存続するためにも、物価や賃金上昇に合わせた大幅な診療報酬の引上げが必要です。見解を問います。
 (6)先進自治体では、地域医療を守るために、危機にある医療機関への独自支援を実施しています。本市でも、市内の医療機関や患者送迎車のガソリン代等への支援を行うべきです。見解を問います。
 2.物価高対策の拡充について。
 (1)10月の物価は3.0%上昇で50か月連続上昇し、実質賃金は9か月連続マイナスで、アベノミクス以降年額34万6,000円も下がっています。物価高による暮らしの危機や経済の行き詰まりを打開するための最大の特効薬、消費税減税、大幅賃上げに踏み出すことが切実に求められています。
 日本共産党那覇市議団は、2025年4月1日、知念那覇市長に対し、深刻な物価高騰から市民の命と暮らし、営業を守るために補正予算の迅速な編成と、国への要望を求める申入れを行いました。その実施状況とさらなる物価対策の拡充について問います。
 (2)本市は国から物価高対策予算だけでなく、一般財源も使い、党の申入れも参考に独自の物価高対策を推進すべきです。対応と課題を問います。
 (3)実質賃金の減少が続く中で、医療と介護や、福祉・保育などの現場で働くケア労働者の賃上げ、中小企業の賃上げへの直接支援を実施すべきです。対応を問います。
 3.国保行政について。
 (1)一般財源からの国保財政への繰入れで値上げを抑えていることを高く評価いたします。国民健康保険の加入者、所得、滞納の状況と課題を問います。
 (2)政府は、日本共産党の田村貴昭衆議院議員が国民健康保険料の滞納で窓口10割負担となった世帯への対応についてただした質問主意書に対し、自己負担が困難だとの申出があれば、市町村の判断で窓口負担3割にできるとする答弁書を8月15日に閣議決定しています。本市での滞納世帯への対応を問います。
 (3)従来の健康保険証の有効期限が2025年12月1日で切れました。12月2日からは医療機関や薬局の受付で、保険証の利用登録をしたマイナンバーカード(マイナ保険証)か、資格確認書のどちらかの提示が原則として必要です。来年3月までは、期限が切れた保険証でも窓口で使えます。マイナ保険証のひもづけ率と利用率、有効期限切れへの本市の対応と課題を問います。
 (4)全国保険医団体連合会が11月に公表した、全国9,580の医療機関に実施したアンケートの調査結果によるトラブル状況と本市でのトラブル防止策について問います。
 4.性の多様性を尊重する条例(素案)について。
 条例素案の特徴とパブリックコメントの状況を問います。
 残りの時間は質問席にて行います。

○坂井浩二 議長 
 知念覚市長。

◎知念覚 市長 
 西中間久枝議員の代表質問について、私のほうからは3番目の(1)についてお答えをいたします。
 本市国民健康保険の本年11月30日時点における被保険者数は7万5,073人、世帯数は4万6,890世帯、1世帯当たりの平均課税所得は98万5,694円となっており、過年度分を含め滞納がある世帯は1万4,289世帯となっております。
 課題としましては、少子高齢化の進展や被用者保険の適用拡大などにより被保険者数の減少が進んでいる一方、被保険者の高齢化に伴い、医療費全体が年々押し上げられており、医療費の伸びに見合った保険税収入の確保などが挙げられます。
 本市の国保は、所得200万円以下の世帯が約8割を占めるなど、低所得者を多く抱える構造となっていることから、加入世帯の税負担軽減を図るため、2008年度から昨年度までの17年間で、総額259億6,000万円を一般会計から政策的繰入金で対応してまいりました。
 国民健康保険は市民の健康を守る大切な制度でございますので、引き続き、誰もが安心して医療が受けられる制度運営に取り組んでまいります。

○坂井浩二 議長 
 山口芳弘健康部長。

◎山口芳弘 健康部長 
 代表質問の1番目について順次お答えいたします。
 初めに(1)について、国においては、本格的な少子高齢化・人口減少時代を迎える歴史的転換期の中で全世代型社会保障の構築を推進しており、特に75歳以上の後期高齢者の割合が急激に高まっていることを踏まえ、医療費の自己負担について、年齢にかかわらず負担能力に応じて負担する観点から制度改革の検討が進められているところでございます。
 これを審議する国の諮問機関においては、高齢になると何らかの疾患が出てくることや過度な経済的負担等が生じないように十分配慮を行うとともに、全世代で納得を得られるよう丁寧に議論を進めてもらいたいとの要望があることを承知しております。今後、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
 次に(2)について、国においては、現役世代の社会保険料負担を含む国民負担を軽減するため、市販薬と成分や効能が似たOTC類似薬を含む薬剤自己負担については、現役世代の保険料負担の一定規模の抑制につながる具体的な制度設計を今年度中に実現した上で、来年度中に実施することとしております。
 一方、難病患者家族の呼びかけによりOTC類似薬保険外しに関する影響アンケートが行われ、これに対し、がん・難病などで高額療養費や公費負担医療などの制度利用者からの回答が多くあり、有効回答数約1万2,300件のうち、約90%が保険外しに反対を示したことを承知しております。
 次に(3)について、国においては、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しについては、現時点で具体的な方針が決まったものではなく、OTC類似薬そのものを保険給付の対象外とはしない前提で、患者の状況や負担に配慮した別途の負担を求めることについて議論を行っております。
 さらに、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、対象となるOTC類似薬の範囲などについても丁寧に検討していく必要があると説明をしております。
 本市としましては、今後も国の対応状況を適宜確認してまいります。
 次に(4)のうち、医療関係についてお答えいたします。
 診療報酬による影響は把握しておりませんが、厚生労働省の医療施設調査によりますと、令和6年10月現在で病院は全国に8,060施設あり、前年同月比で62施設減少していますが、その全てが一般病院の減少によるものとなっております。同じく一般診療所は10万5,207施設で、313施設増えているものの、このうち有床診療所、いわゆる入院ベッドを有する診療所は226施設の減少となっております。
 このことから、全国的に一般入院医療を提供する医療機関の減少が進んでいるものと推測されます。
 次に(5)について、医療経済実態調査によれば、病院の経営状況は令和5年度から6年度にかけ悪化しており、また、一般診療所は黒字を維持したものの、利益率が縮小しているとのことであります。
 同調査について厚生労働省が分析したところ、特に一般病院の経営状況は規模を問わず厳しく、本業である医業収支は72.7%の病院で赤字、経常収支でも63.3%が赤字になっているとのことであり、全国的に病院経営は大変厳しい状況にあると考えられます。
 そのため、本市も加入する全国市長会や中核市市長会では、賃金・物価の変動を的確に反映し、期中改定を含む、柔軟かつ実効性のある診療報酬改定を確実に行うことを国へ要望しております。
 最後に(6)についてお答えいたします。
 医療機関向けの支援については、現在、国が補正予算を編成しており、その中で医療・介護等支援パッケージが示されております。物価高騰に対する支援については、現在沖縄県が実施しておりますが、新たに病院向けには国が、その他医療機関向けには都道府県が事業主体となる医療分野における賃上げ・物価上昇に対する支援が講じられる予定とのことであります。
 これらに加えて、年末には次期診療報酬改定の方向性が示されますので、本市といたしましては、現時点では国や県の動向を注視していくとともに先進都市の情報収集を行ってまいります。

○坂井浩二 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 代表質問1番目の(4)のうち福祉関係分についてお答えいたします。
 介護報酬の影響で倒産・廃業した全国の介護事業所の数は把握できておりませんが、11月26日の報道にあった国の令和7年度介護事業経営概況調査によると、全国の介護保険サービスを提供する施設・事業所の令和6年度決算で、全サービスの37.5%が赤字であり、その内訳は施設サービス44.8%、居宅サービス35.6%、地域密着型サービス34.8%となっております。

○坂井浩二 議長 
 儀間規予子企画財務部長。

◎儀間規予子 企画財務部長 
 代表質問2番目の(1)(2)について順次お答えいたします。
 4月1日付、日本共産党那覇市議団から那覇市長への申入れも踏まえ、本市は長引く物価高騰に対応するため、6月及び9月定例会において補正予算を上程し、児童扶養手当受給世帯への支援金給付や介護保険料所得段階が4段階、5段階の高齢者へのおこめ券配布、放課後児童クラブや市内の認可保育園、こども園などを対象とした食糧費等の支援を行っております。
 また、10月には九州市長会、11月には全国市長会及び中核市市長会等を通じて、物価高対策に必要な予算措置等について国へ要請してまいりました。
 現在、行われている臨時国会において、物価高対策に関連する国の補正予算の成立を目指すとの報道もあることから、本市においても、子供1人当たり2万円の子育て応援手当の支給や、おこめ券、プレミアム付商品券など、重点支援地方交付金を活用した様々な支援策の実施可能性を検討しております。
 続いて(2)についてお答えいたします。
 重点支援地方交付金は、各自治体が地域の実情に応じた事業実施が可能となっており、本市もこれまで当初予算や補正予算に計上し対応してきたところでございます。
 物価高対策の実施には多額の費用を伴うため、国や県の連携が不可欠となっており、本市一般財源のほか国、県等の交付金を活用して実施しております。
 今後、国の補正予算が成立し本市への配分額が確認でき次第、本市の物価高対策に係る補正予算を今定例会へ追加議案として上程することを予定しております。

○坂井浩二 議長 
 高宮修一経済観光部長。

◎高宮修一 経済観光部長 
 代表質問の2番目の(3)のうち、経済観光部所管分についてお答えいたします。
 国内における実質賃金の伸びが低調な状況を踏まえ、中小企業への賃上げ支援は国が主導して取り組むべき重要な施策であると認識しております。
 現在、国による業務改善助成金やキャリアアップ助成金、県による所得向上応援企業認証制度などが実施されております。
 本市といたしましても、雇用者の賃上げ促進につながるよう、関係機関と連携し、これら施策の周知広報に努めてまいりたいと考えております。

○坂井浩二 議長 
 當山忠彦福祉部長。

◎當山忠彦 福祉部長 
 代表質問2番目の(3)のうち、福祉部所管分についてお答えいたします。
 介護・福祉・医療・保育などケア労働に携わる人々への待遇につきましては、全国市長会や中核市市長会を通じて、国において処遇改善等の必要な措置を講じるよう要請しているところでございます。引き続き、国に対し提言等を行ってまいります。

○坂井浩二 議長 
 山口芳弘健康部長。

◎山口芳弘 健康部長 
 代表質問3番目(2)~(4)について順次お答えいたします。
 まず(2)について、事業の休廃止や病気など、保険税を納付することができない特別な事情がないにもかかわらず、1年以上の長期にわたり保険税を滞納している世帯主等について、医療費の窓口負担割合が10割となる特別療養費の適用につきましては、本市において現在対象者はおりません。
 特別療養費は納付相談の機会確保のための制度であることから、国の通知においても機械的な運用とならないよう示されており、取扱いについては、特別の事情の有無の把握など適切に行いながら、必要に応じて判断してまいります。
 次に(3)について、本市国民健康保険に関してお答えいたします。
 本年9月末時点のマイナ保険証について、ひもづけ率は47.38%、利用率は30.17%となっております。
 従来の被保険者証の有効期限満了に係る対応については、基本的にマイナ保険証保有の有無に応じて、申請によらず、資格情報のお知らせや資格確認書を有効期限満了前に交付しております。
 なお、国においては12月2日以降、期限切れに気づかずに健康保険証を引き続き持参してしまった場合など、来年3月までは医療機関等窓口にて資格情報を確認の上、保険適用で受診できる暫定的な対応を示しております。また、従来の健康保険証が本年12月までに有効期限を迎えることや、今後の受診方法については、これまで市民の友による広報のほか、こくほニュース、本市ホームページや資格確認書等一斉発送の際に同封する国民健康保険のしおりなどで周知を行っております。
 来年3月の暫定措置の終了等も踏まえて、今後も被保険者や医療機関等に混乱が生じることのないよう、従来のとおり国保制度の周知を丁寧に行ってまいります。
 次に(4)について、当該アンケートの調査結果では、資格情報を確認するシステムにおいて、氏名や住所に標準文字以外の文字が含まれている場合、氏名等が正しく表示されずに黒丸で表示される事例が複数生じていることなどが報告されており、本市においても同様の事例を確認しております。
 なお、国はこの不具合については、2026年度中をめどに解消を目指すこととしております。

○坂井浩二 議長 
 大城敦子総務部長。

◎大城敦子 総務部長 
 代表質問4番目についてお答えします。
 本市では、これまで、性の多様性を尊重する施策を全国に先駆けて進めており、その集大成の一つとして、来年度、(仮称)那覇市性の多様性を尊重する条例を制定する予定となっております。
 条例では、基本理念や市、市民等の責務などを定めることで、市の姿勢を明確にし、性の多様性が尊重される社会の実現に向けて、地域全体で取り組む姿勢を示すものとなっております。
 条例制定に向けたパブリックコメントでは、約50件の御意見が寄せられ、「条例があると那覇市に引っ越したいという気持ちが湧く」、「素案にある『不当な差別的取扱い』について、もう少し説明をしてほしい」などの御意見のほか、「伝統的な価値観を持つ人々の考えなども尊重されるべきでは」という御意見も寄せられました。

○坂井浩二 議長 
 西中間久枝議員。

◆西中間久枝 議員 
 最後に所感を述べて終わりたいと思います。
 高市政権の総合経済対策による補正予算は、消費税減税を否定して、最低賃金時給1,500円の目標さえ投げ捨てて、社会保障の削減ありきなど、物価高から暮らしを守る太い柱がありません。あるのは、軍拡予算のGDP比2%への前倒し、そして市民・国民の命と健康を脅かす悪政メニューがめじろ押しです。
 日本共産党は、この高市政権の悪政に真正面からきっぱり対決します。
 保革の立場を超えて、憲法9条と市民・国民の命と健康、暮らしを守るために、新しい国民的・民主的共同へ力を尽くしていこうではありませんか。そのことを呼びかけまして代表質問を終わります。
 ありがとうございました。

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