2021年2月 西中間ヒサエ一般質問
○西中間久枝 議員
ハイタイ、日本共産党の西中間久枝です。これより一般質問を行います。
1.子育て支援について質問します。
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsが生まれるまでは、グローバルな女性たちの運動が大きな力になりました。その中の1つが92年にブラジル・リオデジャネイロで開かれた、いわゆる地球サミットです。それまでの環境か開発かという対立を超える考えとして、持続可能な開発という新しい言葉と概念が打ち出されました。
会議では21世紀に向けて持続可能な開発を進めようというアジェンダ21(アジェンダ=行動計画、行動綱領)が採択されました。その中で、持続可能な開発の担い手として9つの主要グループが特定され、女性はそのトップに位置づけられました。女性たちの活動は、「女性の権利は人権である」と宣言した93年のウィーン世界人権会議、「性と生殖に関する健康と権利」を認めた94年のカイロ国際人口開発会議を経て、95年の北京での国連世界女性会議へとつながっていきました。北京会議で採決された行動綱領では、ジェンダーやジェンダー主流化という言葉が国連の文書として初めて使われました。
2012年、リオ+20に当たる国連持続可能な開発会議が開かれました。そこでは、持続可能な開発の問題は、環境だけではなく、格差を生み出す経済や社会にもあるとの認識が共有されました。環境と経済と社会の3つをまとめた持続可能な開発目標SDGsとも統合して、2015年、国連で全ての加盟国の合意により、2030アジェンダが採択されました。SDGsを含む2030アジェンダの序文には、「あらゆる目標の達成に当たりジェンダーの視点を主流化する」とあります。ジェンダー視点の主流化とは様々な政策や問題をジェンダーの視点で考えることであります。
今回、新型コロナ感染症対策として一斉休校が行われたとき、働く母親、特にひとり親の女性が子供を預けることができず、仕事を休まざるを得なくなり収入減や無収入になるなど、大変な苦境に陥りました。これは一斉休校で誰が困るのか、どういう状況になるのかというジェンダー視点が政府に欠けていたからではないでしょうか。
ジェンダーの視点を主流化することは、女性だけではなく、性的少数者、貧困者、高齢者、障がい者、海外出身の労働者などの多様な人々への不均衡な影響はどうだろうかと考えることです。それでは質問です。
子育て中の親子が外出自粛など、コロナ禍の中でさらに不安や悩みを深め、孤立が深刻化しています。子育て中の親子を守る支援が必要です。那覇市地域子育て支援センター・つどいの広場の取組について伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
本市においては、現在、地域子育て支援拠点事業として、地域子育て支援センターを9か所、つどいの広場を10か所、計19か所で実施しており、無料で利用することができます。センター等においては、妊娠期から就学前の親子が利用し、交流の場の提供、相談、情報の提供、支援に関する講習などを実施しているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
昨年、NHKでは東京都23区の地域子育て支援拠点の運営状況についてアンケート調査を行いました。643の施設から回答があり、ほとんどの施設が緊急事態宣言期間中に臨時休館や支援事業の縮小を余儀なくされていたことや、子育て相談窓口には、保護者自身が泣きながら「子供がずっと泣きやまない」と助けを求めてきた等、様々な声が寄せられたそうです。
子育て支援に詳しい恵泉女学園大学の大日向雅美学長は、地域で子育てを支える場が閉鎖されると保護者の孤立が心配されるとして、施設を一斉に閉じるようなことはするべきではないと指摘。「コロナ禍において、狭い家の中で子育てやリモートワーク、それに家事の両立を続けることは極限状態に陥りやすい。自治体ごとの感染やその地域の保護者の状況に応じて施設の開館について対応を決めてほしい。たった1時間でも支援施設に来ることができると、『地域や行政に守ってもらっている』いう保護者の安心感につながる。コロナ禍で疲労と孤立感を強めている親たちにとっては最も必要な支援だと思う」と述べています。
それでは質問です。那覇市のコロナ禍における子育て支援の取組について伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
地域子育て支援センター等におきましては、コロナ禍においては休止を余儀なくされた期間もございましたが、その期間においても月曜日から土曜日までの電話相談、動画配信等の対応を行い、子育て支援を行ってまいりました。しかしながら長期化するコロナ禍の中では、議員御指摘のとおり、親子の不安感や閉塞感が助長される状況となったことから、今般の緊急事態宣言下におきましては、従来の電話相談に加え、利用人数等につきまして制限を行いながら開所しております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
それでは、コロナ禍において、子育て中の親子が集える場所の周知・広報は一層重要です。強化を図ることを求めます。対応を伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
本事業の広報につきましては、従来、広報紙やホームページ、子育て応援ガイドブックやフェイスブック等のSNSを活用し行ってまいりました。また、利用者の口コミによる周知の力も大きいものがございました。今般のコロナ禍におきましては、子育て中の親の孤立感や不安感を解消するために、本事業のニーズはさらに高まっていることを認識しており、情報が届きにくい親子や地域に対する訪問活動について関係機関と連携した取組を検討してまいりたいと考えております。
また、直接センター等に行きづらい、ステイホームで子育てを楽しみたいなどの声もあることから、SNSを活用した動画配信などコロナ禍においても子育て支援につながる取組を工夫してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
□引き続き周知の徹底、対応をお願いいたします。
次に、気になる子や親子への支援を伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
地域子育て支援センター等におきましては、これまで乳児健診等で確認された気になる家庭に対し保健所や子育て支援室、ら・ら・らステーション等の関係機関と連携し、情報の共有を図り、支援を行ってまいりました。
しかしながら、コロナ禍においては関係機関による各家庭への訪問等の活動が制限され、気になる家庭の確認や支援の継続が困難な場合もございました。そのため、センターにおきましては、気になる家庭への電話による声かけや必要に応じ相談を受けるなど継続した支援が行えるよう取り組んでおります。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
□連携した支援などを引き続き頑張ってください。
東京都医師会は昨年10月の記者会見で、女性自殺者の増加の背景として、生活苦や経済的不安の高まりとともに、対面での交流機会を失い、悩みを抱え込む自粛生活、リモートワークや休校による食事の用意をはじめ家事負担の急増、気の休まる時間や居場所がなくなり女性が精神的に追い込まれていると指摘しました。
コロナ禍において、支援の現場や、利用者の声を踏まえて、事業内容や現場体制の拡充も必要と考えますが、那覇市での対応を伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
コロナ禍におきましては、支援センター等の利用者から身近に子育てのサポートが得られない、近くに子育てを相談する場所がないなどの相談が増えており、現場からも保護者の置かれている状況が厳しくなっているとの報告を受けております。
このような状況に対応するため、センターから地域の公民館や自治会集会所、保育所、児童クラブ及び公園等へ出向き相談や支援を行う出前支援について、現在の10か所から次年度は21か所に拡充を計画しております。今後とも本事業の内容及び体制等の充実や関係機関との連携等を通して子育ての孤立感や不安感の緩和に取り組んでまいります。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
□現場の声を受けてセンターから地域へ出向き相談や支援を行う出前支援を現在の10か所から21か所に拡充する計画を高く評価いたします。車がなくても歩いていくことができる、身近でのサポートが得られることは、子育て中の親子を守るために求められている支援です。当局の皆さんこれからも頑張ってください。
次に、ひとり親支援について質問いたします。
内閣府に設置されたコロナ禍の女性への影響と課題に関する研究会も昨年11月、支援や相談体制の強化などを政府に求める緊急提言を出しました。コロナ禍での女性の苦境を端的に表しているのは雇用です。4月の雇用者数は男女とも激減しましたが、減少幅が大きいのは女性です。男性32万人減に対し、女性は2倍以上、74万人もの減です。
雇用形態では、非正規雇用労働者の減少が顕著に示されました。女性の非正規の就業者が多い観光・宿泊・飲食業などが大打撃を受けたことの影響です。内閣府の提言は女性不況と指摘しています。新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中、経済的に脆弱なひとり親世帯の困窮が深刻になっています。ひとり親支援について取組を伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
本市では、ひとり親家庭の経済的な自立のため、就労支援として、那覇市母子・父子福祉センターにおいて、就労相談、求人情報の提供、職業の斡旋やパソコン講習会などを実施しております。また、正規雇用等につながる就労支援として、ハローワーク等の教育訓練講座の受講費用を助成する自立支援教育訓練給付金事業や、看護師、保育士などの養成機関に通う際に給付金を支給する高等職業訓練促進給付金事業を行っております。
生活支援としましては、就労や病気等で一時的に援助が必要なひとり親家庭にヘルパーを派遣する、ひとり親家庭等日常生活支援事業を実施しております。また、今般のコロナ禍においては、本市の単独事業として、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯等の児童1人に対し1万円を支給する那覇市ひとり親世帯・子育て支援臨時給付金の支給を行ったほか、ひとり親世帯臨時特別給付金の支給も行っております。
なお、保育所の入所につきましても、入所選考の際に加点を行い、2人親家庭よりも優先的に入所できるよう支援しているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
コロナ禍での支援も含め、ひとり親家庭支援制度の周知の充実と、関係団体との連携について伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
ひとり親家庭が利用できる支援制度の周知につきましては、支援事業、窓口をまとめた、ひとり親支援チラシを窓口に備え、児童扶養手当の新規受給者に郵送するとともに、毎年の現況届の案内文書にQRコードを載せ、スマートフォン等からチラシを閲覧できるようにしております。
現況届の手続のために来庁された方に対しましては、臨時に設置した那覇市母子寡婦福祉会及びハローワークの窓口を通して、個別に相談・案内等を行っております。また、関係各課の支援員にチラシを配布し、庁内連携して支援窓口の周知を図っているところでございます。
特に、スマートフォンを媒体とした手法は有効であり、フェイスブックやLineなどのSNSも活用しております。なお、那覇市母子寡婦福祉会や、しんぐるまざあず・ふぉ-らむなどの関係団体の協力もいただいているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
引き続き関係団体との連携、周知徹底をお願いいたします。
日本では、普段から女性に家事や育児、介護の負担がのしかかっています。コロナ禍がそれに拍車をかけ、女性が心身ともに疲弊し、命を絶つような事態にまでなっていることは放置できません。同時に、女性に重圧がかかる日本社会の現状を変えるために政治が積極的な役割を果たすことが必要です。コロナ対策で女性が取り残されることがあってはなりません。
国連女性機関は、ジェンダー視点の対策は、「女性のみならず社会の全ての構成員に良い結果をもたらす」と強調しました。菅政権は、この指摘を真剣に受け止め、具体化を急ぐときです。
次に、国保行政について質問いたします。
新型コロナウイルス感染症に係る国民健康保険傷病手当金の支給について取組を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
本市では、給与等の支払いを受けている国民健康保険被保険者が、新型コロナウイルス感染症に感染、または発熱等の症状があり感染が疑われる場合、労務に就くことを予定していた日について、一定の条件の下、傷病手当金を支給しております。
対象期間は令和2年1月1日から令和3年6月30日までとなっております。支給実績としましては、2月15日現在、決定件数22件、支給額110万6,962円となっております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
国保の傷病手当金支給対象期間が、2021年3月末の期限でしたが、6月30日まで延長されたことも分かりました。
それでは、傷病手当金を申請する際、同性パートナーから申請することは可能か伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
傷病手当金の申請については、本人以外からの申請も可能となっております。ただし、本人以外の口座に振り込む場合には、これは同性パートナーに限ったことではございませんけれども、本人からの委任状が必要となります。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
同性パートナーが代わりに申請できることが分かりました。
次に、新型コロナウイルス感染症にかかった人が万が一亡くなった場合の傷病手当遺族申請について質問いたします。
結婚している場合は通常配偶者である妻や夫が申請することになりますが、今回、世田谷区では、「同性パートナーを配偶者に準じて扱う」とし、パートナーシップの宣誓書があれば、民法上の配偶者と同様に扱うということを基本にパートナーシップ宣誓書の受領書、もしくは公正証書を提出すれば、傷病手当金遺族申請が可能です。本市での対応を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
被保険者本人がお亡くなりになっている場合は、国からのQ&Aによりますと、相続人が申請可能とされております。この相続人について国に確認したところ、対象は法定相続人としており、同性パートナーの申請は、財政支援の対象にならないとの回答を得ております。
同性パートナーを遺族として認め、相続人とみなす取扱いにつきましては、世田谷区の状況を確認して今後研究してまいりたいと思います。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
パートナーシップ登録制度で、市営住宅入居も可能にするなど、那覇市は沖縄県においても、まさにフロントランナーとして頑張っています。国保行政においても、「性の多様性を尊重する都市・なは」レインボーなは宣言の立場で、ぜひ実現していただくよう強く要求いたします。
次に、福祉行政について質問いたします。
2020年9月議会の質問で、コロナ禍の障がい者就労継続支援事業所等への取組として、国からの特例措置について、各事業所へ周知を進めていること、また、市独自の事業として、那覇市独自の応援金を交付する事業を補正予算として上程しているとの答弁がありました。
コロナ禍における障がい者就労継続支援(A型・B型)及び就労移行支援事業所への取組を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、利用者の利用控えや一般企業からの請負業務の受注の減少に起因する、利用者への賃金、または工賃が支払えないという就労継続支援A型及び就労継続支援B型事業所に対して、本来事業所の管理運営に充てられるべき自立支援給付費を、利用者の賃金、または工賃へ充てることを認める国からの特例措置について引き続き周知を行っているところでございます。
その他の支援といたしまして、国の補助金を活用し、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、生産活動収入が相当程度減収している事業所に対して、その生産活動の再起に向けた取組の補助を行う事業もございます。また、就労移行支援事業も含めた支援として、テレワークの環境整備に係る費用の一部を補助する事業や、新型コロナウイルス感染症に伴い通常のサービス提供以外に係った費用であるかかり増し経費への補助を行う事業もございます。
さらに、障がい福祉サービス等を提供する市内の全ての事業所に対して那覇市独自の応援金の交付を行う事業を行っており、令和3年2月末時点で約98%の事業所に交付する見込みとなっております。そのほか、国から提供された不織布マスクやゴム手袋を事業所に配布する等、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に取り組む事業所への支援を続けております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
市独自の応援金交付事業での98%交付実績を評価いたします。コロナ感染拡大防止対策への支援も引き続き対応をお願いいたします。
次に、新真和志支所の複合施設について質問いたします。
2020年6月議会での質問に、福祉部長は「今月は、関係部署による施設見学や物量調査等を予定。関係団体等の要望等は、今後も必要に応じて集約し、複合施設建設の参考にする。」と答弁しています。
障がい福祉センター関係者、障がい者等、当事者の要望を取り入れるべきです。見解を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
(仮称)新真和志支所複合施設には、那覇市障がい者福祉センターの入居も予定されておりますが、昨年5月には、指定管理者である一般社団法人那覇市身体障害者福祉協会に対し現状の課題や要望についてヒアリング調査を実施、6月には関係部署による施設見学や物量調査を実施しております。
また、同センター利用者に対する説明会につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、利用者が一堂に会する説明会は実施せず、指定管理者による説明会を1月7日から13日の期間で実施いたしました。この説明会では、複合施設に関する概要の説明や質問、要望等を聴取しております。聴取した質問や要望につきましては、関係課にて集約しているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
ぜひ今回だけではなく、引き続き説明会や意見交換等も行っていただくよう要望いたします。
次に、那覇市市制100周年事業について質問いたします。
100周年の節目を祝う記念式典、記念事業などが進められています。その中で、100周年記念商品の制作も進めているという答弁がありました。那覇市市制90周年時には、記念グッズを福祉作業所で作製された事例等もあります。今回、市制100周年記念事業で、オリジナルグッズの作製等、就労継続支援事業所、福祉作業所等との連携があるかを伺います。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
記念商品につきましては、市内事業者や企業等による商品開発のほか、本市独自の商品の企画、製作も予定しております。その際には、幅広く御参画をいただく観点から、就労継続支援所や福祉作業所への皆様へも発注の機会を積極的に提供してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
那覇市市制100周年という記念に参加できることは、障がいのある人たちの働くモチベーションにもつながります。ぜひ参加を積極的に進めていくよう要望いたします。
次に、文化行政について質問いたします。
城間市長は、2021年度の施政方針の中で、「首里金城町の大アカギの木道整備などに取り組みます」とうたっています。整備についての概要とスケジュールについて伺います。
○久高友弘 議長
比嘉世顕市民文化部長。
○比嘉世顕 市民文化部長
首里金城の大アカギは国指定の天然記念物であり、推定樹齢200年以上と考えられているアカギの大木5本が指定されております。大アカギは観光誌などでも度々紹介されており、首里城周辺の文化財として多くの観光客が来訪する場所となっております。多くの人々が訪れる一方で、大アカギ周辺の土が来訪者に踏みしめられることで、土壌が締め固められ、根の生育環境の悪化が懸念されておりました。
そのため、アカギ周辺の土壌の保護とともに、来訪客の受入体制の強化として、木道整備を行う計画でございます。今年度は実施設計を進め、令和3年度に木道整備工事を行います。整備は大アカギの保護を第一の目的として、自然豊かな景観を極力損ねないよう配慮に努めながら事業を実施してまいります。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
○西中間久枝 議員
□鉄の暴風といわれた沖縄戦を乗り越えた首里金城町の大アカギは、地域の皆さんが日常生活の中で清掃を行う等大切に守られています。毎年、大アカギの下ではムーチー祭りが開かれ子供から大人まで一緒にムーチーを作りながら、地元文化に触れる貴重な機会にもなっています。今年は残念ながらコロナ禍の中で中止になりましたが、ぜひ次世代の子供や孫たちへ受け継いでいくためにも、これから行う大アカギの保護を第一の目的とした木道整備は大変重要な事業です。周辺の整備等も含めて安全にも配慮し進めていただきますようお願いを申し上げ、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。