2020年6月定例会 西中間ヒサエ一般質問

西中間 久枝

2021/06/09

[ 令和 02年(2020年) 6月定例会−06月09日-04号 ]

◆西中間久枝 議員 
 ハイタイ。日本共産党の西中間久枝です。これより一般質問を行います。
 新型コロナ禍について。
 初めに、(1)障害福祉サービスについて質問いたします。
 新型コロナウイルス感染の広がりは、障がい児者とその家族の日常、暮らしを一変させました。障害福祉施設の職員は、障がい児者の暮らしを支える中で緊張が続く日々を送っています。
 安倍晋三政権の第1次補正予算では全く足りなかった障害福祉分野への支援について、関係者が切実な声を上げ、第2次補正予算案には一定の支援策が盛り込まれました。障がい児者と支援する人たちの命と健康を守り、暮らしを支える措置を一層強めることが急がれています。
 厚生労働省は、障害福祉サービスなどの取扱いに関する通達で、利用者の自宅で健康管理や相談支援などを行った場合、報酬の対象とすることが可能だとしています。見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 お答えいたします。
 本市においては、障害福祉サービスの事業所に対して閉鎖等の要請は行っておりませんが、ウイルスへの感染を恐れ、施設への通所を自主的に控えている利用者がいらっしゃいます。このような利用者や事業所への支援として、国からの通知に基づき柔軟な取扱いを行っております。
 例えば、生活介護や就労支援の施設に通所されている方に対して、施設へ通所しなくても職員による自宅への訪問や電話等による就労支援や健康管理、相談といった支援を行うことを認めております。
 また、このような対応をした事業所に対しましては、実施した内容を報酬の対象とする取扱いを行っております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 新型コロナ禍の事態は、障害福祉事業所の運営基盤の脆弱さをはじめ、日本の障がい者施策の弱点を浮き彫りにしました。
 障害者権利条約は、障がい者はどこで誰と生活するかを選択ができ、最高水準の健康を享受する権利を掲げています。日本が権利条約を批准してから、初の国連・障害者権利委員会による審査が予定されています。障がい児者と家族、支援者の命と健康を守るためにも、同条約が求めるような政策への転換こそが重要であり、切実に求められています。それでは、次の質問に移ります。
 (2)特別定額給付金の支給方法の簡素化について質問をいたします。
 全国生活と健康を守る会連合会は、毎月福祉事務所からの生活保護費を受け取る保護利用者の特別定額給付金申請について、自治体に簡素化を求めています。
 全生連は、生活保護利用世帯については、世帯構成員や振込先口座を自治体が既に把握していることから申請の簡素化を求めてきました。こうした要請も受け、熊本市では、給付を受ける意思確認ができれば、申請書類を提出しなくても給付が可能になりました。
 新型コロナウイルス感染症は息の長い闘いになります。今後も特別定額給付金などの給付が必要です。給付を受ける市民の負担軽減と、給付を行う行政職員の負担軽減への対応としても簡素化は必要です。見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 特別定額給付金の支給方法の簡素化についてですが、本市においては、世帯主宛てに申請書を送付し、本人確認ができる書類及び給付金を振り込む口座のコピーを添付して申請書を返送していただく方法で受付を行っております。
 必要書類をお持ちでない申請者に対しましては、キャッシュカードや預金通帳のコピーと併せて、公共料金の領収書、納税通知書により本人確認を行い、生活保護世帯においては、生活保護受給証明書も本人確認の書類として取り扱っております。
 今後、同様の給付金制度等が実施される際には、今、議員のおっしゃられました熊本市など他自治体の事例等を参考にしながら、支給方法の簡素化について、今後、調査研究を進めてまいりたいと考えております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 次に、熊本市では、通帳を持たない人への対応として、郵便振替で対応している事例がありますが、路上で生活されている方、外国の方など、通帳などを持っていない人への那覇市での対応を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 様々な事情により銀行口座を開設していない、開設できない方が一定程度いらっしゃることは承知しており、本市においては、口座振込が難しい方については、現金書留による送金や窓口での現金給付の対応を一部行っております。
 しかしながら、1人当たり10万円という高額な給付金でありますので、給付を受ける方の安全面や現金管理の観点から、できる限り口座振込をお願いしているところでございます。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 今回の給付金申請手続きでは、相談や申請に必要な書類の発行などで、高齢者の方や持病のある方も感染への不安の中、市役所に来ています。コロナ禍で収入が激減した世帯では、10万円の給付ではとても足りないという声が出ています。生活を支える継続的な保障が必要です。
 今後の支給の方法として、ぜひ簡素化の検討、対応をお願いいたしまして、次の質問に移ります。
 放課後等デイサービスの取組と課題について見解を問います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 放課後等デイサービスにおいても、事業者に対して閉鎖等の要請は行っておりませんが、保護者から感染を恐れて休ませたいとの訴えもございました。そのような場合には、支援員が家庭を訪問することや電話による代替的な支援を認め、報酬の対象としております。
 また、学校が休校になっていた期間に利用した場合の報酬単価については、学校休業日単価を適用させる取扱いを行っております。
 電話などによる相談等でいかに支援の質が確保できるかが今後の課題として挙げられております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 障がい児が利用する放課後等デイサービス事業所の多くも、財政的な困難を抱えています。ここでも報酬が不安定な利用契約制度が背景にあります。コロナ禍で利用を控える障がい児も少なくありません。障がい児が大切な居場所を失わないよう、財政措置、先を見据えた対策が重要です。
 次に、5月28日の厚労省通達について見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 5月28日付の厚生労働省事務連絡は、学校休業日単価の適用終了について、地域の全ての学校が通常どおりの登校となってから、1〜2週間程度の期間を置いた上で終了すること、電話等での代替的な支援の取扱いは当面の間継続することなどの内容となっております。
 沖縄県からの情報によると、県内全ての学校が通常どおりの登校となるのが6月8日とのことですので、本市においては、事務連絡に従い、2週間後の令和2年6月21日利用分まで学校休業日単価の適用をすることにしております。
 また、電話等による代替的な支援でも通所と変わらず報酬の対象とすることにつきましても、通知に従い当面の間継続してまいります。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 障がい児の居場所を失うことのないよう、障がい児の皆さんも安心して引き続き利用ができるよう、今後も対応をよろしくお願いいたします。
 次に、厚生労働省は障害福祉サービスなどの取扱いに関する通達で、利用者の自宅で健康管理や相談支援などを行った場合、報酬の対象とすることが可能だとしています。
 しかし、市町村が認める場合に限っているため、自治体によって対応が異なっています。
 障害福祉サービスについて、障がいのある方が移動、外出で利用する同行援護、行動援護、移動支援事業(ガイドヘルパー)の利用が、コロナ禍で外出自粛のため移動、外出等でのサービスの利用が抑制されている事例があります。見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 本市では、国からの通知に従い、外出を支援する同行援護や行動援護などにおいて、買物目的として利用する場合、本来は利用者とヘルパーが同行して外出する必要がありますが、新型コロナウイルス感染拡大防止の必要性に鑑み、ヘルパーのみが代行して買物を行うことを認めています。
 また、外出時間を短縮したり、外出を自粛した場合の自宅等において、ガイドヘルパーが支援を行うことも認めております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 那覇市では、福祉サービスの抑制などはされていないことが分かりました。障害福祉サービスの対応を引き続き頑張ってください。
 コロナ禍の中で、新型コロナウイルス感染症に係る障害福祉サービス等への事務連絡が連日出され、内容も分かりにくいとの声があります。周知の徹底が必要になっています。当局の対応を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 市のホームページや事業所宛てのファクスを利用して周知を図っております。また、事業所から具体的な利用方法などについて問い合わせがあった際にも、その都度回答しております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 障害福祉サービスが提供できるように、障がいのある方がコロナ禍の中でも安心して生活ができるように、引き続き周知など丁寧な対応をお願いいたしまして、次の質問に移ります。
 就労支援(A型、B型)のコロナ禍の影響について伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 お答えします。
 障がい者の就労支援事業所数か所に対し、新型コロナウイルス感染拡大の影響等を確認しましたところ、利用者への支援を在宅支援に切り替えたことによって、これまでの生活リズムが変わり、再び通所へ戻すことに苦慮しているケース等があることなどを挙げておりました。
 また、感染拡大の影響で一般企業からの業務受注が減少している状況も確認されました。このような中、ある就労支援事業所では、手作りマスクを販売することで事業所運営の維持を図っている事例もございました。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 全国の事業所は、マスクやアルコール消毒液の確保、自粛による利用者の欠席に伴う対応と報酬減収、販売機会の減少による工賃の減少など喫緊の課題に直面していることが、障がい者団体であるきょうされんの調査で明らかになりました。
 きょうされんは、実態調査を3月下旬の1週間余りで同会員事業所を対象に実施、353か所から回答を得ました。
 調査報告によると、障がい者の給料(工賃)の影響は深刻です。イベント自粛等による販売機会の減少で、3月分の工賃が「50%以上減る」と回答した事業所は77か所、「20%以上減る」とした事業所は73か所で、合わせて20%以上の影響を受けた事業所が半数を超えました。
 就労支援施設での自粛の影響による減収、利用者の工賃については、国の責任で全額補償すべきです。見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染拡大により、就労継続支援事業所に対する一般企業からの業務受注の減少や利用者の通所の自粛などから、生産活動収入の減少の影響が想定されます。
 国の基準の中で、利用者の賃金または工賃は生産活動収入から充てなければならないことから、生産活動収入の減少は利用者の賃金または工賃の減少につながることになります。
 そのような中、利用者への支援として、自立支援給付費を利用者の賃金または工賃に充てることを認め、また、事業所の運営の支援として、一時的に要件を満たさなくなった人員配置に係る加算も算定できること、事業所の前年度実績による基本報酬の算定についても、新型コロナウイルスの影響により実績が減少した場合には、前々年度の実績での算定も可能とするといった特例措置が国の通知で示されております。
 また、就労継続支援A型事業所においては、利用者も雇用調整助成金の対象になることから、賃金及び雇用継続の支援にもつながっていると考えております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 きょうされん、全国事務局次長の坂下共さんの談話を紹介したいと思います。
 「調査以降、緊急事態宣言が全国に出され、事業所でもクラスターが発生するなど、より深刻さが増しています。
 障害福祉事業所は、障がいのある人の命と健康を守る重要な役割を果たしています。国と自治体には、障がいのある人やその家族、職員の声と実態に基づいて、マスクや消毒液の配布、所得の保障や報酬などにおいて、柔軟かつスピーディーな対応をお願いしたい。
 感染を広げないための判断として、やむを得ず事業所の休所も起こり得ると考えられます。事業所に行けなくなると、障がいのある人にとっては生活リズムが崩れ体調を崩してしまったり、家族にとっては心身に負担がかかったりする場合もあります。事業所であっても、在宅であっても、支援が途切れないよう制度や予算措置で下支えされること、実際に感染したときに適切な医療が提供されることが急務です。」との現場の声です。
 就労支援施設での自粛の影響による減収、利用者の工賃については、国の責任で全額補償すべきです。そのことを改めて強く求めて、次の質問を行います。
 (仮称)新真和志支所複合施設建設の基本方針について概要を伺います。
○桑江豊 副議長 
 仲本達彦企画財務部長。
◎仲本達彦 企画財務部長 
 当該複合施設につきましては、庁内検討委員会での審議や地域住民等の意見も踏まえ、令和2年3月に建て替えに向けての基本方針を策定いたしました。
 本方針では、ファシリティマネジメント推進の観点から、複合化・共用化の推進を図ることのほか、設置施設として真和志支所のほか、公民館・図書館、障がい児福祉施設など22の機能とすること、建設位置は現市民会館敷地とすることなどを定めております。
 今年度は基本計画策定に着手しており、今後とも早期建設に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 (仮称)新真和志支所複合施設に那覇市障がい者福祉センターが複合施設に移るとのことですが、関係者、利用者、現場の要望をぜひ取り入れてほしいとの声があります。見解を伺います。
○桑江豊 副議長 
 宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長 
 (仮称)新真和志支所複合施設には、本市が指定管理で運営しております那覇市障がい者福祉センターの入居も予定されており、去る5月には、指定管理者である一般社団法人那覇市身体障害者福祉協会から、現状の課題や要望についてのヒアリング調査を実施したところです。また、今月は、関係部署による施設見学や物量調査などを予定しております。
 関係団体などからの要望等につきましては、今後も必要に応じて集約しながら、複合施設建設の参考にさせていただきたいと考えております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 ぜひ関係者、利用者など現場の声をぜひ取り入れてください。皆さんから、複合施設建設への大きな期待と那覇市の福祉拡充への期待が寄せられています。その立場で頑張ってください。
 それでは、次の質問に移ります。松島二丁目の宝口公園トイレ管理修繕について伺います。
 宝口公園は、地域の憩いの場所として子供や家族連れ、高齢者の方も多く利用されています。その公園のトイレですが、モニターに写真をお願いできますか。
       (モニター使用)
 これはトイレ全体の写真になります。かなり古い造りになっています。
 2枚目の写真をお願いいたします。
       (モニター使用)
 木の格子状になっています。顔を近づけるとトイレの中が見える状態になっています。
 次の写真をお願いします。
       (モニター使用)
 これは女子トイレの中から撮った写真なんですけれども、外からも中からも見える状態で、安心して使える状態にはなっていません。ぜひ安心して使えるように、一日も早い対応をお願いいたします。モニターありがとうございました。
 その対応を伺います。
○桑江豊 副議長 
 金城康也都市みらい部長。
◎金城康也 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 宝口公園は、平成4年8月に街区公園として共用開始され、地域の方々に憩いの場として利用されております。整備後、約28年が経過しており、議員御指摘のとおり、当該トイレにおいては経年劣化等による不具合が生じているのを確認しております。
 その対応として、トイレの目隠し、トイレの天井の欠損については6月中に修繕を行い、それ以外の箇所についても順次対応してまいりたいと考えております。
 公園利用者が安全安心で快適にトイレを利用できるよう、日常の維持管理に努めてまいりたいと考えております。
○桑江豊 副議長 
 西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員 
 地域の多くの皆さんが利用する公園の安全安心のトイレの修繕、整備を一日も早く対応できるよう頑張ってください。
 以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

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