2020年11月定例会 西中間ヒサエ一般質問
[ 令和 02年(2020年)11月定例会−12月04日-04号 ]
◆西中間久枝 議員
ハイタイ、日本共産党の西中間久枝です。これより一般質問を行います。よろしくお願いいたします。
初めに、第5期那覇市障がい福祉計画について、福祉の利用に契約制度が導入されて以降、利用する側が選んで決める仕組みに変わりましたが、使える社会資源はまだ貧しいままです。
住み慣れた地域で住み続けるスローガンの下、入所施設からの地域移行政策が始まり、入所施設建設抑制と定員削減が続いています。
地域生活を送ることは大切ですが、高齢で介護が困難となった家族との孤立した生活や、ショートステイを長期間利用するロングショート状態に陥ることは、本当の意味での地域生活とは言えません。むしろ権利侵害です。
地域生活を推し進めるためには、障害者権利条約がうたっているように、地域社会から孤立しないよう、地域支援サービスや社会資源の公的支援の充実に取り組むことが重要です。
障がい者の暮らしを考えるとき、障がい者自身が暮らしの主人公となれるよう、それぞれに合った自立を考えることが重要です。そのためには、専門性の高い支援体制を確保しながら、個人の尊厳を保てる暮らしの質を保障する視点も欠かせません。家族の状況に関わらず、誰でも自立する権利があります。自立した生活を目指すためには、親や家族とは別の専門性を備えた職員のサポートも必要です。
2018年に考える会と障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会が実施した障害児者を持つ家族の暮らしと健康の実態調査では、主たる介護者は、母親73%、父親17%、兄弟姉妹4%、ヘルパーに関しては主たる介護者の2%にとどまっているという結果がありました。日常の生活を支えるヘルパーの充実が求められています。
それでは質問です。
第5期障がい福祉計画における居宅介護と生活介護の取組を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
取組につきまして、利用人数でお答えしたいと思います。
居宅介護の利用者数は、月平均で、平成30年度が734人、令和元年度が751人、令和2年度は9月末までの実績として799人となっています。
生活介護の利用者数は、月平均で、平成30年度が967人、令和元年度が993人、令和2年度は9月末までの実績として995人となっております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
居宅生活介護の利用は年々増加しています。第6期障がい福祉計画においては、居宅介護、生活介護の量を拡充するべきです。見解を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
居宅介護や生活介護につきましては、年々利用者数が伸びていることに鑑み、次期、第6期那覇市障がい福祉計画においても、それらを踏まえた上での見込量の設定になるものと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
生活を支える、居宅、生活介護の拡充を強く求めまして、次の質問に移ります。
地域で暮らす障がい者や家族の相談や緊急事態に対応でき、短期入所を受ける機能、常時見守りが必要な人の生涯を見通した入所機能、グループホームへの緊急時支援など、地域に開かれた高度な機能を持った拠点施設が一定エリアごとに必要です。
確かな拠点施設があれば、安心して入所施設以外の生活を送る人も増え、むしろ今より地域移行も進んでいくのではないでしょうか。
地域生活拠点等の整備について、見解と取組を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
本市では障がい者の重度化、高齢化や、親なき後を見据え、障がい者の生活を地域全体で支えるサービス提供体制を構築することを目的とした地域生活支援拠点等の整備を、今年度末を目標に行うこととしています。
相談支援、緊急時の受入体制の確保・対応、体験の機会や場の提供、専門的な対応ができる人材の確保・養成、地域の体制づくりの5つの機能については、本市では地域における複数の機関が分担して機能を担う面的整備型の手法により、整備に向けて進めているところです。
将来的には、公共施設等において基幹相談支援センターの設置を目指しており、当センターが拠点の中心的役割を担っていくものと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
親なき後も見据えた障がい者の地域での生活を支えるためにも、拠点整備や公共施設に基幹相談支援センターが設置されることを強く求めます。
次に、障がい者への紙おむつ給付事業について質問をいたします。
2020年9月定例会における障がい者への紙おむつの給付拡充への質問に対し、福祉部長より、「療育手帳所持者への紙おむつ給付の必要性については認識している。他市の状況を参考にしながら、給付の可能性について現在関係部署と調整をしている」との答弁がありました。来年度に向けての対応を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
障がい者への紙おむつ給付事業は、現在、本市の日常生活用具給付要綱の中において、その給付対象を身体障害者手帳所持者に限定し実施しておりますが、次年度は給付の対象を療育手帳A1、A2の重度にまで拡大し、常時紙おむつが必要であると医師が認めた方について、月額5,000円を上限予定として給付を行う方向で関係部署と調整をしているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
障がい者への紙おむつ給付の拡充は、関係者から強く求められていました。福祉部長の答弁、高く評価いたします。
次に、電話リレーサービスについて、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律が、今年6月、国で全会一致で可決されました。2021年度から公共のサービスとして電話リレーサービスが実施される予定になっています。
電話リレーサービスでは、聴覚障がい者はパソコンやスマホの画面を通じて手話や文字、音声を発信、受けたオペレーターは通訳し聴者に電話で伝え、次に聴者の声を手話や文字で聴覚障がい者につなぐ仕組みになっています。
これまで民間団体がモデル事業として実施していましたが、警察や消防への通報を受け付けなかったことから、国の責任で公共のサービスとしてほしいと利用者からの声が上がっていました。公共サービスとなり、24時間365日、緊急通報も可能になります。
民間でのサービス時、利用していた当事者の方からは、砂浜に車のタイヤがはまって動けず、電話リレーサービス経由でJAFを呼んで対応してもらった。クレジットカードを紛失しクレジット会社に緊急連絡できたなど、多くの声があります。
2021年より実施予定である電話リレーサービスの取組について伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
議員からも今お話がありましたように、電話リレーサービスとは、聴覚障がい者と障がいのない方を、オペレーターが手話や文字と音声とを通訳することにより、電話で即時双方向につなぐサービスです。
平成25年度から民間のモデルサービス事業として実施されてきましたが、今年6月、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律が公布され、公共インフラとして利用開始が予定されており、聴覚障がい者の皆様にとっては、聞こえる人と同じように電話を使える可能性が広がり、期待されているところでございます。
今後、国から具体的な内容が開示されましたら、ホームページや市民の友などで周知を図ってまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
聴覚に障がいのある方の念願であったサービスです。市民の友、ホームページなど、周知を徹底して制度の活用を促進してください。
次に、那覇市独自の障がい者就労支援、ジョブサポートの概要(目的、実績、効果)について伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
本市では、障がい者就労支援事業として、平成19年度より那覇市障がい者ジョブサポーター等派遣事業を、委託事業として実施しております。
当該事業は、就労を希望する障がい者の就職活動及び就労している障がい者の安定的、継続的な職場への定着を図ることを目的とし、障がい者やその就職先の企業などにおいて相談に応じ、必要な支援を行うジョブサポーターを派遣する事業です。
ジョブサポーターとは、障がいのある方とその就職先となる企業及びその他関係機関とのパイプ役となるもので、養成講座を受講した市民の方をボランティアとして登録しており、現在56人が活動しております。
当該事業における就職活動、職場定着支援等の派遣実績は、平成29年度が延べ3,346件、平成30年度が延べ3,390件、令和元年度が延べ3,084件となっております。
また、同事業の成果といたしましては、令和元年度においては、当該事業を利用した41人中、9割を超える38人の方が1年以上の就労を継続しているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
過去には65%近くあった年間離職率を、ジョブサポーターの導入で最大10%未満に抑えるなど、当事者、御家族、雇用所の方々からも高く評価されています。
今、コロナ禍の中で障がい者が解雇されるなど、働く障がい者の皆さんに不安が広がっています。
障がい者の働くことを支えるため、那覇市独自の障がい者就労支援であるジョブサポートを、来年度も引き続き取り組んでいくことを強く求めまして、次の質問に移ります。
福祉のまちづくり条例について。
2009年に改正された那覇市福祉のまちづくり条例では、「私たちは、すべての市民が住みなれた地域ですこやかに安心して暮らせる社会の実現を目指している。それは、高齢者、障がい者等を含むすべての人が個人として尊重され、個性と可能性に応じたあらゆる分野の活動に等しく参加できることが基本である」とうたわれています。福祉のまちづくり条例について、当局の見解を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
福祉のまちづくり条例の目的と取組ということでお答えさせていただきます。
本条例は、市、市民及び事業者それぞれの責務を明らかにするとともに、福祉のまちづくりを協働で推進し、もって市民福祉の増進に資することを目的としております。
年齢、障がいの有無に関わらず、個人を尊重し、多様な生き方ができるよう、ソフト事業の充実を図る内容となっております。
ソフト事業の取組としましては、小学生向け心のバリアフリーセミナー、一般向けサービス介助セミナー、障がい当事者講話などを実施しているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
福祉のまちづくり条例においては、市の責務として、第3条、福祉のまちづくりに関する基本的かつ総合的な施策を策定し、それを実施する責務を有する。
市は、自ら生活関連施設を設置する場合は、高齢者、障がい者等その他の関係者の意見を聴くものとする。
市は、自ら設置し、又は管理する生活関連施設を、高齢者、障がい者等が安全かつ快適に利用できるよう、率先してその整備を進め、その機能を維持し、又は保全するものとすると明記されています。
質問です。災害時、避難所などに指定される学校施設におけるトイレは、条例に基づいて、改修、整備されるべきです。見解と取組を伺います。
○久高友弘 議長
山内健教育委員会生涯学習部長。
◎山内健 教育委員会生涯学習部長
教育委員会では、福祉のまちづくり条例に基づき、学校関係者、高齢者や車椅子利用者などの様々な方が安心して利用できるトイレを改築事業等の中で整備を行っているところでございます。
また、屋外トイレにつきましても、上間小学校などのように、校舎等の改築事業に合わせまして、誰でも利用できる多目的トイレを条例に基づき整備しているところでございます。
今後、改築予定の開南小学校や若狭小学校等におきましても、同様に多目的トイレを整備する予定でございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
学校施設での屋外トイレ設置などされることも含めて高く評価いたします。引き続き福祉のまちづくり条例の立場で頑張ってください。
次に、那覇市障がい者活躍推進計画の概要を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
お答えします。
障害者の雇用の促進等に関する法律の改正に伴い、国及び地方公共団体の任命権者は、障がい者である職員の職業生活における活躍の推進に関する計画の策定が義務付けされました。
これを受け、本市においては、令和2年4月1日に、障がい者雇用に関する目標や障がい者の活躍を推進するための組織体制及び環境整備などを定めた那覇市障がい者活躍推進計画を策定しております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
計画では、2020年6月までに、人的サポート体制支援を整備するとともに、組織外の関係機関と連携体制を構築し、役割分担及び各種相談先を整理した上、関係者間で共有するとなっています。取組を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
お答えいたします。
現在、計画に定めた障害者雇用推進者、障害者職業生活相談員については既に選任等してございますが、今般のコロナ禍を受けて、BCPの影響等もあり、職員を集めての調整会議等を開催することが困難な状況もあったことから、一部選任が遅れている組織等もございます。
今後、組織強化、また次年度に向けても引き続き取り組んでまいります。
また、組織内外の相談体制の整備につきましても、今後関係機関と連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
計画の中で、2020年8月までに障がい者雇用推進チームを設置するとともに、同チームの下に実務者チームを設置し、障がい者である常勤職員・会計年度任用職員等に広く参画を呼びかけるとなっています。取組を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
障がい者雇用推進チーム、また実務者チームについても、次年度に向けて障害者雇用推進者である総務部人事課長を中心に、各任命権者の人事担当課長などを構成員とするチームを設置する予定です。これも遅れておりますけれども、コロナ禍というところで、できるだけ早く設置に向けても取り組みたい。
また、同チームの下に当事者である障がい者の職員も参加した実務者チームを設置することとしております。実際の職場での課題や意見を取り入れてまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
計画の中で、障がい者雇用推進チームについては、第1回を2020年8月までに開催するとともに、原則として年1回、実務者チームについては適宜開催し、障がい者活躍推進計画の実施状況の点検・見直し等を議題として扱うとなっています。
コロナ禍でまだ進んでいる最中とは思いますが、取組などを伺います。お願いします。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
先ほど答弁いたしましたが、障がい者推進チーム、実務者チームについては、まだ組織化ができていないところでございますが、会議を開催することができておりませんが、想定としましては、例えば採用に関することであるとか、あるいは職場への定着に関すること、働きやすさであるとか、生きがいであるとか、満足度に関すること、そういったところの推進ができるように取り組んでまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
ぜひ引き続きお願いいたします。
それでは、障害者職業生活相談員に選任された方について、沖縄労働局が開催する障害者職業生活相談員資格認定講習を受講させるとなっています。取組を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
令和2年10月14日に開催された、沖縄労働局主催の障害者職業生活相談員資格認定講習を、本市の障がい者活躍推進計画において選任した障害者職業生活相談員1人に受講させております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
障がい者が配属されている部署の職員を中心に、年に1回以上、厚生労働省または沖縄労働局が開催する精神・発達障がい者しごとサポーター養成講座の受講案内を行い、参加を募るとなっています。その取組を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
御紹介のありました養成講座は、令和2年12月15日、沖縄労働局が開催して、令和2年度精神・発達障がい者しごとサポーター養成講座というところで開催されます。
11月17日付で各所属長宛てに案内等を行っているところでございます。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
働く障がい者、また働く先の現場の方、引き続き働きやすい環境をつくっていけるようにぜひ頑張ってください。
来年、2021年4月1日、法定雇用率が0.1%引き上がって2.6%になります。障がい者雇用への取組を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
ただいまの議員のお言葉のとおり、来年3月には障がい者の法定雇用率の基準に関する経過措置が廃止され、法定雇用率が2.6%に上がることから、さらなる障がい者雇用推進のため、新たに令和3年度会計年度任用職員(障がい者枠)の募集を12月中旬に行います。
また、なは市民の友12月号への掲載、那覇市ホームページやSNSなどの広報活動を行い、広く市民へ周知してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
採用の周知なども含めてぜひ進めてください。法定雇用率の厳守は、最低限の自治体の責務です。必ず実現してください。
次の質問に移ります。モニターお願いいたします。
(モニター使用)
那覇市のホームページのトップページになりますが、障がい者がより簡単に情報を得ることができるよう、手続を探す場所への障がい者の窓、アイコン設置を求めます。対応を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
今回の議員からの通告を受けて担当者に確認したところ、当該アイコンはすぐに対応できるということでございましたので、既に那覇市ホームページのトップページへのアイコンへの設置を完了してございます。
今後とも誰もが利用しやすいホームページの運用に努めてまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
早急な対応を高く評価いたします。これからもホームページを利用しやすいように対応をお願いいたします。
それでは、次の質問です。市の自動販売機設置について質問いたします。
自動販売機の福祉団体の利用枠を広げるべきです。見解を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
◎屋比久猛義 総務部長
昨年10月に各所管部署へ照会を行い取りまとめた集計によりますと、本市の公共施設における自動販売機設置状況は、公園や市営住宅などを含め309台が設置されており、そのうち那覇市母子寡婦福祉会が54台、那覇市身体障害者福祉協会が48台、那覇市障がい者地域活動協議会が8台、それぞれ設置されており、市営住宅においては105台全てが自治会で設置しているということでございます。
本庁舎内においては、設置台数27台中3台について、3階部分に先の福祉団体1台ずつ、行政財産の目的外使用許可による設置ということがなされております。
残り24台について、平成30年1月4日から令和4年12月28日までの5か年間を、行政財産の貸付として4事業者に貸付を行っているところでございます。
本市においては、市有財産の有効活用と自主財源の確保等の観点から、今後も公募による貸付を実施する方針ではございますが、これまでの各福祉団体等からの御要望等を踏まえ、本庁舎における自動販売機の福祉団体の利用枠の拡大等については、関係部局を含めて検討してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
本庁以外の市の公共施設では、7割近く福祉団体や自治会での利用がされています。
本庁内にある自動販売機の運用も同様に、福祉団体での福祉利用枠を広げるよう強く求めまして、次の質問に移ります。
児童扶養手当について。
これまで、親に障がいのあるひとり親世帯では、障害年金と併給で児童扶養手当が受給できない世帯がありました。制度のはざまに置かれていました。
2021年度からは、障害年金と一緒に児童扶養手当も受給できるよう見直される予定になっていますが、概要と取組について伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
◎末吉正幸 こどもみらい部長
まず児童扶養手当法改正の概要について御説明申し上げます。
これまで、障害基礎年金等を受給しているひとり親世帯は、子の加算部分を含む障害基礎年金等の月額の合算額が児童扶養手当の月額を上回る場合、児童扶養手当を受給できませんでした。
今回の改正により、児童扶養手当の額が障害基礎年金の子の加算部分の額を上回る場合、その差額分を受給できるようになります。
また、併せて障害基礎年金等を受給されている方の所得の範囲の見直しも行われます。
なお、この見直しにつきましては、令和3年3月分の手当から適用され、申請につきましては、例外的に令和3年6月まで申請すれば、遡及し適用されます。
次に、改正に関し主な取組となります周知についてお答えいたします。
今回の制度改正の対象となる主な世帯は、公的年金を受給しているため児童扶養手当を受けず、母子及び父子家庭等医療費助成のみを利用している世帯であり、その世帯に対しては、8月下旬に発送した母子医療現況届の案内通知に今回の改正に関するチラシを同封しております。
また、その現況届の提出のため窓口に来課された際には、改正内容を御説明の上、児童扶養手当認定申請の手続を御案内しているところでございます。
既に児童扶養手当の認定を受けていて、障害年金を受給している約60世帯の中にも対象世帯があると想定されることから、10月下旬以降に発送している現況届審査結果通知書にチラシを同封しております。
なお、対象世帯のうち直接チラシを送付できていない世帯も一部あると想定されることから、市民の友1月号への掲載やホームページ、SNSを活用し、ひとり親世帯に向けて広く周知を行ってまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
西中間久枝議員。
◆西中間久枝 議員
児童扶養手当を受給できる対象者が拡充されます。受給の対象になっていても、市の窓口で申請をしないと受けることができません。
経済面、生活において困難な中、障がいを抱えながらひとりで子育てをしている方は数多くいらっしゃいます。
誰一人取り残すことのないよう、対象者が受給できるよう、問合せなど相談への対応、周知徹底を強く求めまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。