2021年11月定例会 前田千尋 代表質問 議事録
主な項目
- 新型コロナ ウイルス感染 症対策につい て
- ジェンダー 平等について
- 文化行政「那覇文化芸術劇場なはー と」について
- 子どもの貧 困対策につい て
- 那覇市民生 委員・児童委 員について
- 独立行政法 人・那覇市立 病院建替事業 について
◆前田千尋 議員
ハイタイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。日本共産党の前田千尋です。引き続き日本共産党の代表質問を行います。
オミクロン株が32の国と地域に広がっています。我が国でも水際対策の強化が大きな課題となっていますが、岸田自公政権は規制をめぐって既に政府内で迷走が始まっています。
政府は、変異株の急拡大による被害を絶対に繰り返さないために、検査体制、医療体制の総点検、強化することに全力を挙げるべきです。
初めに、1.新型コロナウイルス感染症対策について質問します。
(1)ワクチン接種の現状と未接種者に対する接種促進の取組、課題について伺います。
(2)3回目接種の対象と時期、場所、手続、副作用対策、ワクチンの安定確保と課題等について伺います。
(3)世界保健機関(WHO)は11月26日、南アフリカなどで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株を、最も警戒レベルの高い「懸念される変異株」に指定しました。このオミクロン株はデルタ株などの変異株よりも再感染リスクが高く、感染拡大のペースも速い可能性があるとされます。水際対策と第6波に備えた取組と課題について伺います。
(4)インフルエンザワクチン接種と課題について伺います。
2.ジェンダー平等について。
ジェンダー平等の社会とは、誰もが性別にかかわらず個人の尊厳を大切にされ、自分らしく生きられる、全ての人にとって希望に満ちた社会です。
(1)11月25日は、国連の女性に対する暴力撤廃の国際デーでした。12月10日の世界人権デーまでの16日間、「今すぐ女性に対する暴力を終わらせよう」をテーマに、世界各地でキャンペーンが行われます。日本でも11月12日から25日を「女性に関する暴力をなくす運動」実施期間とし、1人で悩んでいる人たちに相談窓口をお知らせする取組を強めています。本市での取組を伺います。
(2)日本では、性教育が極めて不十分です。子供の年齢・発達に即した、科学的な包括的性教育を公教育に導入すべきです。学校現場での性教育の状況と課題を問います。
(3)意思決定の場に女性を増やし、あらゆる政策にジェンダーの視点を貫くジェンダー主流化を進めるべきです。本市の管理職や審議会への女性登用の状況と課題を伺います。
3.文化行政「那覇文化芸術劇場なはーと」について。
(1)文化・芸術を通して人やまちを元気にし、魅力ある那覇市を形成するための拠点施設として、那覇文化芸術劇場なはーとが、野党の妨害を乗り越えて那覇市制100周年の節目に完成し、開館しました。感動を共有する県内唯一の総合的な文化芸術発信拠点施設の概要と文化芸術、芸能、教育、商店街の関係者や市民・県民の期待の声を伺います。
(2)観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、中心商店街、経済の振興と連携した文化芸術の継承、発展及び創造の活用の拠点となるなはーとが目指す取組(つくる、みる、体験する、育む、使う)について伺います。
(3)久茂地地域住民の声と懸念されていた渋滞問題について伺います。
4.子どもの貧困対策について。
(1)全県をリードする本市の取組と課題について伺います。
(2)県の2022年度から5年間の新たな子どもの貧困対策計画の骨子案についての特徴を伺います。
(3)子どもの居場所づくりの目的と市内の開設状況を問います。
(4)先進的取組として評価の高い、那覇市社会福祉協議会が行っている子どもと地域をつなぐサポートセンター糸の事業内容を伺います。
(5)那覇市が支援を実施する那覇市子どもの居場所応援給付金等事業について伺います。
5.那覇市民生委員・児童委員について。
(1)民生委員と児童委員の役割を伺います。
(2)定数条例改正の目的と課題を伺います。
6.独立行政法人・那覇市立病院建替事業について。
(1)完成までのスケジュール、発注方法、総事業費を伺います。
(2)建て替えによる病院機能の強化と災害拠点病院としての役割を伺います。
残りの時間は質問席にて再質問を行います。
◎城間幹子 市長
前田千尋議員の3番目の文化行政、那覇文化芸術劇場なはーとについて、(1)の質問について私のほうからお答えをいたします。
まず、なはーとの施設概要についてお答えいたします。
海の中をイメージした大劇場は、約1,600の座席があり、様々な分野の舞台芸術作品の上演に対応可能な舞台機構を備えております。
首里城をイメージした小劇場は、約260の座席があり、座席が可動式となっているため様々なスタイルで利用できる仕様となっております。また、大小劇場の舞台と同じ広さの稽古スタジオ2つ、道路やロビーに面したガラス張りの小規模練習室4部屋は、市民の旺盛な創造活動を支える場所となるものと考えております。
これらの機能を生かし、伝統文化の継承と発展、そして新たな文化芸術を創造し、育成することで、県内外へ本市の文化芸術を発信してまいります。
続いて、市民・県民等の声についてお答えいたします。
劇場オープン前の10月20日に行われた久茂地小学校閉校記念碑の除幕式は、周辺地域の皆様が見守る中、那覇小学校6年生の皆さんによって行われました。くもじ地域自治会長からは「なはーとを活用し、住んでよかったと誇れる地域にしたい」と期待を寄せる声をいただいております。
施設見学会では、「東京でしか観られない舞台をなはーとで観たい」などのほか、周辺の店舗からは「なはーとと連携して地域の活性化につなげたい」、式典の舞台に出演した方からは「コロナ禍で大変だけど、みんなで心をひとつに伝統を継承していこうという思いを新たにした。ここから若い担い手が育っていってほしい」との声が寄せられております。
また、那覇市市制100周年記念及び那覇文化芸術劇場なはーと開館記念式典前には、久茂地地域の皆様により旗頭「盛鶴(むいじる)」の演舞で開館を盛り上げていただきました。
なはーとが文化振興のみならず、人々の心をつなぐ交流の場となり、地域に賑わいをもたらす社会的な役割を担う施設となるよう、今後も取り組んでまいります。
◎長嶺達也 健康部長
御質問の1番目、新型コロナ対策について順次お答えいたします。
(1)ワクチン接種の状況につきましては、11月30日17時時点で、1回目接種済みが22万4,568人、率にして70.08%、2回目接種済みが21万8,595人、68.21%となっております。
11月30日現在で、10代から30代までの1回目接種率は67.35%となっており、若い世代はまだ70%に達しておりません。この若い世代には、ワクチン接種に対する不正確な情報が流布していると推察されたため、8月下旬からワクチン接種に関する正確な情報の周知啓発を行いました。
また、これから年末年始でのイベントや成人式等の参加に間に合うように、12月5日まで集団接種2会場において、追加で1回目接種を実施しております。
課題としましては、市の目標としております全市民の8割接種について、まだ目標には届いていないことから、若い世代を含め、引き続き接種勧奨を進めてまいります。
(2)3回目接種の対象は、2回接種済みで、2回目接種後から原則8か月以上経過した18歳以上の方となります。医療従事者等への接種を12月1日から開始しており、勤務する病院や個別接種医療機関で実施することとなっております。
なお、接種券につきましては、令和3年3月と4月に2回目接種を終えた3,612人に対し、11月19日に接種券を発送しており、混乱を防ぐため今後8か月経過を見据えて、順次接種券の発送を予定しております。
また、接種者が増加する3月からは、集団接種会場の開設を予定しており、接種機会の確保に努めてまいります。
副反応について、厚生労働省のホームページでは、2回目の接種後と比較して有害事象の発現傾向はおおむね同様とされており、集団接種会場におきましては、これまでの事例を踏まえ対応してまいります。
3回目接種用のワクチンは、国から第3クールの割当てが示されていますが、入荷日は不明となっております。
また、第4クール以降が示されていないことから、ファイザー社と武田・モデルナ社、ワクチンごとの接種計画が策定できないことが課題となっております。
(3)アフリカ等で確認された新たな変異株、オミクロン株については、国立感染症研究所によるリスク評価が11月28日に公表され、「懸念される変異株」に指定されております。感染力の増加や、ワクチンが効きにくくなる可能性が懸念されておりますが、まだその特性は十分明らかではなく、今後も注視していく必要があります。
また、水際対策につきましては、岸田首相は11月29日、世界的なオミクロン株の急拡大を踏まえ、外国人の新規入国を一時的に原則停止する方針を表明されております。
県内の対策として、那覇空港を所管する沖縄県に確認したところ、変異株に対する新たな対策は今のところないとのことで、現在の抗原検査・PCR検査を継続していきたいとの意向を伺っております。
(4)インフルエンザワクチンにつきましては、定期接種の対象者である65歳以上の高齢者には9月に予診票を送付し、10月から来年1月までに医療機関で接種を行うよう案内をしております。接種できる医療機関は市内185か所、市外387か所と、広く接種できる機会を提供しております。
接種に関しては、医療機関の予約が取りにくいとの御指摘があるところですが、10月に厚生労働省より、今年度の供給予定量について連絡があり、製造効率が特によく、平成8年以降では最大となった昨年よりは少ないものの、例年の使用量に相当する程度の供給見込みであり、12月以降には流通量も増加するとのことでございました。
◎幸地貴 都市みらい部長
代表質問の1番目の(3)水際対策のうち、那覇港における対策についてお答えいたします。
那覇港管理組合によりますと、泊ふ頭における新型コロナ対策として、これまでと同様に、旅客ターミナルとまりんにサーモグラフィーカメラ2台と警備員を配置し、また、泊ふ頭北岸のマリンライナーとかしき乗船券売場に、サーモグラフィーカメラ1台を設置し、検温を実施しているとのことでございます。
加えて、周辺離島航路事業者においては、乗船直前に非接触型体温計による検温を実施しているとのことでございます。
◎仲本達彦 総務部長
代表質問2番目、(1)と(3)の御質問にお答えいたします。
まず、本市では、「女性に対する暴力をなくす運動」の実施期間において、なは女性センターでのパネル展や、本庁舎1階の電子掲示板で相談窓口の案内を行っております。今後とも、相談窓口の周知に努めてまいります。
また、なは女性センター「ダイヤルうない」では、DV被害のほか、女性が抱える様々な相談や、必要性に応じて関係機関へ同行するなど、寄り添った支援を行っております。
次に、令和3年4月1日時点で、本市管理職の女性登用率は218人中39人で17.9%となり、増加傾向にはあります。育児や介護等を理由にキャリアアップに消極的なケースがあり、その支援が課題であると考えております。
また、審議会への女性登用率は37.7%で、対前年度比で増となっております。
課題としましては、団体の充て職や女性が少ない分野からの女性委員の推薦が難しいことなどがあるものと考えております。
今後とも、さらなる女性管理職及び女性委員の登用に向け、働きかけの工夫や環境整備に取り組んでまいります。
◎武富剛 教育委員会学校教育部長
代表質問の2番目、(2)学校現場での性教育の状況と課題についてお答えいたします。
小中学校では、体育や保健体育、特別の教科道徳、特別活動等の授業で、発達段階に応じて体のつくりや仕組み、異性理解について学びます。また、思春期教室の実施、性・エイズ教育の取組等、講師を招聘して指導を行っている学校もございます。
文部科学省による配慮事項として、発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどがございます。
◎比嘉世顕 市民文化部長
代表質問の3.那覇文化芸術劇場なはーとについての(2)、(3)について順次お答えいたします。
まず、なはーとが目指す取組についてお答えいたします。
なはーとは、演劇や音楽などの一部の愛好者だけの施設ではなく、広く市民・県民が利用できるよう、文化芸術が持つ多彩な力を教育や福祉、観光や経済、国際交流などの様々な分野へ波及させる本市の新たな文化施策を実践する中核施設として、憩いと交流の場となって、多くの市民・県民が気軽に訪れる施設となるよう目指しております。
その目指すべき姿を実現するために、なはーとでは取り組むべき5つの項目として、「つくる、みる、体験する、育む、使う」を掲げております。特に「つくる」については、実演家や市民が一緒になって新しい作品の創作活動を行うことで、那覇の魅力や課題の発見だけでなく、地域文化の発信にもつなげていく取組を実践します。
例えば、野村萬斎さんの唐人相撲では、琉球芸能のエッセンスを取り入れ、沖縄の実演家と市民が参加して一緒に創り上げる舞台となっております。
また、「育む」については、子供から大人まで、本市の豊かな文化芸術に触れるアウトリーチなどを通して、その保存・継承につなげるとともに、感動や共感を体験することで、豊かな人間性や創造性を育めるよう取り組んでまいります。
次に、(3)久茂地地域住民の声と懸念されていた渋滞問題についてお答えします。
周辺地域からは、なはーとと連携した地域活性化に期待を寄せる声を多くいただいております。
交通渋滞につきましては、大劇場を使用したこれまでのイベントにおいて、現在、特に発生していない状況でございます。
なお、なはーとに隣接する一銀線におきましては、渋滞緩和対策としてなはーとの開館に間に合わせて、久茂地橋交差点向け延長50メートルの右折帯設置など、なはーと前区間の整備工事を完了しております。
◎新垣淑博 こどもみらい部長
代表質問4番目、子どもの貧困対策について(1)、(2)について順次お答えします。
まず(1)本市の取組と課題についてですが、本市では、平成28年度より関係24課長で構成する庁内組織を設置し、全庁的な連携強化のもと貧困対策事業を実施しております。
国の補助事業については、沖縄子供の貧困緊急対策事業費補助金を活用し、子ども食堂などの居場所づくりや、一人一人に寄り添いアウトリーチなどを行う支援員を配置する事業を実施しております。
また、県の補助事業については子どもの貧困対策推進交付金を活用し、就学援助の充実や放課後児童クラブの利用料軽減事業に加え、本市独自事業を多く実施するなど、県内でも先進的な取組として貧困対策を推進してまいりました。
課題といたしましては、いずれの補助も平成28年度から6年間の時限的なものとなっており、令和4年度以降の予算の確保が挙げられます。
国や県においては、次年度以降の事業内容や予算について、現在検討作業を進めているところであり、状況が確認され次第、本市の事業内容等をまとめる必要がございます。
コロナ禍などもあり、本県の子どもの貧困問題については引き続き深刻な状況が続く中、事業の継続的な実施は必要不可欠となります。
本市としましては、今後も国や県の補助の活用の可能性を模索し、本市独自財源の活用も検討しながら、必要な事業の継続実施に努めてまいります。
次に、(2)の県の新たな子どもの貧困対策計画の骨子案についてお答えいたします。
当該案につきまして、令和3年11月、県子どもの貧困対策に関する有識者会議で議論が交わされております。県より事前に入手しました骨子案の内容を確認しましたところ、新たな計画の特徴としては、新沖縄振興計画に掲げる「誰一人取り残すことのない優しい社会の実現」を基本理念に加え、児童の権利に関する条約等の精神にのっとり、適切な支援を包括的かつ早期に取り組む内容となっております。
また、沖縄子ども調査による困窮世帯の割合、電気、ガス、水道料金の未払い経験などの主要指標が新たに追加され、指標の改善を目指す内容となっています。さらに、ヤングケアラーなど子供の早期発見と適切な支援につなげるための体制の構築など、新たな課題への対応が重要施策として盛り込まれております。
骨子案については、現在、県において議論中であり、今後、変更になる可能性はございますが、引き続き市町村の状況も沖縄県に対し伝えながら、最良な計画策定に向け、状況を注視してまいりたいと考えております。
◎宮城寿満子 福祉部長
代表質問の4.子どもの貧困対策のうち、(3)から(5)について順次お答えいたします。
まず(3)の子どもの居場所につきましては、生活困窮世帯などの子供たちが様々な理由で抱えている引きこもりや不登校、非行などの課題を解決するため、学習支援やキャリア教育、食支援などを通じて、安心して過ごすことができる居場所を提供し、将来自立することができるように支援することを目的としております。
居場所としては、NPO法人に委託し、居場所型学習支援事業いわゆる無料塾が3か所、引きこもりや不登校の子供たちを支援する子どもの包括的自立促進支援事業、また、公共施設管理団体が実施する居場所(さくらの夜の子どもの居場所)、教育委員会が実施する自立支援教室(むぎほ学級)があります。さらに、地域のボランティア団体が実施する子ども食堂などの居場所が、10月末現在で46団体が開設されております。
子供たちが居場所を利用することにより、様々な体験活動に参加できたり、地域の方々との交流が行われることで見守りにもつながっております。また、不登校の状況が改善し、さらに本人が希望する高校に進学することができたなどの効果も見られております。
昨年度、居場所型学習支援事業と包括的自立促進支援事業に参加した中学3年生89人のうち、85人が高校に進学いたしました。
今後も、居場所の運営団体やボランティア、関係機関と連携を行いながら、子供たちが健全に育成され、希望する進路に向かえるよう引き続き支援を行ってまいります。
次に、(4)子どもと地域をつなぐサポートセンター糸の事業内容についてお答えいたします。
サポートセンター糸では、ボランティア団体の主体的活動をサポートするための実態把握と課題整理、支援団体と関係団体のネットワークづくりなどを行っており、来る12月9日、15日には、子どもの居場所代表者連絡会を開催し、コロナ禍における子どもの居場所活動の情報交換を行う予定となっております。
また、食材等の物資を企業や個人から寄贈を受け、各子どもの居場所への提供も行っております。今年度の寄贈の件数は、今般のコロナ禍においても、現時点で企業80件、個人41件ございました。
今後も、子どもと地域をつなぐサポートセンター糸の事業を通して、子どもの居場所への支援を含め、さらなるネットワークの構築に取り組んでまいります。
次に、(5)子どもの居場所応援金給付等事業についてお答えいたします。
当該事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、感染拡大防止のための対策を講じながら子どもの居場所の継続に努め、子供たちへの食事の提供や見守り支援を行っていただいた市内の子どもの居場所に対し、その活動への感謝と慰労、そして引き続き活動をしていただくための支援として応援金を給付するものです。
対象となる居場所としましては、本市が那覇市社会福祉協議会に委託し実践する子どもと地域をつなぐサポートセンター糸が構築したネットワークに加入する子どもの居場所46か所となります。
応援金の額につきましては、子どもの居場所の月の開所日数を基本に10万円から30万円の範囲で支給することとし、また、一月の延べ利用者数が50人以上の場合、5万円を加算することとしております。
令和3年11月22日から申請を受け付けており、令和3年12月20日に給付できるよう作業に取り組んでいるところです。
当該事業の実施により、引き続き感染予防対策に留意され、新しい生活様式に取り組みながら子どもたちの居場所を継続していただくとともに、コロナ禍の影響を受けて利用を控えていた子供たちが再び集えるよう取り組んでいただくことが期待されます。
なお、当該事業の予算につきましては、子供たちが冬休みに入る前に給付が実施できるよう、予備費の充用にて対応しております。
続きまして、代表質問の5.那覇市民生委員・児童委員についての御質問に順次お答えいたします。
まず、(1)の民生委員と児童委員の役割についてですが、民生委員・児童委員は厚生労働大臣からの委嘱を受け、社会福祉を推進するため活動する地域で一番身近な相談・支援のボランティアです。一定の区域を担当し、支援が必要な人々に対して、必要に応じた福祉サービス等の情報提供を行うとともに、自らも住民の一員として地域福祉を推進する活動に参加しながら、地域に密着し相談・支援活動に取り組む役割を担っております。
また、民生委員は児童福祉法により児童委員を兼ねると規定されております。児童も地域の住民の一人であることから民生委員の職務とも重なっておりますが、児童福祉の重要性から、児童や妊産婦への支援などが児童委員の役割となっております。
次に、(2)定数条例改正の目的と課題についてお答えいたします。
本市では、第4次地域福祉計画において、複雑なニーズに対しても、多様な地域資源と連携し適切な支援につなげるための圏域を設定しております。
その中で民生委員・児童委員協議会の圏域については、地域包括支援センターの範囲でもある2小学校区を基準としているため、現行の16民児協を令和4年4月から18民児協へ再編するための作業を現在進めているところでございます。
その再編に併せて、民生委員の担当区域も見直す中、以前より強い要望があった活動の負担を軽減するため、担当世帯数を減らすとともに、平準化を図ってまいりました。それにより定数が増えることになったため、今議会に那覇市民生委員定数条例の改正について議案を提出したところでございます。
課題といたしましては、これまでより充足率が下がることになりますので、引き続き欠員補充の取組を進めてまいりたいと考えております。
◎長嶺達也 健康部長
御質問の6.那覇市立病院建替事業についてお答えします。
(1)本事業のスケジュールにつきましては、令和3年11月19日に新病院棟建設工事の公告を実施しており、令和4年3月までに契約、約3年間の工事期間を経て、令和7年2月末完成、開院は同年10月を目指しております。同敷地内の保育園建て替えまでの事業完了は令和9年度末を見込んでおります。
発注方法につきましては、建築設備一括発注の総合評価方式を採用し、3ないし4者の共同企業体を結成することを求めています。代表者は県内外を問わず、300床以上の病院の施工実績等がある業者、構成員2ないし3者は那覇市内に本社または本店を有し、建築の格付がA等級の業者としております。総事業費につきましては、令和3年10月時点で約308億円となってございます。
(2)建て替えによる病院機能の強化につきましては、新型コロナ感染症対応の経験を踏まえ、より踏み込んだ感染症対策ができるよう、感染症患者の診察エリアや入院させる病棟の位置、その経路、全体的なゾーニング及び動線計画等について改めて整理し、通常の診療に極力影響を与えないような設計により、感染症に対応できるよう機能強化を図っております。
市立病院が目指す地域災害拠点病院の役割ですが、自家発電や貯水槽を備えることにより少なくとも3日間、病院機能を維持していくことが求められているほか、入院患者は通常の2倍、外来患者については通常の5倍程度を想定することが望ましいとされております。大規模災害の発生時において、市立病院を災害拠点病院として整備することで、市内の地域災害拠点病院としては現在のところ1か所しかない沖縄赤十字病院への負担集中を緩和することが可能になるものと考えております。
◆前田千尋 議員
新型コロナウイルス感染症対策の第6波に備え、臨時医療施設や宿泊療養施設の確保も大変重要です。確保の進捗をお伺いいたします。
◎長嶺達也 健康部長
臨時医療施設と宿泊施設の確保につきましては、入院・宿泊療養を県内全域で一括して空き状況等を把握し、対応する必要があることから沖縄県が担当をしております。
沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部に確認しましたところ、臨時医療施設として、南部地区に入院待機ステーションを新たに設置する予定と伺っております。また宿泊療養施設につきましては、那覇市内に4施設、最大560室確保しているとのことでございます。
◆前田千尋 議員
今年の夏、政府は感染力が強いと指摘されていたデルタ株の危険を軽視し、緊急事態宣言下で東京オリンピックを強行しました。感染爆発を招いた過ちから教訓を学ぶことが重要です。岸田政権はまだまだ不十分な医療・検査の体制を整えるために力を注ぐべきです。専門家からは、引き続きワクチンの重要性が強調されています。スムーズに接種を進めることは政府の責任です。そして私たち一人一人にとっては、新しい変異株であっても基本的な予防対策、3密の回避やマスクの着用、手洗いの徹底などは必ず皆さん御一緒に行っていきましょう。
那覇文化芸術劇場なはーとにつきましては、期待に応えてこれから多くの方にもっと利用してもらえる施設となるように応援しています。
子供の貧困対策では、那覇市は全県をリードして行ってきたことを高く評価しています。サポートセンター糸の役割は、さらに全国に広がる取組です。そして民生委員・児童委員の定数改正や学校区や地域包括センターに合わせた配置は、知恵ある取組であり、成り手探しの課題を克服する上でも必要であり、大変評価しています。
日本共産党は、引き続き市民の命と暮らしを守るために、城間市政と共に力を合わせて頑張ってまいります。
これで代表質問を終わります。ありがとうございました。