2022年2月定例会 我如古一郎 一般質問 未定稿
主な質問項目
1. 戦争遺跡について
2. 超高齢社会への対応について
3. 公営葬祭場行政について
4. 市民との協働について
◆我如古一郎 議員
ハイサイ、グスーヨー、チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。オール沖縄・日本共産党の我如古一郎でございます。一般質問を行います。
初めに、
1.戦争遺跡の保存について質問いたします。
戦争遺跡の保存・活用について、新聞報道で改めて注目されておりますが、この件は戦後この方、長年にわたり指摘され続けてきた重要な課題となっております。
今年は、戦後77年、復帰50年の大きな節目です。戦争体験者が少なくなる中で、戦火の記憶を後世に伝えるために、戦争遺跡の文化財指定と保存が急がれています。その意義と取組の現状について問います。
残りは、質問席にて行います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
戦争遺跡は、沖縄戦という負の歴史を物語る場として、地域にとって欠くことのできない場であると認識しております。これらの戦争遺跡につきましては、本市と沖縄県で調査を実施しております。
その成果に基づき、指定して保護すべき戦争遺跡を絞り込んでいく中で、とりわけ識者や市民の皆様から保護に向けての要望の強かった県庁・警察部壕について指定に向けて進めております。
その取組としましては、平成21年度に本市文化財調査審議会委員による文化財調査及び報告があり、平成23年度に史跡の範囲を確定するための測量調査を実施しております。
しかし、当該地域墓地群であることから、地権者が多数おり、同意を得るのが困難な状況であります。
調査を進める中で、登記簿上で確認された個人、亡くなられた個人名義についての対応方法については法的な制限等もあるから、指定に向けて地権者の同意を得るための手法を模索していきたいと考えております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
県庁壕、そして警察壕一緒なんですが、そして識名壕などの内部の状況を伺います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
県庁・警察部壕につきましては、自然壕と戦中に構築された人工壕からなり、自然壕については比較的安定しておりますが、人工壕は一部で内部崩落が見られるなど危険な状態であります。
識名壕につきましては、壕自体は安定しておりますが、奥に進むにつれ足場が悪く、危険な状態であります。
いずれの地下壕についても事故防止の観点から入口に簡易的な門扉を設置し、安全対策を講じているところでございます。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
私は、約20年前に、この県庁壕を調査したことがあります。以前は誰でも入れる自然壕でありました。真っ暗な壕の中に5分いるだけで戦争の大変さを疑似体験できる、まさに戦争の歴史の生き証人であります。
早急に保存・修復をしなければ、戦争遺跡が崩壊する危機的な状況と考えます。対応を伺います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
県庁・警察部壕は指定して保護すべき戦争遺跡であり、保存対策が必要であることは認識しております。しかしながら、当該地は登記簿上の所有者の所在を確認することができず、同意を得ることが困難な状況であることから、本市として壕の崩落対策を取ることは困難な状況であり、事故防止の観点から先ほど述べましたけれども、入り口に簡易的な門扉を設置し、安全対策を講じているところでございます。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
我が市内の小中学校の子供たちに、平和教育・歴史学習に活用させることが重要であります。教育委員会の取り組みと見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
武富剛教育委員会学校教育部長。
◎武富剛 教育委員会学校教育部長
市内小中学校では、毎年6月の慰霊の日に合わせて、命の尊さや平和の大切さを考える平和月間や平和旬間を設け、重点的に取り組んでおります。
市内の戦争遺跡についての授業は行っておりませんが、各学校では、沖縄県平和祈念資料館や対馬丸記念館の見学、校内放送を活用した講話や資料掲示等で平和学習を行っております。
教育委員会としましても、地下壕やガマなどの戦争遺跡を通して、沖縄戦の実相や平和の尊さを学ぶことは大切なことだと考えております。
次世代を担う児童生徒の育成のためにも、平和教育の充実を図ってまいります。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
では、担当副市長にお伺いしたいと思います。
県庁壕は、「シッポウジヌガマ」と言われており、自然壕と地下壕からなっています。真地の霊園地帯に存在します。1945年1月の戦争末期に着任した島田叡知事が戦場行政を執り行った所と言われております。その後5月25日に南部に撤退をして、458人の県職員と共に殉職をされたと言われています。
2011年には、当時の本市の文化財調査・審議会委員で、沖縄国際大学の吉浜忍教授の現地調査が行われ、その報告書では、県庁・警察壕は「戦さ世の県庁の実態を表す、貴重な戦争遺跡であり、歴史の生き証人として保存し、後世に伝えるために、活用すべきである」と指摘をされています。
それから11年たっても何も進んでいないことは大変遺憾です。戦争文化財への指定、保存対策を取るための、地上の墓地の地権者の所在が分からないことが遅れている理由とされています。担当する専任の学芸員が少ないことや、地権者の調査を外部に委託する予算を手当てしなければ、文化財指定は進まないのではないでしょうか。
これ以上放置すれば内部崩落が起こり、貴重な戦争遺跡が活用できなくなる恐れがあります。見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
久場健護副市長。
◎久場健護 副市長
ただいま我如古議員から御紹介のありました、沖国大教授の吉浜忍先生の報告書を読ませていただきました。その中で私が印象的だったのは、戦場下での軍や民の地下壕の生活は明らかにされてきたが、官庁の戦場下での行政、地下壕での生活はあまり知られていないという部分でこの壕は特異な分野なんだろうなと思っております。
県庁壕は沖縄戦の実相を次の世代に語り伝えるために重要な戦争遺跡であるということは認識いたしております。
しかし一方、文化財保護条例というのが那覇市にはございます。指定する際には、所有者の、あるいは転売に基づく占有者の同意を得なければならないという文言が盛り込まれております。これは国の文化財保護法においても同じ規定がございます。それで市民文化部長からあったように、やはり所有者をたどっていくところが最大の難関だろうなと思っています。指定に向けた課題整理がたくさんあるかなと感じておりますが、課題整理にこれからも進めていきたいと思っております。以上です。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
地権者を探し出す、これ大事です。ぜひ公務ではなく外部を使ってでも進めるべきだと思います。取組を期待して、次に移ります。
超高齢社会への対応についてです。
超高齢社会がさらに進行しています。国立社会保障・人口問題研究所が2018年に発表した資料によると、沖縄県の75歳以上の人口将来推計は、2020年を起点として、2030年には1.36倍、2035年には1.49倍と全国の増加率を大きく上回っています。
これは、国保の前期高齢者交付金問題で、2009年当時、65歳から75歳の人口が沖縄戦の影響で全国平均より圧倒的に少なく、理不尽に交付金が減らされたという事実と連動するものであります。問題は解決されないまま12年がたちますが、全国平均より少なかった前期高齢者は平均に戻りつつある中で、沖縄県だけの新たな問題として、高齢者の急激な増加にあると私は思っております。
現在から8年後の2030年と13年後の2035年の75歳以上の人口は、那覇市の現状に当てはめると何人に相当するでしょうか。伺います。
○野原嘉孝 副議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
第8次なは高齢者プラン策定時に調査した将来推計によると、那覇市の75歳以上の人口は2030年度で4万6,892人、2035年度で4万8,630人と見込んでおり、2020年度との比較では2030年度で1.27倍、2035年度で1.32倍となっております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
75歳以上の高齢者が1.36倍に増えると、高齢者の医療や介護の需要が今以上に逼迫することが明らかです。
現在の65歳から75歳未満の介護度3以上の認定率と人数、75歳以上の介護度3以上の全国との比較と見解を問います。
○野原嘉孝 副議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
令和3年11月末現在の65歳から75歳未満の高齢者のうち、要介護3以上の人数と認定率については、那覇市で790人、認定率1.98%、全国で24万7,334人、認定率1.42%となっております。
また、75歳以上で介護度が要介護3以上となる高齢者は、那覇市で5,456人、認定率14.8%、全国で208万3,216人、認定率11.26%となっております。
本市の65歳から75歳未満、また、75歳以上の要介護3以上の認定率については、いずれも全国平均より高い状況となっております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
答弁にあったように、沖縄県の介護度3以上高齢者の比率は非常に高くなっている現状です。
コロナ対策で常に大きな行政の課題になっているのが高齢者への感染防止対策。しかし、それはオミクロン株の出現で、さらに無力さを明らかにされてしまいました。施設では、感染して陽性の介護職員が陽性の高齢者を介護する陽陽介護が起きている。今朝の新聞にありました。
コロナ禍のパンデミックで明らかになったのは、高齢者の命を守る医療の充実であり、誰でも平等に人権が保障された介護を受けられることにあります。
介護施設や高齢者福祉施設などの拡充と介護を担う、エッセンシャルワーカーの養成、処遇の改善、市独自の介護支援の拡充など、総合的な取組を充実が求められます。見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
介護保険では、介護が必要な高齢者が自立して生活できるための支援などを目的としており、市町村は必要な方に必要なサービスを提供できるよう取り組んでいるところでございます。
本市においては、介護施設の拡充について、第8次なは高齢者プランに、地域密着型特別養護老人ホームや認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホームなど、地域密着型サービス事業所等の整備を計画しております。
令和5年度整備分として、入所系の事業所合計で260床を拡充予定としています。
また、介護職員の養成や処遇改善として、主に介護報酬における処遇改善加算制度がございます。当加算は、賃金改善だけでなく、介護職員の資質向上のための研修機会の確保や、昇給制度の明確化などを要件としており、ちゃーがんじゅう課等において加算取得のための支援を行っております。
さらに、市内18か所に設置した地域包括支援センターにおいて、高齢者の身近な相談窓口としてきめ細やかな対応に努めているところでございます。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
頑張るところなんですが、第9次高齢者プランの策定、そして第5次総合計画にどのように反映していくのか、見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
宮城寿満子福祉部長。
◎宮城寿満子 福祉部長
第9次なは高齢者プランは、令和6年度から令和8年度の3年間の介護保険に関する取組等を定めることとしており、高齢者人口の推計値や市の課題、また国が示すニーズ調査や実態調査等を踏まえて検討を行い、必要な施策については、計画に位置づけて取り組んでいく必要があると考えております。
また、地域包括ケアシステムの構築、介護保険サービスの充実や介護を支える地域づくりの推進など、高齢者の支援に必要な施策については、なは高齢者プランの上位計画となる第5次総合計画の施策の取組の柱と方針にも掲げて、取組を進めているところでございます。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
頑張ってください。
次に、公営葬祭場行政についてです。
超高齢化社会に伴う、もう一つの重要な課題が高齢者の死亡者の増加であります。現在でも亡くなってから火葬できるまで4日から5日待ちの状況が出ています。遺族の精神的負担が気の毒であります。
今後も火葬場いなんせ斎苑の需要が増えると考えますが、10年前と5年前、昨年度と今年度の取扱数の推移と今後の予測を伺います。
○野原嘉孝 副議長
玉寄隆雄環境部長。
◎玉寄隆雄 環境部長
お答えいたします。
いなんせ斎苑を所管する南部広域市町村圏事務組合に確認をしたところ、本市の火葬件数の状況については、10年前の平成23年度が2,122件、5年前の平成28年度が2,306件、昨年度の令和2年度が2575件、今年度は令和4年1月末現在で2,209件となっております。
今後の予測につきましては、令和元年度に同組合が作成した、いなんせ斎苑施設保全計画報告書によりますと、本市の予測人口と予測死亡率から算出した予測死亡者数は今後も増加し、ピーク時は令和27年度(2045年度)予想死亡者数3,398人を想定しております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
昨年度は10年前より453人増えている答弁です。今後はさらに増え続けることが明らかであります。
火葬の需要が増えている要因と現状に対する認識、改善策を伺います。
○野原嘉孝 副議長
玉寄隆雄環境部長。
◎玉寄隆雄 環境部長
お答えいたします。
火葬件数が増えている主な要因といたしましては、少子高齢化の影響による高齢者の人口割合が高いことが考えられます。
また、現在の火葬炉は、平成14年3月供用開始以来19年が経過し、老朽化が著しいと指摘されていること、及び利用者が増加傾向にあることから設備等に負担がかかっていると認識しております。
そのため、南部広域市町村圏事務組合において、火葬炉等設備を全面更新する、いなんせ斎苑火葬炉設備等更新事業を令和4年度から令和8年度にかけて実施し対応していく予定であります。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
私は、2月9日の新聞告別式広告の集計をしてみました。15件中、亡くなってから告別式の案内まで6日目というのが1件あり、5日目も5件、4日目も3件、そして一般的な3日目は5件でありました。火葬が遅れることは大変な負担と思われます。これが一過性ではなく、常に起こりうるのであれば、いなんせ斎苑の機能を強化する必要があります。
2022年度からの炉の取替えで、8炉のうち2炉が使えない時期が発生することも不安要素と思います。
現在の施設で解決できないのであれば、今から施設改築計画を前倒しで検討するなどの対策をするべきだと思います。見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
玉寄隆雄環境部長。
◎玉寄隆雄 環境部長
お答えいたします。
現在の火葬路は経年による老朽化が著しいと指摘されていること、利用者が増加傾向にあることから、南部広域市町村圏事務組合において火葬炉等設備を全面更新する「いなんせ斎苑火葬炉設備等更新事業を次年度から実施し対応していく予定であります。
議員御指摘の件につきましても、所管する南部広域市町村圏事務組合へお伝えてしてまいります。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
次に、市民との協働について。
地域自治会は、住民自治の向上、地域清掃や街づくりへの貢献、ふれあいデイサービスの実施など高齢者の見守り、子供たちの健全育成、そして小中学校の行事への協力、防災力の向上など様々な取組をしています。
自治会の加入率は低下をしておりが、その果たしている役割は大きく、今後も重要であります。地域自治会への評価を伺います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
自治会は、コロナ禍においても、環境美化活動や防犯・防災に関する取り組み、一人暮らしの高齢者の見守りなど、感染拡大防止を徹底し、工夫しながらの活動を継続しております。
また、地域を明るく住みよい生活環境にするために重要な役割を担っており、その取組は地域を更に活性化させ、本市の進める協働によるまちづくりに大きく貢献していると認識しております。
地域活動の担い手である自治会は、本市にとって協働によるまちづくりの最大のパートナーであることから、今後とも、寄り添いながらの支援を継続してまいります。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
答弁で、「協働によるまちづくりの最大のパートナー」と最大級の評価をされていますが、まちづくり協議会結成の推進に比べて、いささか熱量が低いのではないかと思っています。
まちづくり協議会の結成の推進と、自治会の活動強化への支援はどちらも同時並行で力を入れるべきと思うが、見解を問います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
地域活動の担い手である自治会は、本市にとって協働によるまちづくりの最大のパートナーであることから、寄り添いながらの支援を継続しているところでございます。
自治会は、地域における様々な課題や多様化する公共ニーズに、行政だけで応えていくことが困難な状況の中で、地域の課題を共有し解決してきた地域力や、地域と行政をつなぐ役割も自治会の重要な役割だと認識しているところから、自治会や校区まちづくり協議会などの地域コミュニティに対しては、引き続き支援を継続してまいります。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
次に、自治会の公民館建て替えの期間、自治会事務所がアパートなどに仮移転する場合があります。1年ほどの家賃補助をすべきではないのか伺います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
本市と連絡事務委託契約を締結した自治会に対しては、自治会が活動拠点となる事務所を賃借する場合に限り、利用する土地・建物などの賃借料月額の3分の2、最高限度額4万円の補助を行っているところでございます。
御質問にある、自治会事務所がアパートなどに仮移転する場合においても、補助の対象となっております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
これで一つ安心ができました。
もう一つです。建て替えする公民館へ、那覇市は自治会の果たしている役割に見合った独自の補助もすべきと思いますが、見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
比嘉世顕市民文化部長。
◎比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
本市と連絡事務委託契約を締結した自治会に対しては、活動に対する助成として、事業に対する補助や自治会事務所賃借料補助など、様々な補助金を交付しております。
自治会事務所における備品購入などがあった場合の補助につきましては、既存補助メニューの内容を確認しつつ、その他活用できる補助金についても考えながら、関係部局と協議してまいりたいと考えております。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
これを進めていただきたいという質問なんです。
担当副市長に質問いたします。
本市の自治会公民館・集会所の現状は、3種類に分かれると思います。公費で建設されて自治会に提供・指定管理されている、市営住宅や小禄地域などの公民館・集会所、2つ目は自治会に資産があり公的補助なしで建築した自治会公民館、そして3つ目が真和志地域に多い、資産がなく自治会会員の会費と募金だけで建設されている公民館であります。同じように地域のために頑張っている自治会ですが、施設の面ではこんなに不平等で不公平だとの声が寄せられております。
資産と会費収入の少ない自治会は、公民館の建替えには、宝くじの助成金を選択するしかありません。しかし、それだけでは求められる機能の公民館を建てることはできません。現在も苦労をして資金造成に励んでいます。選考から漏れた場合の、本市の建設補助金500万円では、なおさら不可能であります。だからこそ、建設費用以外の備品等への行政の支援が必要と考えます。
果たしている役割と評価に見合った補助をして、自治会が困窮しないよう、支援することが重要だと思います。宝くじのコミュニティ助成金が決定された場合、那覇市として独自には一切補助をしないというのは、本市の協働の街づくりに協力している自治会に冷たくはないのか。見解を伺います。
○野原嘉孝 副議長
久場健護副市長。
◎久場健護 副市長
再質問にお答えをいたします。
今、冷たくないかという御批判でしたけれども、自治会に対する我々行政の評価につきましては、先ほどから市民文化部長が述べているとおりでございます。昨日来、協働のまちづくりの部分の手引き書の話も出てきます。パートナーの中で最大のパートナーというところの評価は、いささかも変わるところはございません。
今回の建て替えに伴う備品購入への補助については、確かに今の補助金メニューの中にはないというふうに説明を受けております。その中で今回、建て替えをするという部分について、やはり先ほど我如古議員から紹介のありました3種類の自治会の事務所の形態があるんだと。その部分で補助金の性質等を整理しなければいけないだろうなというふうに考えてございます。
ですので、今回建て替えについて備品購入の補助につきましては、既存の補助メニューについての内容を確認しつつ、その他活用できるものがないかも含めて検討をさせていただきたいというふうに思います。以上です。
○野原嘉孝 副議長
我如古一郎議員。
◆我如古一郎 議員
宝くじのコミュニティ助成金は、あくまでもその建物の建築にしか活用できません。現在の古い公民館の取り壊しには使うことができません。そして、備品の更新にも資金が必要です。
今回、建て替えに伴うこの自治会の要望は、莫大な金額は要望しているものではありません。その時だけの一時的な大きな負担に対する、本市の気持ちのこもった支援が必要じゃないかということであります。ぜひ前向きに御検討をお願いしたいと思います。
最後に所見を述べたいと思います。
あのアベノマスクの引き取り手に2億8,000万枚の希望があったと、安倍元首相が上機嫌で公表しておりましたが、この方は在庫がなくなれば、全て免罪されると思っているようであります。
このアベノマスクをめぐっては、当初からサイズが小さいと不評だった上、調達には442億円、不良品の大量発生で検品に7億円、在庫の保管に6億円などあらゆる税金が費やされ、今回の在庫一掃配布にも10億円がかかるとされています。これら無駄に税金を使った世紀の愚策に対する反省は一切表明しておりません。
素材がガーゼなのでウイルスには効果がないため、マスクとしての使用はあり得ません。処分した場合は6,000万円で済むそうであります。在庫一掃に10億円も使うことは二重の無駄使いであります。
今、安倍元首相に求められていることは、森友、加計、桜を見る会、河合議員選挙買収事件などの公文書偽造、国政私物化疑惑、政治とカネの問題などについて国民に説明責任を果たすことにあります。
私たち日本共産党は、政治とカネの疑惑などモラル崩壊の政治を終わらせ、国民の暮らしが第一の清潔な政治をつくるために、今後も全力で頑張ることを表明いたしまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。