2023年2月定例会 我如古一郎 一般質問

我如古 一郎

2024/04/15

◆我如古一郎 議員 
 ハイサイ、グスーヨー、おはようございます。日本共産党の我如古一郎でございます。一般質問を行います。
 初めに、人口減少問題について質問します。
 2022年度の全国出生数が80万人を下回り、戦後最低を更新する見込みと報道されています。少子高齢化社会が想定以上に加速をしています。
 2022年は、本市も自然減になるのでしょうか。出生数の3年間の状況と要因を伺います。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 お答えいたします。
 出生数と死亡数の差で表わす自然動態については、2013年から直近10年間の調査結果を見ますと、2020年までが自然増、2021年以降は自然減となり、数値としては2021年が448人の減、2022年が1,082人の減となっております。
 本市の出生数については、2020年が2,801人、2021年が2,630人、2022年が2,449人となっております。
 少子化の主な原因としては、国の策定した少子化社会対策大綱によると、未婚化や晩婚化、有配偶出生率の低下による影響が大きいことなどが示されております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 人口を維持するために必要な合計特殊出生率は2.06以上であります。沖縄県は昨年でも1.83人、全国1位と言っても出生数は下がり続けていて、本市も人口減少社会に突入をしております。
 周辺自治体への人口流出、ドーナツ化への見解を問います。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 お答えいたします。
 本市の転入数と転出数の差で表わす社会動態を直近3年間で見ますと、2020年は1,425人、2021年は1,680人、2022年は227人の転出超過となっております。
 一方、県の統計資料によると周辺自治体の人口は増加傾向にあり、本市からの人口流出は一定程度あるものと想定されます。
 その要因としては、比較的自治体間の距離が近く周辺自治体では本市と比較し安価で住宅や賃貸住宅が求められることや、市内の交通渋滞を避けるためなどがあるものと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 那覇市は子供を産み育てやすいまちに今なっているのか。中心市街地の空洞化はどのような問題を引き起こしているのか。まちづくりや経済、子育て、介護福祉などへの影響を伺います。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 お答えいたします。
 中心市街地の空洞化は、税収の減やまちの賑わいの喪失、地域コミュニティの維持ができなくなるなど、まちづくりや経済の課題が生じ、ひいては子育てや介護・福祉への影響も懸念されると考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 中心市街地空洞化の今対策が遅れているんじゃないのかなと私は考えています。
 本市総合計画への影響を伺います。

○久高友弘 議長 
 金城康也企画財務部長。

◎金城康也 企画財務部長 
 お答えいたします。
 第5次那覇市総合計画における全136の指標については、毎年度進捗状況を確認しておりますが、先ほど答弁した減少傾向にある人口が当該進捗に影響を及ぼしているかについては、現時点では確認できておりません。
 しかしながら、今後、急速な人口減少が進んだ場合には、様々な施策に影響を及ぼす可能性もあることから、注視してまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 その一つの対策として、2番、公園行政について質問します。
 那覇市の公園は、遊具が圧倒的に少ないと感じています。広場だけでは幼児が遊べる選択肢があまりない、休日には他市町村に公園巡りをしている、市民からの声があります。私も同感であります。
 今回は4人の孫を持つじいじの視点から質問をいたします。
 モニター写真を御覧ください。
       (モニター使用)
 中央公園、これは松尾公園です。そして、城岳公園の写真を撮ってまいりました。緑の開放的な空間は、大人にとっては快適かもしれません。しかし、遊具はブランコ程度しかないのが現実であります。
       (モニター使用)
 では、5番、これが本部町の八重岳の公園ですね。非常に年齢に合わせた総合的な遊具が設置されていて、子供たちが遊びやすいです。モニターありがとうございました。
 本市の緑の基本計画によるものなのか、緑のオープンスペースとしての活用が那覇市の中心市街地の公園は大きい感じがします。身近な公園としての遊具設置が少ないように思いますが、見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 本市の公園遊具につきましては、管理する175か所の公園において、ブランコや滑り台など、約520基を設置しております。
 多くの遊具は、整備から30年以上が経過し、老朽化が進んでいることから、本市では平成25年度に那覇市公園施設長寿命化計画を策定し、国庫補助などを活用した遊具などの更新及び修繕を行っております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 モニターで紹介をした公園は十分な広さがあったと、皆さんもお気づきになったと思います。幼児から低学年まで遊べる公園が中心部にないのは、他の自治体に人口が流出する一つの要因ではないかと思っています。私も、孫との公園遊びは、お隣、南風原町、そして与那原まで出かけていって遊ばせています。ぜひ整備を進めていただきたいと思います。
 子どもの権利条約第31条が発効され、子どもが遊ぶ権利が保障されました。世界では、子どもの成長にとってどれほど遊びが大切かが認知をされています。日本でも、子どもの遊びを大切に考え、大人みんなで子どもが遊ぶ機会を増やせるようにしたいものであります。
 公園での子どもの声がうるさいとか、ボール遊びの禁止など、子どもが自由に遊べる環境が減りつつあります。周辺からの苦情を受けて公園の廃止を検討する自治体すらあります。
 子どもが公園で自由に遊べない問題を受けて、東京都千代田区は、子どもの遊び場に関する基本条例で子どもが外遊びをすることの必要性及び重要性を理解し、区が実施する施策に協力するよう努めるとしています。見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 現代社会において公園は、子どもが遊べる空間として重要な役割があるものと認識しております。
 一方で、近隣住民の生活環境に影響を及ぼす遊び方など、公園利用における課題もあるものと感じております。
 公園利用者や地域住民の皆様の御意見を踏まえつつ、子どもたちが自由に遊び、かつ近隣住民も安心して生活できる公園環境を目指すことが重要であると考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 本市が検討している子どもの権利条例に、子どもが外遊びをすることの必要性及び重要性を位置づけること、公園での遊びを守るために遊具などの整備を規定すべきと考えます。見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 新垣淑博こどもみらい部長。

◎新垣淑博 こどもみらい部長 
 お答えします。
 子どもの権利条例については、今後、専門家会議や意見交換会、ワークショップ等を経て令和7年度中の策定を目指していることから、「遊びの必要性及び重要性」の条例への位置づけにつきましては、現時点では具体的に申し上げることができません。
 他方、日本が1994年に批准した児童の権利に関する条約、いわゆる子どもの権利条約第31条には、児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーション活動を行う権利などが規定されており、本市条例においてもそれらの理念が生かされるものになるものと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 しっかり位置づけていただきたいと思います。
 沖縄の子どもたちは、全国と比較して肥満傾向にあるとの調査結果もありました。コロナで屋内でのゲーム遊びなど、外で遊べないことは、子どもたちの健全な発達にも影響すると思います。
 子どもの遊びを大切に考え、大人みんなで子どもが遊ぶ機会を増やせるよう、子どもの権利条例に、子どもが外遊びをすることの必要性、重要性を位置づけていただきたいと思います。
 次に、仮称識名公園には、子どもが自由に遊べる、発育段階に応じた総合的な遊具等の設置を求めたいと思います。見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 識名公園の整備計画としましては、東側に位置する高台を展望広場として整備し、遊具などを設置する予定としております。
 識名公園の遊具などにつきましては、地域の御要望や御意見を伺いながら、インクルーシブやユニバーサルデザインの考え方を取り入れた施設整備を検討してまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この遊具の設置は期待をしているところでありますが、この仮称識名公園の進捗状況と供用時期を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 識名公園の進捗状況といたしましては、令和3年度末の事業費ベースで約82%となっております。
 現在の事業認可期間は令和5年度末となっておりますが、用地取得などに遅れを生じていることから、令和10年度まで延長する予定としております。
 供用時期につきましては、未買収用地や近接する関連事業があることから、継続的な用地交渉を行うとともに、関係機関との連携を密に図りながら、早期整備に向け鋭意努力してまいります。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 計画ができてから40年もたって、目に見えて整備が始まってからも5年が過ぎました。多くの市民から、何をつくっているのかという疑問の声があります。確定している概要を改めて伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 識名公園は約15.6ヘクタールの総合公園で、昭和58年度から事業に着手しており、識名園と那覇市民体育館区域の約8.4ヘクタールの供用を行っております。
 識名公園の整備概要といたしましては、広域避難場所としての多目的広場のほか、地域住民から要望があったテニスコート、3on3バスケットコート、フットサルコート及びパークゴルフ場を配置する計画としております。市民の憩いの場、健康増進の場などとして利用されるよう、鋭意整備を進めているところでございます。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 市民体育館隣の広大な斜面の工事を市民は注目をしています。工事で更地にしては中断をして、結局はギンネムの林に逆戻りをして、またブルドーザーが入ることの繰返しは、無駄な公共工事に映ってしまいます。市民の願い実現のためにも、完成まで5年も延長ではなくて、一年でも早く完成することを要望いたします。
 次に、観光行政について。
 本市のシェアサイクルの状況と観光客の利用、観光への効果について伺います

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 那覇市シェアサイクル事業は、那覇市自転車ネットワーク計画に掲げる「自転車を活用した日常生活や観光行動支援の充実」の施策を推進するため、令和2年9月から民間事業者と連携し取り組んでおります。
 本事業の状況といたしましては、設置したシェアサイクル用駐輪場が、令和5年1月末時点で、公共施設や商業施設などの民有地に合わせて74か所、約220台の自転車を配置しております。また、市民や観光客などの利用者数といたしましては、令和3年度の実績として約9,800人となっております。
 観光への効果といたしましては、本市の多くの観光資源や飲食店などをシェアサイクルでゆったりと周遊することで、新しい魅力が発見できるものと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 観光客の中には、首里城から石畳を通過して歩いて識名園に来て、バスで中心部に戻る方を見かけます。自転車で周遊する選択肢を増やすことで、レンタカーを使わない観光を進めることや、市民にも非日常の娯楽的なシェアサイクルの活用もぜひ提案をしていただきたいと思います。
 次に、道路行政についてです。
 都市計画道路真和志線の拡幅計画の概要と進捗状況を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 都市計画道路真和志線は、松川西交差点を起点とし、繁多川交差点を終点とする延長860メートルの道路として平成23年5月に都市計画決定を行い、平成24年5月に繁多川交差点から延長620メートルの区間について事業認可を取得しております。
 事業概要といたしましては、車道8メートル、両側に自転車道2メートル、歩道3.5メートルの標準幅員19メートルで、歩道のバリアフリー化、バス停車帯、電線共同溝や街路樹植栽などを整備いたします。
 当該路線は、用地取得を完了した一部区間から工事を行っており、令和3年度末時点での事業の進捗率といたしましては、契約ベースで約60%となっております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この件については、金曜日も粟國彰議員が取り上げていただいておりました。同じ思いであります。
 立ち退き対象住民からは、何年たっても補償が進まず、老朽化して雨漏りもする家屋の修繕もすることができず、困っているとの声があります。早く立ち退き補償を進めてほしいとの声がありますが、対応を伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 早期補償希望者の要望にお応えできない理由につきましては、沖縄振興公共投資交付金の配分額の影響や、他の路線への配分、また、当該路線は、土地所有者、借地人、建物所有者、借家人、相続人など、関係権利者が多数いることから、調整に時間を要している状況でございます。
 今後は、早期の事業完了を目指して、国や県と協議を行いながら予算の確保に努め、地権者や関係権利者の皆様の御理解と御協力をいただきながら、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 この真和志線は、通学路でありバス路線でもあります。繁多川交差点から松川方面への狭くくねった道路を拡幅することは、住民だけではなく、朝夕の通勤車両にとっても安全で利便性向上になるものと期待をされるものであります。
 再度確認いたします。
 計画から何年がたったのか、事業開始から何年たったのか伺います。

○久高友弘 議長 
 幸地貴都市みらい部長。

◎幸地貴 都市みらい部長 
 お答えいたします。
 当初の都市計画決定から約12年、事業認可から約11年が経過しております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 予算ベースで6割の進捗状況とのことでありましたが、完成が待たれています。計画から12年、立ち退き拡張工事が始まって11年も経過しました。先ほど述べた識名公園は計画から40年もたっています。真和志は後回しの状況は、今ではもう冗談では済まされません。多くの事業で残されています。真和志地域の事業執行を早めることを強く要望いたします。
 次に、図書館行政についてです。
 図書館のサイバー攻撃から見えてくる個人情報漏えいの危険性について見解を伺います。

○久高友弘 議長 
 小嶺理教育委員会生涯学習部長。

◎小嶺理 教育委員会生涯学習部長 
 お答えいたします。
 サイバー攻撃を受けた際の図書館システムでは、蔵書データ、利用者データや業務上作成した長期延滞者リストなどがサーバー内に保存されておりました。
 利用者データは、暗号化をして保存しておりましたが、長期延滞者リストなど、業務上作成したデータはそのままサーバー内に保存されておりました。このことは、セキュリティーを過信し、サイバー攻撃に対する危機感が薄かったものと反省するところであります。
 なお、現時点において、個人情報の流出については確認されておりません。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員。

◆我如古一郎 議員 
 市立図書館へのサイバー攻撃は、漏えいした可能性がある個人情報の内容をつかむことができないという、デジタル情報漏えいの恐ろしさを象徴する事件だと思います。
 現在の業務再開後の対策を伺います。

○久高友弘 議長 
 小嶺理教育委員会生涯学習部長。

◎小嶺理 教育委員会生涯学習部長 
 今回のサイバー攻撃を教訓に、現在は業務上作成するデータについては、図書館システムとは別に完全に外部と遮断されたネットワーク上に構築するなど改善を図っております。

○久高友弘 議長 
 我如古一郎議員

◆我如古一郎 議員 
 二度と発生をさせない、危機管理の改善を強く要望しておきたいと思います。
 最後に、所感を述べたいと思います。
 北海道の酪農が、今危機的な状況であります。テレビからは、毎日1トンもの生乳を廃棄している農家の映像が流れており、胸が痛くなりました。牛乳をはじめあらゆる乳製品が不足し値上がりしているのに、なぜ捨ててしまうのか。税金を使って大事な生乳を廃棄させることは、私たち国民への裏切りではありませんか。
 政府は、生乳の減産の一方で、外国からは13.7万トンもの乳製品の輸入は続けていくとしています。まさに大きな矛盾を抱えています。
 農産物輸入自由化は、農業を潰して、食の安全保障をも外国に依存する亡国の道であることが、このようなことからもはっきりと表れています。
 SDGsは、飢餓や貧困の根絶、ジェンダー平等、気候変動対策など、2030年までに達成を目指す持続可能な開発目標であり、真剣な取組が求められております。
 コロナ危機を克服した後の世界は、もうけ第一の新自由主義が支配する古い世界であってはならないと思います。
 私たち日本共産党は、SDGsの実現で誰一人取り残さない社会、未来の子どもたちが人間らしく生活できる地球環境を残していくために、今頑張るときであると考えます。御一緒に力を合わせていこうではありませんか。
 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

市議別記事表示

下記をクリックすると
その市議だけの記事一覧が
表示されます。

記事検索

記事のタイトルや本文から
特定の記事を検索します。

タグ