2019年2月議会 代表質問議事録  古堅茂治議員

古堅 茂治

2021/06/09

2019年那覇市議会2月定例会
2月18日
日本共産党代表質問
古 堅 茂 治

○古堅茂治 議員
 ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ。オール沖縄・日本共産党の古堅茂治です。代表質問を行います。
 ジャイアンツ那覇キャンプの成功、和と動をキャッチフレーズとした原ジャイアンツの日本一奪還を願い、ジャイアンツネクタイを締めて質問いたします。

1.施政方針について
 (1)オール沖縄・城間幹子市長は、2期目最初の施政方針で「私たちの子や孫に引き継がなければならない明るい未来は、何よりも平和がその礎となります」と、強調されています。
 2019年度施政方針に込めた市長の思い、決意を伺います。

 (2)2019年度一般会計予算編成の特徴について伺います。

2.米軍基地問題について
 (1)24日投票で、辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票が実施されます。
 期日前投票も市内5カ所で行われています。
 子や孫の明るい未来、沖縄の未来をひらく、歴史的な県民投票となります。
 本市議会や各地の議会で、自民党、公明党などの関連予算への反対もありました。しかし、県民は、憲法のもとでの平等、意思表示権、投票権、直接民主主義を守れと、運動と世論を広げて、さまざまな妨害を跳ね返し、全県実施を実現させました。
 今回の県民投票は、安倍自公政権が、沖縄の民意を踏みつけ、問答無用に強行している新基地建設の埋め立てに対し、県民の意思を明確に示す、大事な機会となります。
 そこで、直接民主主義・県民投票の意義と投票を高める取り組みについて伺います。

 (2)昨年9月30日の知事選挙では、8万票の大差で玉城デニー知事が誕生し、新基地建設反対の圧倒的な民意が示されました。
 しかし、安倍自公政権は、昨年12月14日、辺野古の海を埋め立てる土砂投入を不法・違法を重ね強行しました。
 沖縄の民意、法治主義、民主主義、地方自治を踏みつける無法な暴挙に、県民の怒りが広がっています。さらに、NHKのインタビューで安倍総理が、「土砂投入に当たって、あそこのサンゴは移植している」と、平然とウソをついたことに、「一国の首相が自らフェイク・うその発信者となることは許されない」と強い批判の声があがっています。現在、土砂が投入されている区域ではサンゴの移植は行われていません。埋め立て海域全体で約7万4,000群体の移植が必要で、終わっているのは別の区域の9群体のみです。
 安倍総理は、口を開けば「沖縄県民の心に寄り添う」と言いながら、実際は寄り添うどころか、強権、うそ、ごまかしで、沖縄の民意を踏みつけ、力ずくでねじ伏せようとする態度に、ウチナーンチュ ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をないがしろにしてはいけない)。
 マキティーナイビランドー(負けてはいけない)と激しい怒りとウチナーンチュの反骨魂が沸騰しています。見解を伺います。

(3)辺野古埋め立て地域の活断層に続いて、新たに判明した大浦湾のマヨネーズ並みといわれる超軟弱地盤の深さは、海面から約90メートルの層にまで及んでいます。地盤改良を必要とする区域は、埋め立て海域全体の4割近くにもなります。改良工事に要する砂杭は、護岸部4万本、埋め立て部2万本、浅瀬部1万3,000本、合計して約7万6,000本も打ち込む予定です。自然環境は破壊され、専門家からは90メートルという深さの工事は難度が非常に高く、地盤改良が可能かどうかも想像すらできないとの見解も示され、国内には90メートルの作業船もなく、実績もありません。
 国会で、安倍総理は地盤改良を行う場合の「今後の工期や費用について確たることを言うのは困難」と説明責任も果たせない無責任な答弁を繰り返すありさまです。
 工事がいつまでかかるか、費用がどれだけかかるかもわからずに、赤土を含む違法な土砂投入を続け、新たな護岸まで建設するのは言語道断であり、工事は即時中止すべきです。
 超軟弱地盤の改良工事のための設計変更には県知事の承認が必要となります。
 玉城デニー知事は新基地を絶対に造らせないと断固たる決意を繰り返し表明しています。
 オール沖縄・玉城デニー知事がいる限り、工事の設計変更はできず、辺野古新基地は決して造れません。市長の見解を伺います。

 (4)本日18日は、米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止を安倍総理が仲井眞元知事と県民に約束した期限の日です。仲井眞元知事は、移設と運用停止は切り離すべきと県議会で繰り返し答弁しています。移設が進まないから運用停止ができないとする政府の主張は通用しません。
 本市議会は、去る1月臨時議会で「危険性除去へ米軍普天間飛行場の運用停止を求める意見書」を、自民党を除く議員の賛成で可決しました。
 その意見書では、「普天間飛行場の5年以内の運用停止は、危険性除去の早期実現に向けた政府と県との約束であり、県民の生命と財産を守ることを最優先するならば、辺野古移設の進捗状況とは関係なく、速やかにあらゆる方策により全力を挙げて取り組むべきものである。
 危険性の除去を喫緊の課題としながら、問題解決に消極的な政府の姿勢は断じて容認することはできず、同飛行場の固定化は決してあってはならない。」と厳しく政府を指弾しています。県議会も同趣旨の意見書を2017年に全会一致で採択しています。
 一国の総理・政権が県知事と県民に交わした約束を守らない、話クワッチー(おいしい話)だけで済ますのは政治の堕落でしかありません。この許しがたいうそとごまかし、県民だましの政治、世界一危険と言われる普天間基地の危険性の除去を後回しして、県民の命と安全よりも米軍の運用を最優先する安倍自公政権への見解を伺います。

 (5)米軍普天間基地は1945年、米軍が住民を強制収容している間に、県民の土地を囲い込んで強奪してつくっています。基地の91%は民有地で、対価も全く支払われていません。ハーグ陸戦法規は、戦争中といえども民有地を没収することを禁じており、たとえ軍の必要で収用する場合であっても、その場合は対価の支払いを義務付けています。住民を収容所に入れている間に土地を強奪し、対価も払わないというのは、どんな弁明も通用しない、明確な国際法違反の行為にほかなりません。それなのに、返還条件として代わりの基地を求めるアメリカ政府、代わりの基地を与える日本政府、これは泥棒が居直る盗人たけだけしい行為であり言語道断です。
 安倍自公政権は、辺野古が唯一の選択と詭弁を弄し、沖縄の民意を踏みつけ、不法・違法を重ね強権的に新基地を押しつけるのではなく、国際法違反で建設された普天間基地の無条件返還を米国に求めるべきです。見解を伺います。

 (6)昨年10月に米軍横田基地に正式配備された米空軍特殊作戦軍が運用する特殊作戦機CV22オスプレイ4機が4日、米軍嘉手納基地に飛来。米第18航空団は、定期的な現地訓練の実施を目的とし横田基地への配備後初めて嘉手納基地へ暫定配備されると発表しています。
嘉手納町議会は抗議決議を全会一致で採択し、訓練の国外移転を求めています。
 CV22の運用開始以降の10万飛行時間あたりのクラスA事故は5.84件で、米海兵隊普天間基地に配備されているMV22の3.24をも上回っています。CV22オスプレイのクラスA事故は、18年度単年度でみても、空軍全体の平均1.45件の約12倍の17.36件に上っています。
 事故率の高いCV22の嘉手納基地への暫定配備、定期的な現地訓練は、普天間基地のMV22オスプレイと併せて、一層危険性が高まり、市民・県民の命と安全はさらに脅かされます。
 これが、安倍自公政権の言う沖縄の負担軽減の実態です。ここにも許しがたいうそとごまかしがあります。本当にワジワジーします。どこまで、県民を愚弄するのでしょうか。見解を伺います。

 (7)那覇港の中心に軍港を移設する浦添市案は、クルーズ船や那覇港の物流の機能などに著しい障害となることは明白です。那覇港の物流や沖縄経済の将来と発展を考えてもありえない主張です。見解を伺います。

 (8)施政方針で日米地位協定の抜本的な見直しの必要性を強調していることを評価します。米軍が駐留しているドイツやイタリアなどと比較して、我が国の主権・法律が及ばない極めて屈辱的な日米地位協定は、抜本改定すべきです。見解を伺います。

3.安倍政権について
 (1)我が国の物価変動の影響を除いた実質の家計消費支出は、2014年の消費税8%増税を契機に大きく落ち込み、増税前と比べて年額で約25万円も減っています。実質賃金は10万円以上も落ち込んでいます。このよう状況下で、消費税10%増税を実施すると、家計を直撃し、消費不況をさらに深刻にします。
 また、増税の際に実施するとしているキャッシュレス決済でのポイント還元については、食料品を8%に据え置く複数税率とセットになり、買う商品、買う場所、買い方が違えば税率が5段階にもなり、混乱と負担、不公平をもたらします。
 キャッシュレス決済に対応できない商店が出てくることや、カード会社に払う手数料負担が重荷になること、現金がすぐに入らず資金繰りが厳しくなることなど、日本スーパーマーケット協会も見直しを求めています。業界団体からも、世論調査でも批判が大きく高まっています。
 安倍自公政権には、ポイント還元を強いられる中小業者も、賃金が伸び悩む労働者も、少ない年金でやりくりしている高齢者も、学費が高いためアルバイトに追われる大学生や高校生も、生活が厳しい庶民のことも、まったく念頭にありません。
 低所得者ほど負担が重く、経済を冷え込ませる消費税増税は、国民の暮らしと日本経済を破壊する最悪の経済政策です。庶民に5兆円もの大増税をおしつける消費税増税はきっぱり中止すべきです。消費税10%増税による市民の負担増を明らかにしてください。

 (2)厚生労働省の毎月勤労統計の不正により、雇用保険、労災保険などで延べ2,000万人、567億円を超える被害が発生しています。給付を受けていた方は、失業で収入の道をたたれ、あるいは労災で一家の大黒柱を失うという、最もつらく厳しい状態にあります。それなのに、労災で死亡された方の遺族年金などで27万人、1人平均約9万円も給付が少なかったなどの被害を与えています。そして、国の統計のうち特に公共性の高い重要な基幹統計56のうち22の統計で不正・誤り・未集計があったことが判明するなど、安倍自公政権下の統計のずさんな扱いが浮き彫りになっています。
 消費税増税を初め、国の予算や政策決定の土台となる統計の信用が根本から失われている勤労統計の偽装など前代未聞の事態に対する見解を伺います。

 (3)年金だけでは生活できないと高齢者の不安と悲鳴が高まっています。その大きな原因が、少ない年金給付にあります。昨年の物価指数はプラス1.0%です。生活水準を維持するためには年金改定率も同じにしなければなりません。ところが、マクロ経済スライドなどが発動され、来年度の年金改定率はプラス0.1%に抑えられています。物価は1%上がっているのに、年金は0.1%しか上げない。つまり、来年度だけでも0.9%の実質減額となります。安倍自公政権発足後の7年間をみると、物価が5・3%上昇したのに、年金は0.8%の引き下げとなり、7年間で物価と年金は6.1%も乖離しています。年金受給者の生活は年々苦しくなっていくばかりです。
 そこで、本市の国民年金受給者の平均年金額と無年金者の実態、生活保護の受給実態を明らかにしてください。

 (4)安倍自公政権は、集団的自衛権行使容認の閣議決定と安保法制・戦争法を強行し、違憲の大軍拡をすすめ、憲法9条改悪をねらうなど、戦争する国づくりへの危険な暴走を続けています。
 昨年12月には、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画を閣議決定しています。安保法制と日米新ガイドラインに基づき、日米同盟を一層強化するとともに、従来とは抜本的に異なる速度で防衛力を強化することを強調し、最新鋭ステルス戦闘機F35Bを搭載できるように、いずも型護衛艦を空母への改造、そして、長距離巡航ミサイルも導入をしようとしています。これは、攻撃的兵器を保有することは自衛のための最小限度を超えることになるから、いかなる場合にも許されないとしてきた従来の政府の立場をも蹂躙するものです。
 さらに、1機116億円もするF35を147機体制にする、2兆円を超える兵器購入計画が進められようとしています。自衛隊の元陸将の山下裕貴氏は、「トランプの言いなりで兵器を買うな」と題した月刊誌のインタビュー記事で「日本に高価な防衛装備品をどんどん買わせようというのがトランプ政権の意図」と指摘し、「貿易摩擦が起きるたびにアメリカから兵器を購入していたら、安全保障上の自主性が失われてしまう可能性もあります」と批判しています。
 同じく元陸将の用田和仁も論文で、「米国のご機嫌を取る為、高額の装備品を購入することが日米同盟だと思っているならば、いつか見下され、国内産業は衰退し、米国の国益の考え方の変化によっては、日米同盟は終わるだろう」とこき下ろし、航空自衛隊の元幹部は、「100機以上も買って、いったい何をするのか、目的が全く見えない」と批判しています。トランプ大統領に言われたから買う、目的は不明、これは浪費的爆買いとしかいいようがありません。
 専守防衛の建前すらかなぐり捨て、浪費的爆買いに走る、一かけらの道理もない大軍拡計画はきっぱり中止すべきです。軍事費を削り、国民の大切な税金は、福祉と暮らしに優先して使うべきです。
 そこで、過去最高となっている我が国の軍事費と在日米軍関係費、日本の借金を明らかにしてください。

次に、大事業となります
4.那覇市立病院の建替えについて
質問します。
 (1)市立病院は、小児科専門医を初め365日24時間救急医療体制を維持し、特に小児を初めとする市民の安心安全な暮らしを支える救急医療を担っています。市立病院の大事な役割と必要性を伺います。

 (2)病院開設から38年余が経過し施設の老朽化、耐震性不足などの問題があります。そこで、建替えの必要性、基本構想案、スケジュールを伺います。

 (3)議案第37号、地方独立行政法人那覇市立病院第3期中期目標の変更についてで、市立病院が事業主体となり、基本設計等、現在地での建替えについて取り組みを進めること、と中期目標の改正が提案されています。その理由を伺います。

5.経済・観光振興について
 1月の「なはけいざいMAGAZINE」は知念覚副市長と富川盛武副知事とのスペシャル対談が掲載されています。経済面から那覇市と沖縄県の施策と展望が分かりやすく語られていて高く評価いたします。
 そこで、
(1)那覇空港内では、国内外の航空機整備需要等を取り込むことを目指し、本年1月に航空機整備事業の拠点・MRO施設が運用を開始しました。また、那覇港では、総合物流センターがまもなく開業します。両施設の運用に於ける雇用・経済効果、新たな産業創出等について伺います。

 (2)IT産業の現状とその振興施策の展開を伺います。

 (3)ジャイアンツなどプロ野球キャンプの経済効果を伺います。

 (4)来春は、ジャイアンツ那覇キャンプ10周年、沖縄セルラースタジアムでのジャイアンツの公式戦開催を市民・県民は待ち望んでいます。取り組みを伺います。

 (5)新市民会館・福州園などを活用して、本市を訪れる国内外の観光客を対象とした夜型観光コンテンツ等の開発の取り組みを伺います。

 (6)国指定名勝・伊江殿内庭園に隣接する首里当蔵公社住宅跡地への織物と染物を中心とした伝統工芸の拠点整備の取り組みを伺います。

6.文化振興について
 (1)文化芸術基本条例の制定とその実現に向けたスケジュールを伺います。

 (2)新市民会館の管理運営と開館に向けた取り組みを伺います。

 (3)組踊は、沖縄が生み出した、日本を代表する伝統芸能のひとつです。日本本土や中国の芸能の影響を受けながらも、沖縄の故事を題材に、沖縄独自の言葉や音楽、舞踊や衣装を用いるため、組踊は、沖縄の伝統芸能を集約した総合芸術とも称されてます。
 2019年は、この組踊が創作・上演されてから300周年となる記念すべき年です。私たちのウヤファーフジ、先人のたゆまぬ努力でつながってきた沖縄の誇るべき伝統文化の継承・発展が求められています。取り組みを伺います。

7.性の多様性を尊重する街づくりについて
 那覇市は、市民と協働し、性自認及び性的指向など、性に関するあらゆる差別や偏見をなくし、誰もが安心して暮らせる都市をめざして、「性の多様性を尊重する都市・なは宣言」(レインボーなは宣言)を行っています。全国に誇る宣言が行われている那覇市にふさわしく、市内すべての中学校で性別に関係なく制服を選択できるようにすべきです。取り組みを伺います。

8.男女共同参画行政等について
 男女共同参画会議委員を7人から17人から増員して進められています第4次那覇市男女共同参画計画・第2次DV計画策定の取り組みを伺います。

9.首里の砂販売所問題について
 操業停止については、事業者の理解のもとに市と公害防止協定書が締結され、是正計画書も提出されています。1月30日には、関係自治会長から市に要請書が提出されています。その内容と市の取り組みを伺います。
 あとは、質問席で再質問を行います。

○翁長俊英 議長
 城間幹子市長。
○城間幹子 市長
 古堅茂治議員の代表質問の1番目の施政方針についての(1)の質問についてお答えをいたします。
 今回の施政方針は、私が第33代那覇市長として2期目を迎え、最初の施政方針となりました。
 平和や米軍基地をめぐる問題に対する私の考えやまちづくりに対し、新たな一歩を踏み出していく上での思い、決意を込めさせていただきました。
 市政運営の土台としての協働によるまちづくりをしっかりと推進し、そしてそこに立つ大きな二つの柱。
 子ども子育て支援、稼ぐ力を高める経済振興という私が掲げる重要政策について1期目以上に力強く取り組んでまいります。
 また今回の施政方針には、教育、経済振興に共通するテーマとして、人材育成に対する私の思いを新たな柱として加えさせていただきました。
 来たるべきAI時代に未来を生きる子どもたちがたくましく生きていけるよう、また、市内中小企業が現在の県経済の好調しっかりと掴みとるとともに、時代の変化をリードし、さらなる成長へとつなげていけるよう、5年先、10年先を見据えた人材育成に取り組んでまいります。
 さらには、動き出した新文化芸術発信拠点施設の建設を着実に進めるとともに、人を呼ぶインフラとしてのLRT導入実現へ向け、那覇の未来地図に新たな彩りを加えていきたいと考えております。
 そして未来を生きる子どもたちに明るい未来を示す、この希望を胸に、32万市民の幸せを願い、本市のさらなる発展に向け、日々市政運営にまい進してまいる決意でございます。

○翁長俊英 議長
 仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
 古堅茂治議員の代表質問1番目の(2)のご質問にお答えいたします。
 2019年度の一般会計予算額は、対前年度比0.5%減の1,468億1,400万円となっております。虐待児対応専門員を新規増員した子ども家庭総合支援拠点事業、待機児童対策とした潜在保育士復職支援事業など。
 子ども政策分野を充実させたほか、妊産婦健康診査事業などの健康分野を拡充いたしました。
 また、民間資金調達促進マッチング事業など、経済振興政策にも予算を計上いたしております。
2019年度一般会計予算は、幅広い市民ニーズに応える予算編成となっているものと考えております。

○翁長俊英 議長
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 古堅茂治議員の代表質問の2番目、米軍基地問題についてのご質問に順次お答えいたします。
 初めに(1)についてお答えいたします。
 2月24日に投開票されることが決まった県民投票は、辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票条例に基づき実施されるものでございます。
 この条例は地方自治法第74条に基づき、住民により発案されたものであり、直接請求の書面数は、9万2,848筆にも及び、辺野古米軍基地建設のための埋め立てに対し、賛否の意思を明確にしたいという多くの県民の思いか示されたものと考えております。
 直接請求された条例案は、沖縄県議会での議決を経て、10月31日付けで県民投票条例が交付施行されました。
 ところが、一部の自治体において、県民投票にかかる予算案が議会で否決されるなど、全県での実施が危ぶまれた時期もございました。
 その後、1月29日の沖縄県議会において、投票の選択肢に「どちらでもない」を追加し、賛成反対どちらでもないの三択にする条例改正を得たのち、全市町村での実施が決まったところでございます。
 市長は2月24日の投票日に沖縄の未来にとってどの選択肢が一番いいのか、県内すべての投票資格者の皆様が今一度考え、その一票を投じる機会を得たことは、大変意義あるものと基考えていると述べております。
 次に、投票率を高める取り組みにつきましては、県民投票の広報は県の事務とされております。そのため県では、テレビやラジオCM、新聞広告、ホームページ等でのデジタル広告及び広報イベント等を実施しております。
 本市におきましても、なは市民の友、ホームページ、ポスター、チラシ等で県民投票の周知を行っており、本庁舎正面に懸垂幕も先週から設置しているところでございます。 
 次に、(2)についてお答えいたします。
 市長は、昨年12月3日に土砂投入が再開されたことを受けて、「幾度も選挙で民意が示されているにもかかわらず、辺野古海域に土砂投入が行われたことはまことに残念であり、県民の民意を顧みてくれない悔しさで、くやしい思いをしている」との見解を示しております。
 次に、(3)についてお答えいたします。
 市長は、玉城知事の「県民の負託を受けた知事として、公約の実現に向けて全身全霊で取り組んでいく。政府に対しては対話によって解決策を求める民主主義の姿勢を粘り強く求めていくことに変わりはない」との発言に対して、平和や辺野古新基地に対する思いは玉城知事と一緒だととの見解を示しております。
 次に、(4)についてお答えいたします。
 米軍普天間飛行場の運用停止の期限が今月となっていることは承知しております。
 普天間飛行場の危険性除去に向けては、県や本庁をはじめとする関係市町村で構成される沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会において、今月7日には内閣総理大臣をはじめとする関係団体及び駐日米国大使等宛てに、12月12日には在日米軍沖縄地域調整官や在沖米国総領事宛てに要請したところです。
 政府には、県民と約束した米軍普天間飛行場の危険性の除去の実現に向けて取り組んでいただきたいと考えております。
 次に、(5)についてお答えいたします。
 政府の責任において、県民との約束である米軍普天間飛行場の運用停止を確実に実現し、1日も早い危険性除去を図っていただきたいと考えております。
 次に、(6)についてお答えいたします。
 これまで市長からは、「オスプレイについて度重なるトラブルや緊急着陸等の報道がなされており、県民の米軍及び日米両政府に対する不信感が一層強くなっていると感じる。市民の生命と財産を守る立場から建白書の原点のひとつであるオスプレイの配備撤回という主張を続け、強い気持ちで取り組みを進めていく必要がある認識する」との見解が示されております。
 次に、(7)についてお答えいたします。
 那覇軍港の代替施設の位置については、平成29年4月27日に開催されました第24回那覇港湾施設移設に関する協議会において、那覇港管理組合から代替施設の配置案と民港に対する影響・支障の評価結果の報告がなされ、代替施設の民港に与え影響・支障は、浦添市側が求めている南側配置案は非常に大きく、北側配置案は小さいとの確認がなされており、本市もそのように認識しているところでございます。
 最後に、(8)についてお答えいたします。
 市長からは、「日米地位協定の抜本的な見直しについては、一自治体での取り組みにとどまらず、県や関係市町村で連携した一体的な取り組みが必要かつ効果的であると捉えていることから、軍用地転用促進・基地問題協議会の枠組みの中で取り組みを進めてまいりたいと考えております」との見解が示されております。

○翁長俊英 議長 
 仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
 代表質問の3番目、(1)と(2)のご質問に順次お答えいたします。
 初めに、消費税は平成27年4月に消費税法の一部が改正され、ことし10月に10%への引き上げが予定されております。
 報道によりますと、軽減税率が講じられるものの、消費税の引き上げによる1世帯の家計支出は年3万円から4万円台の増との試算がなされております。
 今回の税率引き上げに当たり、低所得者、子育て世帯向けプレミアムつき商品券などの支援策が講じられるとされておりますが、一般的に消費税は低所得者ほど相対的に負担が重くなると言われておりますので、県民所得が低い沖縄県においては、一定の影響があるものと考えております。
 次に、基幹統計調査は国の行う統計調査の中で最も重要とされ、統計法において56の調査が指定されております。
 調査方法、調査対象等につきましても、それぞれ細かく規定されており、その変更には総務大臣が承認が必要となるものでございます。
 国の行う各種施策の判断材料となる重要な統計調査において適切な処理がなされず、国の重要な施策に影響を及ぼしたとすれば、統計調査の信頼性を損ねることとなり、大変憂慮すべきことだと思っております。 

○翁長俊英 議長 
 徳盛仁市民文化部長。
○徳盛仁 市民文化部長 
 代表質問の3番目、(3)についてお答えいたします。
 平成30年3月末の那覇年金事務所からの資料によりますと、本市での国民年金受給者の平均年金額は年間約64万2,000円、月平均約5万3500円となっております。
 平成30年11月末の生活保護受給者数は1万2,793人、そのうち65歳以上の高齢者数は6,434人で、全体の50.3です。
 また、65歳以上の生活保護受給者のうち公的年金の受給者数は2,654人で、その割合は41.2はでございます。
 生活保護受給者以外の無年金者の実態については、確認できない状況となっております。

○翁長俊英 議長 
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 古堅茂治議員の代表質問の3番目の(4)についてお答えいたします。
 平成31年度予算案の防衛費については、防衛省の発表によりますと5兆2,574億円となっております。
 そのうち日米同盟強化及び基地対策等として、米軍再選関係経費2,540億円、SACO関係経費172億円、基地周辺対策費1,162億円、在日米軍駐留経費負担1,987億円、施設の借料・補償経費等1,462億円の合計7,323億円となっております。 
 また、外務省の発表によりますと、国債や借入金などを合わせたいわゆる国の借金は、昨年末の時点で1,100兆5,266億円となっております。

○翁長俊英 議長 
 新里博一健康部長。
○新里博一 健康部長
 古堅茂治議員の代表質問の4番目、那覇市立病院の建て替えについてのご質問に順次お答えいたします。
 まず、1点目の市立病院の役割と必要性についてですが、那覇市立病院の主な機能としましては、救急告示病院として24時間365日救急医療を提供しており、特に小児救急では24時間小児科専門医が常駐しております。
 また、ハイリスク妊産婦や重症新生児等に対する周産期医療の提供、災害時における被災地へのDMATの派遣を行っております。
 さらに、地域がん診療連携拠点病院として厚生労働省の指定を受け、高度で質の高い医療の提供を行うことや、地域医療支援病院の承認を受け、地域医療を担う中核病院の役割を果たしております。
 以上のように、那覇市立病院は地域住民に救急医療及び高度医療を初めとした医療を提供するとともに、地域の医療機関及び市と連携して住民の健康の維持及び増進に寄与することを目的とし、那覇市民に安心・安全な医療を提供することが、その役割と必要性であると認識しております。
 2点目の建て替えの必要性につきましては、那覇市立病院が開設から38年余が経過し、施設設備の老朽化により患者の快適環境及び入院病棟の新耐震基準不足の課題等があり、病院の建て替えは急務であると考えております。
 那覇市立病院は公的医療機関としての役割を担っていることから、本市としましても今後とも重要な市民の医療サービスを充実させるためにも、建て替える必要があると認識しており、那覇市立病院が作成しました地方独立行政法人那覇市立病院新病院建替基本構想(案)につきましては、設立団体である本市との調整を重ね、現在は1月22日よりパブリックコメントを行っている状況でございます。
 建て替えのスケジュールにつきましては、2019年度までに基本計画、基本設計を策定し、2020年度をめどに実施設計の策定を行い、建築工事等を経て2024年度の竣工、2025年度に新病院の開院をめざすスケジュールとなっております。
 3点目の建て替えの事業主体についてですが、今後の建て替え事業につきましては、地方独立行政法人那覇市立病院を事業主体として進めていくことを提案してございます。
 その理由の1つ目に、施設の建て替えについては医療についての専門的かつ高度な知識が必要であり、医療現場の現状を深く理解していることで、効率的かつ高品質な施設建設ができること。
 2つ目に、地方独立行政法人の特性である自律性・自主性を生かし、事業の進捗や多様な発注方式が可能となることなどから、市立病院が事業主体となり本市は事業推進を支える方向で進めることが望ましいとの考え方でございます。

○翁長俊英 議長 
 名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長 
 古堅茂治議員の代表質問の5番目、経済振興についてのご質問に順次お答えいたします。
 初めに、(1)MRO施設運用及び那覇港総合物流センターにおける雇用効果・産業創出等についてお答えいたします。
 那覇空港内で昨年11月に完成し、ことし1月より本格稼働しております航空機整備施設、いわゆるMRO施設は東アジアの中心に位置する本県の地理的優位性を発揮し、力強く成長を続けるアジアの航空需要を取り込む重要な拠点であり、その周辺にはパーツ製造などの関連する産業が群をなして立地する航空機整備産業クラスターが形成されることが期待されます。
 県の試算によると経済波及効果は約291億円で、雇用は約400人を見込んでいるとのことです。
 また、現時点での就業者は航空整備士など230人で、約3割が県出身者となっているとのことです。
 また、那覇新港ふ頭で整備中の那覇港総合物流センターについては、ことし5月から事業開始が予定されております。那覇港を拠点とした物流の高度化を図るとともに、流通加工等の新たな価値を生み出す付加価値型産業の集積が期待されております。
 同センターの機能として、県内で水揚げされた鮪の県外出荷等を想定したマイナス60度の超低温倉庫の運用が計画され、水産物の新たな販路拡大も見込まれるものと考えております。
 那覇港管理組合によりますと、同センターの雇用予定者数は56人で、稼働による経済波及効果は事業着手前の試算で約423億円を見込んでいるとのことです。
 次に、(2)IT産業の現状とその振興施策の展開についてお答えいたします。
 本県のリーディング産業として着実に成長を続けるIT産業の2017年度の県内における立地企業及び雇用者数については445社、2万9,379人となっており、うち本市においては約63%の288社、雇用者数1万3,194人となっております。
 また、県内のIT産業の売上高は県によりますと、前年比1.8%増の4,361億8,900万円と過去最高を記録し、うち本市は2分の1の約2,200億円と伺っております。
 本市のIT振興施策といたしましては、企業誘致、創業まもない企業に対する支援などの事業を展開しております。
 さらに、去る2月13日に一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センターと本市の間で、相互の人的・物的・知的資源を有効に活用して協力することにより、本市のIT振興を図り、IT利活用促進による、よりよい社会づくり及び地域社会発展への貢献を目的に包括連携協定を締結したところでございます。
 次に、(3)ジャイアンツ那覇キャンプの経済効果につきましては、昨年8月にりゅうぎん総合研究所が発表しました沖縄県内における2018年プロ野球春季キャンプの経済効果によりますと、県内全体の経済効果は過去最高となる122億8,800万円に上ったとのことでございます。
 今回の発表では、個別球団ごとの経済効果は示されておりませんが、昨年度のジャイアンツ那覇キャンプは初めて1カ月間キャンプが実施されたことに加え、キャンプ期間中の観客数も一昨年度を上回ったことから、一昨年度の経済効果22億3,000万円に近い効果はあったものと考えております。
 次に、(4)ジャイアンツ公式戦の開催につきましては、多くの市民・県民が待ち望んでおり、さらに県外からの観光誘客にもつながるものと考えておりますので、来年のキャンプ10周年に向け、球団及び関係者との調整を図ってまいりたいと考えております。
 次に、(5)夜型観光コンテンツの開発についてお答えをいたします。
 那覇観光においては、夜型観光コンテンツの少なさが指摘されており、本市におきましても観光客の市内滞在日数の延長と市内消費額増加を図るため、平成31年度新規事業といたしまして、「なはでナイト」開発事業を実施いたします。
 本事業は音楽や演劇などの舞台公演、歴史や文化などの体験型コンテンツ、プロジェクションマッピング等を活用したライトショーや屋外での飲食など、多様な観光コンテンツの先進事例を参考にしながら、市内施設の有効な活用方法についても調査・研究を行い、本市における夜型観光コンテンツの開発につなげていきたいと考えております。
 最後に、(6)首里当蔵公社住宅跡地への拠点整備についてお答えいたします。
 同土地への染物と織物を中心とした拠点整備につきましては、平成30年7月25日付け、琉球びんがた事業協同組合と那覇伝統織物(首里織)事業協同組合の2組合から市長宛て、琉球びんがた、那覇市伝統織物首里織、拠点施設整備のための土地取得にかかる要請がなされております。
 本市といたしましても、首里地域での拠点整備は伝統工芸産業の振興や観光振興、ひいては地域の活性化に資するものと考えており、同土地の取得に向けて取り組む計画としております。
 平成31年度は首里当蔵公社住宅跡地整備事業として、住宅解体工事終了後に必要な不動産鑑定評価を行う予定でございます。

○翁長俊英 議長 
 徳盛仁市民文化部長。
○徳盛仁 市民文化部長 
 代表質問の6番目、文化振興について順次お答えします。
 初めに、(1)文化芸術基本条例の制定につきましては、次年度の策定に向けて現在取り組んでおります文化振興基本計画とあわせて、条例の制定に向けた作業を進めているところです。 
 次年度は、那覇市の文化について考える市民ワークショップを経て、条例の素案を策定し、パブリックコメントの実施、文化行政審議会に諮り、市長へ答申後、2020年2月定例会へ条例案を提出する予定でございます。
 次に、(2)管理運営、開館に向けた取り組みについてお答えします。
 新文化芸術発信拠点施設の管理運営につきましては、平成29年度に策定しました管理運営実施計画をもとに、施設の安定的な運営体制の構築と維持管理費の適性を図るため、開館後は当面直での運営を想定しております。
 運営体制につきましては、施設の理念や果たすべき役割を実施し、推進していくため、劇場、音楽堂などでの企画運営の実務経験を持つ専門家を次年度より事業部門の責任者として配置することを予定しております。
 また、管理運営実施計画では、2020年度は開館に向けた準備業務を12人体制、2021年度は37人程度が必要になると見込んでおります。
 今後、雇用形態については一部委託の可能性等も含め、関係部局と検討を進めてまいります。
 開館に向けた取り組みにつきましては、今年度は専門的の意見を伺いながら、プレ事業や開館記念事業といった事業計画の検討を進めております。
 具体的には、市民の機運を高めるため、より多くの市民が参加できるプレ事業を検討しており、出演者を市民から公募し、数カ月前の練習を経て公演を行う市民参加型の事業を実施する予定です。
 また、次年度での施設の設置条例の制定に向けて、利用規則の検討などに取り組んでおります。
 施設の使用料につきましては、施設の理念や近隣文化施設の状況等を踏まえ、本市の定める受益者負担の適正化に関する指針の考え方に基づき、安定的かつ継続的な運営を可能とする料金体系を検討してまいります。
 最後に、(3)組踊上演300年の本市の取り組みについてお答えします。
 本市では、300周年記念事業の一環として、歴史博物館において組踊の大家として知られる金武良仁・良章親子の資料展「金武家資料展」を開催しており、去る2月10日には組踊と那覇のまちをかかわりについて学ぶギャラリー文化講座「組踊と那覇」を開催したところです。
 また、去る1月19日と20日にパレット市民劇場にて開催した組踊公演には、約3カ月半のワークショップで組踊を学んだ子どもたちによる公演と同時に、那覇市民ギャラリーにて約1週間の展示会を実施いたしました。
 組踊公演では、両日満員となる盛況ぶりで、若手実演家の創作組踊「さるかに合戦」では、会場が笑いと感動に包まれ、大きな拍手と歓声が実演者に送られました。
 今後も、多くの子どもたちが興味と持って楽しく組踊を体験できるワークショップを継続的に実施し、組踊の継承と発展に取り組んでまいります。

○翁長俊英 議長 
 奥間朝順教育委員会学校教育部長。
○奥間朝順 教育委員会学校教育部長
 古堅茂治議員の代表質問7番目、性の多様性を尊重するまちづくりについて答えいたします。
 本年2月に制服の選択についての調査を行いましたところ、本人または保護者の申し出により、制服の選択が可能な中学校が3校、また、次年度検討する中学校が2校ありました。
 教育委員会といたしましては、昨年度策定した学校におけるLGBTへの配慮に関する指針の中に、各中学校が性別に関係なく制服を選択できるような環境づくりを支援するための内容を明記してまいりたいと考えております。

○翁長俊英 議長 
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 古堅茂治議員の代表質問8番目、男女参画行政等についてお答えいたします。
 第3次那覇市男女共同参画計画と那覇市配偶者等からの暴力防止及び被害者支援に関する基本計画の改定に当たり、より多面的にご審議いただくため、男女共同参画会議委員の分野、範囲を広げ、委員を7人から17人に増員しております。
 次期計画の第4次那覇市男女共同参画計画では、DV防止計画を統合し、また、「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言(通称:レインボーなは宣言)の趣旨・基本理念を盛り込み、女性活躍推進法における本市の女性活躍推進計画としても位置づけた計画として、今年度中に策定する予定でございます。

○翁長俊英 議長 
 城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長 
 古堅茂治議員の代表質問の9番目、環境・建設行政について答えいたします。
 ことしの1月30日に周辺の3つの自治会の皆様から、当該砂販売所の今年度内の操業停止についての是正計画書及び公害防止に関する協定書の完全な履行に関する要請がございました。
 その要請には、まちなみ共創部長である私と環境部長も立ち会っております。
 その席で、本市では定期的に当該砂販売所を訪問し、現場の状況確認とともに、当該事業者に対して今年度内の操業停止の意思確認を行っていること、それと昨年の台風24号で当該砂販売所の塀が破損し、隣接家屋の窓ガラスが割れるなどの被害があったため、その対応と安全対策を行うよう要請したこと、また、最近は事業活動が縮小の傾向にあることを確認していることなど、これまでの指導状況についてご説明を申し上げました。
 本市といたしましては、庁内関係部間で連携を密にしながら、当該砂販売所の操業停止に向けた取り組みを注視し、その間の安全対策についても適切な処置を講じるよう継続して指導してまいりたいと考えております。
 以上です。

○翁長俊英 議長 
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 城間市長の施政方針に込めた新たな一歩を踏み出す熱い思い、決意、高く評価いたします。
 急務となっている市立病院建替えについて、本市における災害拠点病院のあり方と市立病院のかかわりについて伺います。

○翁長俊英 議長 
 新里博一健康部長。
○新里博一 健康部長
 災害拠点病院は、災害時に多発する重篤救急患者の救急医療を行うなど大規模災害医療に備える県指定の病院で、本市内では沖縄赤十字病院のみが指定されております。
 現状での那覇市立病院は、耐震性不足等の課題があり、災害拠点病院の要件を満たしておりませんが、本市の人口規模や公共性の観点等から、さらなる地域災害拠点病院の必要があると考えており、市立病院の建て替えに当たりましては、地域災害拠点病院を目指すこととしております。

○翁長俊英 議長 
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 次に、大事な発注方式ついて伺います。

○翁長俊英 議長 
 新里博一健康部長。
○新里博一 健康部長
 那覇市立病院建て替えの発注方法につきましては、事業主体を市立病院をすることから、同院が検討を進める予定としております。
 市立病院におきましては、専門的な見地から建て替え事例である県内や県外地方公共独立行政法人等の視察を行うなど、情報の収集を行ってまいりました。
 発注方式といたしましては、分離分割方式や工事一括発注方式、設計段階から施行者が関与するECI(コントラクター・インボルブメント)方式、設計・施工一括発注方式(デザインビルド方式を含む)等について、総工費縮減や病院建て替え後の施設管理者等の観点から検討を進め、総合的に判断した上で決定されるものと考えております。

○翁長俊英 議長 
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 32万市民を初め、県民の命と健康を守るためにも、市立病院は本市になくてはならない市民の大事な宝です。市立病院を初め関係部局の皆さん、頑張ってください。
 次に経済振興です。
 経済を担う人材育成への取り組みを伺います。

○翁長俊英 議長 
 名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長 
 第4次産業革命によってもたらされる革新的技術と、世の中に眠っている豊富なリアルデータの収集・分析・活用によってさまざまな社会課題の解決を図り、そこからまた新たな高付加価値を創造するデータサイエンティストのような高度人材は、今後ますます必要となるとされております。
 本市では、今年度から実施している地域未来投資事業において、将来の産業を担うIT関連企業や観光関連企業の在勤者を対象にデータサイエンティスト人材養成講座を開催し、第4次産業革命分野の成長促進及びそれに資する人材の育成支援に取り組んでおります。
 あわせて、本市の産業振興を担う次世代の方々を対象としたセミナーの開催や、小学生を対象としたプログラミング講座を通してキャリア教育支援及び人材育成支援を実施いたしました。
 今後も人材育成支援に係る事業を継続するとともに、次年度は、市内経営基盤強化事業において人材育成やスキルアップへの取り組み支援に関する新メニューを創設するなど、人材育成を柱に那覇を支える働く人の支援策について取り組んでまいりたいと考えております。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 人材なくして経済発展なしです。頑張ってください。
 全国の中核市での経済振興関連予算額の比較を伺います。

○翁長俊英 議長
 名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
 中核市市長会発表の都市要覧によりますと、平成28年度全国中核市48市における経済振興関連予算額の平均は66億8,507万1,000円となり、歳出決算額に占める割合の平均は約5%となっております。
 本市の状況につきましては、経済振興関連予算額約11億9,300万円で、歳出決算額に占める割合は約1%となっております。
 本市と他都市における状況は異なり、一概に比較することはできませんが、今後も他都市の施策事業の分析を行いつつ、施策事業の展開に必要な予算の確保について関係部署と調整しながら取り組んでまいりたいと考えております。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 予算が少ない中で、経済観光部は知恵と力を発揮して、効果あるさまざまな施策を積極的に展開しています。高く評価いたします。
 そこで、担当の知念副市長に伺います。本市の経済振興における課題についてお答えください。

○翁長俊英 議長
 知念覚副市長。
○知念覚 副市長
 お答えいたします。
 本市の経済振興において、急ぎ対応すべき課題、さまざまあるんですけども、このあたり子どもの貧困というのは重要かなと思っています。親の生活基盤を安定させるための施策の展開が必要だと考えております。
 その他、全産業における企業の人手不足、全国平均と比較し高い非正規雇用率や廃業率、低い県民所得や事業承継、それから新事業展開の資金調達、企業の中枢を担う中核人材の育成や高い専門性や技能を要する有資格者の育成、さらに全国ワーストの交通渋滞による経済損失、労働市場における人口減少などが課題であるというふうに考えております。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 知念副市長、なはけいざいMAGAZINE、副知事との対談、見事でした。稼げる那覇市、元気ある那覇市づくりへ、経済振興、課題克服に頑張ってください。
 次に、文化行政について、新市民会館の運用については、文化芸術の力を活かした他分野との連携が重要だと考えます。どのような事業展開を計画していますか、伺います。

○翁長俊英 議長
 徳盛仁市民文化部長。
○徳盛仁 市民文化部長
 平成29年度に改正された文化芸術基本法では、文化芸術の振興に加え、教育、福祉、観光、まちづくり、国際交流、産業、その他の各関連分野における施策に取り組むことが盛り込まれております。
 将来を担う子どもたちに文化芸術に触れてもらうワークショップや、観賞事業での教育分野との連携、劇場に足を運ぶことができない方々へのお出かけ公演などの福祉分野との連携、観賞前後に周辺を散策していただくための商店街との連携といった、文化芸術を通した他分野への波及効果を視野に入れた事業展開を計画してまいります。
 また、本市においても行政内の連携を図るため、全ての部長で組織する那覇市文化振興基本計画策定委員会を設置し、当委員会の中で基本計画の策定に向けて議論していく予定でございます。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 多様な連携、事業展開の計画を高く評価いたします。
 次に、事業展開の推進役となる専門員の配置について伺います。

○翁長俊英 議長
 徳盛仁市民文化部長。
○徳盛仁 市民文化部長
 新文化芸術発信拠点施設は、地域文化を創造し、発信する優れた文化芸術に触れる、育て、交流することを実践し、社会包摂や教育や福祉、観光や経済などの他分野との連携といったことも取り入れながら、文化芸術を通じて人やまちを元気にし、魅力ある那覇市を形成することを目指しております。
 このような施設の理念や果たすべき役割を実施し、推進していくためには、文化芸術に関する知識だけではなく、企画立案能力、経営力、文化芸術関係者とのネットワーク、さらには公的助成金の活用による文化事業の充実化など、深く広い専門能力が求められます。
 このため、劇場、音楽堂等での企画運営の実務経験を持つ専門家を、次年度より事業部門の責任者として配置することを予定しております。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 頑張ってください。
 次に、砂販売所の件です。この問題、地域住民の粘り強い取り組みと、地域住民から提出された、良好な居住及び教育環境の実現を求める陳情を本市議会で採択したことが大きな力となり、関係部署の頑張りを促し、事業者の理解を得て、操業停止を約束する是正計画、公害防止協定の締結となっています。関係部署の頑張り、評価いたします。
 そこで、昨年、台風被害も発生しています。台風シーズン前にも操業停止ができるよう働きかけ、さらなる指導に力を尽くしてください。
 改めて部長の決意を伺います。

○翁長俊英 議長
 城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長
 お答えいたします。
 本市といたしましては、議員おっしゃるように定期的な指導を継続して、期間内、期限内での操業停止が図られること、それと安全性についても確保できるように、関係部局、連携して指導してまいりたいと考えております。以上です。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 地域住民の要請に応えて、一日でも早く操業停止ができるよう頑張ってください。
 次に、県民投票について、投票資格者、投票方法、期日前投票の説明を求めます。

○翁長俊英 議長
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 県民投票の投票資格者は、平成31年2月13日時点で日本国籍を有する満18歳以上の者で、沖縄県内の一つの市町村の区域内に引き続き3カ月以上住所がある者で、投票資格者名簿に登録されている方でございます。
 投票方法は、普天間飛行場の代替施設として、国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立てについて、賛成の方は、「賛成」の欄に○の記号を、反対の方は、「反対」の欄に○の記号を、賛成または反対のいずれでもない方は、「どちらでもない」の欄に○の記号を1つだけ記入する方法となっております。
 また、現在、期日前投票を実施しております。期日前投票は、本庁舎1階、首里支所、真和志庁舎、サンエー那覇メインプレイス及びイオン那覇店で、投票日前日の2月23日まで行っています。時間は、本庁舎が午前8時半から午後8時まで、首里支所と真和志庁舎が午前9時から午後6時まで、サンエー那覇メインプレイスとイオン那覇店については午前10時から午後8時まで行っております。

○翁長俊英 議長
 古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
 県民投票は、沖縄の心を貫く県民と新基地建設を強権的に強行する安倍自公政権との闘いとなっています。
 基地は沖縄の経済発展の最大の阻害要因です。新たな基地は沖縄に必要ありません。
(「そうだ」と言う者あり)
 ウチナーンチュの誇りと尊厳にかけて、安倍強権政治への怒り、埋立反対の圧倒的県民意思を日米両政府に突きつけていこうではありませんか。
 県民の闘い、国内外の埋立反対の世論の高まりに追い込まれているのは安倍自公政権です。県民投票で、沖縄の民意を踏みつける、沖縄県民を愚弄する安倍自公政権の強権政治に、圧倒的な埋立反対に〇で、ウチナーンチュの怒りの意思を突きつけていこうではありませんか。
 そして、オール沖縄・オール日本、市民と国政野党が本気に共闘して、参議院選挙で安倍自公政権を倒していこうではありませんか。
 ウチナーンチュ、ウシェーティ ナイビランドー(沖縄県民を、ないがしろにしてはいけませんよ)。
 マキティー ナイビランドー(負けてはいけませんよ)。
 クヮ ウマガヌ タミニ(子や孫のために)ウヤ ファーフジ ヌウムイ(先祖の思いを)チムニ スミティ(心に刻んで)ヌチカジリ チバラナ ヤーサイ(命の限り頑張っていきましょう)。
 一緒に基地のない平和で誇りある豊かな沖縄づくりに頑張ってまいりましょう。終わります。 以上

2019年那覇市議会2月定例会
2月18日
日本共産党代表質問
湧 川 朝 渉

○湧川朝渉 議員
 ハイサイ、日本共産党の湧川朝渉です。引き続き代表質問を行います。
 まず初めに、
1.子ども・子育て政策について質問を行います。
 (1)待機児童問題は、これまで保育施設の整備を進め、施設数を約1.9倍に、定員は約1.5倍へと大幅に引き上げたことを高く評価します。
 待機児童を解消するための第2次那覇市子ども・子育て支援事業計画の策定について伺います。

 (2)保育士を確保するための新規事業、保育士保育料軽減事業、潜在保育士就業体験事業などの概要と効果を伺います。

 (3)こどもみらい部に新設するこども教育保育課の概要と効果を伺います。

 (4)新設する子ども家庭総合支援拠点の概要と効果について伺います。

2.教育行政について質問を行います。
 (1)全小中学校へ導入する校務支援システムの概要と効果を伺います。

 (2)全中学校区に配置する子ども寄添支援員の概要と効果を伺います。
 
3.福祉行政について質問を行います。
 (1)災害時における避難行動要支援者への対応について、当局の取り組みを伺います。

4.介護保険について質問を行います。
 (1)介護の地域包括ケアシステムの構築及び充実について、取り組みを伺います。

 (2)24時間体制の定期巡回・随時対応型訪問介護看護について伺います。

 (3)第8次なは高齢者プランの策定について、当局の取り組みを伺います。

 (4)障がいのある方への福祉サービスの継続について、当局の見解と対応を問うものです。

 (5)地域密着型特別養護老人ホームの増設について取り組みを伺います。

5.福祉行政について質問を行います。
 なは障がい者プラン策定の取り組みについて問うものです。

6.健康づくりについて質問を行います。
 (1)2歳児の歯科健康診査の概要と効果について伺います。

 (2)骨髄移植などによる免疫が消失した20歳未満の市民への予防接種再接種への助成について、概要と効果を伺います。

 (3)大腸がん検診の無料化について、概要と効果を伺います。

 (4)妊婦歯科健康診査への助成について、概要と効果を伺います。

7.消防行政について質問を行います。
 消防力の強化・整備について、見解と対応を問うものです。

8.防災行政について質問を行います。
 那覇市地域防災計画の全面的な見直しについて、概要を伺います。

9.国民健康保険制度について質問を行います。
 国が、沖縄いじめとも言える沖縄に不利となる前期高齢者財政調整制度を押しつけています。
 また、前期高齢者交付金は全国平均の約4分の1程度しかなく、2017年度までに沖縄県全体で849億円、那覇市は161億円もの負担増が押しつけられています。
 現在、国保連合会理事長に就任されている城間市長の取り組みを伺います。
 あとは、質問席で行います。

○翁長俊英 議長
 城間幹子市長。
○城間幹子 市長
 湧川朝渉議員の代表質問の9番目、国民健康保険制度について私のほうからお答えをいたします。
 2008年度に創設された前期高齢者財政調整制度は、その算定方法が、国保加入者全体に占める65歳から74歳までの前期高齢者の加入割合に応じて交付金が配分される制度となってございます。
 本県は、先の地上戦などの影響で前期高齢者の数が少なく、当該制度が創設された2008年度から2017年度までの平均加入割合は全国平均の半分程度しかなく、国保加入者1人当たりの交付金は全国平均の4分の1程度でございます。
 このことが財政悪化の大きな要因の一つとなっています。
 そのため、本県市町村国保は、議員ご指摘のとおり、赤字補填のため法定外繰り入れを余儀なくされ、2008年度から2017年度までの10年間で約849億円、本市では161億円を一般会計から国保特会に繰り入れてございます。
 さて、私は、昨年12月12日に沖縄県国民健康保険団体連合会の理事長に就任をいたしました。そして就任後すぐの12月18日には、理事長として、沖縄県副知事、県町村会会長、県市議会議長会会長、県町村議会議長会会長とともに、厚生労働大臣や沖縄及び北方担当大臣などに対し、本市を含む沖縄県市町村国保の財政が悪化した大きな要因は、前期高齢者財政調整制度であることや、一般会計からの多額な繰入金があることなど、国保財政が厳しい状況をしっかり訴え、沖縄の特殊事情に配慮した財政支援について強く要請したところでございます。

○翁長俊英 議長
 末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
 湧川朝渉議員の代表質問の1.子ども・子育ての政策について順次お答えいたします。
 初めに、(1)の第2次那覇市子ども・子育て支援事業計画の策定についてお答えいたします。
 本市では、子ども・子育て支援法に基づき、那覇市子ども・子育て支援事業計画を策定しておりますが、現計画が次年度で終了することから、第2次となる計画の策定を進めているところでございます。
 今年度の取り組みといたしましては、1月に那覇市内の就学前児童がいる4,000世帯に対し、那覇市子ども・子育てに関するニーズ調査を実施いたしました。当該調査につきましては、調査の精度を高めるため、市全域を網羅するように実施する保育園などを選定し、施設を通して保護者アンケートを実施するとともに、保育園などを利用していない在宅児童に対しても郵送により実施しております。
 また、放課後児童クラブについても同計画の対象となることから、小学校児童3,000件を対象に、市内全36小学校を通じて調査を実施しております。
 さらに、認可保育園などの事業者の意見なども計画に反映させるため、事業者へのアンケート調査も年度内に行う予定です。
 次年度については、今年度実施したニーズ調査の集計結果などを踏まえ、教育保育施設の目標整備数や子育て支援施策の必要量を検討し、子ども政策審議会への諮問やパブリックコメントなどを経て、計画を策定する予定となっております。
 次に、(2)保育士確保のための新規事業の概要と効果についてお答えいたします。
 保育士不足は、本市のみならず全国的な課題であると認識しております。
 そこで、本市では、今年度から本市の単独事業として実施した潜在保育士の就職応援給付金事業に加え、新たな単独事業として、潜在保育士の就業復帰に向けた3つの事業を新年度に実施する予定で予算を計上しております。
 まず、初めに潜在保育士就業体験事業ですが、これは離職期間が長いなどの理由で、保育士として就業することに不安のある潜在保育士に対し、オープン保育を開催し、その後保育実習、就業相談を実施するとともに、その間の給与相当額を市が負担する事業となっております。
 次に、働き方改革支援事業ですが、これは保育士不足の解消に加え、既存職員の就労環境改善などを目的として、介護や子育て中の潜在保育士のニーズを踏まえ、週10時間から30時間程度の短時間就労保育士を雇用した保育園などに対し補助を行う事業となっています。
 最後に、保育士保育料軽減事業ですが、これは2歳までの未就学児を持つ潜在保育士が保育士として就業する場合に、保育料の一部を補助する事業となっています。
 これらの新規実施予定事業は、沖縄県保育士・保育所総合支援センターやハローワーク、那覇市社会福祉法人立認可園園長会などとの意見交換を踏まえて検討した内容となっており、保育士として復職することに躊躇していた潜在保育士の復職のきっかけになるものと考えており、保育士確保につながるものと期待しております。
 次に、(3)の次年度、こどもみらい部に新設するこども教育保育課についてお答えいたします。
 こども教育保育課は、認可保育園や認定こども園などを初め、認可外保育施設の教育や保育内容について支援するとともに、指導、助言を行うことを主な業務としております。
 本市においては、これまで待機児童解消のため、保育の量的な拡充に取り組んでまいりました。その結果、教育・保育施設は、平成27年度比で約1.9倍に増加しており、その種類も認可保育園を初め、認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事業など多岐にわたっております。
 本市としては、今後は認可外保育施設を含めて、本市全体の就学前の教育・保育施設を等しく支援し、必要に応じ助言や指導を行うことが肝要であり、それは一元的に取り組むことが望ましいと考えていることから、このたび新しい課の設置を行うものです。
 こども教育保育課においては、経験豊富な保育教諭や保育士などを現在より増員して配置し、よりきめ細やかな指導や充実した研修を実施することにより、本市の教育・保育の質をさらに向上させることができるものと考えております。
 なお、障がい児及び発達に支援を必要とする児童を対象とする子ども発達支援センターも、こども教育保育課の所管となります。
 最後に、(4)子ども家庭総合支援拠点の概要と効果についてお答えいたします。
 平成28年度の児童福祉法改正により、市町村は児童及び妊産婦等に対する必要な支援を行うための子ども家庭総合支援拠点の整備に努めることとされました。
 また、昨年3月の東京目黒区での事件を受けて、12月に政府が決定した児童虐待防止対策体制総合強化プランにおいては、2022年度までに全市町村に支援拠点を設置することが目標として示されました。
 本市では、これまでも子育て支援室において、一般的な子育てに関する相談から児童虐待に関する相談まで、子どもとその家庭等に対する相談全般への対応、リスクの高い要保護児童や特定妊婦等への支援、関係機関との連絡調整などを行ってまいりました。
 また、多様化する相談内容に対応するため、平成25年度以降、現在までに臨床心理士を含む正規職員2人、家庭相談員2人を増員し、専門性の充実を図ってまいりました。
 さらに、新年度は児童虐待に対応する相談員を2人増員するとともに、県内初となる子ども家庭総合支援拠点を国の目標を前倒しして設置をいたします。
 本市としましては、これまでの取り組みを継続し、体制の強化に努めていくことにより、児童虐待の未然防止及び早期発見・早期対応という市町村に求められている機能を担うことができるものと考えており、今後ともきめ細やかな対応に努めてまいります。

○翁長俊英 議長
 奥間朝順教育委員会学校教育部長。
○奥間朝順 教育委員会学校教育部長
 湧川朝渉議員の代表質問の2番目、教育行政について(1)校務支援システムについてお答えいたします。
 校務支援システムは、指導要録の作成、定期テストの成績処理、通知表や高校入試の際の帳簿作成等の基本データをシステムにより共有し、効率的に校務処理を行うものでございます。
 校務支援システムを導入することで教職員の負担軽減につながり、教材研究の時間や児童生徒に向き合う時間の確保が図られると考えております。
 予算につきましては、実施計画において、校務支援システム事業として、2019年度は2,974万6,000円、2020年度、2021年度は3,796万4,000円の計画となっております。
 現在、校務支援システム導入検討委員会を立ち上げ、教職員の意見を反映させ、ことし8月の運用開始を目指し、検討を進めております。
 次に、(2)子ども寄添支援員についてお答えいたします。
 子ども寄添支援員は、市内17中学校区において、学校や行政、関係機関と連携して、貧困家庭にある児童生徒を支援するスクールソーシャルワーカーでございます。
 支援員は、1人当たり中学校1校、小学校2校ないし3校を担当しており、学校を訪問して支援が必要な児童生徒の情報を把握し、家庭へのアプローチ方法等の支援について、学校長及び関係教員、教育相談支援員などと調整を図りながら取り組んでいるところでございます。
 事業の効果としましては、無料学習塾や自立支援教室むぎほ学級等への居場所へつなぐ児童生徒への直接的支援のほか、保護者に対する就学援助等の手続や就労支援等、家庭への働きかけができたことでございます。
 スクールソーシャルワーカーの配置が充実したことで、支援が必要な児童生徒へ迅速にかかわることができ、学校、行政、民生委員・児童委員等、児童生徒にかかわる関係者間の役割調整が図られるようになってきております。以上です。

○翁長俊英 議長
 長嶺達也福祉部長。
○長嶺達也 福祉部長
 代表質問の3番目、福祉行政についてお答えいたします。
 今年度の避難行動要支援者対策事業の取り組みとしましては、銘苅小学校区をモデル地区とした事業をスタートし、これまで専門家による防災講話やワークショップ、車椅子などの道具を用いた要支援者の避難誘導方法の講習等を行い、今月27日には講座受講者による活動発表を行う予定であります。
 また、銘苅小学校区まちづくり協議会と避難行動要支援者名簿情報の共有を行うため、銘苅小学校区に居住している避難行動要支援者703人に対し、自力避難が可能か、個人情報を外部提供してよいかの確認を行う同意書を送付いたしました。同意の返信があった方に対し、今年度策定した個別避難計画を送付し、ご自身の避難計画について作成していただきました。
 福祉避難所設置運営マニュアルにつきましては、年度内の策定を目指し取り組んでおります。
 次年度の取り組みにつきましては、引き続き地域の避難支援体制づくりの取り組みを広げるため、モデル地区事業を銘苅小学校区以外に、さらに1校区増やせるよう、現在関係課と調整を行っているところでございます。
 また、避難行動要支援者事業について、市民の皆様へ広く周知を図るため、パンフレット作成や市民の友への折り込み記事の掲載を行います。
 その後、避難行動要支援者のうち特に支援が必要と思われる介護度の高い方や障がいの程度の重い方約8,000人に対し、個人情報の外部提供についての同意書、個別避難計画の送付を行います。
 そのほか、福祉避難所設置数の拡充を行い、避難行動要支援者の避難支援体制の構築に取り組んでまいります。
 次に、代表質問の4.介護保険について順次お答えします。
 (1)介護の地域包括ケアシステムの構築及び充実については、第7次なは高齢者プランに基づき取り組みを推進しているところでございます。
 平成31年度は18カ所に増設した地域包括支援センターを拠点として、地域の高齢者の総合相談や支援、独居高齢者の実態把握や介護予防事業等のさらなる充実に取り組んでまいります。
 また、今後増加が予測されている認知症につきましては、地域の集いの場としての認知症カフェの充実、認知症の理解と応援者を増やす認知症サポーターの養成及び認知症予防教室等施策の推進に努めてまいります。
 さらに、住民や民生委員、医療、介護関係者等で構成される地域ケア会議の充実を図り、地域住民や企業など、幅広いネットワークの構築に向け取り組んでまいります。
 (2)24時間体制の定期巡回・随時対応型訪問介護看護につきましては、第7次なは高齢者プランに基づき、2018年7月に公募により1事業者を選定し、2019年度に開業予定となっております。また、2019年度にはさらに2事業者の公募を予定しており、引き続き整備に努めてまいります。
 (3)第8次なは高齢者プランの策定につきましては、現在の第7次なは高齢者プランの計画期間が2020年度で終了することから、2019年度に基礎調査を行い、2020年度に国から示される基本方針を踏まえ、第7次なは高齢者プランをベースに、2021年度以降の新たな第8次なは高齢者プランの策定に取り組んでまいります。
 (4)障がいのある方への福祉サービスの継続については、障がい福祉サービスを利用されていた方が65歳到達後に介護保険サービスを利用する場合においても、なじみの事業所を継続して利用できるよう、いわゆる共生型サービスが2018年度に創設されました。
 本市においても、条例改正を行い、2019年1月に1事業者がサービス提供を開始してございます。
 (5)地域密着型特別養護老人ホームの増設についてですが、地域密着型特別養護老人ホームは、利用できる方が那覇市民に限られる定員29床以下の施設でして、第7次なは高齢者プランに基づき、2019年度に3施設の公募を予定しており、2020年度には87床の増設を見込んでおります。
 次に、代表質問の5についてお答えいたします。
 なは障がい者プランは、那覇市総合計画を上位計画とし、福祉の基本方針となる地域福祉計画等との整合性をとりつつ、市が取り組むべき障害者施策の基本方向を定めております。
 障害者基本法に定める市町村障害者計画と障害者総合支援法に定める市町村障害福祉計画の性格をあわせ持つ6年間の総合的なプランであり、同時に、市民や関係企業、各種団体などが自主的かつ積極的な活動を行うための指針ともなっております。
 現在、2015年度から2020年度までの期間を第4次なは障がい者プランと定めて取り組んでいるところでございます。2021年度からの第5次なは障がい者プランに向けて、次年度に策定業務委託業者の公募・選定を行い、2020年度内のプラン完成に向けて取り組んでまいります。

○翁長俊英 議長
 新里博一健康部長。
○新里博一 健康部長
 湧川朝渉議員の代表質問の6番目、健康づくりについて順次お答えいたします。
 まず、(1)2歳児歯科健康診査についてお答えいたします。
 2歳児歯科健康診査は、1歳6カ月児健診から3歳児検診までの食生活の確立が大事な時期である間の2歳6カ月から3歳未満を対象に、むし歯などの歯科疾患の早期発見や保健指導を実施することで、むし歯の予防など、歯科保健向上を目的として事業実施する予定でございます。
 現在、本市の3歳児におけるむし歯有病者率は低下傾向にあるものの、全国と比較し高い状況にあること、また1歳6カ月児健診のむし歯有病者率は低いんですが、3歳児検診では急増する状況であることを踏まえ、2歳過ぎに歯科健康診査を行うことは重要と考えております。
 歯科健康診査では、仕上げ磨きをする、食事やおやつの時間を決める、定期的にフッ化物塗布をする、かかりつけ歯科医を持つことを周知し、むし歯予防につなげたいと考えております。
 健診は集団検診方式をとり、保健相談や栄養相談等も含めた総合的な歯科健康診査を行うことによって、異常がある場合は、早期に発見し、治療につなげるとともに、生活習慣や育児など、親子が抱える健康課題にも対応できる検診体制に向けて取り組んでおります。
 次に、(2)骨髄移植等により免疫が消失した市民への予防接種の助成についてお答えいたします。
 現在、小児を対象に麻しん、風しんなど、約10種類の定期予防接種を実施しておりますが、骨髄移植等により、それまでに予防接種により獲得した免疫が失われ、予防接種の効果が期待できなくなる場合がございます。
 そのため、必要な予防接種を再接種することがございますが、その費用は、現行の制度においては全額自己負担となっております。
 本市では、市独自の取り組みとして、平成31年度から予防接種法に規定された予防接種の再接種を希望する20歳未満の市民に対し、接種費用の助成を行うことで経済的負担を軽減するとともに、感染症への感染及び発病の予防を図ってまいりたいと考えております。
 次に、(3)大腸がん検診の無料化の概要と効果についてお答えいたします。
 大腸がんは、沖縄県においては、平成25年度ごろから、罹患率、75歳未満の年齢調整死亡率ともに全国ワースト1位から2位と高く、さらに他の部位に比べて低い年齢層の死亡率が上昇傾向にあると報告されております。
 本市の大腸がん検診受診率は、平成28年度の検診費一部自己負担の実施後、低下傾向にございました。
 大腸がんは、特定検診などとあわせて受診することができ、早期発見・早期治療で95%以上が治ると言われております。検診を無料化することで受診率の向上につながり、その結果がんの早期発見に資するものと期待されます。
 無料化の周知広報につきましては、市広報及びホームページの掲載、那覇市医師会を初めとする本市がん検診受託医療機関への周知協力依頼などのほか、年度後半には、未受診者に対し無料化の案内を送付することで周知を図ってまいります。
 最後に、(4)の妊婦歯科健康診査助成への概要と効果についてお答えいたします。
 女性は妊娠すると、ホルモンバランスの変化やつわりによる歯磨き不足などが原因で、歯周病が進行しやすい状態になります。また、歯周病が重症化すると、早産や低体重児出生のリスクが高まると言われております。
 そのため、妊娠中の歯科健康診査1回分を助成し、異常がある場合は早期に発見し治療につなげることで、妊婦の口腔管理能力の向上を図るとともに、安全・安心な出産の支援を目的に、歯科医療機関で診察ができるよう事業実施に向けて取り組んでおります。
 妊娠中は、自分自身の健康への意識が高まる時期で、妊婦歯科健康診査と2歳児歯科健康診査をあわせて実施することは、妊婦自身と生まれてくる子どもの口腔疾患の予防にもつながり、また、早期にかかりつけ医を持つことで、継続した歯科保健指導も可能となり、妊娠中から生まれてくる子どもへの歯科の健康づくりがつながっていくものと考えております。以上でございます。

○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 湧川朝渉議員の代表質問の7番目、消防力の強化・整備についてお答えいたします。
 初めに、毎年増加する救急需要に対応するため、去る1月18日から市内中心部にある中央消防署神原分署に、本市で7隊目となる救急隊を1隊増隊いたしました。それにより、増隊からまだ1カ月程度ですが、市民サービスの向上とあわせ、救急隊1隊当たりの救急出動件数も緩和されるなど、効果があらわれてきております。
 また、本年4月からは、高機能消防指令システムの運用が開始されます。
 同システムは、暴風時など同時に多数入電する119番通報に対応するため、従来の10件受理対応から最大で15件対応になるなど、操作機能を向上させております。災害用高所カメラも従来の2カ所から10カ所に増設され、情報収集機能が強化されます。
 また、本市では、消防ポンプ自動車が出動から放水開始まで6分30秒以内に到達できない地域を解消するため、消防署所の適正配置を計画的に進めており、小禄地域の未到達エリアにつきましては、現在の小禄支所地に支所と合築で(仮称)小禄南出張所を建設し、平成35年度に開所する運びで作業を進めているところでございます。
 なお、同出張所には警防隊1隊を増隊する予定で、12人程度の増員を見込んでおります。
 さらに、真地、識名地域の未到達エリアにつきましては、現在の国場出張所の移転先として、沖縄県立南部医療センター道路向かいの側の旧農業試験場跡地付近に(仮称)識名出張所の建設候補地を模索しているところであります。
 本市は、近年の大規模災害の教訓などを踏まえ、引き続き消防力の整備・強化を行いながら、災害対応力の高いまちの実現を目指しております。

○翁長俊英 議長
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 湧川朝渉議員の代表質問の8番目、那覇市地域防災計画の全面的な見直しの概要についてお答えいたします。
 地域防災計画は、災害対策基本法第42条の規定により、地域における災害の予防、応急対策及び復旧・復興対策を実施することにより、市民の生命、身体及び財産を保護することを目的として、市町村の防災会議が策定する計画となっております。
 平成31年度に予定している同計画の主な見直しの内容につきましては、大規模災害時において災害応急対策が迅速かつ効果的に行われるよう、災害対策本部機能の強化や医療救護体制の整備、環境衛生対策のほか、組織機構改正及び気象統計などの関係資料の更新に伴う見直しなどとなっております。
 市町村地域防災計画は、防災業務計画または当該市町村を包括する都道府県の地域防災計画に抵触するものであってはならないとされていることから、沖縄県地域防災計画との整合性を図りながら、見直しを実施してまいります。
 同計画の見直しのスケジュールにつきましては、事業者に委託して実施することから、平成31年4月に庁内の委員で構成される(仮称)那覇市地域防災計画改正支援業務審査委員会を設置し、その後応募事業者に対する企画提案審査を行い、平成32年3月に那覇市防災会議にて同計画見直し案を審議していただき、策定する予定となっております。
 今後は、毎年実施しております訓練や研修の中で、必要に応じて見直しを図り、これまで以上に実効性の高い計画となるよう取り組んでまいりたいと考えております。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 それでは、再質問を行います。
 まず初めに、子ども・子育て政策についてです。
 新設する子ども家庭総合支援拠点と他の機関との連携強化が必要です。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
 子ども子育て支援室では、市内に所在がある全ての子どもと妊産婦等を支援の対象としており、関係機関や地域住民などからさまざまな相談や情報が寄せられます。そのような相談に対して、本市は家庭が抱える虐待のリスクのアセスメントを行い、育児負担のある世帯は那覇市母子生活支援センターさくらで行っているショートステイ事業などの養育支援サービスにつなぐなどの対応を行っています。
 また、妊産婦に対しては、子育て世帯包括支援センターら・ら・らステーションと連携し、出産前後で支援が途切れることのないよう取り組んでおります。
 そのほか、児童相談所、学校、保育園及び警察などの関係機関で構成される要保護児童対策地域協議会のネットワークを活用し、児童虐待の芽を早い段階で拾い上げ、対応することで、虐待の重篤化や再発防止に努めております。
 子ども家庭総合支援拠点設置後も、相談員の増員により支援に資する地域資源との有機的な連携がより強化され、全ての子どもの身近な相談場所としての機能の強化が図れるものと考えております。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 頑張ってください。
 次に、教育行政について再質問を行います。
 全中学校区に配置する子ども寄添支援員のスキルアップが大切だと思います。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 奥間朝順教育委員会学校教育部長。
○奥間朝順 教育委員会学校教育部長
 お答えします。
 スクールソーシャルワーカーとして活動する上で求められる専門性としましては、社会福祉士、精神保健福祉士の資格を有していることが望ましいとされております。
 そのため、大学職員や福祉・医療等の現場で活躍する職員を講師に招き、ソーシャルワーク論等の知識の習得や、実践的な技術習得のための事例検討等の研修を月1回以上実施し、支援員のスキルアップに取り組んでいるところでございます。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 取り組み、高く評価したいと思います。頑張ってください。
 次に、福祉行政について再質問を行います。
 8,000人の避難行動要支援者への対応は、大変さが想定されます。民生委員などとの連携がとても大切だと思います。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 長嶺達也福祉部長。
○長嶺達也 福祉部長
 いつ起こるかわからない災害に備え、要支援者への平常時からの見守り活動や実態把握を行うため、平成28年度から民生委員・児童委員に対し、避難行動要支援者名簿の提供を行っております。
 平成29年度からは、個人情報の外部提供についての同意書の配布、回収を民生委員・児童委員へお願いをしており、現在までに約2,200人の同意書を回収しております。
 今後も、民生委員・児童委員への要支援者名簿の提供を行い、要支援者への避難支援について協力し、取り組んでまいります。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 頑張ってください。
 それでは、介護行政について再質問を行います。
 今日、認知症の高齢者は462万人とされ、軽度認知障害のある人も400万人いると推定されています。これは、2012年厚労省の調査です。実に高齢者の3人から4人に1人は、認知症か、軽度認知障害という状況です。
 認知症の高齢者に対応する公的介護サービス、介護基盤を抜本的に充実するとともに、認知症の早期発見、診断、初期の相談と家族への支援から終末期のケア、みとりまで、切れ目なく治療と支援を行う医療、保健、福祉の連携体制の構築が大切です。
 2012年、厚労省が認知症の初期対応の重要性を強調する認知症施策の推進計画、5カ年計画、いわゆるオレンジプランを発表したことは、関係者からも歓迎されているところです。
 安価に利用できるグループホームや介護施設の計画的な増設など、認知症の人が地域で暮らせる基盤整備が強く求められています。
 それでは、再質問を行います。
 2015年には、那覇市においても高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。ちゃーがんじゅう課の認知症初期集中支援推進チームと、18カ所に増えた地域包括支援センターや、認知症地域支援推進委員などとの連携、取り組みが大切です。見解と対応を伺います。

○翁長俊英 議長
 長嶺達也福祉部長。
○長嶺達也 福祉部長
 本市における認知症施策の推進につきましては、議員からもご紹介のありました国が策定した認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランに基づき、各地域包括支援センターに配置した認知症地域支援推進員を中心に施策の充実に取り組んでまいりました。
 認知症初期集中支援チームは、医療や介護の専門職や専門医が、認知症の早い段階から認知症の人やその家族を訪問し集中的にかかわることで、自立に向けたサポートを行うことを目的として、ちゃーがんじゅう課に設置されております。
 地域包括支援センターが把握した認知症高齢者を、医療や介護サービスへつなぐなどの支援を行っております。
 平成30年度より地域包括支援センターが18カ所に増えたことで、認知症高齢者の把握や認知症予防への取り組みなど、よりきめ細やかな支援や医療・介護サービスの提供につながっております。
 平成30年度は、9事例に対してチーム員会議を36回、専門医を含めた訪問を31回行い、地域の関係機関とも連携を図りながら取り組んでおります。
 各地域包括支援センターにおいて、新たに認知症介護家族向けの教室も開催しており、家族の精神的・身体的な介護負担の軽減につながるよう取り組んでいるところでございます。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 ちゃーがんじゅう課の取り組み、高く評価いたします。頑張ってください。
 それでは、福祉行政について再質問を行います。
 なは障がい者プラン策定の際は、これまでもそうしていたと思うんですが、なお一層関係者の聞き取りやアンケートなどを行ってほしいと思っています。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 長嶺達也福祉部長。
○長嶺達也 福祉部長
 次期障がい者プランは、障がいのある方々の心身の状況や、その置かれている環境等を把握するため、アンケート調査を行うほか、当事者やご家族、または関係団体等が参加するワークショップや那覇市障がい者自立支援協議会での意見交換も踏まえ、策定に取り組んでまいります。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 次に、消防行政について再質問を行います。
 消防組織表には、実際の任務と責務が明記されております。それにもかかわらず、那覇市の消防局の消防職員は、消防力の整備指針に基づけば、必要な消防職員数は372人であるにもかかわらず、現在278人しかいません。充足率は75%で、法定人員数からすれば94人消防職員が不足した状態です。
 国から那覇市に交付措置されている予算といえば、2018年度の本市の消防行政に対する地方交付税額の算定基準によりますと、約35億7,000万円です。しかし、実際に那覇市から消防局に予算として措置されているのは28億円でしかなく、その額は7億7,000万円という状況です。
 そこで、再質問を行います。
 消防局長、那覇市の消防力の整備指針に基づく救急隊は何隊必要ですか。また、那覇市の救急隊は現在何隊でしょうか。

○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 国が定める消防力の整備指針によりますと、本市に必要な救急隊は10隊となっております。なお、本市の救急隊につきましては、ことし1月に1隊増隊を行いましたので、現在は7隊体制となっております。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 全国の中核市における救急隊の出動件数の説明を求めます。

○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 平成29年度中のデータによりますと、中核市で救急隊1隊当たりの出動件数が一番多いのは尼崎市となっております。
 那覇市は3,286件で、尼崎市に次いで中核市としては2番目の出動件数となっております。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 全国の中核市平均の救急隊配置数と出動件数の説明を求めます。

○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 中核市における平均の救急隊配置数は12.8隊で、平均出動件数は1万9,226件となっております。
 那覇市は1万9,718件、平成29年度中ですが、以上です。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 再質問を行いたいと思います。
 私は、現状のように全国での第2位にある救急隊の出動件数、これを早急に改善しなければならない。不足している3隊の救急隊を増やすことを早急に図るべきだと思ってます。
 救急隊は1隊の法定数は3人ですので、3部制勤務で法定必要数は9人です。24時間365日勤務の救急隊を1隊増やそうと思えば、9人の職員の増員と、その9人の仮眠室と救急車の車庫が必要になり、施設面の整備とあわせて行わなければなりません。
 その際の施設計画としては、先ほど消防局長も述べられました小禄南出張所の新設、識名出張所の統廃合、それと整備計画には明記されていませんが、これは明らかに必要だと思います。安謝出張所の建て替えのときに合わせて、現時点における法定必要数に不足しているあと3隊の救急隊を増やすことが、3隊が不足していることに対して対応できる最も現実的な対応だと考えています。
 消防局長の見解を聞かせてください。

○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 消防職員の増員につきましては、早急に取り組むべき課題と考えております。
 本件につきましては、全庁的な定員管理方針のもと、消防局内で作成している消防職員定員適正化計画に基づいて計画的に増員できるよう、現在関係部局で調整を進めているところでございます。
 また、救急隊の増隊につきましては、車庫や救急隊の仮眠室及び救急車の計画的な整備等が必要となってまいります。これについても、増隊については、消防職員の増員もあわせて必要となりますので、今後関係部局と調整を図ってまいりたいと思っております。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 施政方針では、消防力強化のため小禄南出張所及び識名出張所の建設に向けて準備を進めますと述べています。
 また、城間市長は、選挙のときにおいて、観光客や市民の救急出動要請の高まりから、消防職員を増やし、救急消防隊を増隊しますと公約をしています。
 ぜひ市長、市長の責任で救急隊の法定隊数を確保するためにも、また97人不足している消防局職員の充足率100%を目指す消防力整備計画をつくるべきだと思います。見解を伺います。
○翁長俊英 議長
 島袋弘樹消防局長兼総務部参事監。
○島袋弘樹 消防局長兼総務部参事監
 先ほども述べましたが、本件につきましては、全庁的な定員管理方針のもと、消防局で作成しています消防職員定員適正化計画に基づいて、計画的に増員できるよう現在関係部局で調整を進めているところでございます。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
  次に、防災行政について再質問を行います。
 地域防災の専門職員を配置すべきだと考えます。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 渡口勇人総務部長。
○渡口勇人 総務部長
 今現在、防災危機管理課には、消防局から課長を初め2人の消防職員を配置しております。また、1人ですけれども、退職消防職員を再任用として配置しておりまして、現在9人体制で日々の業務を行っているところです。
 この職員9人については、8人が防災士の資格を取得して、台風あるいは大雨などの災害時の対応、それと地域での防災講話などを担っているところでございます。それと、防災危機管理業務に関する知識と技能の習得に努めているところでございます。
 議員ご提案の防災危機管理課への専門職の配置でございますけれども、引き続き職員の人材育成も図りながら、防災危機管理課における専門職員の配置に向け、関係部署と調整を行い、鋭意取り組んでいきたいというふうに考えております。以上でございます。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 その立場で頑張ってください。
 次に、国民健康保険制度について再質問を行います。
 国民健康保険は、国民皆保険制度を支える重要な柱の1つです。しかし、国保に対しては、国庫負担率の引き下げと抑制が続けられてきました。
 加入者のうち、無職である方と非正規雇用などの被用者が8割近くを占めています。国保に対する国の責任後退と加入者の貧困化、高齢化、重症化が進む中で、国保税の高騰が止まらなくなっています。
 高すぎる国保料を引き下げ、国保の構造的な問題を解決するためには、公費を投入するしかありません。
 全国知事会は、2014年、国保料を協会けんぽの保険料並みに引き下げるため、1兆円の公費負担増を政府に要望しました。国保の1人当たり保険料水準は公的医療保険の中でも最も高く、協会けんぽの1.3倍、組合健保の1.7倍です。
 全世代型社会保障を国が言うのであれば、全世代にわたり重すぎる国保負担の軽減は急務です。
 それでは、再質問いたします。
 全国知事会、全国市長会などが国に求めているように、公費を1兆円投入して協会けんぽ並みに国保税を引き下げるべきです。見解を伺います。

○翁長俊英 議長
 新里博一健康部長。
○新里博一 健康部長
 国保の1人当たり保険料水準は、国保税額の算定が協会けんぽ等の他の公的医療保険の保険料算定方法と異なることから、家族数が多い低所得者世帯の保険料が高く、その負担が重いことは認識してございます。
 また、全国知事会、全国市長会などが、国との協議などにおいて公費1兆円投入を求めたことにつきましては、本市はこれまでも、一般会計から赤字補填のため法定外繰り入れを行っている状況であり、国からの公費投入がなされれば、財政負担の軽減や将来にわたり持続可能な医療保険制度の安定的な運営が図られることから賛同するものでございます。

○翁長俊英 議長
 湧川朝渉議員。
○湧川朝渉 議員
 日本共産党は、高すぎる国民健康保険料を引き下げ、住民と健康保険制度を守るとの政策を発表いたしました。国保の公費負担を1兆円増やし、国保料を協会けんぽ並みに引き下げるという内容です。
 国民健康保険は、国民にとって最後のセーフティーネット、安全網の役割を果たしています。
 国保の保険料負担は大きな問題です。子どもが増えるほど保険料負担が増える、国民健康保険の均等割は、先進国には日本以外に例のない制度であり、少子化対策とも矛盾します。
 財源はあります。財源は、安倍政権のもとで利益を大幅に増やし、巨額の減税を受けてきた大企業と株高で資産を大きく増やした富裕層に応分の負担を求めます。富裕層への証券課税を欧米並みに強化するだけで、1兆2,000億円もの財源が生まれます。
 国保料が著しく高くなる大きな要因は、国保にしかない、先ほど述べました均等割、家族の数に応じて保険料が算定される、これにあります。
 ちなみに、那覇市の均等割は1人2万1,500円、2人家族なら4万3,000円、3人家族なら6万4,500円と負担が増える仕組みです。子どもが増えるたびに負担が増えていきます。
 公費を1兆円投入すれば、この時代錯誤の人頭税とも言える均等割をなくして、多くの自治体で所得に応じた保険料、協会けんぽ並みの国保料にすることが可能です。だからこそ、全国知事会もその立場で国に強く要求しています。
 国保への国の公費負担を1兆円増やし、国保料を協会けんぽ並みに引き下げること、これを国にも強く求め、代表質問を終わります。
以上

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