2020年6月議会 古堅茂治代表質問議事録
2020年那覇市議会6月定例会
6月5日本会議
日本共産党代表質問
古 堅 茂 治
○古堅茂治 議員
ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。オール沖縄・日本共産党の古堅茂治です。日本共産党を代表して質問を行います。
今、緊急事態宣言が解除され、全体として新型コロナ感染は収束に向かいつつあります。これは、市民、県民、国民が休業、自粛要請に応えた大変な努力の結果であり、連日昼夜を分かたず御奮闘された医療・保健・介護現場で働く皆さんをはじめ、社会生活を支えておられる全ての皆さん、そして、32万市民の命と暮らしを守るため様々な分野で知恵と力を発揮して奮闘されています本市職員の皆さんに、心からの敬意と感謝を申し上げます。
今後、さらなる感染の波が生じる可能性もあります。これをいち早くキャッチをし、適切で万全な対応を備えつつ、コロナ危機に苦しむ市民、事業者、学生の生活を支え、救うために全力をつくすのが政治の責任です。
日本共産党は、昨日、志位委員長が、「医療・検査の抜本強化、暮らしと営業を守り抜くために、感染抑止と経済・社会活動の再開を一体に進めるための提言」を発表いたしました。長丁場の取組になります。超党派で心ひとつに共同し、一丸となって、感染抑止、暮らし応援、経済回復へ力を尽くしていこうではありませんか。
それでは、最初に
新型コロナ禍について質問をします。
(1)市民生活への影響と課題を伺います。
(2)全国トップクラスの沖縄県の対策補正予算と県独自の支援策について伺います。
(3)本市のこの間の対策の特徴を伺います。
(4)第3号補正、追加予定議案、第4号補正予算での取組と、上下水道局の支援策などを伺います。
(5)当初、安倍自公政権が閣議決定した1部世帯に30万円給付案は、様々な条件をつけて困っている人たちを線引きするものとなっていて、あまりに対象が狭い上に、基準も複雑かつ不公平だと国民的な大批判が巻き起こりました。その声に押され、政府は当初案を撤回し、全ての日本在住者への1人10万円給付する特別定額給付金が創設されました。
そこで、国民の世論の力で政治を動かし実現した、1人10万円を給付する特別定額給付金の支給状況と課題を伺います。
(6)コロナの影響によって休業や失業状態などになり、収入が減少して生活資金にお悩みの方は、無利子、保証人不要で資金が借りられます。那覇市社会福祉協議会などが受付窓口です。この生活福祉資金の特例貸付、緊急小口資金、総合支援資金の貸付状況と課題を伺います。
(7)離職などにより住居を失った方、または失う恐れの高い方には、就職に向けた活動をするなどを条件に、一定期間家賃相当額が支給されます。この生活困窮者自立支援事業、住居確保給付金の活用状況と課題を伺います。
(8)コロナで影響を受けた中小企業者、協同組合などへ融資するセーフティネットなどの資金融資の状況と課題を伺います。
(9)自粛などで特に大きな影響を受けている中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者に対し、事業の継続を支え、再起の糧としていただくために、事業全般に広く使える給付金を個人事業者100万円、法人200万円が給付されます。この持続化給付金の活用状況と課題を伺います。
(10)深刻です。沖縄の経済と雇用などへの影響と課題を伺います。
(11)大打撃を受けています。沖縄への観光客減少による経済損失の状況を伺います。
(12)生活困窮者への支給が切実に求められています。沖縄の子どもの貧困率は全国平均の約2倍です。経済的、社会的に立場が弱い人たちほどより深刻な影響を受けています。
その生活状況と、沖縄県が5月29日に発表した高校生調査概要を伺います。
(13)今後、第2波、第3波も予測されます。それに備えた柔軟で迅速な医療提供体制及びPCR検査体制の拡充による早期発見体制の確保、空港などの水際対策を強化するなどの万全な対策の構築が求められています。見解を伺います。
(14)モニター配布資料を御覧ください。
(※モニター使用・沖縄の県基本方針を投影)
全国トップクラスの対策補正予算を編成している玉城デニー県政は、国や県の経済対策で十分に手が行き届かなかった企業、団体への支援も含め総合的な対策を進めるとして、5月28日、県が策定した「新型コロナウイルス感染症対策に係る沖縄県の経済対策基本方針」の概要を伺います。
(15)本市も経済回復へ向けての経済対策方針を策定すべきです。対応を伺います。
(16)コロナなどの影響を受けて、病院経営も深刻となっています。外来、入院とも大幅減。手術は緊急のみ。健康診断も中止のため大幅な減収など、市民と地域を守る医療、介護事業所が倒産の危機にも直面しています。医療、介護、病院経営などに及ぼしている影響と課題を伺います。
(17)専門家会議は、感染拡大ピーク時、病床確保想定の6割しかないと指摘しています。本県、本市での状況と那覇市立病院の果たすべき役割と課題を伺います。
(18)現在、市内にはマスクが流通し、コンビニ、薬局などで自由に手に入るようになっています。ところが、アベノマスクと言われる政府の布マスクの配布が大幅に遅れていています。このあまりにも遅い対応に、多くの市民、国民がワジワジーしています。各種世論調査でも、新型コロナウイルスをめぐる安倍自公政権の対応については、「評価しない」が「評価する」を大幅に上回っています。このことは、安倍自公政権の新型コロナ対策の規模と内容が極めて不十分であることを如実に浮き彫りにしています。
この安倍自公政権のあまりにも遅すぎる対応、不十分な対応への見解を伺います。
2.米軍基地問題等について。
(1)沖縄県が新型コロナで独自の緊急事態を宣言した翌日4月21日に、安倍自公政権は新基地建設をめぐる設計変更を抜き打ち的に県に申請しました。県民一丸でコロナ対策に取り組んでいるさなか、火事場泥棒のように、どさくさにまぎれての暴挙に批判、怒りが高まっています。
4月22日の沖縄タイムスの社説は、「コロナ対策よりも、新基地建設を優先する構図は県民の命を軽視していると言わざるを得ない」。
4月23日の琉球新報の社説は、「新型コロナのまん延で、日本経済はかつてない危機に直面している。その中で、最終的に幾らかかるかさえ判然としない米軍基地の建設に巨額の血税を投じるのは狂気の沙汰だ」と厳しく指弾しています。
そこで、新型コロナ対策・県民の命と健康よりも、米軍のための新基地建設を最優先する安倍自公政権の許しがたい姿勢に対する見解を伺います。
(2)辺野古新基地建設の費用は、県の試算で約2兆5,500億円です。県民1人当たり約175万円にも相当します。
韓国の国会は4月末、コロナ感染拡大に対処するため第2次補正予算として軍事費を9,897億ウォン(約850億円)削減し、全世帯に緊急災害支援金を支給する財源に充てることなどを決めています。
日本でも、不要不急な軍事費や辺野古新基地建設予算は、新型コロナ支援対策に回すべきです。見解を伺います。
(3)安倍首相は、検察庁法改定案の今国会成立を見送った際に、国民の理解なしに進められないと、その理由を述べています。しかし、ここ沖縄に対してだけは、菅官房長官と河野防衛大臣も、県議選挙の結果に関係なく新基地建設を進めると明言しています。
昨年2月の県民投票では、新基地埋立て反対は71.7%で、沖縄県民の理解は得られていません。このことは誰の目にも明らかではないでしょうか。それなのに、沖縄だけには、県民の理解なしに新基地建設を強行し続ける安倍自公政権の許しがたい姿勢、あまりにも私たち沖縄県民を愚弄しているのではないでしょうか。ニジティ、ニジララン(我慢しようにも我慢できない)。ユルチ、ユルサラン(許そうにも許せない)。多くの県民がワジワジーしています。
ウチナーンチュ、ウシェーティ ナイビランドー(沖縄県民を、ないがしろにしてはいけませんよ)。
沖縄の民意と民主主義を否定し、県民の理解なしに、新基地建設を強行する安倍自公政権に対する見解を伺います。
(4)4月に米軍普天間基地から14万リットルを超える泡消火剤が民間地域に流出しました。泡はこども園の遊び場を覆い、市街地に舞い散り、川を通じ海に達するなど、周辺環境が汚染されています。県環境保全課が2019年度に実施した米軍基地周辺の有機フッ素化合物実態調査でも、51地点中46地点で、PFOSの合計値が環境省の指針を超えています。
嘉手納基地に近い水釜の比謝川周辺の地下水が2,200ナノグラム、宜野湾市内の湧き水でも880ナノグラムと桁違いに高くなっています。
県民の命と健康を脅かす、米軍の環境汚染、基地被害への見解を伺います。
(5)自民党県連は、今回の県議選挙の政策で辺野古移設容認を初めて明記しています。県民投票の全県で71.7%、那覇市で74.7%の新基地反対の民意を完全に無視する公約です。
県民の意思を無視する政党、政治家にまともな民主政治ができるはずはありません。
移設では、世界一危険と言われる普天間基地の危険性の除去や閉鎖・返還は10年以上も先となります。辺野古新基地は軟弱地盤もあり、埋立て完成のはっきりしためどさえ立っていません。一日も早い危険性の除去にも逆行する公約です。見解を伺います。
3.首里城の早期再建と周辺の戦災文化財の復元について。
(1)玉城デニー県政では、首里城復興の基本的な考え方を踏まえ、人々が知恵を集結し、心をひとつに復元してきた首里城を再び甦らせることはもとより、首里城に象徴される琉球の歴史・文化の復興に向けて積極的な取組みを進めるため、国や那覇市などの関係機関、県民をはじめとする多くの人々と連携のもと、首里城復興基本方針を定めています。概要と見解を伺います。
(2)首里城早期再建、御茶屋御殿、中城御殿、円覚寺などの戦災文化財と一体となった復元については、本市議会も意見書を全会一致で採択し、国と県に要請を行っています。沖縄県の首里城復興基本方針を踏まえた本市の取組、見解を伺います。
4.平和行政、平和教育について。
(1)沖縄戦と被爆75年と節目の年です。6月23日の慰霊の日も目前です。平和行政と平和教育、平和学習の重要性について伺います。
(2)平和学習に活用するためにも、首里城の地下にある第32軍司令部壕跡の保存、公開を積極的に促進すべきです。見解を伺います。
(3)コロナ禍のもとで開催される6月23日の沖縄全戦没者追悼式と10月開催の那覇市戦没者追悼式への見解を伺います。
5.ジェンダー平等社会について。
ジェンダー平等社会を目指すとは、あらゆる分野で真の男女平等を求めるとともに、さらに進んで、男性も、女性も、多様な性を持つ人々も、差別なく、平等に尊厳を持ち、自らの力を存分に発揮できるようになる社会を目指すということです。
日本共産党は、ジェンダー平等社会を目指すことを、1月の党大会で党の綱領を改定し明記いたしました。
城間市政は、ジェンダー平等社会を目指す取組を先駆的に展開しています。高く評価いたします。
そこで、那覇市女性活躍推進計画、第2次那覇市配偶者等からの暴力の防止及び被害者支援に係る基本計画を包含している、第4次那覇市男女共同参画計画(なは男女平等推進プラン)が昨年12月に策定されました。特長と基本理念などについて伺います。
6.那覇広域都市計画事業、真嘉比古島第一地区土地区画整理事業に関する訴訟について質問します。
訴訟の概要と本市が上告した最高裁判所での審理結果を伺います。
7.安倍自公政権、国政問題等について。
(1)新型コロナの感染拡大に伴う緊急事態宣言のもとで賭けマージャンをしていたことが発覚し、辞職した黒川弘務・前東京高検検事長の訓告という軽過ぎる処分に、怒りの声が上がっています。
しかし、安倍晋三首相は、処分を適正と言い張り、今年1月に黒川氏の定年を延長した閣議決定も撤回する必要はないと開き直っています。検察私物化の狙いを捨てない安倍首相の姿勢は重大です。見解を伺います。
(2)安倍首相主催の桜を見る会の前日に、都内のホテルで開かれた前夜祭で、参加した多数の有権者に飲食代を提供するなどした行為は違法だとして、弁護士ら662人が5月21日に安倍首相らを東京地検に刑事告発しました。
告発状によれば、最低でも1人1万1,000円と推定される同ホテルの飲食代を、1人当たり5,000円の会費しか徴収せず、差額6,000円を参加者に提供したことは、公選法違反の寄附行為に当たるとしています。
また、前夜祭の収支が後援会の政治資金収支報告書に記載されていないことは、政治資金規正法違反だと指摘しています。見解を伺います。
(3)黒川弘務東京高検検事長に対する処分とそれに関わる経過、森友問題、加計問題など、安倍政権に対する様々な不信、怒りが積み重なり、さらに新型コロナへの対応が後手後手に回ったことへの不信感が積もり積もって、各種世論調査で安倍自公政権の支持率が急落し、不支持は急増しています。見解を伺います。
あとは、質問席より再質問を行います。
○久高友弘 議長
当局からの答弁は、午後からといたします。
午前の会議はこの程度にとどめ、再開は午後1時といたします。
休憩いたします。
(午前11時56分 休憩)
(午後1時 再開)
○久高友弘 議長
午前に引き続き、会議を開きます。
城間幹子市長。
○城間幹子 市長
古堅茂治議員の代表質問1番目、私のほうから(1)(3)の御質問に順次お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症による今般の国難とも言える未曽有の事態に、学校休校や外出自粛、休業要請がなされるなど、市民生活は大きく制約されることを余儀なくされました。
また、これに伴う経済活動の停滞により、雇用環境や事業活動維持に甚大な影響が生じ、さらには長期にわたる学校休業により授業が行えず、児童生徒の学びの環境にも大きな影響が及んでいるものと認識をいたしております。
幸いにも本県では1か月余り新規感染者が確認されておりませんが、新型コロナウイルスはいまだ終息したわけではなく、第2波、第3波への警戒を怠ることはできません。
新たな生活様式を徹底しつつ、withコロナの環境の下で、これまでの日常生活を早期に取り戻すことが最大の課題であると考えております。
さて、この間、本市は、命を守る、経済をつなぐ、この2つの基本方針の下、取組を進めてまいりました。
命を守る観点から、保健所設置市として、帰国者・接触者相談センターの運営など、感染防止に昼夜を分かたず最前線で取り組んだほか、医療従事者宿泊支援事業、ドライブスルー方式のPCR検査を実施し、加えてひとり親世帯に対して子育て支援金を給付いたしました。
また、経済をつなぐ観点からは、事業者に対する緊急経営相談窓口の開設、那覇市頑張る事業者応援事業、飲食店と医療機関や家庭をつなぐフードマッチング事業などを展開してまいりました。
今後とも引き続き感染拡大の防止と社会経済活動の維持の両立に努めてまいりたいと考えております。
以上です。
○久高友弘 議長
上地英之上下水道事業管理者。
○上地英之 上下水道事業管理者
初めに、このたび新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に、謹んでお悔やみを申し上げます。
また、罹患された方々やその御家族の皆様、感染拡大で日常生活に影響を受けられている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
それでは、古堅茂治議員の代表質問の1の(4)新型コロナ禍について、上下水道局の実施した支援策についてお答えをいたします。上下水道局では、新型コロナウイルス感染症により影響を受けた市民や事業者の皆様に対し3つの支援策を行ってございます。
初めに、4月上旬に水道料金等の支払猶予の施策を実施しました。支払いが困難なお客様に対し、支払猶予などの相談を受けており、6月2日時点で68件の相談が寄せられています。
2つ目に、本市が実施する頑張る事業者応援事業により給付金を支給される中小企業、小規模事業者等で、かつ上下水道局と給水契約を結んでいる事業者に対し、令和2年4月から6月までの3か月分の水道料金の従量料金を50%減額いたします。
なお、当該事業者の従量料金の減免には申請が必要となりますので、頑張る事業者応援事業の給付金認定と併せてお知らせをすることとしております。
3つ目に、全水道使用者に対し、令和2年4月から7月までの4か月分の水道料金の基本料金を全額免除いたします。この料金の減免について、申請の必要はありません。
2つの料金減免策により、金額にして、現時点でありますが、約6億円程度の支援になるものと見込んでおります。
上下水道局としましては、一公営事業として限界はありますが、微力ながら、今回の新型コロナウイルス感染症の影響でお困りの市民や事業者の皆様の一助になればと思っております。
最後になりますが、新型コロナウイルス感染症が一日も早く収束することを願っております。
以上です。
○久高友弘 議長
松田義之選挙管理委員会委員長。
○松田義之 選挙管理委員会委員長
ハイサイ、古堅茂治議員の代表質問の7番目、安倍自公政権・国政問題等に関する質問のうち(2)公職選挙法及び政治資金規制法違反についてお答えします。
公職選挙法に指定する寄附の禁止は、政治家について同法第199条の2に、後援団体については同法第199条の5に、それぞれ「選挙区内にある者に対し、寄附をしてはならない」と規定されております。
また、政治資金収支報告書への不記載は、政治資金規正法第24条に、罰則をもって規定されております。
議員御質問の「桜を見る会」前夜祭については、選挙管理委員会は個々の選挙違反に関する具体的事件に対し、当該行為があるかないかを審理・判断を行うべき権利(答弁書は「権限」)はないため、見解を述べる立場にはないと考えております。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
代表質問1番目(2)(4)の御質問にお答えをいたします。
初めに、沖縄県においては、新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策を実施するため、専決処分を含め3次にわたる補正を行い、約655億円に上る予算を措置しております。
県独自の支援策といたしましては、うちなーんちゅ応援プロジェクトと銘打ち、飲食店向けの感染症防止対策緊急支援金や休業要請対象施設向けの感染症拡大防止協力金等の給付事業を行うほか、今月から県民向けの県民旅行を対象にした助成事業等も展開していくものと承知しております。
次に、(4)の補正予算等の御質問にお答えをいたします。
第3号補正の主な内容といたしましては、小中学校の児童生徒へ1人1台の端末整備に向けた高速大容量通信ネットワークの整備等を図る学校ICT環境整備事業や、新型コロナウイルス感染症患者発生時のPCR検査の外部委託を行う等の感染予防事業等がございます。
また、今後上程を予定しております第4号補正では、歳入としまして、新たに創設された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用を図ることとしております。
主な歳出事業としましては、市内での消費促進を図るクーポン事業、事業継続に向けた給付金を支給する頑張る事業者応援事業、NPOや市民団体等への助成を図る市民活動チャレンジ助成事業等を想定した内容となっております。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
代表質問1の(5)から(7)及び(12)について順次お答えいたします。
まず(5)特別定額給付金の支給状況と課題についてですが、本市における給付金の申請受付は、マイナンバーカードを利用したオンライン方式を5月8日から、郵送方式を5月26日から開始しております。
また、経済的事情等により一日でも早く給付を希望する方々に対し、手書きによる申請書の受付を5月13日から開始し、一番早い方で5月22日に振込をいたしました。
6月4日現在の申請状況といたしましては、対象となる約15万世帯分のうち、11万5,033件、74%を受け付けております。
また、6月4日現在の振込状況といたしましては、3万8,719件、約27%、86億5,560万円を支給しております。
課題といたしましては、DV等により避難をしている方々や、住民登録がないホームレスの方々への周知が挙げられますが、これらの課題について庁内関係部署や外部支援機関と連携し、早急に対応を行っているところでございます。
一日でも早く支給ができるよう、速やかに審査を行い、順次振込を進めてまいります。
続きまして、(6)の生活福祉資金貸付制度の福祉資金の一つである緊急小口資金と、総合支援資金の一つである生活支援費の貸付状況と課題についてお答えいたします。
各都道府県社会福祉協議会では、低所得者世帯などに対して生活費等の必要な資金の貸付等を行う生活福祉資金貸付制度を実施しております。
緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に少額の費用の貸付を行う緊急小口資金と、生活再建までの間に必要な生活費用の貸付を行う生活支援費があり、本市においては那覇市社会福祉協議会が申請の受付窓口となっております。
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、従来の要件を緩和し、特例を設けた貸付を3月25日より実施しております。
緊急小口資金は、貸付上限額10万円以内を20万円まで、据置き期間は従来の2か月以内を1年以内に、償還期限も従来の1年以内を2年以内に取扱いを拡大しております。
生活支援費につきましても、据置期間が従来の6か月以内を1年以内に拡大し、保証人なしでも無利子で貸付を受けられるなど、要件を緩和したものとなっております。
貸付決定状況につきまして、昨年1年間の緊急小口資金が29件、生活支援費が10件でありましたが、今年4月1日から5月末までの緊急小口資金の貸付決定は3,665件、生活支援費は349件と急増しております。
相談や貸付件数の急増に伴い、人員体制や電話予約の受付が約1か月待ちになっていたことが課題でありましたが、県社協からの事務費増額により、貸付対応のパート社員を10人採用するとともに、本市からも6人の職員が応援に加わり、体制を強化しております。
また、申込手続が緩和され、基本的に郵送での受付となったため、申請までの期間短縮も図られております。
ほかにも、外国人の留学生への説明に時間を要していることが課題として挙げられており、今後は日本語学校等に協力を仰いで対応していくということです。
続きまして、(7)生活困窮者自立支援事業(住居確保給付金等)についての活用状況と課題についてお答えいたします。
生活困窮者自立支援法に基づく住居確保給付金は、離職や廃業などにより経済的に困窮し、住居を喪失した方または喪失するおそれのある方に対し、家賃相当分の住居確保給付金を支給し、住居及び就労機会の確保に向けた支援を行う事業です。
本市では、毎月末日までに受け付けた申請のうち、支給が決定した給付金を翌月27日に支給しており、令和2年5月27日に支給した新規支給決定件数は106件となります。前年同月の新規支給決定件数は2件となっておりましたので、活用状況は対前年度比で53倍となります。
また、これまでは支援員との面談を経て申請を受け付けておりましたが、厚生労働省が発出した令和2年4月13日付の事務連絡により、郵送による申請が認められたことを受け、本市では令和2年5月7日から郵送による申請受付を開始し、5月14日には申請窓口となる那覇市就職・生活支援パーソナルサポートセンターの受付体制を強化する予算措置を行っております。
その一方で、郵送により受け付けた申請書類のほとんどに記入漏れや添付書類漏れが確認されていることから、分かりやすい記入例を作成し、チェックリストを用意するなど、日々改善しながら対応を進めております。
なお、住居確保給付金に関連して、沖縄県は独自に沖縄県住居確保支援給付金を創設し、令和2年5月25日から申請受付を開始しました。
当該給付金は、住居確保給付金の支給決定を受けた方のうち、実際の家賃額が支給決定額を超え、自己負担額が生じている方を対象に、沖縄県が一月当たり1万円を上限として3か月分を一括して追加支給する事業です。
本市においても、当該給付金の申請手続の勧奨を行うなど、積極的に取り組んでいるところでございます。
最後に、(12)経済的・社会的に立場が弱い人ほどより深刻な影響を受けている生活状況と、県が5月29日に発表した高校生調査概要についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大による収入の変化について、アンケート調査を実施した地元紙によれば、回答者の33.7%の方が「既に収入が半分以下に減少」と回答し、さらに「食料や生活物資が買えない」との回答が26.9%に上るとの報道があることから、経済的・社会的に立場が弱い人ほど深刻な影響を受けているものと考えております。
次に、沖縄県が5月29日に発表した高校生調査報告書の概要についてお答えいたします。
本調査は、通信制課程在籍者を除く全60校の県立高校に通う2年生の半数とその保護者を対象に、学びに関連する所有物や学校の授業理解度、部活をしない困窮層の理由などの項目を挙げて行われております。
本調査によれば、高校生のアルバイト経験の割合については、非困窮世帯においては約31%、困窮世帯においては約50%との結果が出ております。また、アルバイトの経験がある困窮世帯の高校生の約30%が、バイト代を学校生活費や家計に充てているとの結果も出ています。
当該アンケート調査が昨年11月に実施されたものであり、その後の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、さらに状況は悪化しているものと懸念しております。
○久高友弘 議長
名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
代表質問の1番目の(8)から(11)、(14)、(15)について順次お答えいたします。
初めに、(8)セーフティネット等の資金融資に関する御質問については、現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により経営に大きな影響を受けた事業者による、国や県、民間金融機関の新型コロナ関係融資制度の利用が急増しております。
本市及び那覇商工会議所で行っている県中小企業セーフティネット資金の認定及びセーフティネット保証制度等の認定の件数は、6月1日現在で延べ2,815件となっております。
特に民間金融機関において無利子無担保融資制度が始まった5月以降、セーフティネット保証制度等の申請が大きく伸びております。
また、沖縄振興開発金融公庫に問い合わせたところ、新型コロナウイルス関係融資の受付件数は、5月31日時点で8,148件と、4月下旬に比べ2倍近く増加しているとのことでございました。
これら融資申請の増加に伴い、本市においても認定書発行までの時間が伸びる傾向がございましたが、5月からは申請者に代わり金融機関からの電子メールでの代理申請受付の開始を始め、また、申請受付・審査業務について、対応職員の増員などにより、できるだけ迅速に処理できるよう努めているところでございます。
次に(9)持続化給付金制度についてお答えします。
持続化給付金は、新型コロナウイルス感染症の拡大で経営に大きな影響を受けた事業者の事業継続を下支えし、再起の糧となるよう、事業全般に広く使える給付金として、国から中小企業に最大200万円、フリーランスを含む個人事業主に最大100万円が支給される制度となっております。
本給付金の申請受付は、インターネットによる電子申請方式となっておりますが、インターネット環境がない方や申請手続の不慣れな方に対応するため、申請サポート会場がなは市民協働プラザ2階に開設されてございます。
報道によりますと、6月1日までに申請件数が全国で150万件以上に上り、そのうちおよそ100万件、金額にして1兆3,400億円余りが給付されたとのことでございます。
次に(10)についてお答えいたします。
初めに、今般の新型コロナウイルス感染症拡大による県内の経済への影響についてお答えします。
沖縄県発表の新型コロナウイルス対策に係る沖縄県の経済対策基本方針によりますと、沖縄県経済については、緊急事態措置の実施等により経済活動が著しく停滞、民間消費も冷え切っており、経済の再開には至っていない状況が示されております。
また、日銀短観の業況判断D.I.においても、これまで全国が10前後で推移してきたのに対し、沖縄県は30前後と、全国を凌駕し好調に推移してきたものが、今年3月には新型コロナウイルス感染症拡大により、沖縄マイナス13、全国マイナス18と大きく落ち込むなど、経済に影響を与えております。
さらに、九州・沖縄の4月における企業倒産件数は、前年同月比24%増の57件となっており、感染症の影響が長引けば関連倒産は今後も増加すると予想されております。
次に、雇用への影響についてお答えします。
沖縄県が発表した4月の完全失業率は3.4%で、前年同月比0.9ポイントの悪化、沖縄労働局が発表した4月の有効求人倍率は0.91倍となり、3年7か月ぶりに1倍を割り、一月の下げ幅としては51年ぶりとなってございます。
さらに、解雇や雇い止めの見込みが県内で408人いると発表されていることや、主要産業での新規求人が減少していることなど、新型コロナウイルス感染症による経済への影響が如実に表れていると言えます。
このような課題に対応するため、国においては雇用調整助成金の拡充や持続化給付金、県においては新型コロナウイルス感染症対応資金などの支援策を実施し、事業継続や経済を支える雇用の維持を図っております。
次に(11)についてお答えします。
観光客減少による経済損失の状況につきましては、沖縄県が令和2年2月から5月までの入域観光客数について、対前年同期比でマイナス167万1,405人と見込み、産業関連分析を用いて試算しております。
その結果、同期間における観光消費額がマイナス1,166億8,000万円、生産誘発効果がマイナス1,867億6,200万円、付加価値誘発効果はマイナス1,021億6,800万円と示されております。
次に(14)についてお答えいたします。
沖縄県の策定した新型コロナウイルス対策に係る沖縄県の経済対策基本方針には、先ほどお答えしました沖縄経済の状況のほか、経済対策を緊急対策からフェーズごとへの対策と移行させていく基本方針が示されております。
フェーズ1については、新型コロナ感染症拡大に伴う経済損失への緊急対策、フェーズ2については、経済活動の再開の準備及び部分的再開、フェーズ3については、経済活動の部分的再開と段階的拡大、フェーズ4については、コロナチェンジの展開といった内容となってございます。
また、フェーズ1における県予算は、令和2年3月の第1次補正の172億円、5月、第2次補正の458億円、合わせて約630億円の補正予算が措置されており、フェーズ2以降も段階ごとの基本方針に従い施策が実行されていくこととなっております。
次に(15)についてお答えいたします。
本市においては、新型コロナウイルス感染症への対策について、命を守る、経済をつなぐの2つを、具体的な政策を進めていく上での基本方針としております。 その基本方針を支える4つの柱として、(1)感染拡大防止策の推進、(2)生活困窮者への支援、(3)企業活動継続に向けた支援、(4)経済底上げ対策の推進を掲げ、各種支援施策に取り組んでいるところであります。
本市といたしましては、同基本方針に基づき、沖縄県策定の新型コロナウイルス感染症対策に係る経済対策基本方針と連携を図りながら、引き続き経済対策事業の実施に取り組んでまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
御質問の1のうち(13)(16)(17)について順次お答えいたします。
まず初めに(13)についてお答えします。
今後予測される第2波、第3波に備え、新規感染者が確認されていない今の時期に体制を整えておく必要があると考えております。
市内4協力医療機関には引き続き協力を依頼し、PCR検査体制や帰国者・接触者相談センターの相談体制については、那覇市医師会等と連携を図りながら、必要な体制の確保を図ってまいります。
空港等の水際対策につきましては、国や県への対応の強化を働きかけていきたいと考えております。
次に(16)についてお答えいたします。
議員御紹介のとおり、新型コロナウイルス感染症は医療経営に大きな影響を与えております。
那覇市医師会が実施したアンケート調査によりますと、昨年比で4月の患者数、診療報酬ともに減少した施設が約9割、そのうち2割は診療報酬が40%以上減少しております。また、感染者の治療に当たった沖縄協同病院では、4月のみで約1億2,000万円の事業収益が減少したとの報道もございました。
全日本病院協会等が実施した調査からも、全国の多くの医療機関が経営的に厳しい状況に置かれていることが浮き彫りになっております。
国は1次補正予算で、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を創設し、空床補填等のメニューを用意しましたが、本市としましては、基準額の設定等がまだ不十分であると考え、中核市市長会による緊急要請に際し、医療機関に対する財政支援策の拡充について意見案を提出したところでございます。
地域医療を守るため様々な機会を利用し、さらなる支援拡充を国に求めてまいりたいと考えております。
次に、(17)についてお答えします。
病床確保についての本県、本市の状況でございますが、協力医療機関の病床数は日々変動しておりましたが、3月10日時点での県全体の確保病床数は、指定医療機関、協力医療機関合わせて40床となっており、そのうち本市内は5床となっておりました。
その後、感染拡大に伴う病床逼迫を受け、沖縄県が指定医療機関及び協力医療機関と調整し、順次、病床数を拡大させてまいりました。最も入院患者が増えた4月20日は、確定例89人、疑い例30人を合わせて119人となっております。
次に、那覇市立病院の果たすべき役割でございますが、病棟1棟を丸ごとコロナ対応病棟とするなどにより、病床を16床確保し、感染拡大に対応したほか、PCR検査のための検体採取にも協力しております。
最後に、那覇市立病院における課題でございますが、感染防止の医療資材が十分でない中での対応であり、医療スタッフの負担は大変大きかったと伺っております。
また、医療収益の7割を占める入院収益の減収は病院経営に大きな影響を与えており、手術の延期等による入院減少に加え、もともと個室が少ないこともあり、4人部屋を個室として利用したため空床が生じたほか、さらにもう1病棟を停止し、そのスタッフをコロナ対応病棟の応援に充てる等行った結果、4月の病床稼働率が78.4%へ急激に落ち込みました。
救急告示病院をはじめ、がん診療連携拠点病院等、那覇市立病院には様々な役割が期待されております。これらの役割を果たすためには、経営の安定が何より重要でございます。病院経営の安定を図ること、それと感染症対応に努めること、この両方をどうバランスさせていくのか、このことが今後に向けた大きな課題となってございます。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
代表質問1番目の(18)にお答えをいたします。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う全国的な使い捨てマスクの品薄により、政府が緊急経済対策に基づき国内全世帯に2枚ずつ配布している布製マスクは、厚生労働省のホームページによると、6月1日現在、全国で約53%、6月8日までに約75%の世帯に配布される予定とのことでございます。
本県における配布見込みも、6月8日までに40%~50%にとどまっているところです。
新型コロナウイルス対策につきましては、迅速かつ的確な対応が必要であり、本市においても、より一層気を引き締めて取り組んでいくことが重要であると考えているところでございます。
続きまして、御質問の2番目、米軍基地問題等について(1)~(5)についてお答えいたします。
まず、(1)沖縄県が新型コロナウイルスの感染拡大防止で独自の緊急事態宣言を発表した翌日の4月21日、防衛省は、辺野古埋立て予定地にある軟弱地盤の改良工事に向けた設計変更申請を沖縄県に提出しております。
国も、沖縄県も一丸となって新型コロナウイルス感染拡大防止対策に取り組む時期に、変更承認申請が提出されたことに対し、新基地建設を優先するやり方に批判の声が上がっていると承知しております。
現状況下におきましては、玉城知事も発言しているように、まずは新型コロナウイルス対策に、国、県を挙げて万全を期していこうということに主眼を置いて判断していくことが重要であると考えております。
次に(2)について、報道によりますと、辺野古埋立工事の最大の難関は最深部分が海面から約90メートルに達するマヨネーズ並みとされる軟弱地盤の改良工事で、現在の作業船で改良工事ができるのは約70メートル程度で、今回の地盤改良は世界でも例を見ない難工事になるとされております。
新型コロナウイルス感染拡大により、日本経済はかつてない危機に直面している状況でございますので、最終的に幾らかかるか見通せない建設工事に財源を充てるのではなく、新型コロナウイルス対策に主眼を置いて判断していくことが重要であると考えております。
次に(3)について、新基地建設につきましては、昨年の2月24日に投開票された辺野古米軍基地建設のための埋め立て賛否を問う県民投票において、投票総数の7割以上が埋立て反対の意思を示しておりますが、建設工事が進められている状況でございます。
市長からは、「示された多くの民意を無視し工事を強行することは、民主主義を踏みにじり、地方自治権をはなはだ侵害するものにほかならない」との見解が示されているところでございます。
次に(4)について、4月10日に発生した米軍普天間飛行場からの泡消火剤の流出事故は、住民の安全や環境が脅かされただけでなく、米軍は効果的な対応をすることなく、宜野湾市の多くの職員がその対応に追われることになったことについても強い怒りを禁じえないということで、松川市長は抗議と再発防止策等の要請を行っております。
米軍基地に起因する事件・事故が後を絶たないことから、引き続き米軍基地の整理縮小、過重な米軍基地の負担の軽減に向け取り組んでいく必要があると考えております。
最後に(5)について、沖縄防衛局は昨年12月に辺野古新基地建設については、統合計画に示されている提供手続の完了までに約12年を要すると公表しております。
辺野古新基地建設には10年以上の年月がかかることから、普天間飛行場の運用停止を含む一日も早い危険性の除去が必要だと考えております。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
代表質問3番目(1)、(2)の御質問に一括してお答えをいたします。
本年4月、沖縄県が発表しました首里城復興基本方針では、正殿等の早期復元と復元過程の公開や新・首里杜構想による歴史まちづくりの推進など9項目が示されております。
同方針の策定に当たっては、本市もオブザーバーとして参加した首里城復興基本方針に関する有識者懇談会において、4回にわたる熱心な議論が交わされました。
席上、本市からは、「首里城を中心とした歴史的環境を創出するためには、首里城と一体であった中城御殿や御茶屋御殿などを含めた琉球王国の関連文化遺産群の復元整備が重要であり、首里杜構想のような総合的な計画策定が必要と考える」などの意見を述べさせていただきました。
沖縄県では、今年度、基本方針に基づき、具体的な施策や工程表を盛り込んだ基本計画を定めていくとされております。
本市といたしましても、首里城の早期再建及び周辺文化財の復元に向け、基本計画策定の中で引き続きしっかりと意見を申し上げ、県と連携しながら、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
代表質問の4番目、平和行政、平和教育について(1)、(2)にお答えをいたします。
まず(1)平和行政については、過去の苛烈な体験を胸に刻み、先人の平和を願う強い思いを引き継ぎ、さらに発信することで、次代を担う子どもたちが安心して暮らせる未来をつくるため、平和の絆を築いていく姿勢が重要であると考えております。
沖縄歴史教育研究会と県高教組が県内の高校生を対象に実施した平和教育に関するアンケートで、沖縄戦を学ぶことについて「とても大切」、あるいは「大切」と回答した生徒が95.5%で過去最高となったとの報道がされており、子どもたちに平和への思いが受け継がれ、平和の絆が築かれてきているものと感じております。
今年度は、戦後75年事業として、沖縄戦体験者の講和と市内小中高生による平和を希求する現代舞踊劇を開催する事業を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止することといたしました。また、毎年長崎市で開催される青少年ピースフォーラムも中止となっております。
今年度につきましては、実施可能な取組を検討し、たゆむことなく平和を希求する思いの継承並びに発信に努めてまいりたいと思います。
次に(2)について、第32軍司令部壕は、戦史の中でも特筆されるほどの鮮烈な戦争であった沖縄戦の実相を、次の世代へ語り伝えるために重要な戦跡であり、沖縄戦を学ぶ平和学習に欠かせない場所だと考えております。
県は、今年4月に策定した首里城復興基本方針において、第32軍司令部壕などの首里城周辺の戦争遺跡を保存、継承するとともに、証言記録、調査資料等とAR等のICTを活用した平和学習ツールの開発、提供など、その歴史的価値の継承及び平和発信に向けた環境整備に取組、平和学習に活用するとしております。
今後、県民の意見を踏まえた基本計画の策定に当たり、本市も意見を申し上げる機会があると考えており、県と連携してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
武富剛教育委員会学校教育部長。
○武富剛 教育委員会学校教育部長
古堅茂治議員の代表質問4番目(1)平和教育、平和学習の重要性についてお答えいたします。
教育委員会といたしましては、命の尊さを重んじ、平和を大切にする心を育むことを目的として平和教育を進めております。本市の全ての小中学校において、平和教育を教育計画に位置づけて取り組んでおります。
特に6月は、慰霊の日に併せて、児童生徒が命の尊さや平和の大切さを考える平和月間や平和旬間を設け、重点的に取り組んでおります。
今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各学校では、多数が集まる平和集会は行わず、校内放送を活用した読み聞かせや授業等で取り組んだ内容を掲示する予定となっております。
引き続き、命の尊さや平和を大切にする心を育んでいきたいと考えております。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
代表質問4の(3)の沖縄全戦没者追悼式と那覇市戦没者追悼式についてお答えいたします。
沖縄全戦没者追悼式につきましては、新聞報道にもありますように、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、従来より規模を縮小して開催し、開催場所につきましても、例年と同じ沖縄平和祈念公園内の式典会場での実施を検討しているとのことでございます。
- また、那覇市議会と共催で開催しております那覇市戦没者追悼式につきましては、コロナ禍の状況を見極めつつ、那覇市連合遺族会と協議し、規模や実施方法などを検討してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
御質問の5番目、ジェンダー平等社会についてお答えいたします。
本市の男女共同参画行政の指針となる、第4次那覇市男女共同参画計画の特徴といたしましては、女性活躍推進法に基づく那覇市女性活躍推進計画や第2次那覇市ⅮV防止計画としても位置づけていることと、新たに平成27年7月発表の「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言の趣旨、基本理念を盛り込んでいる点でございます。
基本理念につきましては、男女(すべての人)の人権の尊重、男女(すべての人)の性の尊重、社会制度や慣行についての配慮、政策や方針の立案及び決定への共同参画、家庭生活と社会生活の両立、国際社会との協調、性の多様性の尊重の7つの事項を基本理念とし、5つの基本目標と推進体制のもと、24の基本課題、90の事業の方策を取り組んでいくこととしております。
○久高友弘 議長
城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長
古堅茂治議員の代表質問の6番目、真嘉比古島第一地区土地区画整理事業に関する訴訟について、お答えいたします。
本件は、那覇広域都市計画事業真嘉比古島第一地区土地区画整理事業の施行者である被告(那覇市)が、平成11年1月22日付で原告に対してした、原告の所有地であった従前の土地の換地として、換地処分後の土地を定める処分につき、原告が被告(那覇市)に対し、本件換地処分には土地区画整理法の各規程に反する違法があると主張して、本件換地処分の取消しを求めた事案となっております。
判決といたしましては、「原告の請求を棄却する。ただし、処分行政庁が原告に対して平成11年1月22日付でした、原告所有の土地についての換地処分は違法である。訴訟費用は被告の負担とする」となっており、判決理由については、「本件換地線に沿った擁壁等の造成工事を行わないままにした本件換地処分は、他の権利者と比較して、原告に対し著しく不利益であって、不公平なものであり、法89条1項に違反する。また、被告は本件換地に見合った造成工事をする必要があったのであるから、被告は、必要な造成工事を完了することなく本件換地処分をしたものと言わざるを得ず、法103条2項にも違反する」とし、主文において換地処分は違法となっております。
なお、最高裁判所においては、「本件を上告審として受理しない。申立費用は申立人(那覇市)の負担とする」と決定され、不受理となっておりました。よって、判決が確定いたしました。
司法の最終判断を仰ぐためとはいえ、長期にわたって当事者の方、御親族に御心労をおかけいたしましたことに深くおわびを申し上げたいと思います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
代表質問7番目の(1)、(3)の御質問は関連いたしますので、まとめてお答えをしたいと思います。
前東京高検検事長が複数の新聞記者と行っていた賭けマージャンについては、娯楽の域を超えた違法性を問われる行為であるとともに、緊急事態宣言下で、国民が一丸となって外出や事業活動の自粛などの感染拡大防止に努めている状況下において、司法の一翼を担う幹部職員がこのような行為に及んだことは極めて不適切であり、司法への国民の信頼を裏切る行為であったと考えております。
また、前検事長に対し法務省が行った訓告処分について、報道機関等が実施した世論調査においては、「甘い」、「納得できない」という回答が多数を占めており、現政権をめぐるこれまでの様々な騒動と併せて、国民の内閣に対する不信感を増幅させ、支持率に関する調査結果にも大きく影響しているものと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
本市の新型コロナ禍についての取組、そして沖縄県の取組、評価いたします。命を守る、経済をつなぐ取組をさらに拡大、充実していく必要があります。
そこで、ホームページで紹介されています5つの相談先での相談状況を伺います。
○久高友弘 議長
比嘉世顕市民文化部長。
○比嘉世顕 市民文化部長
再質問のうち、消費生活相談の状況についてお答えいたします。
消費生活センターには、新型コロナウイルス感染症による外出自粛を理由にキャンセルした旅行、宿泊、結婚式などにかかる解約料の相談、マスク不足による転売や送り付けなどに関する相談、ネット通販に関する相談などが2月から81件あり、5月から増加傾向にあります。
○久高友弘 議長
名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
御質問のうち、経済に関する相談窓口に関してお答えいたします。
新型コロナウイルス感染拡大により、社会、経済活動が大きく停滞し、中小企業、小規模事業者の経営に多大な影響が生じております。それを受け、国や県などでは経営相談窓口や特別労働相談窓口を開設し、各支援機関窓口等において経営や労働相談、資金繰り支援等に関する相談を受け付けております。
本市においては、市内事業者を対象に社会保険労務士や中小企業診断士の専門家を活用し、雇用調整助成金や各種給付金の手続等に関する緊急経営相談窓口を4月に開設しております。
同窓口では、5月末までに延べ242件の相談を受けておりますが、その主な相談内容としては、資金繰りや雇用調整助成金に関する相談が多く、特に資金面で窮している状況が見受けられます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
答弁があったものを除く、公租公課などの猶予、減免の状況を伺います。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
市長事務部局における6月3日時点の状況について、順次お答えをいたします。
猶予につきましては、市税が法人48件、個人28件、国民健康保険税が1件の申請がございました。
また、減免につきましては、個人住民税、国保税とも現時点では申請はなく、納税通知書送付後に問合わせがあるものと考えております。
次に、市営住宅の家賃減免につきましては24件となっております。
最後に、国民年金保険料免除等に係る臨時特例手続につきましては、一般免除が36件、学生納付特例が5件、合わせて41件の申請となっております。
今後も、公租公課の猶予、減免につきましては、ホームページ等のほか、納税通知書に制度の案内チラシを同封するなど、一層の周知を図ってまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
取組、評価いたします。
答弁があったものを除く、助成、給付などの状況を伺います。
○久高友弘 議長
名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
経済に関する助成、給付等に関してお答えいたします。
コロナウイルス感染拡大によって経済的な影響を余儀なくされ、様々な困難に直面している事業者等を支援するため、国や県では、雇用調整助成金の特例措置や持続化給付金の創設、休業要請に対する支援金、協力金等、多くの支援策が講じられております。
感染症の影響が長期化し、深刻化する中、資金繰り支援や固定費支援により雇用、事業の継続、存続を訴え、その後の本格的な経済活性化につなげていくため、各種助成、給付制度のさらなる拡充、強化が求められております。
本市では、経済をつなぐ基本方針のもと、企業活動、事業活動の維持継続の推進、V字回復に向けた経済の底上げを図ることを目的に、那覇市頑張る事業者応援事業や那覇市経済をつなぐ応援事業者支援事業、商店街の取組を支援する那覇市商店街新型コロナウイルス感染症対策支援事業などを立ち上げ、事業者支援に取り組んでおります。
各事業とも、支援を求める市内事業者からの問合せや申請が増加しており、本市としても迅速な対応、給付に努めているところでございます。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
国民健康保険における傷病手当金の給付状況についてお答えいたします。
令和2年6月3日現在、3人の国民健康保険被保険者が申請をしており、合計31万2,328円の傷病手当金を支給決定しております。
また、そのほかに2人の被保険者が今後申請を予定しているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
介護、福祉などへの影響と課題を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症は、高齢者が感染すると重症化しやすいとされていることから、感染防止のため、高齢者の集いの場である老人福祉センターや地域ふれあいデイサービス等を休止しております。
また、通所系サービスの利用についても可能な限り自粛をお願いしたこともあり、高齢者の筋力低下や認知機能への影響が懸念されているところです。
高齢者の心身機能の低下を防ぎ、社会参加を促すため、感染予防対策の徹底を行いつつ、必要とされる事業の段階的な再開等の検討を現在進めているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
障がい児者を支援する現場は、3密が避けられません。障がい児者と支援する人たちの命と健康を守り、暮らしを支える措置を一層強めることが急がれます。
そして、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う外出自粛で、障害福祉サービスを使いながら社会生活を送る障がい児者の多くが、これまでとは違う生活を余儀なくされています。そんな中で、障がい児者への実態に合った柔軟な支援が求められています。対応を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
本市においては、障害福祉サービスの事業所に対して閉鎖等の要請は行っておりませんが、ウイルスへの感染を恐れ、施設への通所を自主的に控えている利用者がいらっしゃいます。
このような利用者や事業所への支援として、国からの通知に基づき、柔軟な取扱いを行っています。
例えば、生活介護や就労支援の施設に通所されていた方に対して、施設へ通所しなくても職員による自宅への訪問や電話等による就労支援や健康管理、相談といった支援を行うことを認めております。
また、障がい児が利用する放課後等デイサービスにおいても、同様に施設職員による自宅への訪問や電話等を利用しての支援を行うことを認めるなど、柔軟に対応しているところです。
そのほかにも、外出を支援する移動支援事業や動向援護などにおいて、買物をヘルパーが代行して行った場合などでも、外出の支援を行ったものとして取り扱うことができるようにしております。
このような対応をした事業所に対しては、実施した内容を報酬の対象とする取扱いを行っております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
教育、保育など、子どもたちへの影響と課題を伺います。
○久高友弘 議長
末吉正幸こどもみらい部長。
○末吉正幸 こどもみらい部長
こども園の影響につきましては、国連の報告書によりますと、教育、栄養、健康、暴力といった世界的な課題が指摘されており、その影響の強弱の差はあれ、本市にも通ずるものがあると認識しております。
このうち本市におきましては、市長からは、長期の学校の休業や特別保育の実施などにより、予定されていた教育を受けることができなかったことが課題であるとの認識のもと、学びの保障が今後の取組の柱の一つになるものとの考え方が示されているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
アルバイトができなくなり、大学生などは追い込まれています。大学生などへの影響と課題、学生支援緊急給付金の概要と周知徹底への本市の取組を伺います。
○久高友弘 議長
山内健教育委員会生涯学習部長。
○山内健 教育委員会生涯学習部長
お答えいたします。
学生へ影響と課題についてでございますが、文部科学省からの関係文書や新聞等の報道によりますと、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で世帯収入やアルバイト収入の激減など、学生生活にも経済的な影響が顕著となってきております。大学等での修学継続が困難となっていることが課題として挙げられます。
そのため、国は学生生活の継続に支障を来す学生等への支援として、学びの継続のための学生支援緊急給付金を創設しました。
同事業は、家庭から自立してアルバイト収入で学費などを賄っており、その収入が大幅に減少した学生等に対して、住民税非課税世帯の学生へは20万円、それ以外の学生に対しては10万円を給付するものとなっております。
給付金の申請につきましては、通学している大学等を通して国に申請することになっており、既に大学等において受付が開始されております。
大学等により、受付の締切日は異なるようですが、大学から国の窓口となっている日本学生支援機構への第1回目の申請期限は6月19日となっております。
本市としましては、市ホームページにおいて、同事業を案内して周知を図っているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
イベント自粛の影響も甚大です。文化関係への影響と本市の取組、課題を伺います。
○久高友弘 議長
比嘉世顕市民文化部長。
○比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
多くの舞台公演やイベントなどが今年2月末より中止を余儀なくされ、緊急事態宣言が解除された後も、新しい生活様式に基づき、感染予防のための入場者数を制限せざるを得ず、厳しい状況が続くことが予測されております。
そのような状況の中、去る6月1日、県内の実演家や演出家、企画制作者、舞台技術者などで組織するパフォーミング アーティスト カウンシル オキナワから城間市長へ、感染防止対策を行って実施する公演・イベント・稽古などの会場使用料減免に関する要望書の手交が行われたところでございます。
要望の内容としましては、新しい生活様式に基づく上演では入場者数が確保できず、収入の多くを入場料に頼る舞台芸術にとって大きな打撃となることから、市内ホール劇場・稽古場の会場使用料金の減免を望むものでございます。
城間市長からも、文化芸術に携わる皆様へ支援を行う必要があり、パレット市民劇場及びてんぶす那覇の使用料減免の実施に取り組むよう指示を受け、指定管理者や関係部署と調整を進めているところでございます。
また、新型コロナウイルス感染拡大予防のため閉鎖しておりました那覇市歴史博物館、那覇市立壺屋焼物博物館、識名園、玉陵などの所管する文化施設につきましては、施設ごとに新型コロナウイルス感染症拡大予防対策ガイドラインを策定し、6月1日より再開しているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
取組み、評価いたします。
文化は生きる力と希望を与えます。文化に携わる方々への支援をさらに強めてください。
コロナ禍は、路上生活者など、もともと弱い立場にあった人たちの生活を直撃しています。最も困窮している人たちに届く、きめ細かい支援が求められています。
住民登録ができていないホームレスなどへの給付金の支給について伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
特別定額給付金につきまして、本制度は住民登録がある方を支給対象としており、その対象から外れてしまうホームレスの方々については、自立に向けての支援として、一定期間居所を提供する一時生活支援事業の活用や、パーソナルサポートセンターへの相談を案内するとともに、住民登録の支援を行うことで、給付金の受給につなげてまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
未成年者や身分証明書などのない方への対応も伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
本給付金においては、学生など未成年者が世帯主となっている場合においても、申請、受給が可能でございます。
また、身分証明書などの本人確認ができる書類を持たない世帯主については、世帯主本人名義の書類、例えば通帳の写し、公共料金の領収書など、2種類の書類を添付していただくことなどにより本人確認を行い、給付金を支給できるよう柔軟に対応しております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
急増している緊急小口貸付の受付が5月28日から郵便局でも開始されています。その状況を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
申請者の増加に対応するため、緊急小口資金の申請窓口はこれまで那覇市社会福祉協議会のみでしたが、4月30日からは、沖縄県労働金庫本店営業部とローンステーションおもろまち、5月28日からは、那覇中央郵便局、那覇東郵便局、首里郵便局、合わせて6か所で窓口受付を実施しております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
感染拡大の影響で生活に困窮する人が急増し、生活保護の重要性がさらに高まっています。生活保護申請の状況を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
令和2年3月から5月の生活保護の申請件数は353件で、前年3月から5月の申請件数284件に比べ、64件、24%増加しております。
そのうち新型コロナウイルスに関連する申請件数は47件となっております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
生活保護は最後の命綱です。生活困窮者を速やかに保護につなげるためには、申請のハードルを下げ、支給要件の緩和や審査の簡素化、積極的な活用を促すことが求められています。見解を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
新型コロナウイルスに伴う生活保護業務につきましては、現在、厚生労働省からの事務連絡に基づき行っております。
今後も国の動向を注視しながら、適正な保護の実施に努めてまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
生活保護の積極的な活用、申請増に対応するには、ケースワーカーの増員が不可欠です。
受給世帯80世帯に1人が標準とされていますが、本市の状況と増員への取組を伺います。
○久高友弘 議長
宮城寿満子福祉部長。
○宮城寿満子 福祉部長
お答えいたします。
適正保護の実施のため、毎年度ケースワーカーの増員要求を行っており、今年度におきましては5人の増となっております。
しかしながら、ケースワーカー1人当たりの担当件数平均は約95世帯となっており、まだ標準数の充足には至っておりませんので、引き続きケースワーカーの増員について関係部局との調整に努めてまいります。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
生活保護担当職員の頑張り、敬意を表します。ケースワーカーの増員、ぜひ進めてください。
コロナ禍で生活が厳しくなる中、自死の悩みを受け付ける沖縄いのちの電話には、4月以降、新型コロナに起因する経済的困窮や不安などを訴える相談が急増しています。
その実態と対応を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
沖縄いのちの電話の事務局によりますと、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済困窮や孤立、不安などで追い詰められている人からの相談としましては、3月は5人、4月は27人、5月は79人となっております。そのうち明確に自死の意向を訴えた方は18人となっております。
年代別の内訳につきましては、50代は27%で最も多く、40代が25%、60代は14%と、中高年が大半を占めています。また、性別では、男性からの相談が約6割を占めています。
主な相談の内容としましては、収入が減り、行きが見えないとする相談が最も多く、ほかに感染防止で通院を控え、うつがひどくなり死にたいなど、また自粛で外出できずに気がめいるなどとなっています。
一方、本市の保健所の精神保健福祉相談室における相談としましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、自粛生活に伴うストレスや、新型コロナウイルス感染症に対する不安等から心の不調に至っている等の相談件数が、3月は2件、4月は11件、5月は12件となっています。
生活困窮や喪失感、不安の増強から精神的な危機や訴えは、出来事が過ぎ去った後から目立ち始めると言われているため、その対策としまして、失業や生活困窮に関する相談窓口に、こころの相談窓口の連絡先やこころの健康チェックができるリーフレットを配布しております。
また、保健所のホームページには、新型コロナウイルス感染症におけるこころのケア対策について掲載しており、市民の友6月号には、こころの健康に関する相談窓口として、保健所の地域保健課精神保健福祉相談室の案内について掲載しているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
関係機関と連携して、さらなる対策を強めてほしいと思います。
次に、最前線で頑張っています本市の保健所の取組と過労勤務実態を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
本市の保健所におきましては、所内の危機対策連絡会議を適宜開催し、那覇市新型インフルエンザ等個別計画に沿って、体制の整備や関係機関との連携を図ってきました。
市ホームページや保健所フェイスブックを通して情報の発信にも努めておりますが、国内での感染者数が増加した3月下旬頃から帰国者・接触者相談センターへの相談件数が増加し、また県内の患者発生に伴い、積極的疫学調査の業務も増加したため、健康部内で応援体制を強化いたしました。
その後全庁的に応援体制が組まれ、保健所へのさらなる応援職員の配置、帰国者・接触者相談センターの電話回線増設等を実施し、体制を整備してまいりました。
帰国者・接触者相談センターについては、4月18日から土日・祝日の対応を那覇市医師会へ委託しております。
また、PCR検査体制の拡充を図るため、那覇市医師会へ委託し、那覇クルーズターミナルにPCR検体採取センターを設置、5月13日から運営を開始いたしました。同センターについては、県内の感染状況が落ち着いているため、5月29日をもって一旦閉鎖をしております。
感染症は予測が難しく、短期間で感染が拡大してしまいますと、これに伴って急増する業務に応援体制の整備が追いつくことができなくなってしまいます。このため、結核・感染症グループにおいて、3月は3人が80時間、うち1人が100時間、4月は6人が80時間、うち5人が100時間を超えるという超過勤務が発生しました。応援体制が追いつくに従い、徐々に過度な超過勤務も解消され、新規の患者が確認されていない現在は、保健所職員の業務も落ち着いてきたところでございます。
今後、第2波、第3波の襲来に際しましては、ピークが来る前のできるだけ早い段階で応援体制が整えられるよう、関係部署との連携を図ってまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
今回の教訓を生かして、早めの応援体制、お願いいたします。
第2波、第3波に備える保健所の課題を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
保健所における課題として、第一に必要な人員体制の確保が挙げられます。
感染者が発生しますと、積極的疫学調査や健康観察、医療機関との調整といった業務が生じます。新型コロナウイルス感染症については分からないことが多く、PCR検査を受けたくても受けられないといった状況もあり、保健所への電話相談も殺到しました。
今後、第2波、第3波が襲来した場合には、早期に相談体制や必要な検査体制を整備することが求められます。今回の経験を生かし、次の波が来る前に、関係機関と調整し、体制の整備を図る必要があります。
検査体制につきましては、従来のPCR検査に加え、抗原検査用キットの使用や唾液によるPCR検査も可能となったため、これまでよりも検査を実施できる医療機関が増えることが期待されます。沖縄県や医師会等と連携を図り、PCR等検査体制の構築に努めていきたいと考えております。
そのほか、患者の受入れや受診調整がスムーズに行えるよう、沖縄県と連携し、各医療機関や医師会等との調整を事前に行ってまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
本市における新型コロナ感染症に対応する指定病院、協力病院、医療体制等、課題を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
現在、本市内に感染症指定医療機関はございません。
ただし、感染症が拡大した場合に備え、感染症法第19条第1項ただし書では、「緊急その他やむを得ない場合につき、感染症指定医療機関における感染症病床以外に入院させること、又は感染症指定医療機関以外の医療機関に入院させることが可能」とされております。
本市は、那覇市新型インフルエンザ等対策行動計画を平成26年度に策定し、翌27年度には同個別計画において市内4か所の協力医療機関を定めております。
今後、第2波、第3波が来た場合に、協力医療機関の存在は不可欠でございますが、今回新型コロナ患者を受け入れた協力医療機関のほうが、そうでない医療機関よりも利益率が減少しているという全国調査の結果も出ています。
そうした状況から、協力医療機関に対する早急な財政支援が必要となっておりますが、国が第1次補正予算で創設した新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金で設定された基準額では十分とは言えないとの医療関係団体や地方からの声を受け、第2次補正予算案において同交付金を抜本的に拡充することが予定されております。
今後は、補填をはじめ、緊急包括支援金を原資とする事業の多くは沖縄県が実施主体となることから、協力医療機関に対する支援策拡充により、協力医療機関の理解を得て、第2波、第3波が来た場合にも対応できる医療提供体制の構築を求めてまいりたいと考えております。
また、本市は、協力医療機関における新型コロナウイルス対応の医療従事者の安全確保と生活負担の軽減を図るため、医療従事者への宿泊補助、マスクや防護服など医療資材の提供、市内飲食店を活用したお弁当の提供等を行っております。
今後とも協力医療機関との連携を図りながら、本市としてできる限りの支援を引き続き行いたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
本市に指定病院がない中、感染の恐怖と隣り合わせの中で、最前線で医療を支えて頑張っている協力病院が、コロナ治療のために経営困難で立ち行かなくなることは絶対にあってはなりません。
協力病院への財政支援が求められています。改めて見解を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
先ほども申しましたが、国は第1次補正予算にて新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を創設し、入院医療を提供する医療機関に対する財政支援として、空床確保に伴う補填、病床及び医療資器材等の整備が用意されました。
ただし補填の基準単価については、ICUや人工呼吸器を使用する重症患者以外の病床については、1床につき1日当たり1万6,000円となっております。主に中軽症患者の受入れを担う医療機関、これが協力医療機関になりますが、にとっては、1日に必要な人件費の半分にも満たない程度の補填となることから、拡充を求める声が相次ぐ事態となっております。
そのため、国は緊急包括支援交付金を抜本的に拡充するべく、第1次補正の約11倍となる1兆6,279億円の予算額を計上した第2次補正予算案を編成したところであります。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
第2次補正予算では足りないと、全国の医療団体も改めて政府に要請を出しています。
今回の新型コロナ感染症への対応を踏まえて、現在、建て替えに向けて動き出している新しい市立病院については、新型コロナ感染症へより適切に対応ができるよう、設計などを見直して改善を図るべきです。対応を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
那覇市立病院の新病院の施設整備方針では、感染症対応への配慮について盛り込まれてございます。
基本設計策定時には、院内の感染症対策に関わる職員を中心にヒアリングを行い、各病棟や集中治療室(ICU)、こういったものへの陰圧室の設置、一般用とスタッフ専用に分離したエレベーター動線の確保等、感染症対策に対応した設計となってございます。
しかしながら、今回の新型コロナ感染症対応の経験を踏まえ、より踏み込んだ感染症対策ができるよう、実施設計では感染症患者の診察エリアや入院させる病棟の位置、その経路、全体的なゾーニング及び動線計画等について改めて整理するとともに、通常の診療に極力影響を与えないような設計を実現し、感染症対策に対応できる新病院の建設を目指してまいります。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
改善を図ってください。
新型コロナウイルスが共存する中で、密閉・密集・密接の3密を避ける、マスクを着用する、手洗いなど、新しい生活様式の定着に向けての取組を伺います。
○久高友弘 議長
長嶺達也健康部長。
○長嶺達也 健康部長
現在、県内での新たな感染者の発生はございませんが、新型コロナウイルス感染症拡大が終息したわけではございません。
感染拡大を予防するためには、一人一人の行動の変容が求められます。厚生労働省や沖縄県が示す新しい生活様式を、本市ホームページや保健所フェイスブック、市民の友等に掲載し、市民への周知を図るとともに、市の事業においても新しい生活様式に沿った在り方を検討してまいります。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
政府の示す新しい生活様式によって、赤字覚悟で経営を続けたり、営業できない事業が増えてきます。新しい生活様式は、別の言い方をすれば、新しい自粛要請ともなります。
新たな自粛要請とセットで補償支援を行うべきです。家賃や固定費支援、持続化給付金を継続的に行うなどの支援を行うべきです。見解を伺います。
○久高友弘 議長
名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
お答えします。
新型コロナウイルス感染者数が減少し、自粛要請が緩和されつつありますが、新たな感染拡大を予防するため、国からは新しい生活様式の実践例が示されており、事業者においても業態変更や感染予防対策など、新たな取組を行う必要性に迫られております。
緊急事態宣言の実施等による社会経済活動の著しい停滞により、固定費の支出や資金繰り等に苦慮する事業者に対し、国や県において持続化給付金の給付をはじめ、新たに家賃支援給付金の創設が計画されるなど、支援施策の充実強化が図られてきているところではございます。
コロナの影響が長期化する可能性を踏まえ、本市としましては、今後とも国や県の動向に注視しつつ、対応に努めてまいりたいと考えてございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
安倍自公政権の小出しで遅すぎる対策が続いたため、国民の暮らしと営業の打撃は計り知れません。被害をこれ以上広げないために、決定的に支給が遅れている雇用調整助成金や持続化給付金などを迅速・確実に届ける抜本的措置が求められています。せっかくの対策も、届く前に暮らしと営業が破綻しては意味がありません。政府は、手続きの簡素化など、迅速な対応に知恵を絞り、柔軟に急いで改善すべきです。
次に、経済の悪化は、世界でも日本でも長期化は避けられません。そこで、当面の対策とともに、消費税減税を含めた抜本策こそが日本経済を立て直すために必要です。見解を伺います。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
消費税につきましては、全世代型社会保障改革を進めていく中で必要な税とされており、政府においては、現時点では消費税の引き下げは検討していないことを言明しております。
他方、追加的経済対策として、総額31兆9,114億円となる第2次補正予算案を閣議決定しており、雇用維持や企業の資金繰り支援の強化を図ることとしております。
新型コロナにより経済環境は大きな影響を受けておりますが、本市といたしましては、今後も政府の施策の展開を注視していくとともに、引き続き本市の経済対策事業に着実に取り組んでまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
国の第2次補正、国の地方創生臨時交付金の抜本拡充などを受けての対応を伺います。
○久高友弘 議長
仲本達彦企画財務部長。
○仲本達彦 企画財務部長
国の2次補正につきましては、地方創生臨時交付金として2兆円が追加されるものと承知をしております。
本市に配分された先行分の約7億2,000万円につきましては、主として経済分野と子供分野での活用を想定しておりますが、今回の拡充分につきましては、今後示されます本市への配分額を踏まえ、多方面のニーズをしっかりと捉えながら、柔軟かつ迅速に対応してまいりたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
感染対策と医療体制の充実をセットにした新しい生活様式で、未曾有の経済危機をどう回復していくのか、感染防止対策を取りながらの新しい観光業、観光地づくりなどをどう進めるのか、官民一体で英知を集める市民会議などをつくり、経済と暮らしの再建、市民が一丸となって取り組んでいくことが求められています。見解を伺います。
○久高友弘 議長
名嘉元裕経済観光部長。
○名嘉元裕 経済観光部長
お答えいたします。
新聞報道等によりますと、沖縄県が新型コロナウイルスに負けない安全・安心な観光地づくりに関する対策会議を設置し、観光関連事業者と医療関係者らが、感染拡大を最小限に抑えながら観光客を受け入れるための業界全体の統一したアクションプランを策定すべく話し合いを進めているとのことでございました。
本市といたしましては、同会議での議論を注視しつつ、策定されたアクションプランにおいて求められる役割を踏まえ、安全・安心な観光客の受入態勢の構築に向け、しっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
沖縄県や関係機関と連携して頑張ってほしいと思います。
城間市長に伺います。
質疑で、現状と課題、取組、新たな施策展開の必要性などが明らかとなったと思います。
感染防止対策と市民の暮らし応援、経済回復に向けての市長の決意を伺います。
○久高友弘 議長
城間幹子市長。
○城間幹子 市長
お答えをいたします。
議員の御質疑に対しまして答弁をいたしました。本市の現状と対応、所管部長より報告をさせていただきました。
本市においては、まさにこのような緊急事態に対応すべく、命を守ると経済をつなぐというこの2つを基本方針として、それを支える4つの柱を設定し、対応してきたところでございます
その1つ、感染拡大防止策の推進においては、市民の衛生環境の維持を図るとともに、医療環境の整備や防疫体制の強化などについて取り組んでいるところです。
現在、県内での新たな感染者の確認はございませんけれども、新型コロナウイルス感染症拡大が終息したわけではございません。
感染拡大を予防するためには、市民お一人お一人の行動の変容が求められます。厚生労働省や沖縄県が示す新しい生活様式を、本市ホームページや保健所フェイスブック、市民の友等に掲載をいたしまして、市民への周知を図るとともに、市の事業におきましても、新しい生活様式に沿った在り方を今後検討してまいります。
また、企業活動継続に向けた支援においては、新型コロナウイルス感染症の影響を被っている市域事業者に対し、危機を乗り越えて企業活動が継続できるよう寄り添い、支援してまいります。
そのために、支援策としていろいろ事業を実施してまいりたいと思います。収束後におきまして、市域経済がV字回復を図り、経済の底上げを図るための対策を鋭意行ってまいります。
沖縄県においても、新型コロナウイルス対策に係る沖縄県の経済対策基本方針が策定されました。沖縄経済の状況に加えまして、経済損失の緊急対策のフェーズ1から新型コロナウイルスの収束を見据えたフェーズ4に係るフェーズごとの対策が示されているところでございます。
100年に一度あるかないかのかつて経験したことのないこの危機を、県の経済対策基本方針で示されたフェーズごとの対策と連携をいたしまして、本市においても経済対策、支援策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
答弁、高く評価いたします。
経験のない新たな事態です。模索と探求が続きます。職員と一体で知恵と力を発揮して、さらなる施策の拡充に頑張ってください。
次に、首里城の早期再建と一体となった周辺文化財の復元について再質問を行います。
本市の取組、先ほど答弁がありました。この面高く評価いたします。
次に、市議会に陳情が提出されています。首里城の再建の際に、龍脈の流れを本来の形に戻したいと、首里城の大龍柱を御庭に向けて、共に来訪する客を迎える姿に変えるよう求めています。私も賛同するものです。見解を伺います。
○久高友弘 議長
比嘉世顕市民文化部長。
○比嘉世顕 市民文化部長
お答えいたします。
現在の龍柱の向きは、18世紀に正殿を修理した際の記録には龍柱が向き合っていることを根拠として復元しております。
今後の再建に当たっては、国が設置する検討委員会で龍柱の向きについても議論がなされるものと認識しております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
平和行政、平和教育について、私は、市連合遺族会の瑞慶山会長の若狭のなぐやけの碑が、那覇市の慰霊の碑であることがわかるよう表記してほしいとの要望を、何度かこの議場で取り上げてきました。その進捗を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
恒久平和のモニュメント「なぐやけ」につきましては、今年1月に市連合遺族会の方々より御要望等をお伺いいたしております。
その後、コロナ感染対策等により影響もございましたが、市連合遺族会の意向を踏まえながら、関係部局と調整を行っており、課題や方向性などについて整理をしているところでございます。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
次に、那覇市はこの第4次那覇市男女共同参画計画を作成しています。
(資料・第4次那覇市共同参画計画冊子を掲示)
その基本目標を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
第4次那覇市男女共同参画計画では、男女共同参画社会実現のための課題解決に向け、5つの基本目標を設定しております。
基本目標の1つ目が、人権が尊重される社会づくり。2つ目が、多様な性を尊重する社会づくり。3つ目が、ワーク・ライフ・バランスの推進。4つ目が、あらゆる分野への女性の活躍推進。5つ目が、暴力のない社会づくりとなっております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
具体的施策数を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
第4次那覇市男女共同参画計画の90の事業の方策のもと、238の具体的施策に取り組んでいくこととしております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
施策の推進について伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
男女共同参画計画の推進につきましては、副市長を委員長とする那覇市男女共同参画行政推進委員会と附属機関の那覇市男女共同参画会議により、総合的かつ効果的に推進してまいります。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
進捗状況の点検について伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
毎年度、各施策の事業の進捗状況を把握し、男女共同参画行政推進委員会において点検、評価を行い、見直し、改善策について検討した結果を、附属機関の那覇市男女共同参画会議に諮り、いただいた意見を庁内関係部署へフィードバックし、今後の事業の検証や見直し、改善等を図ることとしております。
事業の効果や評価を勘案し、令和5年度に計画の中間見直しを行うこととしております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
施策推進の要、なは女性センターの役割を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
なは女性センターは、女性に関する諸問題についての学習、交流その他の活動の機会及び場を市民等に広く提供することにより、女性の地位向上を図るとともに、協働プラザの施設を利用する企業、団体等との連携による地域の活性化に資することを目的としております。
当センターでは、市民講座の開催、学習室や交流室等の施設の提供、なは女性センターだよりの発行、図書や各種資料等の情報の収集及び提供、女性に関する諸問題の総合相談や性の多様性に関する電話相談など、第4次那覇市男女共同参画計画の具体的施策を実施する役割を担っております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
すばらしい方針、そして素晴らしい体制、ぜひ頑張ってほしいと思います。
最後に、日本の男女の賃金格差は、OECDの調査では、正社員でも男性100に対して女性は75.5。OECD35か国うち33位です。
安倍政権は、昨年の女性活躍推進法改正で、男女の賃金格差状況の開示を義務づけることを、経団連の意向を受入れて見送ってしまいました。この態度を改め、男女の賃金格差状況の開示を義務づけるべきです。
夫婦同姓を法律で強制している国は、世界で日本だけです。民法を改正して、選択的夫婦別姓を実現すきです。
今、性暴力根絶を求めるフラワーデモが全国に広がっています。強制性交等罪の暴行・脅迫要件を撤廃し、同意要件を新設すべきです。
この3点に対する見解を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
最初に、平成28年制定された、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法において、国及び地方公共団体、民間企業等に対し、常時雇用する労働者数301人以上の事業主においては、一般事業主行動計画を策定し、女性の活躍推進に関する状況の把握、課題分析、情報公表を義務づけております。
平成29年の同法改正において、男女間の賃金格差を情報公表項目に追加することについて議論されたものの、追加には至っておりません。
毎年、世界経済フォーラムにおいて、各国の経済、教育、健康、政治の4分野を調査し、男女格差を指数化し、報告書としてジェンダー・ギャップ指数を発表していますが、2019年の日本の順位は過去最低の121位と、前回より順位を下げ、先進7か国中最下位となっております。
男女の賃金格差状況の開示の義務づけにつきましては、男女間の賃金格差の現状把握、課題認識につながるものと考えております。
次に、選択的夫婦別姓についてお答えします。
日本では、民法第750条において夫婦同姓が義務づけられており、どちらか一方は相手の姓に変更することとなります。
本市においては、那覇市職員の旧姓使用に関する要綱により、婚姻等によってその戸籍上の氏を改めたときに、その改氏によって生ずる恐れのある職業生活上の支障を回避できるよう、希望により改める前の氏を使用する場合の手続等を定めております。
民法改正につきましては、平成27年12月に閣議決定された第4次男女共同参画基本計画においても、新たな家族形態の変化、ライフスタイルの多様化等も考慮し、選択的夫婦別氏制度の導入等の民法改正等に関し、司法の判断も踏まえ、検討を進めることとされております。
最後に、強制性交等罪に関連する御質問にお答えします。
2017年6月、刑法の性犯罪に関する規定が110年ぶりに大幅に改正され、名称も強姦罪から強制性交等罪となり、犯罪の定義の拡大、法定刑の期間延長、事件の認定をもって検察は事件を起訴できる非親告罪化のほか、今回新たに親や児童養護施設職員など、その影響力に乗じて性交・わいせつ行為をした場合も処罰の対象に追加されましたが、暴行・脅迫等の要件は変更されておりません。
2019年3月、性暴力被害を訴えた複数の裁判において無罪判決が相次ぎました。このような状況に怒りを感じた多くの女性たちが、人権を脅かす性暴力の撲滅と刑法の改正を目的に、花を持って集まり声を上げるフラワーデモが、昨年4月に東京で始まりました。
その後、フラワーデモは全国に広がり、県内においても、県庁前の県民広場において開催されました。昨年12月には、なは女性センターの本市共催講座として、フラワーデモの呼びかけ人である北原みのり様を講師としてお招きし、「性暴力、いま日本で何が起きているのか」を開催し、貴重なお話を伺うことができました。
刑法改正後の強制性交等罪において残された課題である暴力・脅迫要件の撤廃や、両者が同意しない性交は人権を脅かす性暴力に当たるという観点から、性行為同意要件の新設など、改善すべき課題がいまだ多くあるものと認識しております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
答弁、高く評価いたします。ジェンダー平等社会に向けて、先進的な取組をさらに推進されてください。
次に、真嘉比古島第一地区土地区画整理事業に関する訴訟について、本市の行政行為が違法だと、それが発生した要因について伺います。
○久高友弘 議長
城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長
お答えします。
当該事件の要因につきましては、地権者と十分に調整を行わずに、擁壁中途に換地線を引いて換地処分を行ったことだと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
違法との判決が確定したことに対する見解を求めます。
○久高友弘 議長
城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長
最高裁判断に対する見解につきましては、最高裁の司法判断を結果として重く受け止めております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
本市の違法な行政行為で、原告・市民に多大な損失を与えています。原告・当事者が納得できるよう、どう解決を図っていくのか伺います。
○久高友弘 議長
城間悟まちなみ共創部長。
○城間悟 まちなみ共創部長
どのように問題の解決を図ってくかにつきましては、新型コロナの影響でまだ原告の方とお会いできておりません。まずはお会いし、原告の話を聞きながら、判決の内容等含めて話し合いを行っていきたいと考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
この問題、換地処分、県への行政不服審査訴えから21年にもなります。国への行政不服審査訴えから10年、裁判開始から4年ともなります。その中で原告の父親と母親も他界し、それを引き継いだ御家族がこの問題解決に取組、その長年の労力と精神的負担は極めて大きいものがあったことは明らかです。
そのことを思うと、判決が確定し、著しく不利益、不公平を与えた換地処分は違法と断じられた那覇市は厳しい反省が求められています。
そこで、城間市長の見解とおわびを伺います。併せて、再発防止への取組も伺います。
○久高友弘 議長
城間幹子市長。
○城間幹子 市長
お答えをいたします。
本市の行政処分が違法という結果を重く受け止め、この換地処分について長年、是正を訴えてこられた当時者の方、御親族に心よりおわびを申し上げます。
先ほど部長からもありましたように、本件は地権者と十分に調整を行わなかったことが要因であるというふうなことがありました。こうしたことは、今後あってはならないというふうに考えております。
今後、再発防止に向けては、地権者の方々と十分に話し合い、真摯に対応していくとともに、より緊張感を持って法令遵守や適正な行政執行、内部統制を図ってまいります。申しわけありませんでした。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
次に、米軍基地問題と国政問題について再質問します。
辺野古の新基地建設は、軟弱地盤で工事打切りが相次いでいます。工事に着手していないのに303億円も税金から業者に支出しています。税金の無駄遣い、基地利権、癒着ではないでしょうか。
それだけではありません。新型コロナウイルスの持続化給付金の手続が、769億円で得たいのしれない団体に業務委託し、それが749億円で電通に再委託され、20億円も食い物にされていた疑惑も浮上しています。(アベノマスク掲示)
緊急事態宣言が解除されて届くアベノマスクは、受注企業6社全てが入札を経ないで随意契約です。マスク事業の実績がない企業が2番目に多い31億円超えの発注をしています。その企業は、安倍自公政権の与党の参議院議員と親交があり、政治献金も行っていた事実も明らかになっています。アベノマスク、8億円の検品費用も業者ではなく国の費用で行っています。
このように、常識では考えられない、火事場泥棒ともいえる疑いが持たれる事例が発覚しています。あまりにもひどいやり方ではありませんか。見解を伺います。
○久高友弘 議長
屋比久猛義総務部長。
○屋比久猛義 総務部長
辺野古新基地建設強行や持続化給付金業務の再委託問題、布製マスク検品などについては、新聞やテレビなどの報道により承知しているところでございます。 現在、世界的な新型コロナウイルス感染は続いており、日本国内においてはかつてない経済危機に直面している状況でございますので、迅速で的確な新型コロナウイルス対策に万全を期すことに主眼を置いて取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。
○久高友弘 議長
古堅茂治議員。
○古堅茂治 議員
国民が声を上げれば政治は動くということが、今回のコロナ危機のもとで証明されました。
新基地建設、アベノマスク、持続化給付金を食い物にするな、税金の無駄遣いをやめよ、県民・国民のためのまともな政治を、新基地建設費をコロナ対策、暮らしと経済回復に回せ。
ぜひ力を合わせてこの問題を解決し、よりよい沖縄と日本をつくっていきましょう。
そのためにも、県議選挙、投票にいって安倍自公政権にきっぱりとウチナーンチュの意思を示していこうではありませんか。
ウチナーンチュ、ウシェーティ ナイビランドー
(沖縄県民を、ないがしろにしてはいけませんよ)。
マキティー ナイビランドー
(負けてはいけませんよ)。
クヮ ウマガヌ タミニ、ウヤ ファーフジヌウムイ、チムニ スミティ、
ヌチカジリ チバラナ ヤーサイ
(子や孫のために、先祖の思いを心に刻んで、命の限り頑張っていきましょう)。
日本共産党、オール沖縄・玉城デニー県政、城間幹子市政をしっかり支えて、平和で誇りある豊かな沖縄づくりに頑張り抜きます。共に頑張ってまいりましょう。終わります。
以上。