2023年11月定例会 湧川朝渉 一般質問

湧川 朝渉

2024/05/10

◆湧川朝渉 議員 
 日本共産党の湧川朝渉です。一般質問を行います。
 1.平和行政について。
 航空自衛隊のアクロバット飛行チーム、ブルーインパルスが12月10日の美ら島エアーフェスタ2023で曲技飛行を予定しているとのことです。
 展示飛行の中止を求めるべきです。見解を問います。

○野原嘉孝 議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 御質問にお答えします。
 エアーフェスタは、航空自衛隊がその安全性を十分確保し、航空管理者とも安全対策について調整を重ねた上で、許可を受けて開催するものと理解しております。
 このことから、本市としましては、今般の美ら島エアーフェスタについては航空自衛隊の意向を尊重するものでございます。
 ただし、開催に際しましては、安全性に最大限の注意が求められることから、飛行展示を行う機体の整備には万全を期すこと、民間地域付近での飛行展示は行わないこと、民間機の離発着に影響を及ぼさないことの3点について確認したところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 復帰後初の曲技飛行を強行するとのことです。断じて容認できません。断固中止を要求すべきです。

○野原嘉孝 議長 
 當間順子総務部長。

◎當間順子 総務部長 
 今回のエアーフェスタにおける曲技飛行について航空自衛隊から実施内容を確認する中で、海側を飛行することなど、市街地上空を避けて飛行する、民間機に影響を与えないよう時間間隔を空けて飛行するなど、通常の飛行より安全面等を十分考慮していることが理解できたことから、相手の意向を尊重するものでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 特にブルーインパルスは墜落事故を多々起こしています。ブルーインパルスは1961年、65年、82年、91年、2000年に墜落しています。2014年に2機が接触、緊急着陸しています。ブルーインパルスの展示飛行そのものの中止を強く求め、次の質問を行います。
 2.都市行政について。
 那覇市安謝複合施設におけるPFOS含有泡消火剤の切替えの事業について、見解と取組を問います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 安謝福祉複合施設につきましては、消防局と協議を行い、泡消火設備から移動式粉末消火設備へ変更することが可能となったことから、先行して移動式粉末消火設備の設置を進め、年内で完了する予定であります。
 当該施設の9月補正分につきましては、泡消火設備のPFOS含有薬剤原液、配管内の水溶液及び原液タンクの撤去を年度内に行う予定であります。
 9月下旬に泡消火設備に使用している消防用水槽にPFOS等が含有していることが判明したため、消防用水槽を供用しているスプリンクラー設備及び屋内消火栓設備につきましても、配管内にあるPFOS含有水溶液の撤去や設備の改修等を検討する必要が生じました。
 これらの検討を行うため、委託料やスプリンクラー設備等を停止するための代替消火設備、警備強化のための費用を11月補正予算に計上しているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 知念市長は8月23日の記者会見で、9月定例会に補正予算を提出するに当たって、市内の施設からPFOS含有泡消火剤を排除したいと述べています。
 そこで再質問いたします。
 11月定例会の補正予算でPFOS含有泡消火剤は全て排除されるのか、残される設備はないか。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 今後消防用水槽、スプリンクラー設備及び屋内消火栓設備の配管内にあるPFOS含有水溶液の撤去や消防設備の改修等を行う予定となっておりますが、これらについては11月補正で計上しております業務委託の検討結果を踏まえ対応してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 いつまでにPFOS含有泡消火剤を全て排除するのか。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 安謝福祉複合施設につきましては、当該業務委託において詳細な事業スケジュールを検討し、速やかに対応してまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 繰り返しますけど、PFOS含有泡消火剤を全て排除するための予算を2月定例会までに私は組むべきだと思いますよ。
 記者会見で市内の施設からPFOS含有泡消火剤を排除したいと述べた知念市長の決意を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 金城康也副市長。

◎金城康也 副市長 
 お答えいたします。
 安謝福祉複合施設につきましては、PFOS含有泡消火薬剤、これを撤去するための調査を進めている中、先ほど担当部長から説明がありましたように新たなことが判明したことから、今回その対応のためその経費を11月補正予算に計上しているということでございます。
 当該業務において詳細な事業内容を検討して、その後速やかに対応していきたいと考えておりますので、御理解をお願いします。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 次の質問に移ります。
 3.文化行政について。
 (1)パレット市民劇場の天井耐震化事業は、早急に対応すべきとの強い指摘が決算審査中にあり、必要な予算を速やかに確保し、一日も早く完成するよう適切な措置を講じることを強く要望する附帯決議が、2023年10月4日に全会一致で可決されました。見解と取組を問います。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 附帯決議については大変重く受け止めております。
 パレット市民劇場客席天井耐震化事業につきましては、10月末に策定した基本計画において、耐震天井化に加え、バリアフリー化やLED化など、一体的な機能向上が求められたところです。
 そのため、現在一括交付金の活用に向けて計画の見直しを行ったところでございます。
 今後、令和6年度に実施設計を行い、耐震化工事は令和7年度より入札・契約等事務手続の後、機能強化工事を実施し、令和8年3月までに完了する予定としております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 バリアフリーの改修については、基本設計を議論する段階で関係団体を参加させ、要望を聞き取り反映させるべきです。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 バリアフリー化に係る機能強化につきましては、関係団体の御意見を伺いながら取組を進めてまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 (2)那覇文化芸術劇場なはーとについて。
 稼働率の向上について見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 令和5年11月までの稼働率は、なはーとで、大劇場約49%、小劇場約56%となっており、令和4年度の同月と同様の稼働状況となっております。
 なはーとの稼働率の向上に向けた取組といたしましては、比較的空いている平日の稼働を向上させるため、市内の中学校合唱コンクールで利用がしやすいよう受入期間を設定し、各学校が舞台の設置等に係る負担軽減を図るなど、取組を進めているところでございます。
 今後も学校行事等での活用を促し、稼働率向上につなげてまいります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 稼働率を上げるためにも、職員と技術職員の増員と確保を図るべきです。見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 渡慶次一司市民文化部長。

◎渡慶次一司 市民文化部長 
 なはーとの舞台技術者は、主催者が安全かつ円滑に催事を行えるよう舞台技術に関する作業全体の安全管理や催事ごとの機器のシステム設定、舞台機構操作、準備・片づけの手伝いなどを行い、主催者のサポートをしております。なはーとを運営するに当たり、舞台技術者は必要不可欠な存在となっております。
 また、なはーとは月に2日の休館日を除き、午前9時から午後10時までの開館となっており、シフト勤務に対応するための人員が必要であります。
 安定的な施設運営とさらなる稼働率の向上に向けては、組織の十分な人員体制を確保する必要があるものと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 その立場で頑張ってください。
 学校行政について。学校現場でのパワハラ・セクハラについて、見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 教育委員会では、2021年3月に、那覇市立学校職員のパワー・ハラスメントの防止等に関する要綱、那覇市立学校職員のセクシャル・ハラスメントの防止等に関する要綱、那覇市学校職員ハラスメント相談員設置要綱などのハラスメント防止及び苦情相談への対応に関する各種要綱を定めております。
 この要綱において、パワー・ハラスメントとは、「職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動であって、職員に対し精神的若しくは身体的な苦痛を与え、職員の人格若しくは尊厳を害し、または職員の勤務環境を害することとなるようなものをいう」と定義されております。
 また、セクシャル・ハラスメントについては、「職場における他の者を不快にさせる性的な言動をいい、セクシャル・ハラスメントに起因する問題として、セクシャル・ハラスメントのため職員の勤務環境が害されること及びセクシャル・ハラスメントの対応に起因して職員がその勤務条件につき不利益を受けることをいう」と定義されております。
 教育委員会としましては、校長連絡協議会等においてハラスメント防止について周知を図り、未然防止に向けて取り組んでおります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 過去の訴えの状況について。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 過去のハラスメントに関する相談件数につきましては、2020年度4件、2021年度11件、2022年度9件となっており、今年度は現時点までで5件となっております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 過去の認定された状況について。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 過去に3件那覇市立学校職員ハラスメント苦情処理委員会が開催され、そのうちハラスメントであると認定された件数は1件となっております。
 そのほか教育委員会に相談があった事案につきましては、相談者の求めに応じて事実関係の調査や行為者へ指導を行い、事案が深刻化しないよう努めております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 訴えがあった場合の手順書及びガイドラインの有無について。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 相談員が留意すべきハラスメントに関する指針はございます。
 ハラスメントの訴えがあった場合の手順については、まず校内のハラスメント相談員が対応して問題の解決に当たります。校内での解決が困難であると思われる事案につきましては、相談者の了解の下、教育委員会の相談員に引き継ぎ、問題の解決に向けて取り組みます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 苦情処理委員会の概要について。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 那覇市学校職員ハラスメント苦情処理委員会は5人以内の委員で構成され、学校教育部長、学校教育部副部長、学校教育課長及び教育長が任命する職員となっております。
 職員からのハラスメントに関する苦情の申し出及び相談に迅速かつ適切に対応するため、苦情相談に係る問題の事実確認を行い、当事者に対する助言や問題解決に必要な措置に関する助言等を行います。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 今年度も学校現場から苦情処理委員会にパワハラに関する訴えがあったと聞いています。
 皆さん、再発防止に向けた取組について問います。

○野原嘉孝 議長 
 名嘉原安志教育委員会学校教育部長。

◎名嘉原安志 教育委員会学校教育部長 
 お答えします。
 教育委員会としましては、管理職に対してハラスメント防止についての啓発や研修等を実施しております。
 また、各学校においては、コンプライアンスに関する年間計画を立て、校内研修等を実施することでハラスメントの防止に努めております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 頑張ってください。
 環境行政について。那覇市内の自衛隊基地内におけるPFAS等の環境汚染について。
 基地内水路の環境汚染が続いています。見解と取組を問います。

○野原嘉孝 議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 本市では、これまでに航空自衛隊那覇基地に対し、暫定指針値を超えている基地内水路の水質調査を継続して実施すること、また原因究明と対策に取り組むよう要請しております。
 航空自衛隊においては、年に2回継続的に基地内水路の調査を行っているところではありますが、本年7月の測定結果では、水路下流側で217ナノグラムパーリットルと暫定指針値を超えていたため、10月に航空自衛隊を訪問し、原因究明に向けての取組について調整を行ったところであります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 国内各地の河川や水道水から高い濃度の検出が相次ぎ、有害性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)の一部の物質について、WHO(世界保健機関)のがん研究機関が発がん性の評価の引上げを公表しました。WHOの評価について見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 議員御指摘のとおり、WHOの評価では、PFOA及びPFOSについて発がん性の評価が引き上げられております。
 発がん性の有無につきましては、国民の健康に関わる問題であるため、今後も国のPFASに対する総合戦略検討専門家会議の情報や動向を注視してまいります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 2023年3月、アメリカの環境保護局は、有機フッ素化合物のPFOSとPFOAについて、飲み水に含まれる濃度の基準値をいずれも1リットル当たり4ナノグラムとする案を公表しました。
 日本の環境省は50ナノグラムであり、これを大きく下回る厳しいものです。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 現在、国の定めた水道水の暫定目標値50ナノグラムパーリットルは、2020年度当時における安全側に立った考え方を基に設定されております。
 WHOの飲料水水質ガイドラインの値として、PFOS、PFOAおのおの100ナノグラムパーリットルが案として公表されており、それらに比べても米国の規制案は厳しいものだと認識しております。
 現在、国において、最新の科学的知見に基づき暫定目標値の取扱いについて専門家による検討が進められているところでありますので、国の動向を注視してまいりたいと思います。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 有害物質であるPFASは少量でも流出されてはなりません。那覇市内の自衛隊基地内においてPFAS等の環境汚染が続いています。環境省の暫定指針値の50ナノグラムパーリットルを超える、4倍以上の210ナノグラムのPFASが沖縄の大切な自然、大切な海に漏出されています。
 この異常な事態がこの那覇市議会で明らかになってから、もう3年近く放置されています。市民の健康と環境保全に責任を負う那覇市長の見解を問います。

○野原嘉孝 議長 
 儀間規予子環境部長。

◎儀間規予子 環境部長 
 お答えいたします。
 令和3年2月の泡消火剤の流出事故後、本市では航空自衛隊那覇基地に対し、適切な対応を行うよう要請してまいりました。
 この要請に対し、航空自衛隊は、これまでに漏出した泡消火剤及び泡消火専用水槽水の適切な処分と水槽などの施設の洗浄を行い、現在も基地内水路の調査を年に2回行っているところです。
 一方で、議員御指摘のとおり、水路の下流側では暫定指針値を超えている状況が3年近く続いていることは認識しております。
 本市といたしましても、取組や対策について航空自衛隊とより一層の調整を図ってまいりたいと思います。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 調整ではなくて、断固要求すべきですよ。
 次の質問に移ります。
 6.都市行政について。
 宇栄原3丁目のマンション建設について。
 8月に行われた建築会社による建設説明会の内容が不十分とのことで、改めて建設に関する説明会を求める嘆願書が、道路の地権者や隣接する住民から署名を添えて提出されています。見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 お答えします。
 当該マンション建設については、令和5年8月27日に施工業者主催の住民説明会が開催され、約40人の参加があったと伺っております。
 御質問の嘆願書については、説明会に参加できなかった地域住民がいることや、再確認したい点、徹底していただきたい要望があることから、改めて住民説明会の実施を求める内容となっており、地域住民から施工業者へ提出されております。
 本市としましては、当事者同士において話合いが行われ、地域の不安が解消されることが望ましいと考えていることから、双方のお話を聞いた上で必要な助言等を行っているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 直近の地域の動向と市の対応、取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 浦崎宮人まちなみ共創部長。

◎浦崎宮人 まちなみ共創部長 
 直近では、10月17日付で地域住民から施工業者宛てに作成された要望事項等の文書をお預かりして、本市の助言を添えて施工業者へ送付しております。それに対し施工業者からは、10月23日付の文書にて、地域住民の要望への回答を行ったとの連絡を受けるとともに、当該回答文書の写しを受領いたしました。
 本市としましては、引き続き当事者間の話合いの推移を注視するとともに、必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 ぜひその立場で頑張ってください。
 7.保健行政について。
 厚生経済委員会で寝屋川市の行政視察を行いました。そこで質問を行います。
 (1)産後ケア事業について概要を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 産後ケア事業は、出産に伴う心身の不調や育児不安があるなどの理由により、助産師等によるきめ細かい支援や心理的ケアを必要とする産後1年以内の母子を対象に実施しております。
 同事業は、平成30年度より訪問型を開始し、令和4年度からは訪問型、通所型、宿泊型と種類を増やし、それぞれ2回ずつ利用できるようになりました。
 また、令和5年度からは種類を問わず計6回まで利用できますが、宿泊型は3回までの利用となっており、利用実績は大幅に増えている状況でございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 宿泊型は那覇市は3回までですが、寝屋川市は上限が7泊まで可能でした。全国的な調査結果においても7泊が一般的です。那覇市においては、利用できる施設を増やすことが急務です。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 宿泊型の日数につきましては、他自治体の情報収集を行うとともに、市民の声をお聞きしながら、関係機関や関係部局と調整を行ってまいります。
 また、利用できる施設数については、市民の利便性向上のためにも増やす必要性は認識しており、今後検討を進めていきたいと考えております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 那覇市は宿泊型の利用者に、当該施設の利用者との条件をつけています。寝屋川市は基本的にそのような条件はないとのことでした。産後ケア事業の理解を広げる必要があると思います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 現在、本市が宿泊型を委託している4施設のうち2施設は、当該施設で出産した方を利用の対象としています。
 施設側としては、安全に事業を実施するため、妊娠・出産に関する情報が必要との声がございます。
 産後ケアのニーズが高まる中で、受入れ施設の拡充も含め、施設側と調整してまいります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 利用料の減免支援は積極的に利用しているとの回答でした。那覇市においても利用促進を図るべきです。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 利用料の減免支援については本年11月から開始し、11月の申請者39人のうち、課税世帯34人に対して減免を実施しております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 寝屋川市はMY CITY助産師訪問を行い、産後ケアと連携していました。那覇市の取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 本市においては、那覇市妊産婦新生児訪問指導事業を実施しております。
 本事業の対象は、市内に住所を有する妊産婦、新生児または生後3か月未満の乳児となっており、市長から委嘱を受けた助産師が家庭を訪問し、妊娠、出産、育児等に必要な相談を行っております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 寝屋川市は人口政策の一つとして母子保健機能を強めていきたいという非常に明るいというか、聞いていて楽しい行政視察でした。ただマンパワー、保健師や助産師の確保には寝屋川市も相当苦労しているということが述べられました。
 振り返って那覇市も特別な手だてが私は必要だと思います。見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 保健師の常勤職員を確保するために、関係部局と調整を重ね、採用試験を毎年実施しているところでございます。しかし、保健師の育児休業等による代替職員の確保には苦慮しております。
 また、助産師については、会計年度任用職員として採用しております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 健康部だけの人事政策という立場ではなくて、全庁的に気を配る必要が私はあると思います。
 次の質問です。
 (2)2022年度決算の健康増進課の国庫補助金に係る事務手続について概要を問うものです。

○野原嘉孝 議長 
 根間秀夫健康部長。

◎根間秀夫 健康部長 
 御質問にお答えする前に、このたび補助金の交付申請を逸してしまい、深くおわびを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
 当該事業は、国の補助金を活用し令和4年度から実施している口腔保健推進事業となります。
 交付申請の手続においては、取りまとめについて沖縄県と考え方の相違があり、結果として国から詳細を確認することができず、提出期限までに申請ができなかったため、補助金交付の機会を逸してしまいました。
 今後、補助金交付申請に係る事務については、国及び県と緊密に連携を図り、適切な進捗管理を実施し、再発防止に努めてまいります。どうもすみませんでした。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 那覇市監査委員会の個別意見について説明を求めます。

○野原嘉孝 議長 
 上地英之代表監査委員。

◎上地英之 代表監査委員 
 令和4年度の那覇市一般会計及び特別会計歳入歳出決算を審査した結果、御質問の事業については、交付申請に必要な事業計画書等は国へ提出しているものの、その後補助金の交付申請に関する国の通知等が確認できなかったことや、申請期限について把握していたにもかかわらず、国へ確認しなかったことにより交付申請を行う機会を逸し、予算に計上している508万1,000円全額が特定財源として確保することができない結果となっている。
 当該事業に必要な財源の確保のために、交付申請など国の補助金に係る事務については、特に新規の事業では国との綿密な調整や適切な進捗管理など、より慎重に事務手続を行い、再発防止に努められたいと、去る8月30日付で市長に意見を提出したところです。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 再発防止について、企画財務部の見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 堀川恭俊企画財務部長。

◎堀川恭俊 企画財務部長 
 お答えいたします。
 補助金等申請事務におけるヒューマンエラーを防止する取組の一つとしては、令和5年1月の品質管理内部監査に基づく被監査部署及び関係課への勧告及び指示書及び令和5年3月の予算執行方針運用細則において、ICTを活用し複数人により進捗管理ができるチェック体制をつくることとしております。
 また、令和4年度決算については、8月の監査意見を受け、10月には手続漏れの未然防止のための通知を行っております。
 さらに、年度末に向けては、来年1月に同趣旨の通知を予定しており、引き続き機会を捉えた注意喚起を促してまいります。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 頑張ってください。
 8.福祉行政について。
 加齢性難聴者の補聴器購入助成制度の概要を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 当該事業は、聴力が低下して音が聞こえづらい65歳以上の高齢者に対し、補聴器購入の支援を目的に令和3年度から実施しております。
 助成の対象は、住民税非課税世帯に属する65歳以上の那覇市民のうち、身体障害者手帳に該当しない中程度の難聴があり、医師が補聴器の使用が必要であると判断した方としており、助成額は1人当たり2万5,000円を上限としております。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 助成対象者を増やすためにも予算を増やすべきです。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 補助対象者は、令和3年度から25人分で開始し、その後支給実績や申込者数を基に、令和4年度は35人分、令和5年度は40人分と増やしてきております。
 令和6年度に関しましても、助成対象者増を見込み、予算の増額について関係部局と調整を行っているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 ヒアリングループの利用促進について、見解と取組を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 ヒアリングループとは、難聴者の補聴器や人工内耳に目的の音声をクリアに届けることができる設備で、聴覚に障がいのある方への情報伝達、情報保障の観点から有用な設備です。
 当該設備の周知の取組につきましては、その有用性や使用方法等を職員へ向け紹介し、啓発に努めております。
 また、ヒアリングループを既に導入している本市の各施設ホームページでも、その設置や利用について広報しているところでございます。
 なお、那覇文化芸術劇場なはーとでは、自主事業のイベント広報と併せて劇場内のヒアリングループ設備を広く周知しているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 携帯ヒアリングループを購入すべきだと思います。見解を伺います。

○野原嘉孝 議長 
 宮城寿満子福祉部長。

◎宮城寿満子 福祉部長 
 携帯ヒアリングループは、アンテナ線の敷設工事を伴わず容易に設置でき、補聴器や人工内耳にクリアな音声を届けることができることから、県外の自治体での活用事例がございます。
 本市におきましても、情報アクセシビリティの向上を図るため、障がい福祉課の窓口にポータブルタイプのヒアリングループの導入を検討しているところでございます。

○野原嘉孝 議長 
 湧川朝渉議員。

◆湧川朝渉 議員 
 ぜひ実現してください。終わります。

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